『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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此処からは新しい展開


第四十五話

 

 

 

 

 

 

「クソッ!! 状況は大分悪いようだな!!」

 

 トーレはAK-01レーザー自動突撃銃を持ち向かってくる暗黒星団帝国兵士を薙ぎ倒す。トーレは本来はイカロス天文台にいるのだがたまたま地球に物資補給のためにウーノと共に来ていた。そして次いでとばかりにパトロール艇の艇長になってしまった。そこへの暗黒星団帝国の襲来である。

 補給基地は炎上し地球軍兵士と暗黒星団帝国兵士が互いに銃撃をしている。

 

「トーレ、『英雄の丘』に向かいましょう」

「何!?」

「恐らく彼処に行けば……」

「よく分からんが分かった!! 取り敢えずは……」

 

 トーレはそう言って破壊されたシーガルを掴み持ち上げた。

 

『なッ!?』

 

 銃撃していた暗黒星団帝国兵士達は持ち上がったシーガルを見て唖然とした。まさか地球軍兵士に彼処までの力が……。

 

「二回目だが派手に飛べ!! ドォォォォォォリャァァァァァァァァァァァァ!!」

『ウワアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?』

 

 シーガルを投げられた暗黒星団帝国軍はたまったものじゃない。残骸に叩きつけられた者、破片が首に直撃して首が吹っ飛ぶ者等々阿鼻叫喚であった。

 

「今だウーノ!! バイクで逃げるぞ!!」

「えぇ!!」

 

 トーレはまだ動けるバイクを動かしウーノがその後ろに乗り込む。乗り込むのを確認したトーレはアクセルを吹かしてそのまま猛スピードで基地を脱出するのである。目指す場所は『英雄の丘』であった。

 その一方で『英雄の丘』を目指す者達も他にもいた。それは旧『ヤマト』乗員であった。

 

「南部砲雷長!!」

「おぉ、トーレ戦術長じゃないですか!? 御無事だったんですね!!」

「ふぇ~疲れたぁ~」

「太田!?」

 

 南部、太田等が続々と『英雄の丘』に来たのだ。そして軽傷を負った島とその島を担いできた太助も遅れてではあるが『英雄の丘』に来たのだ。

 

「しかし……やられたなぁ……」

 

 炎上する基地、市街地を見つつ南部が不意に呟いた。だが、彼等はまだ負けたという認識はしていなかった。そしてウーノは通信機を担いでいた相原を見つけた。

 

「相原大尉、イカロス天文台に繋いでくれませんか? 彼処には博士達がいます」

「そうか、スカさん達か!?」

 

 相原は急いで通信機を操作する。距離が遠いのか雑音だらけだったがそれでもイカロス天文台と通信が繋がった。

 

『ウーノ……トーレ……』

「博士ッ」

『皆をイカロスへ……イカロスへ……そこに『三笠』と私達はいる……』

「博士ッ!?」

「駄目だ、妨害電波だッ」

 

 通信が切れたので相原が操作するが妨害電波を出されたので手の施し用がなかった。

 

「でも博士はイカロスと言っていたわ」

「行きましょうイカロスへ!!」

「でもフネが残っているか……」

「取り敢えず付近の基地に行こう」

 

 そして一行らは近くの基地に赴いた。基地は炎上していたがそれでも地下格納庫にシーガルがまだ無傷で残っていたのだ。

 

「シーガルだ!?」

「早く乗り込め!!」

 

 南部達がシーガルに乗り込むが機体の発進準備をしていたウーノは一人天井を見上げた。

 

「まさか……」

「どうしたウーノ?」

「天井が開いてないわ。恐らく攻撃で故障して自動で開かないのかもしれないわ。そうなると制御室から天井を開かせるしかないわ」

「何? 場所は何処だ?」

「彼処の司令室よ!! でも発進は自動発進だから……」

「よし、ならば私が行こう!!」

 

 トーレはそう言って特殊技能であるISの「ライドインパルス」を駆使してあっという間に制御室に入り天井を空けさせる。それを見て島は発進のスイッチを押した。

 

「発進するぞ!!」

「急いでトーレ!!」

 

 搭乗口からウーノが叫ぶ。トーレはISを駆使してあっという間に搭乗口まで滑り込んだのである。そこへ入口から暗黒星団帝国の兵士達が続々と駐機場に乗り込んできたのであるが発進するシーガルを取り逃がしたのである。

 

「くっ……」

「状況は?」

「あ、アルフォン少尉!? 申し訳ありません、敵の輸送機を取り逃がしました!!」

 

 遅れて駐機場にやってきたのはこの場での現場指揮官であるギルバート・アルフォン少尉であった。

 

