ありふれない暗殺者は世界最強と共に……   作:翁月 多々良

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 まさかのACコラボにじぃじの超強化、そしてそしてぇ~~~ッ

 じぃじ、復刻ピックアァァァァァァァッッップ!!!







でも石がない…………ぴえん(泣)




前回の白黒イラストの件ですが、容量の関係上毎回は無理そうなので、俺の気分、又はリクエストで決めたいと思います。
そして一定期間が過ぎたら現在公開中の再臨絵の方は削除し、次の再臨絵を公開したいと思います。

いらっしゃらないと思うけど削除した再臨絵をもう一度見たい方がいらっしゃれるのでしたら、何かしら別のところでで公開したいと思います。



第6話:怠惰、堕落、劣化なり〜失意と嘲笑〜

 

 

 〜ハンナside

 

 

 

 下を見る、響き渡り消えゆくベヒモスの断末魔。ガラガラと騒音を立てながら崩れ落ちてゆく石橋。

 

 そして………

 

 

 

 

 奈落へ消えゆく南雲君の姿……その全てが緩やかに、まるで世界のすべてがスローモーションになったかのように、ゆくっくりと動く情景、

 

 落ちゆく南雲君と目が合う、絶望に染まりきった懇願するような表情………私は、その顔とかつて私が初めて殺した少女の私を咎める表情と重ねた…………。

 

 ハンナ「はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ……」

 

 

 景色が……歪む……呼…吸が……うまく…纏ま……らないっ…

 

自分の……心臓の…脈動が…嫌……に大き…く……聞こえる……

 

痛……い…妙に…脇腹…の……鈍…痛が…響━━━

 

 

「離してっ!!」

 

 ハンナ「っ!!?」

 

私は隣から響く大きな声に正気を取り戻す、

 

 香織「離して! 南雲くんの所に行かないと! 約束したのに! 私がぁ、私が守るって! 離してぇ!」

 

 飛び出そうとする香織を雫が必死に羽交い締めにする。香織は、細い体のどこにそんな力があるのかと疑問に思うほど尋常ではない力で引き剥がそうとする。

 

 

 雫「香織っ、ダメよ! 香織!」

 

 

 雫は香織の気持ちが分かっているからこそ、かけるべき言葉が見つからない。ただ必死に名前を呼ぶことしかできない。香織を抑える雫に先程私が殴った天之川が溝内を抑えながらも加勢に入る

 

 

 光輝「ゴッホッ…香織!っ 君まで死ぬ気か! 南雲はもう無理だ! 落ち着くんだ! このままじゃ、体が壊れてしまう!」

 

 

 それは、天之河なりに精一杯、香織(・・)を気遣った言葉。しかし………今この場で錯乱する香織には言うべきでない言葉だった。

 

 

 香織「無理って何!? 南雲くんは死んでない! 行かないと、きっと助けを求めてる!」

 

 

 

 誰がどう考えても南雲君は助からない。奈落の底と思しき崖に落ちていったのだから。

 

 しかし、その現実を受け止められる心の余裕は、今の香織にはない。言ってしまえば反発して、更に無理を重ねるだけだ。龍太郎や周りの生徒もどうすればいいか分からず、オロオロとするばかり。

 

 しっかりしろっ私っ!!ここで私が潰れている訳にはいかないっっ

 

 私は震える膝に力を込め立ち上がると私は腰につけたショルダーバックのような荷物入れから試験管とガーゼもどきを取り出す、そのガーゼもどきに試験管の中身の薬品を染み込ませ香織の鼻と口を覆うように当てる

 

 香織「ンっ!?」

 

 ハンナ「ごめん、香織……」

 

 所謂、吸引麻酔と言うやつだ。本来、創作のようなクロロホルムでは人を一瞬で眠らせるなんて言うのは無理だ、しかし我が教団では、それが可能な薬が存在していた。無論暗殺教団なので後遺症など考えていない欠陥品ではあるが、私はそんなものを友人には使わない、教団で得た薬学知識と私の技能、薬品調合によってできた即効性のある安全な鎮静麻酔薬だ。事は大迷宮、念のため誰かが錯乱したり大怪我をしたとき用に用意していた。

 

 程なく香織は眠るように脱力し私と雫に寄りかかる、私は香織をさり気なく雫に預ける。

 

 

 光輝「なっハンナっ!!一体何を!?」

 

 ハンナ「()、安心して。ただ眠らせただけだから、

 団長(・・)一応安全な薬を使いましたが使用者によって覚醒するまでの時間には個人差があります。そのあたりはご理解してください」

 

