ところで、小学生ってこんな感じだったっけ……。
階段の上に居たいわけではない。
もっといろんな人達とお喋りしたいし、シーンとした静かな場所はあまり好きではなかった。
今頃、クラスメート達は外でドッジボールでもして遊んでいたり、数人の女子達はたわいもない世間話をしたりしているのだろうか。
下の階からは、バタバタとした足音や楽しそうな悲鳴が時折聞こえてきた。
恐らく、1、2年生ぐらいの子達がかくれんぼや鬼ごっこでもして走り回っているのだろう。
さくらもまた、その学年の頃は同じように校舎内を走り回って、たまに廊下は走るなと先生から叱られたりした。
その頃は、総ともまだ仲が良かった。
総はかくれんぼが得意でさくらは鬼になるといつも彼だけ見つけられなかったし、さくらは走るのが苦手だったので鬼ごっこは負け続きだった。
勝負ごとで総に敵う事は無かったがそれでも一緒に笑い合ったりしているその時間が何よりも楽しかった。
運動が得意でスマートで学年一の人気者……どれもさくらが持っていないものだった。
そんな彼を尊敬していたし、家族として愛していた。
総もまた自分と同じ気持ちだと思っていたのに……その考えは間違っていたのだろうか。いや、やっぱりあの時の事がきっかけで……。
1、2年生の子達の足音が遠ざかっていった気がする。
もうすぐ昼休みが終わり、授業が始まるのだろう。
ここから時計は見えないから、彼らの行動が大体の時間を把握するのに役立った。
階段から降り、急ぎ足で教室へと向かった。
屋上の階段から、3階へと降りている途中、グラウンドから帰ってきたばかりであろう総とバッタリと出くわした。
総の周りにはいつものように彼のクラスメートの男子達がいた。
総はさくらを見るや否や、フイっとそっぽを向いた。他の男子達も同様にさくらを見ようとはしない。
さくらは総の迷惑にならないように話をしたくても学校では声をかけようとは極力しなかった。
この時もまた声をかけたいのはやまやまだったが、その気持ちをグッと抑えて自分の教室に真っ直ぐ向かっていった。
ガラガラと教室のドアを開けると、教室には自分以外のクラスメートが全員いたが物音一つしなかった。
入ってきたばかりのさくらを一斉にジロっと睨みつけた。
この嫌な感覚をさくらは知っていた。唯一、さくらが無視されないこの状況は居心地の良いものとは言えなかった。
生徒の一人が、枯れた花が飾ってあった花瓶をさくらの前まで持ってきた。
その花瓶は教室の後ろに飾ってあったもので、花の世話をするのは当番制だった。
今日の花の世話の担当は、さくらだった。
花瓶を持ってきた生徒がさくらに枯れた花を叩きつけてこう言った。
「またかよ」
神白 さくらは、ほうきに乗るのが?
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得意
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苦手
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どちらでもない