『三好inヤマト』改三リメイク   作:零戦

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第二話(改訂)

 

 

 

 

 

 

 

 それが何時から発見されたのかは定かではない。しかし、残っていた火星自治政府からの資料によれば少なくとも西暦2140年代にはその『異星文明』の戦闘艦艇が火星自治政府によって発見され解析中だったと当時の元日本国総理は後に記者会見でそう述べている。

 

『異星文明』

 

 地球人類とは明らかに異なる知的生命体が持っていたとされる宇宙船が火星で見つかったのだ。だが西暦2150年代当時の地球各国政府は失笑するしかなかった。

 地球各国政府の宇宙艦艇でさえ数百隻は揃えているのに火星自治宇宙海軍の艦艇がそのような事をするわけが無い。そう言われていた……否、言われていたのだ。

 しかし西暦2164年、火星自治政府は地球政府に対し独立戦争を仕掛けるのである。それが後に言われる『第一次内惑星戦争』であった。

 第一次内惑星戦争では数の差に有利だった地球軍だったが火星自治宇宙海軍の宇宙艦艇は解析が完了した新型宇宙エンジンを搭載しており各戦場で地球軍は敗退を重ねるのであった。

 だが火星自治宇宙海軍も工業力の限界で艦艇の数がそこまで多くは無いので地球までに侵攻する余力は無く、月軌道沖海戦で日本宇宙海軍第五艦隊(司令官三好正信少将)との敗北で漸く停戦交渉が始まり西暦2168年に停戦が合意された。

 平和……と思いきや、地球政府は火星に対しての反撃を思案しそれに目を付けたのが鹵獲した火星自治政府宇宙艦艇だった。地球側はリバースエンジニアリングを徹底的に分析、解析を行い新型の宇宙艦艇の建造に乗り出した。それが各国で共通の宇宙艦艇とされる『BBクラス』『CAクラス』『DDクラス』と表記される大量生産を目的とした宇宙艦艇だった。

 各国はこの宇宙艦艇の建造に取り組み日本も西暦2170年に『村雨』型宇宙巡洋艦が、西暦2171年には『金剛』型宇宙戦艦がそれぞれ進宙して日本宇宙軍の再編成に務めるのである。

 そして西暦2179年、再び地球と火星の内戦ーー『第二次内惑星戦争』が勃発する。前回と違い数と性能に差が出て追い込まれる事になってきた火星自治政府は地球に隕石落としという禁断の技を決行、各大都市が迎撃出来ずに破壊されるも日本に関しては予め火星自治政府内にスパイを潜らせていた事もあり迎撃艦隊を展開していた事でほぼ無傷で乗り切る事になる。

 そして西暦2181年、日本が主力となった地球艦隊は火星自治宇宙海軍を火星宙域沖海戦にて破り火星自治政府は宇宙艦隊を喪失した事で徹底抗戦を断念、同年に降伏を申し入れたのである。

 地球政府も各国政府が火星宇宙軍の隕石落としで半壊滅していた事もありほぼ無傷で生き残っていた日本が主導となって降伏を受け入れ火星自治政府は消滅する事になる。

 それにより火星は地球の管轄下に置かれる事になるのであった。

 

(うーん、やはり原作と少し違うなぁ……)

 

 西暦2199年、将和は横須賀宇宙軍港の隊舎にある自室で歴史のデータを見ていた。

 

(というより……俺の家系が続いた『あの世界』に繋がっているな……)

 

 将和の死後も三好という家系は日本の舵取りを時には表から時には裏から操作していたようで歴代の政権や軍首脳部からは頼られていたようである。

 

(それに原作には無かった描写……)

 

 異星文明の戦闘艦艇を火星自治宇宙海軍が発見し解析していた事であろう。そして地球も火星を占領後に改めて汲まなく全面的に探索した時に『火星が回収していたそれ以外の戦闘艦艇を発見』していた。それが光速での速度を実現した戦闘艦艇だったのだ。

 また、火星を降した時に火星自治政府内部にも三好家に協力する者達もおりその者達を通して火星自治宇宙海軍が回収した異星文明の艦艇に関する詳細なデータを入手する事に成功していた。

 この入手により国連宇宙海軍は八割程の複製に成功するのである。それが『カ式次元宇宙エンジン』であった。

 

(まぁ親父が言うには微量にボラチウム粒子が……と言っていたから十中八九ボラーの宇宙エンジンやろうけど……まさか開戦時にはある程度揃えていたとはな……)

