Kamen Rider DEBRACER ~the lost of beginning story~ 作:火野荒シオンLv.X-ビリオン
シオン「…零」
零「?なんですか?」
シオン「………お前がどうやって入ったかっていうやつだけどさ……大事な事、忘れてない」
零「………あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
翔(忘れてたんだな……)
零「ちょっ、あのシーンは!あのシーンだけはカット!カットをお願いします!!」
シオン「無理。もう遅いし、面白いし」
零「うわぁぁぁぁぁぁ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
零は翔に追い出された後、ひとまずアポロガイストの部屋にまでダッシュでやってくる。
そしてアポロガイストに入室の許可をもらうと、先程翔に言われた事をアポロガイストに話していた。
「一体なんなんですかあの人!?何となく男の人って分かってましたが、あそこまで酷い人だったなんて!」
「まぁまぁ、落ち着くのだ」
「あ、すいません…取り乱してしまいました……」
零はアポロガイストに謝罪するが、アポロガイストは「構わない」と言うと、翔について話していた。
「彼の名は登竜翔。我ら大ショッカーの『切り札』ともいうべき存在なのだ」
「切り札…ですか……」
「そうなのだ。因みに彼は、君が入ろうとした『人間部隊』のリーダーだ」
「え」
その言葉を聞いた零は、軽く血の気が引く。
先程の男が自分の入る部隊のリーダーだというのだ。
先程撃たれたのに、そんな上司と同じ部隊で同じ部屋となると、死ぬ方が楽な何かをされるのではないか 。
そんな考えが頭に浮かび、零は土下座しつつ、必死にアポロガイストに抗議し始めた。
「―――お願いしますアポロガイスト様!!部屋を変えてください!!!」
「それは無理な相談だな……先程言ったではないか。部屋はあそこしか空いてない、と」
「そこをなんとか!なんとかお願いしますっっっ!!」
「…やれやれ、少しは面白いと思ったが……」
アポロガイストは深く溜め息をつく。
そして必死に志願している零の近くまで歩み寄ると、耳元で囁きだした。
「君がそれでもいいのなら、私は構わないが……本当にそれでいいのかな?”自身の体がどうなっても”?」
「!」
その言葉を聞いた零は、アポロガイストの方を向く。
アポロガイストは不気味な笑みを浮かべると、零に語りだす。
「考えてもみるのだ。君はきわめて珍しい女性の志願者。一応人間部隊の中に既に4人はいるが、彼女たちは気難しくて、まず入れてはもらえない……そうなると、確実に行かないといけない場所が何処か、分かるだろう?」
「………男の人の…部屋……」
「そうなのだ。そして彼らは他人に興味を持とうとしない登竜翔よりもっと危険……そして”女”である君がそんな部屋に入れられたら、どうなるだろうなぁ?」
アポロガイストはなおも不気味な笑みを浮かべつつ、零の顔色を伺う。
零の顔は、不安や恐怖心といった感情で満ち溢れていた。
「登竜翔と一緒の部屋になるか、自身の身を犠牲にしてまで他の者たちの部屋に入るか……その二つが嫌なら、改造手術を受けてもらうかだな。私としては改造手術をうけてもらいたいのだがなぁ?」
「!そ、それだけは………」
零は告げられた選択肢とアポロガイストの言葉を聞き、あることに気付く。
―――アポロガイストは、自分を改造人間、あるいは怪人にしようとしている、と。
どうしてかは分からないが、恐らくは自身が人間部隊などという所に所属する事が無理だと分からせ、そこから改造手術に誘導させていたのだと。
零はそれに気付くが、今更どうしようもない。
どの道登竜翔の部屋に行っても、何されるか分からず、他の部屋は殆ど男。
そんな部屋に入れば何をされるか安易に想像できる。
そして女性陣の所はアポロガイストの言うことが本当なら、確実に入れてもらえない可能性が高い。
そうなると、自然と改造手術を受ける、という選択肢しか残ってない事になる。
(どうしよう……このままじゃ私…人間じゃなくなっちゃう……でも…選択肢はもう……)
零は必死に悩む。
人間を捨ててまで改造手術を受けるか、自身の身を捨てて他の部屋に入るか、僅かな希望に掛けて女性陣に入れさせてもらうか。
―――それとも、それらより遥かに恐ろしく、何をされるのか分からない、登竜翔の部屋に入るか。
するとアポロガイストは溜め息をつき、零に残酷な言葉を告げる。
「―――明日までにどうするか決めなければ、改造手術をさせるか、怪人共の餌にする」
「!そんな!!ちょっと待ってください!!!」
「待つも何も、君が決め切れなければ、一生ここにいる事はできない。それに今更辞めようとするのも駄目なのだ。出来る限りライダーにはここを知られたくないのだからな」