 

 天之河がなんか突っかかって来たが私はそれをことごとく無視し、香織が心配で気が気でない雫と香織に手刀を放とうとして中途半端に止まってしまっているメルド団長に安心させるように説明した。

 

 メルド「あ…あぁ、すまないな、言峰殿……。」

 

 雫「ありがとうっハンナ……。」

 

 ハンナ「……………………」

 

 私は雫の感謝には応えず、クラスメイトたちに目を向ける。

 目の前でクラスメイトが一人死んだことにより、クラスメイト達の精神にも多大なダメージが刻まれている。誰もが茫然自失といった表情で石橋のあった方をボーと眺めていた。中には「もう嫌!」と言って座り込んでしまう子もいる。

その中に一人卑しく口角を吊り上げる奴に私は殺意の睨みを飛ばす。

 

 ハンナ「ッ━━━━━━」

 

 

 檜山「ヒィッ━━━━!!?」

 

 

 ここで糾弾することはできない、ひとまず危機は去ったとはいえここは未だ大迷宮の中、お互いに疑心暗鬼にさせ連携に支障をきたし、さらなる被害を出しかねない。

それにしてもこの程度の殺気で尻餅をつき放尿か……いや、牽制のつもりでやったつもりだったが………加減を誤ったか?

 

 

 光輝「皆! 今は、生き残ることだけ考えるんだ! 撤退するぞ!」

 

 

 すると天之河がみんなに声をかける、どうやら雫がいい感じに説得してくれたらしい。天之河のその言葉に、クラスメイト達はノロノロと動き出す。トラウムソルジャーの魔法陣は未だ健在だし、続々とその数を増やしている。今の精神状態で戦うことは無謀であるし、戦う必要もない。

 

 天之河は必死に声を張り上げ、クラスメイト達に脱出を促した。メルド団長や騎士団員達も生徒達を鼓舞する。

 

 

 

 そして全員が階段への脱出を果たした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 無事、私達は元の二十階層に戻ってきた、しかし迷宮はまだ終わらない、迷宮を出るまでは決して集中を欠く訳にはいかない。

 

 なのに私は……

 

 

  「ギャオオオオオオオッ」

 

 雫「ハンナッ!!前!!」

 

 ハンナ「えっ?グッウウウウウっ!!?」

 

 雫、光輝「「ハンナッ!!」」

 

 

 集中を怠った私は魔物の接近に気づかず咄嗟に左腕でガードしたものの狼型の魔物に見事に腕に噛みつかれ組み付されてしまう

 

 

 ハンナ「グッアアアアアアアアアッ!!ザバーニーヤアアアアアアアアアアアアッッッ!!」

 

 

 私は直死の魔眼を使って魔物の急所を突き絶命させるが…………死んでいることは一目瞭然なのに私は何度も魔物に短刀を突き立てる

 

 

 ハンナ「クソっクソっクソっクソっクソっクソっクソっクソおおおおおお!!」

 

 メルド「落ち着け馬鹿者っ!!」

 

 

 私の短刀を握る腕をメルド団長が強く握り静止させる。筋力は私のほうが上なはずなのになぜか振りほどけなかった……

 

 雫「……ハンナ…………。」

 

 

 雫が私に近寄る、それを私は拒むように叫ぶ

 

 

 ハンナ「私がっ!!……私が、助けるって絶対に助けるって……言ったのに………約束……したのに……」

 

 

言葉の最後の方では絞り出すようなか細い声しか出なかった

 

 

 光輝「ハn「あまり自分を責めないで!!」……。」

 

 

 意図的ではないだろうが雫が、天之河の言葉を遮り私に声をかける。

 

 雫「あなたは頑張ったわ、確かに南雲君がベヒモスを抑えてなかったらみんな助からなかった。でもその前にあなたが後ろであれだけの数のソルジャー達を抑えてくれていなかったら、光輝や私達は間に合わなかったし、ここにいる殆どはここに居なかったかもしれない……それに南雲君を助けられなかったのは私達も一緒よ………だから自分ばかり責任を負わないで………」

 

 

 ちがう

 

 

 光輝「……ハッ/メルド「雫にほとんど言われてしまったが、あの場で最も坊主を助けなければならなかったのは我々騎士だ、むしろ責められるべきは我々なのだ、お前たちは絶対に生き延びさせねばいけないのに、それにあの瞬間では、誰も間に合わなかった(・・・・・・・・・・)言峰、…………いやハンナ(・・・)あんまり自分を追い詰めるな……」……。」

 

 

 ちがう、ちがう

 

 

 光輝「hッ/遠藤「俺は実際、ねっ……言峰…さんに助けられた

 ここにいるみんなそう思ってる。だからあんまり気を落とすなよ」………。」

 

 

 ちがう、ちがう、ちがうんだよっ!!

