時が経つのは早いなぁ()
「……っと、着いたわ。ここが西地区よ」
「おぉ……何と言うか、やけに工場が多くないか?」
「ここは特に工業化が進んでる所だからなー、もう少し歩けば街に出るぜ」
あれから少し経った後、僕等は西地区に到着した。
ここに来るまで、特に事件とか何かが起きたりはしなかったが、五十鈴が「アンタそれでも『相談役』?ここの事私より知らないなんて信じらんない!」とか、にぼしに、「ぷゅ……そっちじゃなくてこっち……んにゅ……方向音痴過ぎ」とかボロカスに言われていた(あと少しで手が出かけたわ)。
「……おっと、こっから気をつけろよ。下手に見つかりゃ何されるか分からねーぞ」
「見つかるって……『異端』にですか?」
「いや、魔法少女。しかも武器片手に多勢に無勢」
「怖っ!?」
嫌だよ!しほ先輩だけでもキツかったのに、多数の魔法少女を相手にするなんてもってのほかだ!今すぐでも帰りたい!
「今帰ったら奏ちゃん見つかんね―ぞ?それでも良いのか?」
「ぐぅ……」
……そうだよな、そんな事ウジウジ言ってても意味無いよな。とにかく、辺りに気を配りながら、僕等は西地区を歩いていく。
道中に奏についての手がかりが無いか探っては見たが、それらしいモノは特に無かった。
それから少し経った後、僕等はある広場で休む事にした。
「見つからないなぁ……」
「警察が見つけられなかったのに私達がそんなすぐに見つけられる訳ないでしょ!ちょっと休んだらまた探すよ!」
「……ぷゅ、もう疲れた」
「……にぼし、聞こえてるわよ」
「みゅみゅ!?……だっだって疲れたし……」
「友達が行方不明になってるのにそんなの関係ないでしょ!」
「でっでも疲れたもん!」
何だ何だと正面を向いてみると、五十鈴とにぼしが言い争いをしていた。さっきまでボソボソとしか喋っていなかったにぼしが、普通の声量で喋っていた為、僕は少し驚いてしまった。
二人の言い争いを見て、先輩が「まぁまぁ落ち着けって」と、二人を仲裁してはいたが、そんな事も気にせず、言い争いは続いていった。
僕も仲裁しにいった方が良いのかと考えたが、突然五十鈴が「もう!」と言う声を出すと、
「にぼしの分からず屋!私一人でも探し出してやるんだから!」と、一人駆けて行ってしまった。
「あっおい五十鈴!……もう、またか」
「またかって……前にもあったんですか?」
「あー……うん、ちょっとな。全くあれだけ言ったのに意地張るんだから……」
「いっ意地は張ってない……!五十鈴ちゃんが悪い!」
「そうか?前は確かに五十鈴が悪かったかもしれないが、今回はにぼしも悪いと私は思うな」
「ぴぎゅ……」
「今回はって……前にもあったんですか?」
「んーまぁな、何だっけか……あぁ、理代と会ってしばらく経った頃だな。あれは五十鈴も少し悪かったからな」
……僕も人の事を言えないが、理代も理代で五月中のスケジュールかビッシリし過ぎていると思うんだ。
僕が一週間と考えると理代はそれ以上だからなぁ。
あれ、そう考えると、良くあれが一週間で収まったな僕。まぁあんなとんちんかんな事ばかりしたのが原因だろうけれど……。
「……あー、五十鈴ったら何処行ったんだろ。魔法少女がここ一人でいたら生きて帰る保障は無いってあれだけ念を押したのになぁ」
「……あの、僕見に行きましょうか?」
「え? ……良いの?」
「構いませんよ」
さっきの言葉が気になったらと言うのもそうだけれど、僕としては、五十鈴に少しだけ親近感が湧いていると言うのもある。
正確な理由は分からないけれど、なんとなく、昔の自分を見てる様だった。
……ホントにそうだっけ?あれ、自分でも良くわからなくなってきたぞ。似てるのか似てないのかどっちなんだ。
とりあえず、僕は五十鈴が駆けて行った方向へと進んむ事にした。
「じゃぁ後で合流なー! 何かあったら連絡してくれよー!」
「とは言え……何処だここ」
西地区なんてそうそう赴く事ないから開始数分で迷ってしまった。
……えーと、ここは何処だ?他の所とは違って商業的な場所だけれども……、人が全然通っていない……。
僕は一先ず辺りを見回し、五十鈴がいないかを探す。しかし、いくら見回した所で五十鈴は中々見つからない。
若干疲れてきて、何処かで休もうと考えていると、
「……えっ?篠目君?」
「え?」
突然誰かに声を掛けられた。西地区に知り合いなんていないはずなのに、そう思いながら後ろを振り返ると、そこにはつい最近、僕と知り合った一人の少女がいた。
「もっ桃園!?」
