魔法少女の相談役始めました   作:チョコーン

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えっ今年後一週間ちょっと?は?


ウィッチ ザ ヘイト2

 「それにしても、ヒメったら珍しいね。魔法少女ならともかく、普通の人間に興味を持ち始めるだなんて」

 

「む……? それもそうだね。なんでだろ」

 

「まぁ私も人の事言えないんだけどさ、何か分からないんだけど頭から離れないんだよねー対話どころか対面もしてないのに」

 

「……まぁ今考えてても仕方ないでしょ。この作戦が終わったらじっくり考えて、それでも無理だったら本人を拉致すれば良いんだからさ」

 

「おお……? 何か良いこと言ってるのか悪いこと言ってるのか良く分からないけど、確かに一理あるかも」

 

「とにかく今は、おねーさん達に集中しようか」

 

「そうだね〜」

 


 

 あれから二時間後、思う存分泣いた理代は、泣き疲れて寝てしまった。

今は僕の膝の上ですやすやとしている。(僕の理性は捨てた)

呼びかけても反応が無いし、もう諦めて僕も寝ようかなと思っていると、コテージのドアが開き、しほ先輩が帰ってきた。

 

「……歩君、理代」

 

「――しほ先輩」

 

「やるなら他所でやってちょうだい」

 

「誤解なんですって!?」

 

違うんすよ。決してそういう訳じゃないんですよ。

ただ少し手違いがあってそれでこうなっただけなんですよ。

決して、そういう訳じゃないんです。

 

「理代を泣かしておいてその上膝枕だなんて……歩君がそんな人だとは思ってなかったわ」

 

「だから違うですよ!?」

 

「分かってるわ。冗談だもの」

 

「えぇ……」

 

何この人怖い、会話何一つも成り立たねぇよ。

 

「……その様子じゃ、ミっちゃんがここに来たんでしょ」

 

「まぁ……はい」

 

彼女としてもミツルさんがここに来ることには気づいていたのか。……まぁ、あまり会いたくはなさそうな顔してるけど。

そう考えていると、ある事に気づいた。

しほ先輩の腕が直ってる。確か切られたって理代は言ってたのに、今では傷跡も綺麗サッパリなくなってた。

 

「しほ先輩、その腕……」

 

「腕?……えぇ、さっき鍛冶屋に行って直してもらったの」

 

「直したってどうやって……」

 

「魔法少女にとって肉体はただの装甲。……分かりやすく言うと、仮想的な身体なの、幾ら切られても貫かれても、解除すれば元の身体に元通りなの」

 

「……ただ、そこで元通りになったのは本来の肉体だけ。魔法少女の身体は傷がそのまま残ってるの、まぁ微量の傷なら時間経過で治るそうだけど、今回の様に致命的な怪我は特殊な方法を使わなきゃいけないのよ」

 

「そうなんですか……で、その特殊な方法って?」

 

「現状は鍛冶屋だけが持ってる特殊な力のみ、私にもその力が何なのか分からないし、当の本人はあまり使いたがらない。ただ腕が切れた事を報告したら、とんでもなく驚いてたわ」

 

「成る程……」

 

何気に魔法少女についてとても重要な事を聞いた気がする。

それに、確か鍛冶屋って前に聞いたことがある。

確かとがめ先輩が言ってたな。西区の方にあるって……。

 

「とまぁこれで私の腕は完治した、もう心配しなくていいわ」

 

「……しほ先輩」

 

「分かってる。貴方達とミっちゃんがここに来る位分かってたわ。……分かってたからわざとこの時間まで帰ってこなかったの」

 

あそこで私達が鉢合えば貴方達二人にも危害が及ぶかもしれないからと、彼女は顔を下げながら話した。

そこには、僕達を巻き込みたくないという気持ちがひしひしと伝わってくる。

 

「理代が起きたら私はもう大丈夫って言ってあげて、そしてもう……私にはあまり関わらないでって」

 

本心ではこんな事言いたくない事は分かってる。けど言わなきゃいけなんいんだ。

皆に危害が及ぶ中、次に狙われるのは自分か理代……それなら自分と関わらせなきゃ理代はもう巻き込まれないと考えてるのかもしれない。

 

