トーマスは、自分の支線を誇らしく思っています。
バーティーが道路に空いた穴で走れなくなったときは、バーティーに「線路なら安全だ、機関車だったらよかった」と言いますが、バーティーの言葉を聞いて問題解決に乗り出そうとします。
でも、線路だっていつも安全とは限らないものです。この話を読めば、そのことが分かります。
作者
トーマスは、アニーとクララベルを牽いて支線を走ることが大好きです。それぞれの駅の乗客の事も知っています。
ある晴れた朝の日の事、トーマスはご機嫌でした。
「牛くん、おはよう!」
トーマスは挨拶をしましたが、牛は返事をしません。
「まあいいか、草を食べるのに忙しいんだろう」
次は、バーティーに会いました。
「やぁ、バーティー! また競争するかい?」
トーマスはそういうと走り出しましたが、バーティーの方はトラブルを抱えていました。
「あ痛たたた…また道路に穴が開いてる!」
でも、トーマスはもう走り出していて聞こえませんでした。
バーティーが次の駅にやってくると、トーマスが待っていました。
「運が悪かったねバーティー。可哀想に、君も蒸気機関車だったらよかったのに。線路なら安全だもん」
でも、バーティーは怒って言いました。
「ふん! 線路を走るやつらがちゃんとしていればこんなことにはならなかったんだ!」
トーマスはバーティーの言葉が気になりました。
「それってどういう意味?」
「機関車があの道を修理するタールを運んでくるはずなのに、一週間たってもまだ来ないんだ」
「そうか。どうなってるのか調べてくるよ」
トーマスは急いで次の駅に向かいました。
操車場でトーマスは駅長にタールの一件を話しました。
「タールかぁ…タールが届かないという電話は来たんだが見つからないんだ」
「分かりました」
トーマスはそういうと、タール車を探しに行きました。タール車を探していると、エドワードがやってきました。
「トーマス、何やってるの?」
「道路を修理するために必要なタール車が、一週間たってもまだ届かないみたいなんだ」
「心当たりがあるな。タールをいっぱい積んだ貨車が僕の駅にほったらかしにされててまだ誰も取りに来てないけど、きっとあれじゃないかな?」
「多分それだよ! そのタール車を届けてくるね!」
トーマスはそういうと、ウェルズワース駅へと向かいました。
トーマスはタール車を現場に届けると、安心した気持ちで自分の支線を走りながら帰っていました。
「これでバーティーも修理された道路を走れて、また一緒に競争できるよ」
ところが、前方のレールが太陽の熱でグニャグニャになっていました。
「気をつけろ、トーマス!」
機関士が叫び、ブレーキを掛けました。何とかギリギリで停車することができました。
「駄目だ、もうこの先は進めない。諦めよう」
機関士が言うと、トーマスが不安そうに言いました。
「だけど、お客はどうするの?」
「心配するな、何とかなるよ…」
支線が修理されている間、トーマスは操車場で貨車の入れ替えをすることになりました。その時会いに来たバーティーはとてもご機嫌です。
「僕の手伝いが必要になったみたいだね。それはそうと、今、道路を修理してもらっているんだ」
「それはよかったね…でも、僕はレールがないと走れないから悲しいよ…」
「可哀想に、トーマス。君もバスだったらよかったのに。道路なら太陽の熱でグニャグニャになることもないもん」
バーティーはそういうと、トーマスの乗客を拾いに駅に向かいました。
駅では乗客がバーティーの事を待っていました。
「やぁ、バーティー。君がいてくれてよかったよ」
バーティーは線路沿いの道路を走り、駅ごとに停まっては乗客を乗せました。駅以外の場所で止まることもあります。乗客を家の近くで降ろすためです。
トーマスは、惨めな気分でした。
「バーティーにお客を取られちゃった。彼の方が、好きなのかな」
二週間後、支線の修理が終わりました。トーマスは再び支線の仕事に戻りましたが、惨めな気分は治りませんでした。
駅に着くと、その惨めな気分をよそに、乗客が待っていてくれました。
「バスのバーティーもいいが、やっぱり君がいないと寂しいよ」
トーマスはすっかり嬉しくなり、後でバーティーに会いに行きました。
「バーティー、僕のお客の面倒を見てくれてありがとう。それと、機関車だったらよかったなんて言ってごめんよ。線路なら安全っていう訳でもないことが、支線が修理されているときに分かったよ。」
「どういたしまして、新しいお客もいいけど、君と分け合う方がもっといいよ。僕も、バスだったらよかったなんて言って悪かったよ。それに、道路の修理に必要なタールが届いたおかげで、機関車が信用できるってことが分かったよ。特に、トーマスっていうのが最高だね!」
「ありがとう、バーティー! ずっとこれからも友達でいよう!」
初めての汽車のえほん並びにきかんしゃトーマスの二次創作となりましたが、いかがでしたでしょうか?
この話は、第3シリーズのエピソード「トーマスとバーティーのてだすけ」をリライトしたものとなります。
当エピソードでは、最初に遅刻とクビの話を持ってきてから、次に全く関係のない支線の修理の話を持ってきて、その後は一切遅刻とクビの話に触れいておらず話に一貫性がなく、初見では不完全燃焼間を味わされたエピソードで、現在もあまり好きなエピソードではありません。
この話を執筆するにあたって、てだすけ回とその後半の基となったマガジンストーリー「A Bump On The Line」の他にも、「しんじられるきかんしゃ」の基となったマガジンストーリー「Bertie's Bumpy Road」もある程度参考にしています。
「しんじられるきかんしゃ」も話に一貫性がないと感じているので、こちらのエピソードのリライトにもなったと感じています。
因みに、てだすけ回の前半は「Hello, Thomas!」というマガジンストーリーを基にしており、ダイヤ改正のくだりもこの話が基になっていると思われます。
最後に、初めての作品となりましたが、一貫性がない、もう少しこうすればよかったなどのご意見がありましたら、コメント欄にお願いします。