あくまでも自分、個人の感想です。それが良いと思う人はいるでしょう。ですがあんなヤマト、見たくなかった……(;´Д⊂)
「拡散波動砲、発射ァ!!」
『鞍馬』『伊吹』は拡散波動砲を発射する。2隻から放たれた拡散波動砲のエネルギー弾はボラー艦隊までの中間点からは放射状に拡散しまるでシャワーのようにエネルギー弾がボラー艦隊に降り注ぐのである。ボラー艦隊は逃げようにもオールトの雲を構成している小惑星群に囲まれており逃げる場所がそう簡単にはなかったのである。
拡散波動砲によりボラー艦隊は瞬く間に150隻は撃沈された。しかし、まだ200隻余りは健在していたのである。
「クッ……」
「ッ。後方からワープアウト反応!!」
「何!? 敵か!?」
「いえ、これは……識別確認ッ、土星艦隊です!!」
「来たかホウメイ!!」
援軍の到着に三木准将は笑みを浮かべるのであった。
「全く……此処までとはね……そりゃあ三木の奴も苦戦するわけだな」
土星艦隊司令官のホウメイ准将は敵ボラー艦隊の数を聞いて苦笑する。
「航空戦隊は後方に退避しつつ予定通り攻撃隊を発艦!! 残りは鶴翼の陣に移行して敵を叩くぞ!!」
「砲雷撃戦、用意宜し!!」
「撃ェ!!」
土星艦隊旗艦『出羽』以下の艦艇が一斉に砲撃を開始する。放たれたエネルギー弾は殆どがボラー艦隊に突き刺さり爆発四散していく。
「そのまま撃ちまくれェ!!」
土星艦隊の砲撃に冥王星艦隊も息を吹き返してボラー艦隊に砲撃を叩き込む。だがボラー艦隊も負けてはおらず更なる砲撃を加えてきた。
「巡洋艦『広乙』『広丙』撃沈!! 『超勇』大破、航行不能!!」
「……『定遠』『鎮遠』は拡散波動砲の準備!! 準備出来次第発射!! 他の艦艇は『定遠』『鎮遠』を援護するんだよ!!」
ホウメイは主力戦艦の拡散波動砲で戦局を打開する事にした。また、それを受信した三木准将の冥王星艦隊も『定遠』『鎮遠』の2隻を援護するために砲撃を集中させるのである。しかし、ボラー艦隊もそれを読んでおり2隻に集中砲撃をし『定遠』が撃沈されるのであった。
だが『鎮遠』は間に合い拡散波動砲を発射したのである。この拡散波動砲によりボラー艦隊は更に80隻近くを撃沈してしまう。
「今だ三木!! ありったけのミサイルと砲を敵に叩きつけろォ!!」
『おうよッ!!』
2個艦隊は砲撃を集中し都合40隻近くを撃沈する。此処でボラー艦隊は漸く反転180度を選択した。三木とホウメイは深追いをするような事はしなかったが索敵のためにパトロール艦は展開させたのである。
しかし、ボラー艦隊は完全にオールトの曇から撤退したのであった。
「そうか、何とか退ける事は出来たかの……」
防衛軍司令部で正信は各地域からの報告を受けて一先ずの安堵の息を吐いていた。
「しかし長官、これだけは無いかと思います」
「分かっておるよ虎徹。それで被害はどうなっておる?」
「冥王星艦隊は半壊、再編成の必要があります。ケンタウルス座方面艦隊は特に問題ありません」
「フム……ウランフの第十艦隊を臨時の冥王星艦隊とする。三木の冥王星艦隊は地球に帰還させて暫くは骨休みと再編成じゃな」
「分かりました。それで手配致します」
「さて……これでどう出てくるじゃが……」
「それにガルマン・ガミラスへの支援を何処にまで限定するかでしょう。今回のバジウド星系のは特例としましても地球市民が納得するものでなければ……」
「じゃろうな。差し当たりは物資の提供じゃが……」
そう言って正信らは夜遅くまで会議を行うのである。その一方でボラー連邦も地球攻撃作戦の失敗に頭を悩ませていた。
「……どうやら地球軍は思っていた以上にやるようだな」
「面目次第もありませぬ」
ベムラーゼの言葉にゴルサコフは頭を下げる。ボラー連邦の首都惑星『ラスコー』でベムラーゼは報告を受けていた。
「地球連邦の勢力圏内に侵攻した3個艦隊のうち2個艦隊は壊滅的打撃を与えられ、残り1個艦隊に到っては全滅か」
1個艦隊とはケンタウルス座方面に侵攻した艦隊の事でありこれはカールセン中将のケンタウルス座方面艦隊と山南大将の第一艦隊に挟撃され全滅したのだ。
「弁明の余地はあるかゴルサコフ?」
「ありません」
「フム……潔さは貴様の事柄だな。では次はどうする?」
「ハッ、正面から当たれば地球軍の強大な攻撃をマトモに受けます。此処は搦め手から仕掛けるべきかと……」
「搦め手のぅ。何かあるのか?」
「ハッ、我が軍が保有している惑星破壊ミサイルを使用します」
「ほぅ。直接地球に撃つのかね?」
「いえ。地球の防御は生半可なモノでは無いでしょう。そこで惑星破壊ミサイルを利用して………奴等の恒星を膨張させます」
「ッ……ほぅ……成る程成る程……そうなれば奴等は日干しと化すな」
「その通りでございます」