「やっぱり篠目君!名前覚えてくれたのね。」
桃園、『桃園月華』。つい先日、遊と三玖の一件が関わった事件で、『裏世界』で行方不明になっていた少女の一人。
あれ以来会うことは一度も無かったが、まさかこんな所で会うとは。
「まさかこんな所で会うだなんて……」
「それは僕も同じだよ。桃園はどうしてここに?」
「……あーえっと、すっ少し用事があってね。篠目君は?」
「知り合いの魔法少女……今日会ったばかりだけど、その娘がどっかに行ったから探してるんだ。この辺りを通ったとは思うんだけど、桃園は見てないか?」
「魔法少女……?……見てないわ」
「そうか?あ、桃園も気をつけろよ。僕も今日知ったけど、この地区結構危険らしいから、用事が済んだら早めに戻ったほうが良いと思うぜ」
「そうなの?……分かったわ。じゃあまたね!」
「あぁ、じゃあな」
そう言えばこう桃園と話すのは始めてだな、こうして見るとあの面子の中では一番大人っぽく見えるよな。いやまぁ、決して他かそうは見えないって訳じゃなくてね?
「……篠目君」
「ん?」
突然、背後からまた桃園の声がした。どうしたのかと考えた僕は、迷いなく後ろを向いた。
「一つ、話したいことがあるの」
「話したいこと?」
「……私の妹の事なの。私が、あの時叶えたいと願った事は、あの娘に関してなの」
「妹?妹いたの?」
「……願った所で意味は無いって知っているの。それでも、私はあの娘といたい。……そう思って、私は魔法少女になったのに……」
段々顔を俯いていく桃園を見て、僕は若干心配になってきた。大人っぽく見えるとは言ったが、彼女もまだ齢十六歳。まだまだ子供なのだ。
「……ごめんなさい、やっぱりいいわ。じゃあまたね!」
「あっオイ!」
そう言うと、桃園は遠くへ駆けて行った。何だったんだろうか、僕は疑問を持ちながらも、そのまま自分が進む道を進んで行く事にした。
―――道中、彼女を見かけたと言う情報を手に入れる事に成功した。
「……はぁ」
「
「ッ!? ……っ月玖美《つくみ》ちゃん……!」
「何で今あの人にあの事を話そうとしたの? 秘密って言ったよね?」
「そっそれは……!」
「はぁ……もういいよ、とりあえずヒメ様から通達だよ。全員指定の場所に来いって」
「……分かった」
「つーかーれーたー!」
「人通りの多い場所少ない場所入れなさそうな所全部探したけど何処にもいないね……」
「軟弱ね、私はまだ動けるわ」
あれから数時間経ったけれど、未だに奏ちゃんは見つからない。道中しほ先輩や遊ちゃん三玖ちゃんとも合流して、五人であちこちを探したけど、結局見つからず終い。
歩君達からも連絡が無いし、もうどうしたら……。
「……あ」
ふと上を向くと、そこは三代が入院してる病院の近くに着いていた。
……そう言えば、最近は忙しくて行けなかったなぁ。行きたいけれど、今は奏ちゃんの件を最優先にしなきゃ……。
「……ん? 理代ちゃんどしたの? 病院なんか見つめちゃって」
「え?……うん、ちょっとね。ここ、三代が入院してる病院なんだ。最近行けてなかったから、寂しくないかなぁって思っちゃって……」
「そうだったんですか……」
「……なら、行きましょう」
「!?」
「私も一度は会ってみたいと思ったのよ。良いでしょ?」
「いやあのー、ななしー先輩?ウチら今、奏ちゃんを探してる最中何ですけど…」
「そんな簡単に見つかったら私達の話が最後に来ることはないわ」
「急にメタい事いわないでくださいよ!? いやまぁ確かに言ってることは分かるけど!?」
とにかく行くわよと、しほ先輩は明日奈ちゃんを押し切って病院の方へと向かっていった。
遊ちゃんの方を見ると、「あーあ、あーなったしほは誰にも止められねーぞ」と言わんばかりの顔でいた。(隣にいる三玖ちゃんは苦笑いしていた)
……もしかして、しほ先輩は私に気を使ってくれたのかも知れない。多分違うけれど。
病院内に入ると、私は普段通り、三代への面会の受付に行った。
人数が何時もよりも多かったからか、受付の人をびっくりさせてしまった。
そのまま三代の病室に向かうと、そこには何時も通り病室で寝ている三代と看護師さんがいた。
「――あら、久し振り、理代ちゃん」
「『夢魔』さん。こんにちは」
「……あら?今日は一人じゃないの? と言うか友達増えたわね……、前まで歩君って子以外は誰もいなかったのに」
「い、今言わないでくださいよ!」
夢魔さんは、私が中学生の頃から会っていた看護師さん。紫色で綺麗なツインテールの、どことなく落ち着いている雰囲気の人(看護師ってツインテールオッケーだっけ……?)。
