ジャギィがドスジャギィになる話   作:ドスジャギィ

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アプトノスを狩って数日、彼は一頭分全て食べ切り、次なる獲物を探していた。


第3話 突撃、飛竜の巣

 

草原を闊歩していると、ふと辺りが暗くなった。

彼は雲でも出てきたのかと上を見上げた。

残念ながら、空を覆っていたのは雲なんて生やさしいものでは無かった。

 

圧倒的な存在感を纏う、巨大な竜がそこにはいた。

赤黒く染まった鱗、強靭に発達した二本の足、明らかに彼とは格が違う生物、リオレウスだ。

 

瞬間、あたりの温度が急上昇する。空から火の球が彼に降り注いだ。彼は全力でそれをかわすも、余熱だけで鱗が焦げるようだった。

これはかなわない。彼は無我夢中で走り出した。だが、ここは草原、隠れる場所はない。

 

それに、父なら逃げないような気がした。

ならばと、彼は無謀にもリオレウスに向き直り、受けて立つと雄叫びを上げた。

 

 

 

 

と、同時に彼の視界が白に染まった。

 

 

何かが地面に叩きつけられた様な地響きを感じ、痛みを堪えて目を開ける。

瞬間、彼の目に映ったのは、自分よりずっと小さな少女が、彼女の倍ほどもある大剣を、かの竜に振り下ろす瞬間であった。

 

鮮血が舞い、竜の敗北を告げた。

 

 

 

リオレウスの断末魔を聞き、彼は激怒した。自分の獲物を取られたと感じた。そして何より、初めて格上だと感じた竜が、自分よりもずっと小さで矮小な生物に敗北した事を認められなかった。

 

取るべき行動は一つだった。

雄叫びを上げながら急接近し、未だ肩で息をしている彼女に尻尾を叩きつけ、尾の棘を彼女の太腿に突き刺した。

 

「きゃあっ!」

 

耳障りな悲鳴を浴びながら、トドメだと飛び上がった彼に鉄の塊が叩きつけられた。

苦し紛れの一撃、だが、それだけで彼の脳は揺れ、鱗は砕け、吐き気を催した。

 

 

頭の血が抜け、少し冷静になれた。彼女から少し距離を取り、彼女から仕掛けてくるのを待った。

瞬間、彼女が駆ける。防具の重みも、大剣の重みも感じさせぬ俊敏な踏み込みにより、間合いが潰された。彼を一刀両断しようと凶刃が振り下ろされる。

 

彼はサイドステップでそれを避けるも、人外じみた動きを彼女が見せる。叩きつける勢いそのままに、大剣を地面すれすれで横に薙ぎ払った。

だが、彼の方が一枚上手だ。バク転のような動きで飛び上がり、アッパーの如く下から尾を顔面に叩きつける。

 

しかし、彼女は異次元の反射神経で、首をのけぞらし、被害を兜が吹き飛ばされるに留めた。

ほっとしたのも束の間、今度は彼の尾が彼女の顔面目掛けて薙ぎ払われた。

 

彼女は彼の尾に合わせてその場で回転し、その勢いのまま攻撃に移行する。

まさかの神業に面食らった彼は、慌てて地面に伏した。頭上を鉄塊が過ぎ通過した。

 

そこで彼女が一瞬フラついた。足の傷により、回転後、踏ん張れなかったのだろうか。

初めて彼女が見せた明確な隙に彼は飛びついた。

尾を振り、大剣を弾き飛ばす。そして、彼女の顔面目掛けて牙を向いた。

 

 

 

まだ、彼女の目は死んでいなかった。飛びかかった彼に懐から取り出したクナイを振るった。しかし、どうやら彼は二枚上手だったようだ。彼の口から勢いよく吐き出された吐瀉物が、彼女に直撃し、視界を奪った。

クナイは空を切り、彼の歯が彼女の顔面を抉り取った。




今回はハンターとの戦いでした!
ちゃんと飛龍も出てきたので、タイトル詐欺じゃありません!

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