【デジモン×ポケモン】侵食し行く向日葵の花   作:小説チーム・ハスタート

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甲虫が見せるは知恵の力

 カブテリモンがハルト達に見せつけた芸当。それは自らにテラスタルを引き起こさせるという前代未聞の物であった。

 それを後ろの方で見ていたペパーとボタンの二人が歯噛みをしている。

 

「デジモンとかいうやつもテラスタルできるちゃんなのかよ!?しかもアイツ中々に強そうだぜ!?」

「あのデジモン、恐らくハルトでも倒せるかどうかは微妙なところだね。…彼には頑張ってほしい所だけど。…さて、どう戦うかな…。」

 

 飛行タイプにテラスタルしたタイカイデンと、頭部に本の様な物がくっついた状態へと変化したカブテリモン。…その本の象徴とテラスタイプ…テラスタルした後のタイプが違い元のままなのであればきっと、ひこうタイプの技が効果抜群のはず。

 テラスタイプの仕組みなどを熟知していたポケモントレーナー四人は、テラスタルという現象を起こしたカブテリモンの事をそれぞれ分析する。

 

「ハルト、君なら大丈夫。…君のその判断を信じて。…相手は見たことのないテラスタルをしてきたけど…君なら、きっとあのデジモンという生き物との戦いでも絶対に買ってくれるって、私信じてるから。…頑張って、ハルト。」

 

 後ろで応援しているネモからのその声を背にし、ハルトは一つの決断を下した。

 

「…。相手は見たことのないテラスタルをしてきたけど…元のタイプは変わってないはずなんだ。…タイカイデン!ぼうふう!!」

 

 ハルトが下した決断による命令。それに従ってタイカイデンが強い風を巻き起こし…それがカブテリモンへと直撃する。

 効果あったか。怯むカブテリモンのその様子を見て判断するネモ。…同時に彼女に笑みがこぼれる。

 

「いい感じだよハルト、この調子で、相手にダメージをどんどん与えていこう。」

「ネモさんの言う通りこのまま畳みかけるのも一考だとは思うけど、慎重になるというのも一つの手だと思ってるんだ。…敵の手の内に嵌ったら、今度はこっちが窮地に追い込まれかねないから。」

 

――そう。僕はいつでも、慎重に判断をして…此処までやってきた。…パルデアの大穴でのあの戦いのときも。何匹か倒れていったけど、デカヌチャンが最後にやってくれた。…そうしてやっていけば、絶対、うまくいく。

 

 自身の今までの経験を思い返し、その今までの経験通りに動こうとするハルト。…そしてやはりというべきか。ハルトの予想通りに敵は動いてきた。

 

『あんさんほんまやりまんなあ…。ここではわてのようなデジモンに今の技はかなり効きよるみたいやな。やったらあんさんのそのポケモンの見た目から推測して…わての必殺技見せたるで!"メガブラスター"!!』

 

 カブテリモンが自身の胴体部分の前に雷をまとった球体を出現させるや否や、それをタイカイデン目掛け放っていく。タイカイデンはそれを旋回することで避けて見せた。

 

「よし!いいぞタイカイデン!次はエレキボールだ!」

 

 ハルトの指示に従ってタイカイデンがお返しといわんばかりに雷のほとばしる球体をカブテリモン目掛け放っていき…それがカブテリモンに命中する。だがしかして、効果が薄かったのかカブテリモン二はあまりダメージが効いていない様子であった。

 

「っ!僕が予測をするに…虫と草の複合タイプ、といったところか…。虫と飛行なら、さっき放ったエレキボールがより効いているはず。…だからカブテリモンは…虫と草の複合タイプと見た方が良い。」

『今までの戦いでそこ待て予測を立てよったんかいな。ほえー…。えらく頭の回るポケモントレーナーやなぁ。やけどジブンが相手しとんのは、知恵を司るデジモン…カブテリモンや。それをなめとったら…あかんで!"クレセントリーフ"!!』

 

 カブテリモンが何もない所から葉っぱを出現させ、それを使いタイカイデンを攻撃する。…見たところ草タイプの技と思われるその攻撃に。ハルトは疑問を抱く。

 

――相手は何を考えてるんだ?ひこうタイプには草タイプはあまり効かないはず。

 

 カブテリモンのその行動に疑問を抱くハルトだったが…その直後、二つの雷球がタイカイデンに向かって来ているのが見えた。

 

「しまった、今の技は目くらまし…!?」

『わてほど頭が回りよるとこないな使い方もできるんやで!!』

 

 なすすべなくその二つの雷球がタイカイデンに直撃していく。それを受けたタイカイデンは地面へと墜落し…そして動けなくなった。…戦闘不能である。

 

「…戻れ、タイカイデン。…お疲れさま。」

 

 タイカイデンにねぎらいの言葉をかけた後、ハルトは別のモンスターボールを取り出す。

 

「…テラスタルはさっきタイカイデンに使ってしまった。…だからもうテラスタルは使えないけど…行くしかない。行けっ、スコヴィラン!!」

 

 そうしてハルトが投げたモンスターボールから出て来たのは。スコヴィランであった。

 

『鳥の次はなんやけったいなとんがらしみたいなポケモン出しよったなぁ…。』

「僕の予想が外れていなければ、このポケモンで君の大きな弱点を付けるはずだよ。…見くびらないでね。」

 

 タイカイデンが倒れてしまったことで残り五匹、となったハルトの手持ち。カブテリモンを相手に、何処まで戦えるというのか。

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