Kamen Rider DEBRACER ~the lost of beginning story~   作:火野荒シオンLv.X-ビリオン

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シオン「さて、久しぶりの投稿だけど……俺って絶対一人称苦手だよな」
翔「書けれるようになれ」
シオン「うーん……なんで他の作者さんは、あんなに上手く書けるんだろうか……」
零(単純に、作者が馬鹿だからじゃ……)


素質

「―――明日から3日後、その日になるまでにデッ ドライオンから特別訓練の合格をもらってこい」

 

 

突然、目の前の男に課せられた【命令】。

それはあまりにも唐突すぎて、私は一瞬、戸惑いを隠せなかった。

 

「……え…?」

「なんだ、言ってる意味がわかんねぇのか?」

「あ、いえ……なんとなくは理解してます。ですが……3日後までに合格をもらうのは……」

 

いくらなんでも、あの地獄のような訓練をまだただの一般人である私が、たった3日間で合格をもらうのは、当然無理です。

そう思った私は、彼にそう言おうと思いました……

けど、それは間違いだと、言いかけた瞬間に気付きました。

 

「―――口答えする気か?」

「ひっ…」

 

口を止めた瞬間、私の背後にはすでにあの男が、私の首筋に小さな針のようなものを突き立てていた。

私は小さく悲鳴をあげ、その場から動けなくなってしまいました。

するとあの男は私の耳元に口を近づけ、静かに告げる……

 

 

『嫌ならこの場で殺す』、と。

 

 

私はそれを聞き、背筋が凍るような感覚に襲われる。

同時に動けない体が小刻みに震え出してしまう。

しかし、首筋に小さな針を構えられていることを思い出した私は、慌てて体の震えを抑え込もうとしました。

けれど、体は言うことを聞かず、それどころか震えが強くなってくる……

次第に首筋にチクリと刺された感覚が襲いかかり始め、このままじゃ自分で首筋に針を刺してしまう……そんな時でした。

 

「勝手に自殺しようとするな、女」

「う…ぁ……アイデデデデデデデ!?」

 

あの男が針を首筋から離し、無理矢理頭を押さえつけられる。

と同時に頭を思いきり握り出してきました。

というか痛い痛い!?この人握力強すぎ……あぁぁぁ!?

 

 

「言っておくが、お前に自殺をさせる権限はない。死ぬなら俺か訓練中か改造手術を受けたときにでも死ね」

 

 

彼はそう言いながら、私の頭を離し、自身のベッドに潜り込んでいってしまいました……

私は頭を押さえながら、ゆっくりと立ち上がる。

そして何故、あんな【命令】が課せられたのかを、疑問に思いました。

普通に考えて、私はまだ一般の女性と変わらない上に、まだ一週間しかあの地獄の特別訓練を受けてないのに……

……まさか、私をさっさと消したいため………!?

そう思った私は、恐る恐るあの男が寝ているベッドを見る。

もう既に眠ってしまったのか、軽く寝息が聞こえてきていた。

 

(…流石に、ない、よね……?)

 

私は心の中でそれはないと願いつつ、ゆっくりと立ち上がる。

とりあえず、明日も早いから、お風呂に入って、さっさと寝よう……というか、頭がまだズキズキする……

 

 