 

 あの戦場でみんな生き残ることに必死で、助けるために、助かるために必死で、持てる限りすべての力を持って全力で戦ってた━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

  

 

 

 

         “私以外は”

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの場で私だけが手を抜いていた

 

 あの場で私だけが余裕だった

 

 あの場で私だけが必死じゃなかった

 

 あの場で私だけが…………怠惰だった…………。

 

 

 正体を隠すために極力偽造後のステータスで動くように努めた。余計な詮索をされぬために、そもそもあの場でやりようはいくらでもあった。なのにそれ(・・)をしなかった。例え実力が露見しようとも誤魔化すことは難しくてもできないことはなかった。それをするよりも今のままがずっと楽だったから、誤魔化す努力を怠ったから、

 

 だから彼は………南雲君は……死んだ。私のせいで……。

 

 

 その後私はみっともなく涙を流した……

 それを見てみんな都合よく解釈してくれたのか、励ますものや一緒に泣き出すものもいた。途中天之河がなんか言っていたが当然聞いていなかった

 

 その後迷宮脱出までの道中は、私は怪我や精神状態を心配され後衛へと移され、治癒師の辻さんに傷の手当てをしてもらいながら帰還した。

 

 そして遂に、一階の正面門となんだか懐かしい気さえする受付が見えた。迷宮に入って一日も経っていないはずなのに、ここを通ったのがもう随分昔のような気がしているのは、きっと私だけではないだろう。

 

 今度こそ本当に安堵の表情で外に出て行く生徒達。正面門の広場で大の字になって倒れ込む生徒もいる。一様に生き残ったことを喜び合っているようだ。

 

 だが、一部の生徒――私を含め、未だ目を覚まさない香織を背負った雫や天之河、その様子を見る龍太郎、恵里、鈴、そして南雲君が助けた園部さんなんかは暗い表情だ。

 

 そんな私達を横目に気にしつつ、受付に報告に行くメルド団長。

 

 二十階層で発見した新たなトラップは危険すぎるということらしい。石橋が崩れてしまったので罠として未だ機能するかはわからないが報告が必要なんだろう。

 

 

 

 そして、南雲君の死亡報告もしなければならない。

 

 

 

 憂鬱な気持ちを顔に出さないように苦労しながら、それでも溜息を吐かずにはいられないメルド団長だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~〜

 

 

 

 

 

 

 

 ホルアドの町に戻った一行は何かする元気もなく宿屋の部屋に入った。幾人かの生徒は生徒同士で話し合ったりしているようだが、ほとんどの生徒は真っ直ぐベッドにダイブし、そのまま深い眠りに落ちた。

 

 そんな中、檜山大介は一人、宿を出て町の一角にある目立たない場所で膝を抱えて座り込んでいた。顔を膝に埋め微動だにしない。もし、クラスメイトが彼のこの姿を見れば激しく落ち込んでいるように見えただろう。

 

 

 

 だが実際は……

 

 

 

 檜山「ヒ、ヒヒヒ。ア、アイツが悪いんだ。雑魚のくせに……ちょ、調子に乗るから……て、天罰だ。……俺は間違ってない……白崎のためだ……あんな雑魚に……もうかかわらなくていい……俺は間違ってない……ヒ、ヒヒ」

 

 

 暗い笑みと濁った瞳で自己弁護しているだけだった。

 

 

 そう、ハンナの推測通り、あの時、軌道を逸れてまるで誘導されるようにハジメを襲った火球は、この檜山が放ったものだったのだ。

 

 

 階段への脱出とハジメの救出。それらを天秤にかけた時、ハジメを見つめる香織が視界に入った瞬間、檜山の中の悪魔が囁いたのだ。今なら殺っても気づかれないぞ? と。

 

 

 そして、檜山は悪魔に魂を売り渡した。

 

 

 バレないように絶妙なタイミングを狙って誘導性を持たせた火球をハジメに着弾させた。流星の如く魔法が乱れ飛ぶあの状況では、誰が放った魔法か特定は難しいだろう。まして、檜山の適性属性は風だ。証拠もないし分かるはずがない…………はずだった

 

