はんたーの読切集   作:はんたー

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マンキン×まどマギ。葉の弟が見滝原に行くお話。

息抜きでなんとなく思いついた駄文。
連載する予定は今のところない。


魔法霊媒シャーマン☆マギカ(魔法少女まどかマギカ×SHAMAN KING)

 ??? side

 

 

「ここは……?」

 

 見渡す限り真白い空間。辺りからはとんでもない霊力と巫力が激流みたいに渦巻いている。

 この場所には覚えがある……。

 あの時、みんなと一緒にもう一人の兄と最後の決戦を繰り広げた場所だ。

 

「グレートスピリッツのなか……」

 

「久しぶりだね。紅葉(くれは)

 

 後ろを振り替えるといかにもな玉座に座る俺のもうひとりの兄にして御先祖様……麻倉ハオがそこにいた。

 

「……久しぶり。ハオ兄ちゃん……?」

 

「シャーマンキングと呼べ。というか、なんで疑問符なんだい?」

 

 何て呼べばいいのかわからないからです。

 実際葉兄ちゃんと違って兄として接したことが皆無……むしろ敵だったこの人をどう呼べというのだか。

 

「まあ確かに君からすればそうなるね……。シャーマンファイト時にもあまり接点らしい接点はなかったわけだし……。まあ、仕方ないことさ」

 

 そうだよな……。あの頃はまだ小さかったし、そもそもファイトには参加してなかったから関わる機会もなかったしな……。

 

「まあいい。ところで紅葉……君……確か今中学二年生だよね?」

 

「? ええ、まあ……」

 

「ちょうどいい。紅葉お前は今日から見滝原という町にある中学校に通ってもらう」

 

「はい?」

 

 見滝原? 確か結構離れた場所にある町だっけ? 

 降りたことはないけど電車で通りすぎたことがあったはず……。

 でも、なんでいきなり? 俺普通にふんばり温泉で過ごしていたいんだけど……。

 

「実はね……最近この街で妙なことが起きてるのさ」

 

「妙なこと?」

 

「……何者かが時間を操作している。それもグレートスピリッツどころか持ち霊すらも介さずに……」

 

「……そんなことあるの?」

 

 そもそもグレートスピリッツや持ち霊で時間を操作できるということ事態初耳なのだが……。

 

「できるさ。例を挙げれば中国の四聖獣、グレートスピリッツを利用したものならば先代の使うヤービスカードなんかが当てはまる」

 

 ヤービスってのは初めて聞くけど、四聖獣か……。なんか強そうな持ち霊だな。間違いなく神クラスはあるだろう。

 そんな強そうな霊ならば、求められる巫力も高そうだ……。

 

「そう。時間を操作するとなると、それ相応の持ち霊とシャーマン能力が必要となってくる。だが見滝原で起きてる現象は霊的なもの(それら)と一切関係ないものなんだ。だからその調査を君にお願いしたいんだ」

 

 なるほど……。でもそれって花組のみんなやそれこそ葉兄ちゃんに頼めばよくない? なんで俺? 

 

「それは時間を操作している存在が君と同じ中学二年の少女だからさ……」

 

「………………は?」

 

 えっと、その女の子がシャーマンってこと? 

 

「いや、先程言っただろう。この現象に霊は関係ない。彼女はシャーマンではないよ。まあ、普通の少女ではないがね」

 

 普通の少女ではない? それってどういう……? 