「そ…んな……」
どう足掻いても、自分が絶望する道しか残っていない、その現実に立たされてしまった零は声が出なくなる。
そして暫くすると「考えさせてください」とだけアポロガイストに告げて立ち上がると、そのまま部屋を出て行った。
~~~
「……何でここに来ちゃったんだろう…」
零は暫く適当に歩くと、ある場所に辿り着いてしまう。
そこは先程来た、登竜翔のいる部屋だった。
他に可能性がないとはいえ、一番望みが薄い場所に来てしまった事に、零は自分でも分からずにいた。
「………とりあえず、何度か頼めば…入れてもらえる…よね……」
例はそう言うと、ドアまで近づき、ノックをしていた。
が、既に寝ているのか、それとも今は部屋にいないのか、返事すら来ない。
零は恐る恐るドアを開き、中の様子を見る。
そして持ってきていた懐中電灯をつけ、中に誰もいない事を確認する。
零はそのままゆっくりと部屋に入っていき、部屋の中を見回す。
部屋は大量のゴミが散らばり、所々に埃や蜘蛛の巣が張り巡らされている。
が、零にとってそれはどうでも良い事になってしまう。
部屋の壁に、まるで血のような赤い何かが、至る所に張り付いていたのだ。
更によく見ると、青や緑といった、不思議な色も薄らと見える。
が、不思議とその色が何か分かった気がした。
………壁に張り付いている物は総て、【血】だという事に。
零はそれに気付くと、何故か突然吐き気を催してしまう。
それをなんとか抑え、一度部屋から出ようとした時だった。
「―――何しに来た」
「!!?」
突然背後から声が聞こえ、零は素早く後ろを向こうとするが、その前に首元に刃物が構えられている事に気付き、体が硬直してしまう。
声の主―――翔はゆっくりと零の首元に刃物を近づけつつ尋ねる。
「お前、さっきの奴だろ?…何故ここに来た」
「そそそ、それは」
「さっさと答えろ。…死にたいのか?」
「ひぃ!?」
翔は零の首元に軽く刃を当てる。
そこから血が一筋流れ出していた。
零は翔に怯えつつ、ここに来た理由を話し出した。
「ままま前にここにききき来たときににに、ここの部屋を教えてもらったたたといいい言ったじゃないででですか!」
「…俺はルームメイトとかいらないって言わなかったっけ?」
「いいい言いました!!ででででも、もうここしかなくて!!」
「……そうか…なら出ていけ」
翔はそう言うと、零を外に追い出す。
そしてすぐさまドアを閉じると、そのまま鍵を閉められてしまった。
それを見た零はドアの前まで来ると、入れさせてくれるように必死に頼んでいた。
「お願いします!中に入れてください!お願いします!!」
しかし、それでも用件を聞き入れてもらえず、暫くすると零は、その場で崩れ落ちていた。
~~~
数時間後、あの後零は一度だけ、唯一の女性のいる部屋に向かい、入れてくれるよう頼もうとしたが、部屋
には誰もいなかったのか、ドアがロックされていた。
その後男性がいるところを見に行こうとしたが、下手すれば精神が崩壊しかねないような事をされると直感で感じ、結局翔の部屋まで戻ってきてしまった。
そして現在、開けようにもないドアの近くの隅っこに、体操座りをしていた。
「へくしゅっ!…寒い……」
零は鼻水をすすりながら、体を震わせる。
そもそもこの支部は、山岳の高く、険しい場所にそびえ立っている。
そのせいで夜になると冷え込み、この通路は暖房を設備されてないのか、自然と冷気が溜まって、下手したら外より寒い状態になっていた。
これが冬の日だったら、更に冷え込んでいただろう。
一応零はここに来るときに寒さ対策はしてきたが、それでもこの寒さで体が冷えきってしまっていた。
「…さ……むい…よ……こ…の……まま……じ…ゃ……あしたに……なる…まえ…に……しんじゃ………」
だんだんと零の意識が薄れていく。
体を小刻みに震わせるが、体が寒さで狂ってきたの
か、次第に震えるという動作を体がしなくなっていた。
そして零は目蓋が突然重くなり、そのままゆっくりと閉じていこうとする。
すると意識が完全に落ちる時、どこからか光が差しかかる。
そこから人影が薄ら見えたと同時に、零の意識は落ちていた。
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「―――うぅん………?」
零が目を冷ますと、薄らと開いた目で、目の前の光景を見る。
そこは先程自分がいた場所ではなく、どこか別の場所だった。
―――あれ、私…確か廊下にいて……
―――それで寒さのあまり、そのまま寝てしまったんじゃあ
―――あぁ、そうなるとここは天国か…私、死んじゃったんだなー……
零は頭の中でそんな事を思い浮かべ、とりあえず立ち上がろうとした時だった。
―――ちゃぽん
(………『ちゃぽん』?)