ゴルサコフの言葉にベムラーゼは笑みを浮かべる。ボラー連邦は元よりガルマン・ガミラス帝国が保有する惑星破壊ミサイルは惑星を構成する原子の力学構造を破壊して核融合反応を発生させ、惑星を崩壊させる事が出来る。その破壊力は対象の質量数と比例する。また、惑星崩壊時に発生する強烈なガンマ線放射は、周辺宙域に展開した敵艦隊を焼き尽くすのであった。
ゴルサコフはこの惑星破壊ミサイルの作用を利用して太陽系の恒星ーー太陽に惑星破壊ミサイルを撃ち込む事をベムラーゼに提案したのである。
「フフッ、宜しいゴルサコフ。ガルマン・ガミラスとの戦いに支障が無い戦力で行うように」
「ハハッ」
斯くしてゴルサコフはベムラーゼのお墨付きは得たのである。ゴルサコフは直ぐに一人の将官を通信で呼ぶ。
『お呼びですかゴルサコフ総参謀長?』
「久しぶりだなボローズ。ガルマン星を追い出されて辺境惑星の総督に追いやられて以来……だな」
通信画面に出たのはヴィルキ・ボローズ准将、かつて『バース』星の総督だったがガルマン・ガミラス帝国軍との戦闘により捕虜になりボラー連邦に捕虜交換で返還されそのまま辺境惑星の総督に左遷させられていた。本来であれば交換後にそのまま処刑だったがゴルサコフの具申によりボローズは腹心チェフ・レバルス中尉共々生かされていた。
「何処かで機会があるだろう。その時までは無能者として任じてくれ」
ボローズはかつてゴルサコフの下で働いていた事もありゴルサコフは何かと気に掛けていた。だからこそ汚名返上としてボローズにチャンスを与えたのだ。
「寒さには慣れたかな?」
『まぁ幾分か……ですな』
ボローズは頬に赤らみを増せながらそう答える。ゴルサコフが奥にいるレバルス中尉に視線を移すとその手には酒瓶がありボローズのカップに注がされていたようだ。
「……昼から宴会かね、良いご身分のようだ」
ゴルサコフは肩を竦めるがボローズがゴルサコフの指示通りに無能者として演じている事に安堵の息を吐きつつ再度口を開く。
「汚名返上の機会だボローズ」
『……行き先は何処です?』
「喜べ、銀河系の端、太陽系の恒星だ」
『……………………』
ゴルサコフの言葉にボローズは一瞬、眼をカッと開きながらも直ぐにトロンとさせた。
『………成る程。惑星破壊ミサイルを恒星に叩き込む……というわけですな』
「その通りだ。やってくれるな……ボローズ?」
『……無論ですッ』
ボローズはカップに注がれた酒を一気に飲み干す。その後ろではレバルス中尉が「あんな度数が高い酒を一気に……」という表情をしていたがゴルサコフもボローズも気にしていない。
『総参謀長、惑星破壊ミサイルはどれだけ出せますか?』
「今は1隻は出せる。もう少し時を経てば更に2隻出せる」
『いえ、1隻だけで十分です』
そう言ってボローズは笑みを浮かべる。その様子を見てゴルサコフも笑みを返したのである。
「ん、期待している。迎えの艦隊とその他の艦隊は準備出来次第出す」
『了解です』
そう言ってゴルサコフは通信画面を切り席から立ち上がり、書棚に隠していた高級な酒瓶を出す。今日くらいは飲んでも良いだろう。
「……勝ったな……」
そう呟くゴルサコフであった。一方でボローズも再度酒を飲む。
「レバルス、迎えが来るまでは待機だ。それまでは休んでおけ」
「で、ではボローズ准将ッ」
「忙しくなるぞ……」
そう言って空のカップをレバルスに差し出しレバルスは酒を注ぐのであった。
1ヶ月後、ボラー連邦は再度の侵攻を開始した。場所は前回と同じくオールトの曇であった。ボラー連邦の侵攻に地球防衛軍は全力で対処し冥王星艦隊となっていたウランフ中将の第十艦隊が対峙した。
(……おかしい。奴等、そこまで攻撃を加えて来ない?)
ボラー連邦艦隊は遠距離砲撃を徹底しており第十艦隊が接近すれば離れ、第十艦隊が離れたら接近してくるのである。
(増援が来るのを待っているのか……?)
程なくしてボロディン中将の第六艦隊、御統少将の火星艦隊も到着した事で3個艦隊は総攻撃を実施した。この総攻撃でボラー連邦艦隊は敗走したのである。敗走したボラー連邦艦隊に喜ぶ乗員達を余所に三人の将官はボラー連邦の真意を図りかねていた。
しかし、それは意外なところから発覚したのである。
『此方水星基地ッ!! 水星宙域にボラー連邦の艦艇がワープアウトしてきました!!』
太陽を観測する水星基地からの緊急電だった。ワープアウトしてきたのは惑星破壊ミサイル1隻とその護衛艦艇12隻だけだった。護衛艦艇は水星基地を叩き、追加電を送らせないようにしつつ旗艦『クロトワ』でボローズはニヤリと笑う。
「これで終わりだ、惑星破壊ミサイル発射ァ!!」
超巨大ミサイルは誰にも邪魔をされずに太陽に吸い込まれていくのであった。
苦労人ボローズの復帰
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