「ふむ……重要要人かもしれんな……航空隊は元より艦隊にも連絡。拿捕なり撃墜するなりを求むと伝えろ」

「分かりました!!」

 

 アルフォン少尉の命令は直ちに上空にいた航空部隊や地球宙域や月軌道に展開していた暗黒星団帝国第一特務艦隊へ伝えられ捜索が開始された。

 しかし、第一特務艦隊も残存の地球防衛艦隊と交戦中であったのだ。

 

「えぇい、忌々しい奴等どもめッ!!」

 

 地球攻略司令官と第一特務艦隊司令官を兼任するカザン大将は旗艦『ガリアデス』の艦橋で前方を見つめる。カザン大将の視線の先には激しく抵抗する残存地球防衛艦隊であった。

 

「砲撃を集中せよ!! 落ち着いて狙え!!」

 

 地球防衛軍第四艦隊司令官のパエッタ少将は旗艦『アイアース』で吠えていた。第四艦隊はたまたま金星軌道で演習中だった事もありハイペロン爆弾の殺戮光線の被害を受けていなかった。そして状況を知ったパエッタ少将は金星基地に駐屯していた第六艦隊(巡洋艦5、駆逐艦8)を糾合して地球に駆けつけたのである。

 しかし、第六艦隊を糾合しても第四艦隊の戦力は戦艦3、巡洋艦11、駆逐艦23にしかならず第一特務艦隊との交戦でその数を徐々に減らしていた。

 

「駆逐艦『バートン』大破、航行不能!!」

「同じく『ジャッカル』爆沈!!」

「くっ……巡洋艦『エイジャックス』『オライオン』に連絡、拡散波動砲発射用意!! 他艦は2隻を守れ!! 『エイジャックス』『オライオン』は準備出来次第拡散波動砲発射せよ!!」

「ア、アイサー!!」

 

 連絡を受けた『エイジャックス』『オライオン』は直ちに拡散波動砲の発射準備に移行する。無論その行為は第一特務艦隊も気付き、2隻を集中砲撃しようとするが『アイアース』ら他艦が楯になった。

 2隻が拡散波動砲の発射準備を整えた時、第四艦隊は戦艦1、巡洋艦4、駆逐艦9まで減少していた。

 だが、時間を稼げた事で2隻は拡散波動砲を発射したのである。

 

「し、しまった!? 回避せよ!?」

 

 カザンはそう叫ぶが艦隊の六割は拡散波動砲の直撃を食らい爆発四散したのである。慌てふためく第一特務艦隊を見てパエッタは戦線離脱を決意した。

 

「全艦ワープだ!!」

「えぇッ!? に、逃げるのですか!?」

「そうだ!! アドミラル・ミヨシからの命令だからなッ」

 

 そう、パエッタは前々から正信から言われていた事がある。それは暗黒星団帝国が地球に侵攻してきた時、ある程度の損害を与えた後に離脱しケンタウルス座方面に向かい戦力を糾合して地球に再度向かう事だった。

 

「アドミラル・ミヨシ……無事で……ッ」

 

 パエッタはそう言い残し『アイアース』はワープに成功するのであった。そして混乱から収まった第一特務艦隊は既にワープで離脱した第四艦隊を逃がす事になる。

 

「おのれ地球人めェッ!?」

 

 カザンは第四艦隊を追おうとしたがまずは地球攻略を最優先とし艦隊を再編成し地球へ降下するのであった。その為、トーレや島達が乗ったシーガルは第一特務艦隊に見つかる事なく地球からの離脱に成功しそのままイカロス天文台に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

「見えた、イカロスだ」

 

 操縦していた島は目的地である小惑星『イカロス』を見つけて声を挙げた。

 

「だが入口は何処だ?」

「分からんなぁ……」

「おい、見ろよ。天文台のドームが開いていくぞ」

 

 島達が見ている前で天文台のドームが開いていった。それを見てトーレは決断した。

 

「よし、彼処に降りよう」

「良いのか?」

「構わん。敵が待ち構えていたら敵の艦をぶんどればいい」

「ハハハ、それは良いな」

 

 トーレの言葉に相原が笑い島達も釣られて笑う。そしてシーガルはドームに着陸するのである。その後、トーレ達は通路を歩いていると前方に人影があった。トーレ達は咄嗟にコスモガンを構えるが前方にいたのはーー将和だった。

 

「将和!?」

「三好艦長!?」

「よぅ皆。来たか」

 

 驚くトーレ達に将和は笑みを浮かべる。

 

「俺はたまたまイカロスに2日前に来ていたんだ。『三笠』の最終チェックを兼ねてな」

「『三笠』……あの艦が此処に?」

「あぁ。真田が残した『アステロイド・リング』で岩盤を接着させてイカロスを大きくしたからな」

「成る程……」

 