けど、本当にそうなのだろうか。

 

「……わかりました。確かにその事は伝えます」

 

「そう、じゃあ私は部屋に」

 

「けど、それなら誰が理代を守るんですか?」

 

「……それなら貴方が」

 

「僕に力なんてありません、寧ろ足手まといです。……理代は貴方の信頼してるんですよ」

 

そんな貴女が弱気になって。

傷ついて欲しくないから遠ざけて。

またお互い一人になるのは、本当に正しい事なのだろうか。

 

「……しほ先輩の伝言は確かに伝えます。ただ、それで理代がどう動いても、僕は止めませんよ。……まぁ危ない事しようとしたら出来る限り止めますけどね」

 

けど、僕の力は限られてる。

攻撃すれば傷付くこの身体で、得体のしれない怪物と戦う彼女を守る事なんて、出来るわけない。寧ろ状況を悪化させるだけだ。

 

けど、僕は知ってる。彼女、『七星しほ』がどんな人物なのか、理代から話は沢山聞いた。彼女が自分を守ってくれた事。

皆のリーダーとして引っ張っていた事。

全部理代は目を輝かせながら話していた。

 

「……」

 

「だから、その後の事は貴方が決めて下さい。しほ先輩」

 

「……心に留めておくわ」

 

彼女はそう言って部屋に入った。(カチャリという音が聞こえたから、多分鍵を閉めたのだろう)

 

「……さて」

 

しほ先輩が部屋に入ったのを見て、僕は優しく理代を起こした。

 

「……あぇ? あゆむくん……?」

 

「よく寝れたか?」

 

「うん……ん? あれ、わた……し!?」

 

あ、そういえば今膝枕してるんだった。

 

「りっ理代……? だいじょ」

 

「あagpmtmjdpdpmamjmp!?!?y(.○▽♢▲04/,!!??」

 

「理代ぉ!?」

 

バグった! 分かりやすくバグった!! 

というかどこから出してんだよその声。人が出して良いもんじゃねぇよ!

 

「理代落ち着けって! もうしほ先輩帰ってきたんだよ!!」

 

「♦◆♠≫♠……! って、え?」

 

あ、戻った。ふぅ危ない危ない。あと少しで理代が人じゃなくなるとこだったぜ。

正気を取り戻した事だし、一先ず僕は先程しほ先輩が伝えて欲しいということを理代に伝えた。

……一応、その後の事は伝えないでおいた。

とにかく、理代にその事を伝えると、理代は安心した顔をした後、すぐまた悲しげな顔をした。

 

「……そうなんだ」

 

「さっき部屋の鍵も閉めてたし、本当に関わってほしくないみたいなんだ。だから今日はもう帰ろう」

 

「……うん」

 

その後は特に何かトラブルもなく、互いに家に帰宅した。

道中理代は何も喋らず俯いてばかりだったから少し心配だったが、少しした後また顔を上げて何かを考え出した。

……変な事しでかさなきゃ良いんだがな。

まぁそんなこんなで、僕は家に帰宅し

 

「おかえり」

 

「……あー」

 

……忘れてた。奏の存在を忘れてたよ。ホントごめん。

 

「早く帰るって言ったよね? どうして? もう夕方だよ? 私お兄ちゃんが早く帰るって言ってたから我慢してたんだよ? ねぇ何で?」

 

「……色々あったんだよ」

 

「色々?」

 

「……しほ先輩の事だよ」

 

一応奏にも伝えるべきだろう。というか伝えないと僕の身が危うい。

 

「……そっか、しほ先輩そんな事を」

 

「とりあえず明日からどうするか考えないとな、しほ先輩がああなった現状、僕らが動かなかったら何も進まないしな」

 

「そうだね……とにかく! 今日はもう寝る! そして明日から学校ね!」

 

「うええ」

 

仕方ないか、もう動ける位には回復してるんだから、学校くらい行けるわな。

とりあえず明日に備えて、今日はもう夕食食って寝るか。

 

「……あっでも」

 

「ん?」

 

食卓に座ろうとする僕の服の裾を、奏が優しく掴んだ。

これは多分、あれだろう。

 

「……今日も一緒に寝てね」

 

「……わーってるよ」

 

あれ以降一人でいるのが余計に怖くなったのか、最近は僕と何時も寝てばかりだ。

……まぁ、僕も嫌ってわけじゃないし、寧ろ嬉しい気持ちのほうが勝ってる。

甘えてくれるって案外嬉しいものなんだな。

 

 

 

≫≫≫≫≫≫

 

 「………」

 

――けど、それなら誰が理代を守るんですか?