 しかし、撤退の直前、檜山はハンナに鋭い視線とこの世のものとは思えない強烈な圧を向けられ、檜山に改めて死を実感させた。

 

 

 檜山「クソっ…クソオオォッ…なんでバレんだよぉクソオオッ!!」

 

 

 檜山には確信があった。あの女は気づいてる。未だ周りに周知されていないのは不気味だが、それも時間の問題だろうと。そう思うと、檜山の顔からは先程の笑みは消え恐怖の色に染まっていた。

 

 

 

 その時、不意に背後から声を掛けられた。

 

 

 

「ハハハッ何百面相してんの?笑えるねぇ〜」

 

 

 檜山「ヒィッ!?」

 

 

 ???「それにしても……、やっぱり君だったんだ。異世界最初の殺人がクラスメイトか……中々やるね?」

 

 檜山「ッ!? だ、誰だ!」

 

 

 

 慌てて振り返る檜山。そこにいたのは見知ったクラスメイトの一人だった。

 

 

 

 檜山「お、お前、なんでここに……」

 

 ???「そんなことはどうでもいいよ。それより……人殺しさん? 今どんな気持ち? 恋敵をどさくさに紛れて殺すのってどんな気持ち?」

 

 

 

 その人物はクスクスと笑いながら、まるで喜劇でも見たように楽しそうな表情を浮かべる。檜山自身がやったこととは言え、クラスメイトが一人死んだというのに、その人物はまるで堪えていない。ついさっきまで、他のクラスメイト達と同様に、ひどく疲れた表情でショックを受けていたはずなのに、そんな影は微塵もなかった。

 

 

 

 檜山「……それが、お前の本性なのか?」

 

 

 

 呆然と呟く檜山。

 

 

 

 それを、馬鹿にするような見下した態度で嘲笑う。

 

 

 ???「本性? そんな大層なものじゃないよ。誰だって猫の一匹や二匹被っているのが普通だよ。そんなことよりさ……このこと、皆に言いふらしたらどうなるかな? 特に……あの子が聞いたら……」

 

 檜山「ッ!? そ、そんなこと……信じるわけ……証拠……も……」

 

 ???「ないって? でも、僕が話したら信じるんじゃないかな? あの窮地を招いた君の言葉には、既に力はないと━━━━」

 

 

 

  檜山「アハハハハハハハハハハハハッ」

 

 

 ???「!!?」

 

 唐突に狂ったように笑い出した檜山流石のその人物も動揺を隠せないでいた。そんな相手に檜山は続ける

 

 

 檜山「どぉ〜せそれを枷に脅して俺に何かしらやらせるつもりだったんだろ?無駄だよ無駄ッ!なんたってあいつ、言峰には既にバレてんだからなァァァッ!!

 俺がどうなろうとももう時間の問題なんだよぉ!!」

 

 

 ???「おおっとそれは予想外、まぁでもあの乳牛(・・)なら有り得そうな話かなぁ~」

 

 最大のカードを潰されたはずなのにその人物のまるで面白そうに反応する様に檜山はハンナとは違う底知れない恐怖を感じた。

 

 

 ???「まぁ〜そこらへんは心配いらないよ〜あいつはいい意味でも悪い意味でも見えすぎ(・・・・)てるところあるからさぁ〜」

 

 檜山「……はぁ?」

 

 檜山は意味がわからないといった表情をする、するとバカにするようにその人物は説明する。

 

 ???「わかんない?あいつはクラスのために自分を犠牲にするイカれた女だよ?こんなことが知れ渡ったら、これからのみんなの平穏とやらのために支障になるかもしれないだろ?だから少なくともクラス全員(・・)には言いふらさないだらうねぇ~」

 

 そこまで聞くと檜山の目に希望の光が灯るが次の瞬間また絶望の淵へと落とされることになる。

 

 ???「少なくとも〜、メルド団長、先生、八重樫雫に〜、あ・と・はぁ〜白崎香織(・・・・)には言うかもねぇ〜」

 

 檜山「あっ………あぁ……」

 

 

その人物は檜山のその絶望に染まる瞬間を見逃さず、救いの手を差し伸べる

 

 

 ???「僕ならあの女、なんとかできるけどぉ~~?」

 

 

 檜山瞬時に理解した。これは救いの手でも釈迦の蜘蛛の糸でもない、悪魔の誘惑の招き手だと、しかし檜山にその手を掴まない理由はすでになかった。

 

 

 檜山「……俺に何をさせたい?」

 

 

 その人物はいたずら小僧のような癇に障る笑みを浮かべて要求を伝える

 

