『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第六十九話

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうかそうか……フェッフェッフェ。多少は予想と違う形ではあるが地球はガルマン・ガミラスに付いたというわけだな」

「御意。その通りにございます」

 

 ボラー連邦の首都惑星『ラスコー』にてベムラーゼ首相はゴルサコフ参謀総長から報告を受けていた。

 

「しかし……そうなるとバジウド星系は戦略的価値のある星系になります」

「地球侵攻にであろう?」

「はい。少なくとも5個艦隊……いや、1個主力打撃艦隊の駐屯は必要になります」

「フム……だが直ぐに出せるのかね?」

「直ぐには……時間が掛かります。ですが艦隊でしたら更に2個艦隊は出せます」

「成る程……そのようにしたまえ」

「御意」

 

 ベムラーゼの言葉にゴルサコフは頭を下げるのであった。そしてガルマン星では地球の本格的参戦にデスラーは無言で地球の方を向いて頭を下げた。

 

「偶発かそれともボラーが仕組んだ事か……」

「ボラーが何処まで望んでいた事かは分かりません……ですが我々は、いや東部戦線は少なくとも負担は軽減されるでしょう」

 

 デスラーの呟きにタランはそう答える。

 

「ウム。バレルを通して話をしてくれ」

「分かりましたッ」

 

 数日後、月のガルマン・ガミラス大使館にて正信はバレル大使と会談をしていた。

 

「デスラー総統、元よりガルマン・ガミラス軍としては東部戦線への援軍をお願いしたいとの事です」

「東部戦線……バジウド星系の付近ですな」

「はい」

「宜しいでしょう。ですが我々もそこまでの艦隊はまだ就役しておりません。その事は御理解下さい」

「無論です」

「良くて2個艦隊……今出せるのはウチのどら息子が指揮をする艦隊ですな」

「成る程。しかし息子さんを投入しても宜しいのですか?」

「フォッフォッフォッ。あやつも独立しとるから心配は無用ですわい」

 

 バレルの言葉に正信は笑うのである。地球連邦としては援軍を出す事で同意しガルマン・ガミラスもそれに応える為に更なる技術力支援を乗り出すのである。

 会談を終えた後、正信は地球向けの記者会見を開き地球とボラー連邦の最後の交渉を発表。ここに至りボラー連邦との宣戦布告を宣言するのである。

 

『地球市民の諸君に申し上げる。この度の戦争の決断は自存自衛のためにあります。ボラー連邦の申し出は明らかに地球に無条件降伏、地球をボラー連邦の中に組み込むという目論見です。我々は地球の平和のために武力を持ちますが此度の事は地球の平和を脅かすモノであり我々は立ち上がらなければならないからです』

 

 正信の演説を地球の市民達はモニターを通して見ていた。

 

『皆様の中にもこれまでの戦争で身内の者を亡くしたでしょう。かくいう、私もその一人です。悲しむのは当然の権利です。しかし、その悲しみを超えて我々は立ち上がらなければならないのですッ。我々人類は地球という星から宇宙という海に進出しようとしています。それは人類の共存共栄のためであり平和の為でもあります。我々はボラー連邦と戦いますがそれでも平和を愛する事を忘れないで頂きたい。これからの我々の先行きが安らかである事を祈り頂きたい。実りある時代の為に突き進む事を……我々の中に眠る可能性という名の神を信じて……』

 

 そう言って正信は宣戦布告の記者会見を終えるのである。それをドゥーエは宇宙戦士訓練学校の教官室で見ていた。

 

(キナ臭いとは思ってはいたけど……こうなるとはねぇ……)

 

 ドゥーエはそう思いながらコーヒーを啜る。そしてニュースが変わり、太陽観光船もボラー連邦との戦争により観光を中止すると発表され観光船の希望者にはキャンセル料金が支払われると伝えられるのである。

 

(ん、そうなると土門の両親もか)

 

 ドゥーエは土門からの話で両親が太陽の観光船に乗る事を知っていた。しかし観光船が中止となると土門も折角のプレゼントが可哀想になるのである。

 

(仕方ない……後で組み手の相手でもしてやりますかな)

 

 そう思いながらコーヒーを啜るドゥーエであった。そしてその一方で将和の第十三艦隊は移民船団と共にミリオス星系のカトラス星に入港しバーガーと久しぶりに交流していたのである。

 

「久しぶりの飲みに」

「あぁ」

 

 将和とバーガーはグラスをカチンと軽く叩き酒を飲む。

 

「ッカァー。やっぱ酒は最高だ」

「だな。そういやバーガー、リッケ准将とは何処まで行ったんだ?」

「フン。久しぶりの飲みに腐れ縁女の話はやめろ」

「お前もそうだけど、二人とも素直じゃないねぇ」

「うるせぇやい」

 

 バーガーの頬がうっすらと赤みがあるのは照れているのか酔っているのか将和も分からずバーガーのみしか分からないのであった。

 

「話は変わるけど……マサカズはバジウド星系攻略には入っているのか?」

「あぁ。全く親父も人使いが荒いもんだよ」

 

 ミリオス星系に入る前に将和は超距離タキオン通信を経由して正信から連絡が来ていた。第十三艦隊の移民船団の任を解き、交代は第二艦隊とする。第十三艦隊はガルマン・ガミラス軍東部方面軍と合流し同東部方面軍のバジウド星系攻略を支援せよとの事であった。

 

「そうか。なら一緒に暴れられるな」

「主力はそっちさ。俺は脇役でしかないよ」

 