突然立ち上がろうとした時に、どこからか水の音がする。
それに気付いた零は、どこから音がしたか探す。
そして音がした場所は、何故か風呂場にあるような蛇口。
零は不思議に思い、自分がいるところをよく見る。
回りには洗面器やシャンプーのような、風呂場で見かけるような物ばかり。
どういう事だと考えている零は、同時に何かの違和感を感じる。
―――何か肌に当たってないといけない物が無いような……
そう思い、零は自身の体を見る。
まず最初に見えた光景は、自身の体が、お湯みたいに温かそうな湯気がたっている水の中にいる事。
そして自身の身が【何も纏っていない】状態―――つまり裸だ。
零は暫くぽかーんとしていたが、お湯らしきものの温かさによって、次第に意識がはっきりしていく。
そして自分の置かれている状態にようやく理解したときだった。
「―――ん?なんだよ、起きてたのか………?どうした?」
突然扉が開き、その扉から誰かが顔を出す。
その正体は―――翔だった。
それを見た零は顔を(゜ロ゜)にし、硬直していた。
「(゜ロ゜)」
「?どうしたんだ?何で固まっているんだ?」
「………」
「?」
翔はひたすら固まっている零に近づく。
そして零の顔まで近づいた途端
「―――きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」
「ふぐぉ!?」
急に意識が戻った零が、顔を近づけていた翔に向かって、顔面パンチを食らわせていた。
あまりにもいきなり過ぎたせいで翔はもろに攻撃を受け、そのまま近くの壁に頭をぶつけるぐらい吹き飛ばされていた。
そして翔はそのまま気絶し、零はそれに気付くと「あ」 と声を漏らす。
―――あ、これ天国地獄ってレベルじゃなくなった…
―――大地獄レベルになっちゃった…
その事に気付いた零は、ゆっくりと風呂の湯に沈んでいった。
シオン「さて、今回の話はいかがでしたでしょうか?」
零「うわぁぁぁぁ!知られた!みんなに知られたぁぁぁぁ!!!」
翔「いや、実際にコメントくれるのはレジェンドライダーさんだけだし、何よりお前、後々自分で」
翔「」←体の至る所にナイフがびっしり刺さっている
零「ううっ…とりあえず、今回の話を纏めましょうか………グスッ」
シオン「そ、そうだね…(あ、終わった後死ぬな、自分…)」
零「あの時リーダーと一緒の部屋にいたら、まず死ぬ以上の何かを思い浮かべてました」
シオン「それが今では、ねぇ…」←未だ倒れている翔見つつ
シオン「アポロガイストは結構鬼畜です」
零「あの時私、既に諦めかけてました」
シオン「まぁ、どちらにしろ死ぬor犯されるor改造手術だったもんね」
零「本当、何であの時リーダーの所に先に戻ってきたんだろう」
シオン(後々知らず知らずのうちに恋していくのを先取りした感じだね)←にこやかな笑顔
零「?どうしたんですか?」
シオン「いや、何も?」
零「あの時のリーダー、凄まじく怖かった」
シオン「個人的には面白いことにしてやってもよかった」
零「ちょっ!?」
シオン「山という場所という設定で思い浮かべたこと:夏でも山の山頂付近は寒い」
零「あれは死ぬかと思った……リーダーに助けてもらわなければ、今頃死んでました…」
シオン「だけどその後ねー」
零「言わないでぇぇぇぇぇぇ!!!」
シオン「体が冷えきって意識まで落ちたらする事:風呂で体を温める。という訳で、サービスシーンみたいなのつけました☆」
零「余計な事しないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
シオン「因みに零が置かれている立場に後から気づいた理由は、まだ体が冷えて、感覚がおかしかったからです。なのでもし立ち上がった状態で気付いたら、モロ見られてました。いや、本当は服脱がされている時点で見られているけど」
零「あぁぁぁ恥ずかしい!かなり恥ずかしいぃぃぃぃぃ!!!」
翔「い、いやだから……お前後々……自分で見せに来るだろ………?」
シオン「うん」
翔「」←体に色々刺さっている
シオン「」←原型すらとどめてない
零「グスッ……次回はちょっとだけ私が大ショッカーに入った理由を語ります…うぅ……」