もう六年以上も経っているいる気がするのに、一切見た目が変わっていないのを本人に聞くと、「……んー、何でだと思う?」と話をずらしたりしてる。
話していると、楽しい人。
「じゃ、帰る際はアタシに言ってね。ごゆっくりー」
「……三代、久し振り、今日は友達を連れてきたよ」
三代の顔を見つめる。何時も通り、可愛くて、触ると直ぐに壊れてしまいそうな顔。ぐっすりと眠っている。
――もう、六年以上も。
「ふぁ〜カワイイ〜!」
「理代に結構似てんなー、流石姉妹」
「……でも、もう六年も起きてないんですよね」
「うん。何時も学校帰りに通っていたんだ。色んな話をしたりしてたの」
「ふーん、……覚めると良いな」
「そうだね」
「……ねぇ理代」
「? どうしまたか?」
しほ先輩が突然呼びかけてきて、私はその方法へと身体を向けた。
……何で病室の引き出し開けてるの……?
そう思いながら彼女の方へと向かうと、しほ先輩がとある写真を私に見せた。
「―――これ、どういう事?」
「え?」
――その写真には、信じられないモノが映っていた。
その写真は、随分前に撮られた物だった。
三代が楽しそうに笑っていて、私も同じように笑っていた。
写真の右半分は破れていて何が映っているのかは分からなかったが、左半分、そちらは何が映っているのか良く分かった。
―――そこにいたのは、あの『御園 神子』だった。
「どっどうして……!?」
「……ねぇ理代、本当に彼女と会ったことはないの?」
「ありませんよ!あの時会ったのが始めてです!」
「じゃあこれは一体……「ん? ベットに何か挟まってんぞ?」」
「え? ……!?」
遊ちゃんが三代のベッドに挟まっていたもの、『古い写真』を取り出した。
その写真は、さっきしほ先輩が見つけたのと同じ時期に撮られていた物だった。
―――その写真は、さっきのより綺麗に撮れていた。
映っていたのは、三代と『御園神子』。そして知らない五人の少女だった。
そのうち二人には、マジックで黒く塗り潰されていて誰かが分からなかった。
けれど、私はこんな写真に見覚えが無い。
―――でも、これだけは言える。
『御園 神子』は、私の知らない事を知っている。
もしかしたら、奏ちゃんを拐ったのも……?
「……理代「行きましょう」……!」
「彼女に会いに行きましょう。鍵はあの娘です」
……正解とは限らない。けれど、真実に辿り着く大きな一歩になる筈。
会って、奏ちゃんの事。そして、三代の事について話してもらうんだ。
―――待ってて、三代。お姉ちゃんが、必ず目を醒まさせてあげるから。
「りっ理代ちゃん!?病院内で走っちゃ―――って、もういない……」
「まぁこんな写真見ればな。それにしても何でこんなのがあったんだろ、理代が知らね―って事は、前に誰か来てたって事か……?」
「……その辺りは分からないわね。とにかく理代を追いかけましょう。見失ったら元も子もないわ」
「そうですね……あれ?どっどうしたの遊ちゃん?」
「何かもう一枚あんぞ」
「!?」
イケないわ。今回はキャラの場面転換が多いから、なるべく地の文は出さないようにしてたけれど、あまりに唐突過ぎたから出してしまったわ。
……とりあえず進めましょう。私は遊が取りだした写真を一目散に確認しに行った。
「……これは!?」
その写真に映っていたのは、またも衝撃的なモノだった。
私は、これを理代に見せていいのか分からなかった。けれど、彼女の進む道にとって、この情報は必要だ。
―――だって、その写真に映っていたのは魔法少女の姿をした『紡三代』だったのだから。
新キャラノペースが早スギィ!!
一話に何人出してんだよ!
一章最終話間近ですがここまでで歩君にどんな印象を感じました?
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おー……ええやん
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影薄過ぎない?
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ロリコン
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今からでも理代ちゃんに主役の座よこせ
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ヤンデレに×××されろ