 

~~~

 

 

 

次の日の朝、私は朝早く起きると、急いで訓練場に向かう。

そこでは既に、デッドライオンが待ってました。

 

「む、今日は珍しく早く起きてきたな、新人」

「あ、はぁ……デッドライオンさんも、朝早いですね……」

「あ、あぁ。実は昨日登竜に、朝早くからお前への訓練をもっと厳しくしてくれと頼まれてな。その準備を」

 

……はい?今なんと……??

気のせいかなー、聞いたらいけない一言が今聞こえたような……

 

「話は登竜から聞いているが……言っとくが、そう簡単にはお前に合格はやらんぞ!俺と登竜、二人がお前の実力を見て、合格不合格かを決めるからな!」

「…嘘だぁぁぁぁぁぁ!?」

 

デッドライオンの話を聞いた私は、深い谷底へと突き落とされた感になる。

いくらなんでも酷い……これは酷すぎる……orz

しかもあの男まで合格判定を出すなんて、ぜっっっったいに合格できない気がするんだけど!?

ナニコレ!?確実に私を陥れようとしているの!!?というかこれ絶対私を陥れる気満々だよね!?!!?

私は心の中で絶望しつつ、ふとデッドライオンが用意しているマシーンみたいなのが目に写る。

……なんか、ガトリング砲を巨大化させたようなものがあるんですが……

 

「あ、あのー…デッドライオンさーん……?この機械はいったい……」

「ん、あぁ、これの事か。なんでもこれ、当初は軍隊から盗んだ戦車に巨大なガトリング砲を装着させて、その中に爆弾を詰め込んで砲撃する兵器にする予定だったらしいが……重量に問題があったのか、小回りしか利かなくてな……。人間たちで言うボール打ち出しマシーンにしたんだよ」

 

よかった、実用の兵器じゃなかった!!

私は思わず跳び跳ねて喜んでしまいました。

……ん?ちょっと待って、【ボール打ち出しマシーン】……?

つまり今回の訓練って………

私がその意味が理解しかけた時だった。

 

「女、まだ着替えてなかったのか」

「ふぇ!?た、隊長!?いつからそこに!?」

 

突然背後から声が聞こえ、私は咄嗟に後ろを振り向く。

するもそこには、既に任務用として使われている服に着替えた、あの男が立っていた。

私は驚きながら、いつ来たのかを尋ねるが、軽く無視された上に思いきり頭を叩かれる。

 

「それよりさっさと着替えろ」

「え?でもすでに着替えて……」

「それじゃあない。【あっちの部屋】に着替えがあるって聞いてないのか?」

「え?」

 

私は彼の指差す方を見てみる。

すると指の指す場所に、扉がありました。

私はその扉まで走っていき、扉を開く。

すると部屋の中はロッカールーム……そしてその内の1つを開けると、中から凄まじく武装された戦闘スーツみたいなもの(とついでにヘルメット)が入ってました。

しかも見た瞬間重そうと感じ、実際に手に取ると、かなりの重量が……まさか、これを着ろと?

私はそう思いましたが、あの男がこちらを見ながら拳銃を用意していたため、私は渋々着替え始めました。

 

 

 

~~~

 

 

 

着替えが終わった私は、ゆっくりとあのマシーンがある部屋に戻ってくる。

とりあえず……このスーツ、かなり重い。

 

「着替えたようだな。それじゃあ、デッドライオン、始めてくれ」

「いくらお前が格上だからって、いちいち指図するな。それじゃ、遠慮なくスイッチオン」

 

するといつの間にか機械に乗っていたあの男とデッドライオンが、いきなりボール打ち出しマシーンを起動させてました。

ちょっ、まだ私用意すらしてないのに!

そう思った矢先でした。

 

 

―――ドゥン!

「…!が、はぁ……!?」

 

私のお腹に、とてつもない痛みが走り出していた。

…え……なに、が……おきた、の……?

私はお腹を押さえながら、何が起きたのかと思った。

が、次の瞬間、その答えが分かった。

 

私の前には、バレーとかでよく使われるボールが1つ、転がっていた。

それを見た瞬間、理解した。

あのボールが、物凄い早さで、私のお腹に直撃した、と。

しかし、それを理解した時は既に、遅かった。

それを総て理解した瞬間、私の目の前には、無数の弾幕が襲い掛かってきていた。

 

 

 

~~~

 

 

 

「……ストップだ」

「だから指図するな」

 

俺はデッドライオンに機械を止めさせ、機械から降りる。

そしてゆっくりと、ボロ雑巾のようになっている女の前に歩み寄る。

女は既に気を失っており、着させたプロテクトスーツは、かなりボロボロになっている。

……これじゃあ、どうしようにもないな。

 

「登竜、やはり貴様の間違いじゃなかったのか?いくらこの前のロードローラーのやつで……」

「いや、多分こいつは、鍛え方次第では【俺と】並ぶ。普通の女だったら、特別訓練の2、3日で死んでるだろうが、この女……かなりの才能を持ってる」

「んーそうかー?確かにこいつは身体能力が他の人間の女より高いみたいだが……そんな大袈裟になるほどの才能は持ってないと思うぞ?アポロガイスト様も、たいした能力はないはずだと言っていたし」

 

デッドライオンがそう言ってくるが、俺はそう思えない。

何故ならこいつは………

 

 

 

