【デジモン×ポケモン】侵食し行く向日葵の花   作:小説チーム・ハスタート

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純真の試練の突破と、悲哀の料理人の出陣

 ボウルタウンのジムビル。本来ならボウルタウンのジムテストの受付をしている建物であったが、今現在その建物はデジモン達によって占拠され。セルクルタウンの時と同じようにデジモンのアジトと化してしまっている。…そのビルの入り口付近にいるつぼみのような姿をした生き物達の前に。ハルト達はいた。

 自信に満ち満ち溢れたハルト達の表情。そのハルト達の表情を見て植物のつぼみを模した姿の生き物達は怪訝そうな表情を浮かべる。

 

『人間のオス、その表情はデジモン達を成長期に進化させることができた、とでも言いたいの?…だとしても、デジモン達と相応の友情をはぐくんでいなければ認めないよ。』

「そこは信用して。…僕達はきちんと懐かせてデジモン達を育て上げたから。…遊んで友情をはぐくむっていうのはわかっていたつもりだったけど、デジモンの育成には様々な要素が必要になっているとはね。」

『貴方達の様な人間達のその言葉は信じるべきじゃあないって私達の相場では決まってるのだけど?…まあいいよ。デジモン達を私達の前に集めて。』

 

 植物のつぼみを模した姿を持つ生き物達の言葉を聞き、ハルト達は自分達が丹精込めて育てたデジモン達を自分達の前に集めさせる。…そのデジモン達は植物のつぼみを模した姿を持つ生き物達の姿を見るや。その生き物の名を知っているのだろう。その生き物の名を口にする。

 

『あっ、ララモン!』

 

 まるで親しい友人と出会ったかのように明るく振舞う成長期デジモン達。その成長期デジモン達の様子を見てララ問と呼ばれたデジモン達は驚いた風な様子を見せた後。やわらかい笑みの様な物を讃え始める。

 その様子を見て、ハルトもまた柔らかい笑みを浮かべた。

 

「…これで純真の心を試す試練は終り、かな。」

 

 ついこぼれたハルトの言葉。その言葉が放たれた少し後。ララモンと呼ばれたデジモンがハルト達の方を見上げ…言葉を口にする。

 

『…。成長期デジモンのあの様子からして、相当仲良くやってきてくれたみたいだね。…貴方達のようなポケモントレーナー、という存在が、私達デジモンの事をそこまで大切にしてくれるとは思ってもいなかったよ。…9割9分が死んでしまうことを覚悟していたのだけど…。全員生存してくれた上に、明るく素直に…元気に育ててくれたことだけは…予想外だったよ。』

「僕達がポケモン達を相手に接するのと同じようにデジモン達の相手をしてきただけだよ。…でも、彼らは彼等で、利口だったみたいだね。」

『…。うん。わかった。』

 

 頷くララモン。そのデジモンはしばらくしてビルの屋上を見上げ。声をかける。

 

『トゲモンさん!純真の試練を乗り越えた人間達がやってきたよ!…この町の領土をかけた戦いに挑戦してあげて!』

 

 トゲモン。ララモンの口から発せられた言葉を聞きハルト達が疑問を浮かべた後…ハルト達の後ろの方にボクシンググローブを付けたサボテンのような姿のデジモンが現れる。

 一斉に後ろを振り向くハルト達。…そのハルト達の顔を見て…トゲモンは言葉を発した。

 

『貴方達が幼年期だったデジモン達を成長期に進化させてくれた人間達ね?…それに関しては、感謝するわ。…私達デジモンは、今一度人間達に対するイメージを見直すべきなのかもしれないわね。』

 

 トゲモンが発したその言葉に。一人の男性が言葉を返す。…その男の名は…ペパーだった。

 

「アンタらデジモンが出会ったポケモントレーナーちゃんはおれ達でもほかの地方の話でしか聞いたことのない極悪人ちゃんだ。…俺達をその極悪人ちゃんと一緒にされるのは心外なんだぜ。」

『極悪人ちゃん…ねえ。私達デジモンにとっては、人間は皆同じように思えるのよね。…だからこそ、私達デジモンは…デジタルワールドを襲撃した人間を、ポケモンを、みんな憎んだ。やってもいない罪をやったと決めつけられて、その矢ってもいない罪を大義名分にデジタルワールドを滅ぼされて…。私達は行き場をなくしたわ。…なんでデジモン達があのような罪をかぶせられなければなかったのか。理由もわからなかったから…私達は本当、戸惑った。』

 

 トゲモンがペパーに自身の気持ちを吐露していく。そのトゲモンの言葉に対して、ペパーは苦々しい表情を浮かべた後に…再び言葉を口にする。

 

「…アンタの気持ちは痛いほどに分かるぜ。…俺達が知るポケモン達も、一歩間違えればアンタらデジモンと何ら変わらないような道をたどってしまうような末路になっていた。…それをやらかしたのは…俺の父ちゃんだ。…そして…その俺の父ちゃんを止めてくれたのが。俺のマブダチたる、ハルト。…だけどよ。言っちゃ悪いけど…こんなことをやっちゃいけないぜ。」

『…。だったら、どうすればよかったっていうの?私達は…何もなくなった黒焦げの大地を…黒焦げのデジモンワールドを…そのまま見ているだけでよかったとでも…!』

「っ…!…これ以上はバトルコートに出た方が良さげだな。…ついてきてくれ。」

 

 バトルコートへと案内するペパー。トゲモン、そしてハルト達がその後を付いていく。…そして、ボウルタウンの中央部分にあるバトルコートへとたどり着いた時。ペパーはボールを構え始めた。

 

「わりいけど、俺達ポケモントレーナーは、この町を解放するために戦うことにしているんだ。…俺はポケモンバトルは苦手だが…町を解放するためには、やるほかない。行くぞ。」

『…わかったわ。私も、この町の占領を任された身。…純真を司るは私、トゲモン!選ばれたデジモンの力、とくと見ておきなさい!』

 

 ボウルタウンの中心部で、ポケモンバトルが始まる。…この勝負、どちらが勝つ、というのか。

 

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