 将和はトーレ達を第一艦橋に案内する。そこにはスカリエッティや数人の者達がいた。

 

「「博士ッ!?」」

「おぅ二人とも。無事だったかい」

「えぇ、何とか……」

「しかし博士も人が悪い。出迎えてくれても良いじゃないか」

「済まないトーレ。皆と最終チェックに追われていてな……」

 

 トーレの言葉にスカリエッティは済まなそうにする。

 

「それよりも島、南部達。コイツに見覚えがあるか?」

「えぇ……死んだ加藤にソックリです」

「加藤四郎です。兄の意思を継いでコスモタイガーの訓練を続けていました」

「そうか……加藤の弟か」

「まるで加藤が生き返ったみたいだぞ」

 

 島や南部達はやんや言うのである。そして地球では………………。

 

 

 

 

 

 

 

「本日を以て地球は我々暗黒星団帝国が占領した」

『…………………………ッ』

 

 カザンは地球連邦会議場にて捕えた地球政府の閣僚達を前にそう宣言をする。その閣僚達の中には頭に包帯を巻いた正信と芹沢の姿もあった。

 

「諸君、見るがいい」

 

 カザンはビデオパネルを映した。そこには地表に撃ち込まれた重核子爆弾があった。

 

「我が母星の文明の粋を極めた爆弾だ。あの爆弾一発で地球の自然に何ら影響を与える事なく一瞬の間に全人類の脳細胞を破壊し絶滅させる事が出来るのだ。その驚異に晒されたくなければ我々の命令に服従する事だ。最初の命令を下す。全地球艦艇の所在を明らかにせよ」

『全地球艦艇……………ッ』

 

 閣僚達がざわめく中、閣僚達は自然と正信と芹沢に視線を向けた。それを見たカザンも二人に視線を向けて口を開く。

 

「そこの二人、二人は知っているようだな?」

「……………全地球艦艇の所在を知ってどうしようと言うのかね?」

「全部接収でもするのかな?」

「質問は許さんッ」

 

 カザンの口調を強めた命令に正信はホッホッホと笑う。

 

「恐ろしいのかの地球艦艇が? 地球艦艇より貴様らの艦艇のが性能は上じゃないのかね? それとも……地球艦艇が恐ろしいのかの?」

「フン、言っておくが口は割らん。地球にはまだ力が残っている。我々はまだ降伏したわけではない。知りたければ貴様らで探せばいい」

 

 正信と芹沢の言葉にカザンはわなわなと怒りで身体を震わせる。

 

「愚か者ェッ!! この二人を直ちに処刑せよ!!」

 

 カザンはそう言って二人を処刑するように命令、二人は衛兵に連れられて部屋を出されたのである。

 

「「…………………………」」

 

 衛兵に銃を突きつけられながら廊下を歩く正信と芹沢。

 

(長官……)

(ウム……そろそろじゃな)

 

 二人は頷き合うと立ち止まる。

 

「何をしている? 早く歩けッ」

「それとも此処で殺されたいか?」

「まぁ待て。ワシらも歳なんじゃ………よッ!!」

 

 正信はそう言って隙を見てから隣にいた衛兵の顔を裏拳で殴り倒した。

 

「なッ!? きさーー」

「おっと、お前の相手は俺だ!!」

 

 銃を正信に構えようとしたもう一人の衛兵だったが芹沢の右拳が鳩尾に命中して衛兵は倒れた。だが、芹沢は何かの違和感を感じた。

 

「どうした虎徹?」

「いや……この兵士……」

 

 違和感を拭いきれなかった芹沢はうつ伏せで倒れる衛兵を仰向けにする。そして衛兵の身体を見て眼を見開いた。

 

「これは……」

「機械……じゃの。という事は奴等は……」

「おや、二人で倒しちまいましたか」

「「ッ!?」」

 

 天井裏から突然の声に正信と芹沢は銃を取るが物体が天井裏から降りてきた。その物体を見て正信は笑みを浮かべる。

 

「おぉ、君か」

「待たせたな!!」

 

 何故か決めポーズで笑みを浮かべる空間騎兵隊第27騎兵連隊隊長の古野間大佐であった。

 

「御無事で何よりです長官、参謀長。遅くなって申し訳ない……何分ガタイがデカイもんで通風孔を抜けるのに手間取っちまいましてね……」

「ファッファッファ。そんな文句は言わんよ。来てくれるだけでも有難い。虎徹とどう脱出しようか思っていたところなんじゃよ」

「礼は上手く脱出出来てからにして下さい。さ、行きますよ!!」

 

 そして三人は通路を駆け抜けるのであった。

 

 

 

 

 

 




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