~~~

 

 

 

………ん…あれ……私、いつの間に寝て……

私が目を開けると、先程のロッカールームにいた。

どうしてここにいるのか、そう考えようとしたときだった。

突然ロッカールームの扉が開き、あの男が入ってくる。

 

「気が付いたか、女」

「あ……たいちょ…っ!」

「……ちっ、まだ痛みが残っているか」

 

私が体を起こそうとすると、身体中からものすごい痛みが溢れ出す。

そしてなぜ私がここで寝てたのかを思い出した。

 

(あぁ……そうか………私、あのボールの弾幕をいっぱい食らって……)

「ちっ、これじゃあ、【午前は】無理か」

「!?」

 

今、あの男は【午前は】と言った。

となるとまさか……午後からも………!?

私は既に満身創痍な体を、無理矢理起こす。

そしてその場から逃げ出そうとする。

が、その前にあの男に腕を掴まれてしまった。

たたでさえ痛みが体を駆け巡っているのに、腕を握られた私は、痛みで動けなくなってしまった。

 

「いっ……!」

「逃がさねぇよ。どちらにしろ、逃げるのは無理だがな」

「い…いやっ……こんな、ところで……死ぬの、は…」

 

こんなところで、死にたくない。

私はそう思うが、どうしても体を動かせない。

するとあの男は私の手を乱暴に離し、立ち上がって別の戦闘スーツを取り出し、私の前に投げ捨てていた。

 

「言っとくが、あれはまだ出力10%だ。100%は、このプロテクトスーツすらも簡単に貫く。耐えられるのは60%まで。だからお前には、その60%に5分間耐えきれたら、合格だ」

 

…うそ、でしょ……あんなので、10%………?

10%で気絶したのに……60%を……耐えきれるわけ……ない、よ……

私はそう思っていると、いつの間にか体が小刻みに震えていた。

当然です、普通の人間で、このような無茶を要求されたら、誰だって少なからず怯えますよ……

現に私も、自分の死ぬ姿を想像して、体の震えが収まらないんですから………

 

「……なぁ、女、1つ聞いていいか?」

 

すると私を見たあの男が、ため息をつきながら、私に何かを尋ねててくる。

私は怯えながらも、彼の質問に、返事をする。

 

「は、はい……」

「お前、【どれぐらいボールの動きを捉えた】?」

「えっ……」

 

どれぐらいボールの動きを捉えたか、そう聞かれた私は、返事に戸惑う。

それもそのはず、私はいつ気絶したのかが、分かっていないからだ。

なので私は、未だに怯えながらも、いつぐらい気絶したのかを尋ねました。

 

「あ、あの……すいません……いつ気絶したか、覚えてないから……分からないんです……」

「…お前が気絶したのは、始まって5分後だ。それまでの間に、ボールそのものの姿とかは、はっきり捉えたか?」

「え、っと……たし、か……一番最初の、弾幕は……しっかりと……数は、分かりません、けど…」

「後は?」

「……断片的に…見えたのは…覚えてます……」

 

この質問に、なにか意味があるのでしょうか……

というより、何故このような質問をするのでしょうか……

私がそう思っていると、彼はロッカールームから立ち去ろうとする。

その際再び私の方を向き、口を開く。

 

 

「…それだけだったら、お前は後、気力だけあれば、辛うじて合格する。だからさっさと着替えろ。……それともしこの訓練から降りたいなら、死を覚悟しろ」

 

 

そういい残し、彼はロッカールームから出ていきました。

一人取り残された私は、床に寝たまま、彼を見ました。

…何故彼は、私にこのような、下手したら死にかねない事を、させるのでしょうか……

私は元々ただの、その辺にいる一般人だった…

ただ、復讐したいから、ここに来ただけなのに…

…復讐…するため、だけに……自分の、手で……

 

…そうだよ。私は、自分の手で復讐するって、決めたじゃない……

私の【大切なもの】を、奪い、消し、無かった事にした、【アイツ】を殺すため……!

