その日、突如として魔剣士学園での魔力が封じられた。
それに関わった者たちにとって、思い出したくもない惨劇。
王国や騎士団にとっては、王女誘拐事件に続いての、自分たちが関われないままで終わってしまった悪夢。
それは魔力を封じた側、ディアボロス教団にとっても、その日は惨劇だった。
多くのディアボロス・チルドレンを失い。
ラウンズの1人を失うという大打撃を受けた。
裏切り者の排除と、騎士団の次期主力となるであろう人物の排除。
排除計画は、一部は成功した。
しかし、それ以上に失ったものは多かった。
損失の方が多くて、計画は失敗だったのでは?とディアボロス教団でも、計画の発案者の責任が問われるほどの、失敗。
これが、ディアボロス教団にとっての悪夢の始まりだとは、その時点で誰も思ってはいなかっただろう。
長く続く、苦難の始まりだとは。
―――アレクシア視点―――
魔力が上手く扱えない。
鍛錬をしていた私の感覚が、その変化を感じ取る。
自分に負荷をかけることで、鍛錬をしていたのに邪魔されて不快な気分。
ただ、これは只事ではないのでしょうね。
そんなことをすれば、魔剣士としての仕事は出来なくなってしまうのだから、それに頼らない訓練をしてきた者でなければ、動きも違ってしまうだろう。
そんなことを考えていると、悲鳴と、怒号と、大勢の余裕を持った足音が聞こえた。
悲鳴と怒号は、学園の生徒たち。
余裕のある足音は、誘拐事件の時にゼノンから感じたあの普通の魔剣士とは違う感覚。
ホントにコイツらって余裕があると何かしでかそうとするんだから。
バカね。
私を無視して逃げようとする人、対抗しようとして捕まってしまう人。
その人たちを無視して、テロリスト(だろう)人達と対峙する。
出来なかった鍛錬の分、あなたたちで実戦させてもらうわ。
―――シド視点―――
いやいや……アイツ主人公過ぎるだろ。
いやラスボスか?魔力封じって結構なデバフになると思うんだけど、それで普通にテロリストと戦ってんだけど……!?
一人じゃなくて多数相手でそんなこと出来るってどんだけ……怖っ
この間会った時はそんな強くなかったはずなんだけどなあ……これが主人公補正か~。
こんな短期間で強くなれるって努力・根性・勝利ってコト~?
『「凄ェなァ」』
これってもしかして嫉妬?いや嬉しいのか?
目の前で弱かったと思ってたヤツが強くなってる瞬間を見たら手が震えてら。
面白い。面白い、実に面白い。
このまま育てば、陰の実力者を倒そうとライバルになってくれる可能性があるかもしれん。
これは、こちらも陰からその助けを出して強くなってもらわないとね。
さあ、こうしちゃいられない。
陰の実力者としてこちらも動かせてもらいますよっと。
基本的に書いていない部分では原作通りに話が進んでいる感じです。
書いた部分についてはある程度オリジナルの展開になっているので、そこは書いていく予定です。