ジャギィがドスジャギィになる話   作:ドスジャギィ

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ジャギィ達の巣に潜入したダンだが、イャンガルルガに発見されてしまう。

戦いの火蓋は、切って落とされた。


第9話 新しい狩り

ダンは双剣を抜き、相手に向けて構える。

全く隙のない構えに、彼は攻めあぐねている様だった。

 

一閃、ダンの薙ぎ払いが彼の鱗を掠めた。

首をのけぞらせ躱した彼は、何を考えたか、上体をさらにのけぞらせる。

 

(まさかッ…ブレスを吐けるってのか‼︎)

 

ダンは焦った様に距離を詰め、首の下に回り込む。ブレスを吐き出した後、首が降りた瞬間に喉笛を掻っ切るつもりだった。

 

だが、それは悪手だった。

 

彼の足の筋肉が膨れ上がり、地面が抉れるほどの力で地を蹴った。彼の体がバク転の要領で一回転し、遠心力を得た尾がダンを吹き飛ばした。

お馴染み、サマーソルトキックだ。

 

 

 

(クソが、体が動かねぇ。洞窟用に、軽装備にしたのが悪かったか…足の骨が折れてやがる。装備も使い物になんねぇ。

こいつは…ちっと不味いな。)

 

ダンは拳を握りしめ、ポケットを叩いた。

 

瞬間、閃光がほとばしった。

 

 

不意を突かれた彼は、少しの間視界を失った。

 

(これ高いんだぞッ!)

 

目の痛みに暴れる彼を尻目に、ダンは秘薬を丸呑みした。

瞬間、彼の体が急速に癒される。

まるで何も無かったかのように、彼の体は元に戻った。

 

(クソが…もう回復のアテは無ぇ。急いで逃げねぇとッ!)

 

ガクンッ

 

(あァ?なんだ、右脚に力が…)

 

右脚を見ると、黒紫の棘が深々と突き刺さり、赤黒く染まっていた。

 

「テメェッ!」

 

凄んで見るも、神経がズタズタになった様で、右脚は使い物にならない。

思わず膝をついたダンの背中に、巨大な嘴が突き刺さった。

 

もう助かる術はない。毒が回り、視界が狭まりだした男を、ガルルガはそれはもう苛烈に攻撃する。

嘴を突き刺し、炙る。男はとうの昔に事切れていた。

 

 

 

全身穴だらけになった亡骸を咥えたガルルガは、とっくに視界を取り戻し、目の前の惨状にドン引きしていた彼の元に駆け寄った。

 

ほめてほめて!と言わんばかりのガルルガを、彼は抱きしめた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

グルァア゛ア゛ア゛

 

 

森の強者、アオアシラの咆哮が、森に木霊する。

木をもへし折らんばかりのその圧力に、蜂蜜を貪るジャギィはたちまち吹き飛ばされた。

 

止めを指さんとばかりに、アオアシラはジャギィに飛びかかった。

 

瞬間、気温が上昇する。

火球が発射された。

 

茂みから飛び出したその火球は、ジャギィの頭上を通過し、アオアシラの堅牢な甲殻を焦がす。

 

身を焦がす灼熱感に、のたうち回るアオアシラに、茂みから飛び出たイャンクックが襲いかかった。

 

 

だが、森の強者の名は伊達ではない。

即座に体勢を立て直し、強靭な前足をイャンクックにたたきつけた。

 

 

まだ幼いイャンクックは、呆気なく吹き飛ばされ、木に叩きつけられた。

 

もう動けない。そう判断したアオアシラは、ふと力を抜いた。

 

 

だが、悪手だ。イャンクックは、一匹では無いのだから。

 

 

 

 

空から、火の玉の雨が降った。

全てを焼き尽くす火の弾丸は、辺りを煙幕で覆った。

 

 

 

煙幕が晴れたとき、アオアシラは姿を消していた。

空を飛ぶイャンクック達は、あれ?と首をかしげた。

 

あと、何故か隣にいた筈のイャンガルルガが居なくなっていた。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

アオアシラが、森を這う。

そこには、森の強者はもう居なかった。

 

必死にたどり着いた先は、巣だった。

 

 

取り敢えず、体力の回復だ。

 

そう考え、寝床に目をやると、何かがいた。

 

 

 

瞬間、鼓膜が震えた。

 

その何かの咆哮は、ボロボロの青熊を怯ませる。

 

蹲った熊の背に、禍々しく曲がった、黒紫色の嘴が突き刺さった。

 

 

 

 

 

 

 

主を失った巣には、鮮やかな青色の卵がポツンと1つ遺されていた。




更新おくれてごめんなさい!
引っ越しの準備とかで、色々手間取ってました…。
これからバンバン更新していくので、良ければ、感想、評価、お気に入り登録してください!!!
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