私は体の痛みに耐えながらも、もう一度新しいスーツを着る。

っ…!スーツの重量、が……体を締め付けて………!!

けれど、私は無理してまで体を動かす。

 

 

(何、を…今更、弱気に、なって……いるの、よ……私、は……自分に、ちかっ、たじゃ……ん……!この手で……かなら、ず……復讐する、って………!!)

 

 

私は体を無理矢理動かして、ロッカールームから出る。

そして既にスタンバイしているあの男たちが、スピーカーのようなもので、声を掛けてきました。

 

 

―――女、準備はいいか?最初から15%の出力でいく。その後5分事に5%出力を上げていく。分かったか?

「……わかり、まし、た……はじめて、くださ、い……」

 

私は体から大量の汗を流しつつ、返事をする。

それと同時に、機械のエンジンが作動したのか、小刻みに動き出す。

そして………おおよそ100発もの弾幕が、僅か1秒間で、私に襲い掛かった。

 

 

 

~~~

 

 

 

……驚いたな………

まさか、60%の出力を【耐えきった】とは……

俺は機械に乗った状態から、あの女を見つめる。

女のプロテクトスーツやヘルメットは、既になんの防御もなさない状態になっている。しかもそれは、出力50%頃からだ。

それでいて女は、今も軽くふらつきながらも、僅かに意識が残っているのか、立ち続けている…

だが、それよりも肝心な事がある。

 

 

「……登竜………あの女……耐えたどころか、【35%までの弾幕の半分を避けていた】ぞ……!?」

 

 

デッドライオンの言葉に、俺は思わず口元が緩んでしまう。

この機械は1%で1秒1発、5%で50発となっており、10%以降は5%ずつ増えていく仕組みになっている。

そしてその5%で増える弾幕数は、200発………つまり35%時のボールの数は、1秒間につき1100発だ。

この時点で既にボールが発射される速度もかなり上がり、威力も岩すら簡単に砕くほどだ。

加えてあの女に着せたプロテクトスーツは、仮面ライダーの通常攻撃にはある程度耐えられる防御力だが、立て続けに食らえば、少なからずボロボロになる。

が、あの女は、35%までのやつを、大半のボールを避けた………それも、たった2回の特別訓練で。

それの60%………最高弾数1800発、スピードも威力も上がったボールを、意識を保ったまま耐え切った。

 

「……もっとも、あの女、意識がもう労している様子から、途中から記憶が飛んでいるだろうな。頭にぶつかってもなお、立っているのは驚いたが」

「あぁ……武器を持たせたら、多分全弾防いだ可能性もあるぜ……それにしても、まさかお前が言っていた通りの【動体視力】だとはな……鍛えれば、お前のようにクロックアップをも見切れる可能性だってあるぜありゃあ」

 

…俺があの女にこの特別訓練をやらせた理由、それは数日前の、俺がロードローラーを爆発させた時だ。

あの時俺が放った銃弾の1つ、それがあの女に当たろうとした……

別に俺は、あのまま当たって死なせてもいいかと考えていた………だが、その時に面白い光景を見た。

奴は体勢が整ってもない上に、体にタイヤを、それも2個巻き付けておきながら、俺の放った銃弾を避けていた。

普通、動体視力なんて鍛えている奴は、野球とかいうやつみたいなスポーツ関係をやっているか、俺みたいな訓練をやっている奴だけ……

だがあの女は、そういう類いはしてないと、アポロガイストから聞いている。

つまり、元々何かしらの【素質】があると、俺は思った。

もしあの日の奴が偶然だったら、それはそれで別にいいと思ったが……今もこうして、その【素質】が働いた。

 

「けど……アポロガイストが知ったら、即改造手術に持ち込むだろうが、コイツはまだだ。もっと訓練や実践をさせれば、大首領の奴に気に入ってもらえるような奴になるだろうな…」

(ぐ……これはアポロガイスト様に報告すべきだろうが……多分登竜に邪魔される……少し間をおいてから、報告するか……)

 

……しかし、こいつの顔は、ヘルメットのせいで見えなかったが……妙に強い殺気を感じた…

こいつがこの特別訓練を耐えきったのも、それが影響しているのか……?

…っと、遂にあいつが倒れたな……仕方ねぇ、回収するか……

 

 

 

~~~

 

 

 

……ん……?ここ、は……?