 

「それはついてからのお楽しみさ」

 

 そう言いながら目の前のカミサマはニヤニヤしながら面白がるように俺を眺めている。

 …………もしかしてこの人。

 

「ハオ兄ちゃんさ……その見滝原って町で何が起きているのか、本当は全部知ってるんじゃないの?」

 

「さて、どうかな?」

 

 この人絶対原因とかわかってる。なにしろこの人は全知全能の存在……シャーマンキングなのだから……。

 

 

 

 

 

 

 *********************

 

 

 

 

 

「ふぁ~、眠……」

 

 目が覚めるといつものふんばり温泉にある俺の部屋にいた。

 俺の名前は麻倉紅葉。麻倉葉とシャーマンキング、麻倉葉王の弟だ。

 葉兄ちゃんたちを初め、数多のシャーマンが競いあったシャーマンファイトから七年。俺も当時な兄ちゃんたちと同じく中学二年となりシャーマン修行と平行して学業についてもそこそこ頑張っている。

 まあ、あくまでそこそこ。兄ちゃんほどじゃないけど俺もゆるい性格な自信がある。赤点さえとらなければまあいいかという精神でやってるのだ。

 

『あ、おはようございます。紅葉様』

 

「ああ、おはよう。妖夢……」

 

 目覚めたばかりの俺の方に現れたのは可愛らしい少女。

 彼女の名前は“魂魄妖夢”。

 見た目普通の少女に見えるが凄腕の剣客であり、500年前のシャーマンファイトで活躍した凄腕のシャーマンでもあったという。

 元シャーマンなだけあってかなりの霊力を持った精霊クラス。かなり強力な持ち霊であり、俺にとっては友達であり可愛い妹分ともいえる存在だ。

 

『あれ? 紅葉様、何やら顔色が悪いようですが、いかがしましたか?』

 

「今日変な夢見たんよ。なんかハオ兄ちゃんが見滝原とかいう町にいけーとか言ってきてさ……」

 

「夢じゃありませんよ……紅葉様……」

 

 うげっ!? 

 俺は不意に後ろから聞こえてきた声にゆっくりと首を曲げる。

 そこにいたのは玉村たまお。ふんばり温泉女将代行。現在この温泉のヒエラルキーの頂点にたつ御方だ。

 

「ゆ、夢じゃないって……?」

 

「私たちもハオ様からアンタのことを聞いたのさ……」

 

「はい、これ荷物」

 

「お土産よろしくね」

 

「え? 俺何にも言ってないんだけど? 行くこともう確定してるの?」

 

 さらに横から来たのは仲居花組の三人……カンナ・ビスマルク、マリオン・ファウナ、マチルダ・マティスだ。

 この三人はハオ兄ちゃんの配下で今は色々あってここで仲居として働いている。

 まあ、まともに働いてるとは言いがたいけど……。

 

「たまおかみの言うとおりですぜ紅葉さん。ハオが何考えてんのかはわからねえけど、考えなしにこんなこと言うやつでもねえだろうしな」

 

 やってきたのはここの板前の梅宮竜之介だ。シャーマンファイトでは葉兄ちゃんと同じ“ふんばり温泉チーム”として活躍した腕利きのシャーマンでもある。

 まあ、竜の言うとおりか。ハオ兄ちゃんは愉快犯だしやってること基本アレではあるけど、意味のないことはしないだろうし……。

 

「うん、わかった。正直だるいけど、行くことにするよ」

 

 本音を言うと、行きたくないけどな。このままふんばり温泉でゆる~く過ごしたい気持ちが大きい。

 でも、最近葉兄ちゃんとアンナ義姉さんもいないし、花も小学受験の勉強でかなり忙しいみたいだし、たまには修行がてら別の場所にて過ごすのも悪くはないかもしれない。

 そんなこと考えてるとドタドタと階段を駆け下がる音がしてきた。どうやら阿弥陀丸を通して話を聞いてたみたいだな。

 

「おい、紅葉兄が行くなら俺も行くぞ! 俺は受験とか嫌なんだよ!」

 

「花ちゃん?」

 

「ひえ……」

 

 たまおさんのドスの効いた声を聞いた瞬間、花は小さな悲鳴を上げ、縮こまってしまった。

 葉兄ちゃんとアンナ義姉さんの子どもである花はたまおさんのことをかなり苦手としている。まあ、気持ちはわかるけどさ……たまおさんっていつからこんな感じになったんだろう? 

