魔法少女の相談役始めました   作:チョコーン

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遅れてしまって本当にすみません……。
色々忙しい時期になってきたので、今後もかなり不定期になっていくと思います。
でもこの一年の間に必ず1章を終わらせます。
終わんなかったら終わったタイミングで『あ、終わったんすねww、良かったっスねw』って思ったおいて下さい


ウ■ッチ ザ ■バー■ンド9

 ……おにいちゃん、お腹すいた。

ママ、まだ目覚めないのかな……? パパが死んじゃったばかりなのに、こんな事って有り得ないよ……!

 

……ねぇ、まさかあのお姉さんを頼る気?

やめなよ、あの人、ホームスティだか何だかで家に来たけど、あの人が来てから嫌な事ばっかりじゃん。

 

パパとママが帰ってこない日が増えたし、おにいちゃんも……あの病院に行ってばっかりじゃん。

……ねぇ、教えてよ。何であの病院にずっと行ってるの? ママが入院する前から、ずっと行ってるけど、私達の知り合いに入院してる人なんていなかったじゃん。

 

……ねぇ、黙ってないで教えてよ。どうして皆私に隠し事するの?

 

―――おにいちゃんにとっての私は何なの?

 

 

 


 

「絶望化した魔法少女の中に『異端』の一部を取り込ませる。―――そうする事で、何が得られるかを知る実験って、姫様は言ってたわ」

 

「苦労したよーホント。生贄と一緒に餌まで探さなきゃ行けなかったから、一日中駆け回ったよ。最終的には仙華様が直々に拐ってきたけど」

 

「餌役……?」

 

脳が回らない。

理解を拒む。

目の前のものを現実と認めようとしない。

彼女達の口から放たれる言葉を一字一句聞いているだけで、僕は震えが止まらなくなった。

 

―――生贄は奏の事だ。

目の前を見ればそんなの分かる。……分かってしまう。

しかし、餌役とは何なのか、そこまでは考えつかなかった。

回ろうとしない脳を無理矢理回す。

 

……まて、確かここに来る前に連れてこられたのって――――。

 

「はいっ! と言う事で相談役さん、感動の再会をどうぞむっ!?」

 

「えっ? ぐへっ!?」

 

「あ、足場御苦労サマ」

 

考え事をしていると、突然誰かが僕の顎を蹴った。

何が何だか分からなくなって、必死に起き上がると、そこにいたのは、先程まで神子と共にいた魔法少女がそこにいた。

 

「ふーン、近くで見てもそんな良い面じゃないネ。評判聞いてた時は期待したのニ」

 

「あっアクター様……? どうしてここに?」

 

「ふしゅ〜」

 

「あっちが大惨事になってネ、元々送ろうとした娘達が皆行けなくなちゃったから、わざわざ来てやったノ」

 

 

 

「来てやったってお前……! あっちで何があっ!?」

 

『お前』?」

 

突然、彼女、アクターが、僕の頭を踏んづけた。

彼女の台詞的に、お前と言う言葉が地雷だったのか……?

 

「チッ……あのねェ? アンタ如きが天才にそんな軽い口吐けると思ってるワケ? どうして他の連中がアンタを特別視してるのか分からないワ、今のところ凡人としか思えないケレド」

 

「――さっさっきから凡人凡人って……何が言いたいんだよ! 僕の妹をあんな風にしやがって……! 天才だって? これじゃ天才何かじゃ無くて狂人じゃねぇか!」

 

「――――」

 

「たった一人の家族なんだよ! 喧嘩して愚痴を言いまくったりするけれど! ずっと寄り添ってくれてるたった一人の家族なんだ! それを好き勝手してくれやがって!」

 

「五十鈴もだ……! いや、五十鈴だけじゃない、他の魔法少女もだ! 自分達の利益だけで他人を巻き込んでんじゃねぇよ!! 幾ら被害が出てると―――「黙れ」」

 

―――辺りが静かになる。先程まで騒いでいた者達は、その一言でぱたりと口を閉じ、今騒いでいるのは、それをただ見ている花だけだった。

 

 

そして、その静寂は、振り降ろされるアクターの脚と共に、掻き消された。

 

 

「―――黙れ、黙れ、黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!」

 

頭への痛みが次第に強くなっていく、彼女がムキになっていくに連れて、花が散り、綺麗だった地面が段々と泥に混じっていった。

そして、終いには僕の顎を蹴り上げた。

辺りに僕の歯が飛び散った。

 

「私に指図してんじゃねぇよ凡人のクセに!! そんな目で睨みやがって!! 一々そんな事しなくても解ってるんだよ!!」

 

「アクター様! 気をお確かに―――」

 

「月玖美ィ? アンタ私は私に指図すんのォ?」

 

「いっいやそんな事は―――」

 

「じゃあどうする気何だよッッ!!」

 

「ひぃ!?」

 

アクターの右腕が、月玖美へと降りかかる。

―――その時だった。

 

「莠疲怦陜ソ縺」

 

「は?」

 

大きな地響きと共に、奏が――――奏自身の腕が、二人を押し潰そうとした。

幸いにも二人はとっさの判断で避けれたが、もし当たっていたら―――今、眼の前に見える。エグれにエグれた地面を見るだけで想像が付く。

 

「チッ……、もう『時間』? まだ余裕がある筈なのニ……。やっぱ『異端』をいれたカラ……?」

 

「奏! ……おい! アクターって言ったか!? どうなってんだあれは! 普通の『絶望化』とは違うのか!?」

 