 

 西暦2191年4月1日、天王星の監視ステーションは外宇宙から太陽系に向けて侵攻してくるガミラス艦隊を捉えた。当初は火星自治政府の残党が戦力を揃えて再度の内惑星戦争を仕掛けようとしたと国連宇宙軍の中央司令部はそう認識した。そのため、各国の宇宙艦隊を集めて迎撃態勢を整えた。それが内惑星戦争で活躍した宇宙艦艇で編成された。

 編成された艦隊は八個艦隊であり日本も沖田中将を司令官とした第二艦隊が参加した中で先遣艦『村雨』がガミラス艦隊と接触した。

 

「早急過ぎる。もしかしたら人類初の宇宙人との接触に……」

『これは命令だ沖田中将ッ!!』

 

 早すぎると沖田中将は具申するも軍務局長の芹沢中将は具申を退け沖田を軍務局長権限で解任、『村雨』に攻撃を命令したのである。

 その結果、『村雨』は反撃され撃沈された。その後、冥王星沖宙域に侵攻してきたガミラス艦隊を国連宇宙艦隊が迎え撃つも圧倒的な科学力を前に八割を喪失してしまうのである。

 国連ーー真っ先に動いたのは日本だった。日本は直ぐに国民に向けて発表した。

 

「我々は火星自治政府の残党という形で攻撃を開始した。しかし、相手は異星人だった。我々は間違っていた。だがそれ故に我々はこの地球を守らなければならない」

 

 時の政権だった三好正信総理はそう主張し謝罪をしながらも異星人への対処を怠りはしなかった。日本政府はアメリカ等を中心に協力を要請し再度宇宙艦隊の再編をさせつつガミラスに対処するのである。

 そしてガミラス艦隊は再度太陽系に侵攻してきたが、カ式次元エンジンを搭載した新規艦隊30隻(戦艦2、巡洋艦8、駆逐艦20)は海王星沖でガミラス艦隊と激突、地球艦隊は巡洋艦2、駆逐艦7隻を喪失もガミラス艦隊を壊滅させる事に成功するのである。(西暦2192年『海王星沖海戦』)

 

「だが直ぐにガミラスは出てくるだろう。油断はしてはならない」

 

 宇宙軍出身の正信は必ずガミラスは再度侵攻してくると踏んでいた。それは正しくガミラスは冥王星を占領し基地化していたのだ。

 

「冥王星からガミラス艦隊の出撃を確認しました!!」

「北米艦隊、ロシア、中国艦隊が出撃します!!」

「バカな、早すぎるッ!!」

「呼び戻せ!!」

「間に合いません!!」

 

 この海戦ーー『第二次天王星沖海戦』は地球側が敗北した。というのも三個艦隊はまだ波動エンジンを搭載していない旧式艦艇で編成された艦隊を出していた。本来なら三ヶ国とも波動エンジン搭載艦就役まで出撃は控えるべきだったが中国は国民の感情、北米は大統領選挙も控えていた事もあり此処で勝つ意味があったので日本の制止を振り切っての出撃だった。(西暦2193年『第二次天王星沖海戦』)

 そして三個艦隊は各個撃破という形で壊滅したのである。この海戦で国連宇宙軍の戦力は日本宇宙軍艦隊を残してほぼ壊滅する。

 このため地球ーー日本はほぼ独力でガミラス艦隊に対処する事を迫られるのである。(カ式次元エンジン換装前の欧州連合軍艦隊も壊滅しているため)

 西暦2195年、日本宇宙軍は土星を絶対防衛圏に設定しカ式次元エンジン搭載の二個艦隊ーー宇宙母艦を主力にした機動艦隊ーーで侵攻してきたガミラス艦隊を奇襲攻撃し壊滅させるのである。

 

(まぁこの時は俺も初陣だったわな……)

 

 この時に将和は改装空母『隼鷹』のパイロットとしてこの海戦に参加していたのだ。なお、この時に将和は敵機8機を撃墜し敵空母2、戦艦1、駆逐艦3を撃沈していた。

 その後も小競り合いは続いていたが西暦2198年、ガミラスは大艦隊(約150隻)を以て火星沖に侵攻してきた。それに対し地球艦隊ーー日本艦隊は二個艦隊で迎撃し辛くも撃退する事に成功する。

 