 ガルマン・ガミラス東部方面軍は戦力が増強されバーガー、ネレディアの2個空間機甲旅団、フラーケンの1個潜宙艦隊、ヒステンバーガーの2個空間機甲師団となっていた。

 

「そうか? まぁそれでもお前がいるからな」

「ハハハ、バーガーの期待に応えるよう奮闘するよ」

 

 そう言って二人は深夜まで飲むのである。3日後、ミリオス星系にパエッタ中将の第二艦隊が到着し将和はパエッタ中将と移民船団の申し受けを行うのである。

 

「急で申し訳ありませんパエッタ中将」

「ハハ。なに、戦争だから仕方ない事だよ」

 

 頭を下げる将和にパエッタ中将は苦笑しながらそう言う。その後、申し受けが終わった第二艦隊は移民船団を護衛しつつガルマン星へと向かうのである。

 そして将和はそれを見送ってから東部方面軍司令部へとチュン参謀長と共に赴いたのである。

 

「遅くなり申し訳ありません」

「いえ、問題ありません」

 

 将和の謝罪にヒステンバーガーはそう言い、将官達と共にモニターを見る。

 

「我々は3日後の0500にミリオス星系を出撃、バジウド星系に向かいバジウド星系に駐屯するボラー連邦艦隊を叩きのめしバジウド星系を占領する事にある」

「参謀長のモーデルです。続いて艦隊配置について説明します」

 

 ヒステンバーガーの参謀長を務めるハインリヒ・モーデル中将はモニターを操作して配置図を示す。

 

「大まかな艦隊としては三つに分けます。前衛隊としてリッケ准将とバーガー少将の2個空間機甲旅団、主力隊としてヒステンバーガー総司令の2個空間機甲師団、後方隊としてバジウド星系攻略船団とその護衛に地球連邦の第十三艦隊とします」

「フラーケン准将の潜宙艦隊は?」

「フラーケンの艦隊は前衛隊がボラー連邦艦隊を引き付けている間にバジウド星系に侵入、通商破壊作戦を展開してもらう予定です」

 

 将和の問いにモーデルはそう答える。確かにフラーケンの艦隊は全てが潜宙艦隊で構成されており通商破壊作戦に適していた。

 

「しかし……我が地球艦隊が攻略船団の護衛をしても宜しいので?」

「構わない。というのも我がガルマン・ガミラス艦隊と地球艦隊は合同訓練をしていない。連携は取れないだろうからこの編成になるのだ」

「分かりました。それでいきましょう」

「念のため、2個警備艦隊も攻略船団に派遣します。此方は三好中将の指揮下に組み込むよう致します」

「ご配慮感謝致します」

 

 チュン参謀長の問いにヒステンバーガーはそう答え将和も頷く。そして作戦は3日後に決行された。前衛隊のネレディア、バーガーの空間機甲旅団は先行しその後をヒステンバーガーの主力隊が、そして最後は将和と攻略船団が航行するのである。

 

 

 

 バジウド星系攻略艦隊

 

 前衛隊

 リッケ艦隊

 司令官 ネレディア・リッケ准将

 旗艦『ミランガル』

 『ガイデロール』級航宙戦艦×3隻

 『メルトリア』級航宙巡洋戦艦×3隻

 『デストリア』級航宙重巡洋艦×8隻

 『ケルカピア』級航宙高速巡洋艦×12隻

 『クリピテラ』級航宙駆逐艦×20隻

 

 バーガー艦隊

 司令官 フォムト・バーガー少将

 旗艦『ランベア』

 『ガイデロール』級航宙戦艦×2隻

 『メルトリア』級航宙巡洋戦艦×6隻

 『デストリア』級航宙重巡洋艦×4隻

 『ケルカピア』級航宙高速巡洋艦×8隻

 『クリピテラ』級航宙駆逐艦×20隻

 『ガイペロン』級多層式航宙母艦×4隻

 

 

 主力隊

 総司令 ダール・ヒステンバーガー大将

 旗艦『ティーガー』

 『ガイデロール』級航宙戦艦×8隻

 『メルトリア』級航宙巡洋戦艦×16隻

 『デストリア』級航宙重巡洋艦×28隻

 『ケルカピア』級航宙高速巡洋艦×42隻

 『クリピテラ』級航宙駆逐艦×70隻

 『ガイペロン』級多層式航宙母艦×10隻

 

 

 攻略船団

 司令官 三好将和中将

 旗艦『三笠』

 第十三艦隊

 『デストリア』級航宙重巡洋艦×6隻

 『ケルカピア』級航宙高速巡洋艦×12隻

 『クリピテラ』級航宙駆逐艦×20隻

 

 

 

 

 

「……正面きっての艦隊決戦になるだろうな……」

 

 将和は艦長席に座りながらそう呟く。どう見ても大海戦になるのは間違いなかった。

 

(問題は惑星破壊プロトンミサイルだが……プロトンミサイルを搭載している艦艇は無かったな……もしかしてプロトンミサイルの艦艇は建造されてないのかもな……てことはワープミサイルはある……のか?)

 

 そう思う将和であった。もしボラー連邦にワープミサイルがあれば場合によってガルマン・ガミラスからのフラグではなくてボラー連邦からのフラグになるという事である。

 

(まぁ原作に比べたら警戒網は張ってるから……何とかなるよな。何とかなれ、いや何とかなるんだよ!!)

 

 思わずそう願う将和であった。それはさておき、バジウド星系攻略艦隊はミリオス星系を出撃してから5日後にバジウド星系沖まで進出するのである。

 

 

 

 

 

 

 




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