私は目が覚めると、辺りを見回す。

そこはお風呂の中で……え?お風呂?

 

 

『…目が覚めたか……』

「!?た、隊長!?そこにいるんですか!?」

『いなきゃどうする』

「ど、どうするって……もしかして…」

『察しの通り、俺が風呂に入れさせた。お前、起きねぇし。風呂入れてる間に沈まれても困るし』

 

それを聞いた私は、思いきり顔を赤くしました。

というか、なんであの男はことごとく私に赤っ恥をかかせるんですか……!!

私は両手で顔を押さえましたが、突然体にズキリと痛みが走りました。

…そういえば確か、体を無理してまで動かしたせいで、途中から意識が朦朧としてたような……っ!

と、というか……よく見たら身体中がアザだらけなんですが……それ以前に、私の少ない筋肉が……かなり痛いです…

それ以前に、アザがお湯に触れている時点で、痛みが半端無いんですが………!!

……あれ?ちょっと待って……今の私、全身筋肉痛で、アザの部分も酷い……というか痛いです。

そして今、私はお風呂の中……腕はまだ痛むし、体は………

 

「っ!?イデデデデデデ!!?」

『無駄だろ。お前、ただでさえ1秒間1800発もの弾幕に直撃してたのに。生きているのも驚きだが、それで気力だけで立っていたのも驚きだったけどな。元々お前、体とかが頑丈なのか?』

「せ、1800発……!?それ、死んでませんか!?っ…」

 

私は驚きのあまり、叫んでしまったけど、そのせいで体に響いたのか、また痛みが襲ってきました。

まさか1800発も食らっていたとは……普通、死にませんか、それ。

……あれ?というか、気力で立ってたって……どういう事………?

私はあの男の言葉に疑問を抱き、尋ねてみました。

 

「あの…私、途中で気絶していたと思うんですが……まさか立ったまま気絶、とかしてたんですか、私……」

『…やっぱり、覚えてねぇか……それはちげぇよ』

「…え?」

『さっき言ってた弾幕の数。あれは60%の出力の時だ。それをお前は5分間、意識を保っていた。殆ど意識が朦朧していたみたいだがな』

 

……え?5分間耐えた……?意識を保ってた……?

……………まっっっっったく見に覚えがない!!

意識が朦朧としていたのは覚えてる。けどいつ気絶したかは覚えてないし!それ以前に、最後まで立ってた記憶が全くないんだけど!?

いやでも、あの男がそう言うなら……つまり私は合格………!

 

『覚えてないなら、仕方ねぇが……とりあえずおめでとう。残念ながら、お前は合格だ』

「Σ残念!?なんでですか!?そんなに合格してほしくなかったんですか!!?」

『なんだ、取り消してもらいたいのか』

「だからなんでそうなっ……っ!」

 

…いけない、今叫びまくったら、体がもたない……

とりあえず、お風呂から上がりたい。このままだとのぼせるから。

ただ……さっきから満身創痍の私が、お風呂から自力で抜け出すのはほぼ無理に等しい………

つまり残された選択肢……うわぁ………絶対にやだぁ………!

これはほぼ女のプライドを捨てる行為……それはできれば避けたい。けどまともに動けない。

………うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!いやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!【この方法】しか思い浮かばないよぉぉぉぉぉぉ!!!

 

『どうした、女。急に黙り出して』

「…、……あの…自力でお風呂から…で、出られなさそうなんです……」

『つまり俺をコキ使うと』

「…ハイ、そうなります、ね……」

『別に俺は女の裸とか興味ないし、ましてやお前がどうなろうと気にしないが』

「…オネガイシマス、オフロカラヒキズリダシテクダサイ……」

 

うぅ……これはこれで屈辱、いや恥辱過ぎる……///

これはなんの拷問なの……!

というか、明らかにあの男、楽しんでやがる………!!

くっ……恥辱と怒りが込み上げて……ダメダメダメ!!このままお風呂でのぼせて死ぬ、何て洒落にならない!!