 

 ???「ふふ、別に直ぐにどうこうしろってわけじゃないよ?まぁ、取り敢えず、僕の手足となって従ってくれればいいよ」

 

 

 実質的な奴隷宣言みたいなものだ。一瞬葛藤し、反抗的な視線を送るも今の檜山に断る選択肢はない、

 

 檜山「わかった、従う……。」

 

 ???「ヒヒヒッちょぉ〜っと態度が成ってないなぁ〜従順な犬のほうが好きなんだけどぉ〜やっぱり、お利口なワンちゃんにはご褒美がないとモチベ上がんないのかなぁ~そうだなぁ〜」

 

 

 その人物は大袈裟に身を翻しいたずらっ子のように人差し指を口の前に持っていきこう告げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ???「ねぇ~、白崎香織、欲しくない?」

 

 檜山「ッ!? な、何を言って……」

 

 

 暗い考えを一瞬で吹き飛ばされ、驚愕に目を見開いてその人物を凝視する檜山。そんな檜山の様子をニヤニヤと見下ろし、その人物は誘惑の言葉を続ける。

 

 

 ???「これからもお利口なワンちゃんでいてくれるなら……いずれ彼女が手に入るよ。本当はこの手の話は南雲にしようと思っていたのだけど……君が殺しちゃうから。まぁ、彼より君の方が適任だとは思うし結果オーライかな?」

 

 檜山「……何が目的なんだ。お前は何がしたいんだ!」

 

 

 

 あまりに訳の分からない状況に檜山が声を荒らげる。

 

 

 

 ???「ふふ、全くぅ〜口の聞き方が成ってないなぁ、それにぃ〜君には関係のないことだよ。まぁ、欲しいモノがあるとだけ言っておくよ」

 

 

 

 あくまで小バカにした態度を崩さないその人物に苛立ちを覚えるものの、それ以上に、あまりの変貌ぶりに恐怖を強く感じた檜山は、自分はどうやってもこいつには逆らえないと理解する

 

 

 檜山「……し……従い……ますッ」

 

 ???「アハハハハハ、それはよかった! 僕もクラスメイトを告発するのは心苦しかったからね! まぁ、仲良くやろうよ、ワァンちゃん? アハハハハハ」

 

 

 

 楽しそうに笑いながら踵を返し宿の方へ歩き去っていくその人物の後ろ姿を見ながら、檜山は「ちくしょう……」と小さく呟いた。

 

 

 

 檜山の脳裏には忘れたくても、否定したくても絶対に消えてくれない光景がこびり付いている。ハジメが奈落へと転落した時の香織の姿。どんな言葉より雄弁に彼女の気持ちを物語っていた。

 

 

 

 今は疲れ果て泥のように眠っているクラスメイト達も、落ち着けばハジメの死を実感し、香織の気持ちを悟るだろう。香織が決して善意だけでハジメを構っていたわけではなかったということを。

 

 

 

 そして、憔悴する香織を見て、その原因に意識を向けるだろう。不注意な行為で自分達をも危険に晒した檜山のことを。

 

 

 

 上手く立ち回らなければならない。自分の居場所を確保するために。もう檜山は一線を越えてしまったのだ。今更立ち止まれない。あの人物に従えば、消えたと思った可能性――香織をモノにできるという可能性すらあるのだ。

 

 

 

 檜山「ヒヒ、だ、大丈夫だ。上手くいく。俺は間違ってない……」

 

 

 

 再び膝に顔を埋め、ブツブツと呟き出す檜山。

 

 

 

 今度は誰の邪魔も入ることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 檜山との交渉後、その人物は己の影に話しかけていた

 

 

 ???「それじゃああとは頼んだよ?キャスター?(・・・・・)

 

 キャスター「ンンンンソンンンンンンンンンンンッお任せくださいませ、マスター?」

 

 

 その声とともにその人物の影から無数の護符のような紙切れがハイリヒ王国王城へと飛び去っていった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 文字のストックはある、だがイラストのストックがないッ…………



予告通り短かったけど過去一短いッ!!

さて本編では聞き覚えのある鳴き声がッ一体奴は何処の何陰陽師なのか!?

あと最近デート・ア・ライブ熱が再燃しまして、近いうちにデート・ア・ライブでなんか書こうと思いますので、
そちらも是非に読んでください(⌒▽⌒)っ!!


FGO小話コーナー

 現所持石60個これでじぃじ行けるか?…………いや今の俺の豪運なら行けるっ!!(←四十連して高杉出なかった人)



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