 二年前にこの温泉に来た時にはすでにこの温泉の頂点……どころか西東京の頂点に君臨した最強の不良として恐れられていたけど、正直昔のたまおさんからは信じられねえ進化を遂げてると思う。巫力も何故か神クラスにまで成長してるしさ。

 

「お、俺も……」

 

「駄目よ。貴方には貴方のするべきことがあるの。わかったかしら?」

 

「…………はい」

 

 折れたみたいだな。すまんな花よ。お土産必ず買ってきてやるからさ。

 

「じゃあ、行ってくるわ」

 

「ええ、行ってらっしゃいませ。妖夢ちゃんもしっかりね」

 

『はい。紅葉様の持ち霊として、頑張ります』

 

 俺は花組の皆が持ってきた荷物を持ち、ふんばり温泉の門をくぐる。

 見滝原……どんなところなんだろうか? 正直気は進まないけど、何事もポジティブに考えないとな。

 そう思いながら、俺は電車に乗りこむのだった。

 

『……ところで紅葉様。私たちはどこに住めばいいのでしょうか?』

 

「あ」

 

 そこからか。そう言えば聞いてないや。どうやら俺たちの二人旅の前途は多難なようである。

 俺は窓に映る自分の疲れた顔を見ながらため息をつくのだった。

 

 

 

 

 *********************

 

 

 

 

 ??? side

 

 

 

 

「また、救えなかった……」

 

 とある病室。一人の少女が眠りより目覚めた。

 幾度となく、同じ時を繰り返した少女の心は擦り切れていた。

 一体何が足りないのか、どうすればいいのか、その目には涙がにじんでいた。

 それでも彼女は大切な友達との約束を果たすため、前を向くしかないのだ。

 

(家に着いたら、前回の問題点を洗いなおさなきゃ……)

 

 彼女は何度繰り返したかわからない医師からの退院許可を聞くや否や、さっさと病室を飛び出した。

 

「……ん?」

 

「すみませ~ん。誰か俺たちを泊めてくれませんか~? 一日だけでいいんです。家事手伝い何でもするんで~」

 

 なんだあれ? 妙な少年がプラカードを引っ提げて人々を呼び止めようとしていた。

 浮浪児……の類には見えない。着ている服は割ときれいだ。

 

「くそ、まさかホテル代どころか帰りの電車賃すらないだなんて、どんな貧乏少年だよ……、たまおさんは脱走した花につきっきりで勉強してるから今日は無理とかおかしいだろ色々……てか、花組働け……」

 

 ……独り言も相当激しい。

 あまり関わらないほうがいいだろう。彼女は少年の事なぞ気にも留めず、自宅へと向かった。

 この少年こそ、自分の……ひいては皆の未来を変える存在となるとは夢にも思わずに。




麻倉紅葉(くれは)
巫力 10万
麻倉家次男(三男)であるシャーマン。
葉とは七歳差であり、現在は14歳の中学二年生。ふんばり温泉の在住。
家事手伝いなどしており、ぶっちゃけ仲居の花組より働いている。
ふんばり温泉に来たのは二年前で昔はおどおどしてたはずのたまおが豹変してるのを見て恐れおののいた。
甥である花を可愛がったりしてる。

魂魄妖夢
霊力 5万
紅葉の持ち霊。東方projectの魂魄妖夢と同じ姿形だがこの世界では元々人間。
500年前のシャーマンファイトに参加した侍であり、当時ヤービスに敗れ、死亡。
現在は阿弥陀丸との切磋琢磨により剣術の腕をメキメキ上げている。
仲居花組より家事手伝い、特に庭の手入れが得意。

連載してほしいのは?

  • 機凱種と龍のグルメロード
  • 俺はキャロル。獅子座のキャロルだっ!
  • シャンフロ〜配信者、神ゲーに挑まんとす〜
  • 翳り裂く戦姫と黒薔薇と
  • 魔法霊媒シャーマン☆マギカ
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