 

「…というか今更ですけど、なんで勝手にお風呂に入れたんですか……!」

『あ?女ってもんは、一日風呂に入らんと気がすまんって聞いたが?実際にお前、ここに来て殆ど毎回風呂入っていただろ』

「誰から聞いたんですかそんな事!?」

『デッドライオン。そのままベッドに投げ込んでやろうかと思ったが、アイツが『女は風呂入れないとギャーギャー煩いらしい』ってよ』

 

あのライオンもどきか……!!

というかなんですかそれ!?全く聞いた事無いんですが!!

それ以前に私、風呂は2、3日入らなくても平気です!!

…あ、いやでも、今日の私、かなり汗臭い……流石にこのまま寝るのは不衛生すぎる……

…いやいやいや!!納得してる場合じゃない!!どちらにしろ立てないんじゃ、身体洗えないし!!

………くっ…ここまで屈辱を受けるなんて………!!

…あ……ヤバイ…お湯に浸かりすぎてのぼせてきた……

 

「あ、あの……そろそろ…あ、上がりたいのですが…」

『は?なんで助けないといけねぇんだよ。人を散々殴ったり物ぶつけたりしたくせに』

 

うっ……今までの行為が、ここでも苦しめてくるとは……!

け、けどここでお風呂からでなければ……本気でのぼせて死ぬ。冗談抜きに。

 

「お、お願い、します……本当に…限界なんです……殴ったり物投げたりしませんから……どうか…」

『…まぁ、ここで死なれても面倒だし、勝手に死ぬのは俺が許さん』

「そ、それじゃあ……」

『別に助けてもいいが、殴ったりしたら……お前の合格は無しだ』

「……ハイ…」

『ついでに、この仮は絶対に返してもらう。いいな?』

「……ハイワカリマシタ、ナノデタスケテクダサイオネガイシマス。モウカラダガカンゼンニノボセカケテキマシタ、ハヤクタスケテクダサイ……」

 

アハハ……本気で死にたい………

私は片言になりながらもお願いをし、あの男は『仕方ねぇなぁ…』と言って、お風呂に入ってきました。

その際、ボイスレコーダーを弄りながら。

………自殺したい………

私は朦朧とする意識の中、させてもくれない事を思いながら、あの男に引き摺り出され、着替えさせられた後、そのまま深い眠りについて、長い1日を終えました………

 

 