 

「……分かってる」

 

―――理代は貴方の信頼してるんですよ」

 

「分かってるわよ、そんな事」

 

理代が私の事を信頼してるだなんて最初から分かってる。だからこそもう関わって欲しくない。このまま彼女が私の側に居続ければ、待っているのは死の運命のみ。

だから言ったのよ。私について行った人たちはみんな死んでいくって。

それでも止まらなかったから貴方達を私も信頼しようと思ったの。

 

――けど、無理だった。結局あの時と同じだ。

周りの悲鳴に怯え立ち尽くし、目の前の恐怖に何もできなかったあの時と同じだ。

 

聞こえないふりをするのは簡単だ。ただただ無関心で居続ければ良いだけ。時間が経てば、私に興味なんてなくす。

 

そうして欲しいから彼に頼んだのに、返ってきたのはその言葉だった。

 

彼……歩君の事はとても信頼している。

もう私は一人じゃないって改めて認識させてくれた。

彼はもう何を言っても止まらないかもしれない。それでも、理代だけはもう関わらせない。

 

「あの娘が言いつけを守らないなんて良く知ってるわよ」

 

守っていたら、私なんかと一緒にはいなかった筈だろう。

あんなに嫌がらせに近い事をしてきたのに、何度も彼女は私の背を追い続けた。

そして気づけば明日奈が、遊が、三玖が、奏がついてきていた。

みんな笑顔で、昔に戻った気分だった。

 

でもそれは、言い換えれば「同じことの繰り返し」でもある。

どんなにその手が温もりに満ちていたとしても、肉塊になればそれも感じ取れない。

 

私はそれが怖いから、貴方達を突き放そうとした。

 

 

………突き放そうとしたのに。

 

 

「……嫌」

 

嫌、嫌だ。そんな事したくない。

ずっと隣にいてほしい。

 

いつも見たいに話していたい。これからも皆で笑い合って、大人になっても繋がる仲でいたい。

 

それなのに、私はただ怖いからという理由で――――

 

 

「……あ」

 

いつの間にかベットが涙で濡れてた。

……なんだか寝る気も失せてきたわね。

もう二人も帰ったみたいだし、夕食の準備をしなくちゃ……

 

そう考えながら部屋を出ると、突然インターホンの音がなった。

まさか二人が戻ってきたのかと思いながら私は扉を開けた。

 

「……え?」

 

「よっ、しほ」

 

開けた先にいたのは、とがめだった。

 

「な、なんで貴女がここに……」

 

「そんなの決まってんだろー? ……アンタ、また一人で思い詰めてんの?」

 

「……そんなの関係ないでしょ。かわいくない後輩ね」

 

「かわいくなくてけっこーだ。そもそもアタシだって元はここに通ってた内の一人だったんだからいいだろ?」

 

「―――住ませてない。勝手に居着いただけ」

 

「そうか? まぁそんなアタシもいまや後輩二人に囲まれての魔法少女生活よ、いやぁ先輩でいるってのは大変だな」

 

「雑談しにきたなら帰って」

 

「帰らねぇよ」

 

「……ッ」

 

「なぁしほ、聞いてくれ、本当に話があるから今日は来たんだ」

 

「……何の話?」

 

「―――『紫の異端』についてだ」




おまけ  
Qどうしてミツル先輩はコテージを知ってたの?
Aしほ先輩をスト……尾行してた時に発見してたから。

一章最終話間近ですがここまでで歩君にどんな印象を感じました?

  • おー……ええやん
  • 影薄過ぎない?
  • ロリコン
  • 今からでも理代ちゃんに主役の座よこせ
  • ヤンデレに×××されろ
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