(だがそうなるとイスカンダルが地球にユリーシャとサーシアを送った理由が分からん……)

 

 将和は原作通りの展開に頭を傾げる。この地球は原作とは違い三割は放射能汚染に悩まされていたがまだ地球は原作のように汚染はされてはいなかったのだ。

 

(もしかして……ガミラスにやられると予め想定していたから二人を送った……のかもしれんな……)

 

 まぁ将和にしたらどうでも良かった。

 

「そろそろか」

 

 将和はマリアナ沖に眠る『大和』を見学するためリニアで移動していたがもうそろそろ着くのだ。

 

『お待たせしました『大和前』『大和前』に到着です』

 

 将和はリニアを降りて『大和』を波動エンジン搭載の宇宙戦艦に改装する地下ドックに向かう。

 

「よぅ、将和じゃないか」

「よぅ真田。見学を許可してくれて助かるよ」

「なに、お前から見学したいとの連絡が来た時は驚いたがな」

 

 将和を出迎えた真田志郎少佐は将和と握手をして艦内を案内する。

 

「此処が艦橋だ」

「……此処か……」

「あら三好君」

「何だ、新見もいたのか」

「えぇ。最終チェックもあるからね」

 

 艦橋はやはり原作と同じ作りをしていた。そこで新見が最終チェックをしていたのだ。将和は新見に話し掛けるも新見はツンとした態度を示していた。

 

(まだ吹っ切れてはいない……か……)

 

 将和はそう思いながらも気持ちを切り替えてあの『ヤマト』の艦橋を内心、喜びつつ感慨深く真田にバレないように感動していると警報が鳴り出した。

 

「どうした!?」

『本艦上空に敵空母がワープアウトしてきました!! 上空凡そ3万!!』

 

 その瞬間、将和は動いた。

 

「総員戦闘配置につけ!! 補助エンジン始動5秒前!! 砲雷撃戦用意!! 重動力線コンタクト、メインエネルギースイッチオン!! 傾斜復元、船体起こせェ!!」

「無茶だ将和!? この『ヤマト』にはまだ作業員しかいないんだぞ!!」

「けど主砲は撃てるんだろ?」

「そ、それは……」

 

 先程、艦内案内で主砲は発射可能と真田から聞いていたのだ。ならこれを使うしかあるまい。

 

「だが、砲弾は採用されたばかりの三式融合弾だ。テストすらもしてないぞ!!」

「そんな暇あるか!!」

 

 その瞬間、『大和』が揺れる。敵空母からのビーム砲による砲撃だった。

 

『地下シェルターに退避していた『ヤマト』の幹部乗組員達が死傷しました!! ほぼ壊滅です!!』

「真田!!」

「……分かった。主砲は二番砲が射撃可能だ」

「それだけあれば十分だ!! 二番砲、右旋回。砲弾、三式弾!! 仰角修正急げ!!」

 

 二番砲が唸り上げ、ゆっくりと砲塔を旋回させ砲身を最大仰角にする。

 

「レーダー自動追尾!!」

「目標捕捉!! 将和、全て揃った!!」

「三式弾、撃ェッ!!」

 

 一斉射、『大和』は250年余りの時を経て久方ぶりの轟音が鳴り響いた。二番砲が射撃し上空で再度砲撃しようとしていた空母に三式弾が命中、一瞬の間を置いて爆発四散したのである。

 

「敵空母撃沈!!」

「やったッ、三式融合弾も使えるぞッ」

「……ふぅ、何とかなったか……」

 

 安堵の息を吐く将和であった。それが将和が『大和』『ヤマト』における最後の指揮であった。

 『ヤマト』を降りる時、将和は二人に言う。

 

「真田、新見。生きて還れよ。死ぬには馬鹿馬鹿し過ぎる戦いだ」

「三好君………」

「…………………」

 

 その後、将和は『ヤマト』出撃のため地球軌道上で護衛のため出撃する事になっていた。

 

「三好司令、出撃準備完了しました」

「ん。さて……行くかな……」

 

 将和はそう呟きながら隊舎の部屋を出るのであった。その後、将和が率いる四戦隊は『ヤマト』抜錨前日に横須賀宇宙軍港を出撃し地球軌道上で展開するのである。

 そして『ヤマト』は原作通りに惑星間弾道ミサイルを48サンチ陽電子衝撃砲で破壊し出撃するのである。

 

 

 

 

 

 

 




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