 

~~~

 

 

 

次の朝、起きようにも、筋肉痛でまともに起きれません(泣)

あの男は既に起きて、さっさと訓練に行っちゃいました……私の分のご飯も用意してくれずに。

いくらなんでも、ご飯……最悪水でもいいから欲しいです(泣)

一応今日は、昨日の特別訓練が早く終わったせいで、1日だけ休みらしいですが……動けないので、寝ることしかできないです(泣)

 

(う、うー…起き上がれないよー……ご飯食べたいー……)

「なんだ、女。起きてたのか」

「!?た、隊長!?いいいいつ戻ってきたのですか!?」

「さっきだ。と、お前に話しておく事がある」

 

話?と私は思いながら、流石に寝たままは失礼と思い、体を限界まで起こしました。

…と言っても、彼から見て斜め30℃程ですが。

と、それはともかく、私が起き上がったのを見た彼は、ゆっくりと話始めていました。

 

「…明日から俺たちと同じ訓練内容をするやつには、まだ早いと思うが……1週間後、任務をする事になった」

「任務……人拐いか何かですか?」

 

任務、と聞いて、私は薄々何をするか分かっていました。

大ショッカーは一応、改造手術等を専門にやっているようなもの……が、それには色々と大変なことが多いらしいです。

資金はある程度あるらしいですが、肝心な事は、改造手術をするための【材料】……つまり人間が必要なんです。

軍を増やすためにも、脳改造を施したり、純粋な怪人の一部は、人間を餌にする事もあります。

なので有能な逸材の人間や、政府に関する人間を中心に捕らえ、改造した上で世界を裏から操り、密かに世界征服の下準備をするらしいです。

ここに入ったからには覚悟してましたが……まさかこうも早く来るなんて………

私はそう思いましたが、あの男は「半分正解」と告げてきました。

その言葉に私は首を傾げましたが、次の瞬間、彼から信じられない言葉が発せられました。

 

 

「今回の任務、人間を拐うのもあるが、それはついでだ。今回の主目的は【外国の首脳暗殺】だ」




シオン「さて、今回の話はいかがだったでしょうか?」
翔「今回クソ長い」
シオン「お前に聞いてねぇよ!」


零「本当に今更ですけど、普通の人間じゃあ、絶対に合格もらうの無理でしたよね、あれ」
翔「素質がなくても気力があれば逝ける」
シオン「翔、『いける』の字が違う」
翔「でも反応さえできれば、簡単にクリアできるぜ?」←訓練歴11年(現在)
零「当時の私にそんなスペックなかったのですが……!」←訓練歴2年弱(現在)


零「後、当時のリーダーがいちいち怖かったです……」
翔「殺されなかっただけマシと思いやがれ」
零「いやいやいや!!無理ですから!!」
シオン「ところで翔、お前当時の握力いくつ?」
翔「ん?んー……67らへん?」
シオン「……なんでそんなにあるんだよ……!」
零(それ以前に、基本的な平均を20も上まってるって……そりゃあ痛いですよ!?)←思い出したのか頭押さえつつ


シオン「悲報:この先デッドライオンの出番はほぼありません」
翔「そーいやあいつ、いつ頃からか見なくなったな……確か別の支部に移動させられたとか」
零「そんな事はどうでもいいです!私はリーダーまでもが審査員になってたのが酷いと思いました!!」
翔「なんでだよ!?」
シオン(分からなくはないなぁ……翔、スパルタの鬼だし…)


翔「それにしても……ボール打ち出しマシーン、懐かしいなぁ……今度ホムルに頼んで造ってもらうか!」←めっちゃいい笑顔
零「やめてぇぇぇぇぇぇ!?それ絶対私巻き込まれるぅぅぅぅぅ!!!」
翔「出力も弾数、威力も上げてもらうか……後どうせなら、途中から不規則なリズムで……」←聞いてない
シオン「……楽しそうだな、お前…」
零「作者も止めてください!この人確実に私を実験とかに使いますもん!!」
翔「安心しろ、零。作者にも実験台になってもらうから」
シオン「Σ!?」
零「というか凄まじく疑問に思ったのですが……あれって威力おかしすぎません!?あんなに重くて頑丈なスーツがボロボロになるなんておかしすぎますよ!?」
翔「は?それはお前がボールに当たりまくるからだろ。何回も同じ場所に当たれば、普通に砕けるだろ」
零「他人事すぎる!?」


シオン「零の諸事情はまだ先だから言えないけど……多分、復讐の相手がかなりのクズになる予定」
零「クズ以外の何者でもないですよ、アイツは!」
翔「それ言ったら俺の親も」
シオン「これ以上はネタバレ禁止な」


翔「にしても当時は驚いた。まさか零がたったの2回で合格するとは思わなかった。むしろ脳震盪起こして死ぬと普通に思ってた」
零「リーダー、これ収録後楽屋裏来てください。吊るし死体をさせてあげますから」←ロープ用意
シオン「準備はいいけど、殺り方言ったらもとも子もないぞ?」
翔「でもぶっちゃけ、普通の人間だったら死んでるからな。あの弾数だと」


シオン「風呂のシーン、最初は普通にベッドに寝ているシーンでもよかったけど、今後しばらくはそういったシーンがないから、加えてみた」
零「作者も後で楽屋裏」←ナイフ投げつつ
シオン「へぶし!?」←額にナイフ刺さりながら
零「というかリーダー。本当に私、あの時意識ありましたか!?」
翔「一応あった。ふらつきながら立っていたぐらいだし」


シオン「デッドライオンの思考=しずかちゃんの場合の話」←頭にナイフ突き刺さったまま
零「言っときますけど私、2、3日はお風呂入れなくても大丈夫ですからね?」
翔(だから男扱いされるんじゃないのか……?)
シオン(料理や家事は女子力高いのに、同時に武士力も高いからね……)


翔「次回は外国の首脳暗殺だな」
シオン「といっても、その前に色々あるけどね」
零「あぁ。そういえば色々ありましたねー……えぇ、本当に」
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