「教えなーイ。私へのメリット、な~んにも無いしネ。」

 

「……! もういい、兎に角落ち着かせないと「それは駄目」」

 

「―――それだけは、絶対に駄目」

 

息を荒立てながら、月華が僕を睨む。

奏の攻撃を避けた二人も同じように、させてたまるかとでも言いたいかのように、僕を睨んでいた。

 

「あっあの娘は……! 私達にとっての希望なのよ! だから、止めるなんてしちゃ駄目!」

 

「ソ、それでも止めようなんて考えるなラ……」

 

 

 

 

「こっちも手段は選ばないからネ」

 

アクターが指で音を鳴らすと、彼女の周りに禍々しいモノが溢れ出ていた。

既視感。それを感じ取る中、僕の脳裏にある記憶が思い出された。  

 

しほ先輩が『絶望化』した時の、あの時の――――。

 

「……ふぅ、どウ? 美しい見た目でしョ?」

 

瞬きする間もなく、アクターの見た目は異様に変わっていた。

彼女は美しい見た目だと言っていたが、どっちかと言うと禍々しいの方が、

 

「ダマれ!」

 

「うおっ!?」

 

……ここ最近の事なんだが、僕が語ってる時に攻撃するのが流行ってんのか!? 早いし見境無いから避けきれねぇよ!

ほらもう僕がさっきまでいた地面なんかもう割れて……割れて?

 

 

「ワタシがキレイって言ってんだからテメェもキレイって言えよ! 次マタ禍々しいダトか吐かしたラ―――、アンタもコノ花のように骨の奥マデぶった斬ってやる」

 

「〜〜! クソッ! 結局こうなんのかよ!」

 

予めグローブを持ってきて良かった。少しでも攻撃が遅れればとんでもない事になる筈だ。

遅すぎず早すぎず、彼女が攻撃を仕掛ける寸前に―――。

 

「撃つ!!」

 

「チッ!!」

 

お互いの拳がぶつかり、辺りに衝撃波が発生した。

そこらに花びらが舞い散り、そこに赤い液体が飛び散った。

 

勿論、それは僕の右手から流れてたものである。

 

「ッ……!」

 

完全にへし折れた。使い物にならない。時間が経てばまた使えるかもしれないけど、生憎どの感覚でこのグローブが回復してくれるのか分からない。

 

 

――それに、アクターはまだ余裕そうだ。

 

「アッハハハハハ! 腕バッキバキだネェ? このママ全部へし折って上ゲヨっか!!」

 

「ほざげっ!?」

 

今度は脳に刺激が……!? 次から次へと何なんだよ! なんか僕何時もこんなんだぞ!

 

「モウ立てなくなってきちゃったカぁ、あの双子、オドオドしてた割にはイイ仕事したジャン」

 

脳も回らなくなってきた。眼の前にアクターがいると言うのに、動こうと思えなくなる。

 

……あぁクソ、結局理代も奏も五十鈴も取り返せずに死ぬのか僕は。

まだやりたい事やりきれて無かったのに。

奏の事、もっとわかってやれば良かったかもな。

 

――それに、理代に伝えたい事も沢山あったのに。

 

 

「シね」

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

おにいちゃん!!

 

「―――っナッ」

 

 

その時だった。妹が、奏が、僕を殺そうとしたアクターを異形と化した腕で薙ぎ払った。

アクターはその衝撃か、装甲を崩し、地面に体を打ち付けられた。

 

「奏……?」

 

……

 

呼び掛けると、奏は僕を見つめだし、その後僕を背中に乗せた。

 

……はは、兄貴なのに妹に助けられるなんてな。

ごめん、少し休んだらまた動けるから。

そしたら、今度は僕が守る番だ。

 

―――ありがとな、奏。

 

 

 

 


 

 

「〜〜クソクソクソクソクソクソクソっ!!! ナンデ邪魔すんだよ!! もう残り時間ギリギリのクセに!!」

 

(折角私の人生においての名シーンの一つが出来上がる筈だったのニ!! 滅茶苦茶にしやがっテ!)

 

あいつら(桃園姉妹)もビビって動かないシ、あぁもうムカツクムカツクムカツク!!」

 

(こうなったらアイツラゴト!!)

 

「目茶苦茶にしてや―――」

 

 

「ってたまるかー!」

 

「ッ!?」

 

(ナニ……!? また邪魔者が増えてきた……、神子はナニやってんの……!)

 

「ようやく着いたと思ったらこんな事になってるなんてね……、でももう大丈夫、先輩達に任せな」

 

「恐いけど……にっ逃げません!」

 

「『とがめちゃんと愉快な仲間達』が相手だ!!」

 

「にぼしーズが相手です!!」

 

「「あれ」」

 

 

(……締まんな)




おまけ
吉崎アクター X-MASC、『四光』の一人。昔は誰の目にも止まる子役だったらしいですけど、いつの間にか引退したとか。
自分を天才だと信じ込んでいるので、それ以外は凡人と呼び(例外あり)、指図されるとキレる。

魔法少女体になると、彼女が昔主演を果たした作品、『嘲笑銃痕』という作品の主人公の見た目をしている。(戦争系の作品だったらしい)。

因みに味方からは情緒の可笑しい奴としか思われてません。

一章最終話間近ですがここまでで歩君にどんな印象を感じました?

  • おー……ええやん
  • 影薄過ぎない?
  • ロリコン
  • 今からでも理代ちゃんに主役の座よこせ
  • ヤンデレに×××されろ
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