雷速少女のヒーローアカデミア   作:K鶏

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第70話 文化祭(3)

 思いのほか、相澤先生と言うか、学校側は真剣にとったらしい。

 一応仮にもサイドキックということで、出番ギリギリまで警備に駆り出されることになってしまった。

 ジェントル・クリミナルの件は、無用の不安を与えぬように口外無用の念押しはされた。

 

 なし崩しに始まったインターンとその後の実戦、さらに新しい課題に対する取り組みでじわじわと距離を伸ばし、500m強とスナイプ先生にはまだまだ劣るけど、元が探知系でないことを思えば十分すぎる知覚範囲。

 これが警戒の役に立つのは間違いない。

 そんなわけで文化祭当日の朝、許可を取って私室にコスチューム持ち込んでおいてロビーに降りたところで緑谷君と顔を合わせることに。

 

「おはよう。今日は早いね」

「あ、上鳴さん。おはよう。って、なんでコスチューム?」

 

「イレイザーヘッドが壊理ちゃん迎えに行くから、戻ってくるまで警備の手伝いしろって。人使い荒いよねー。緑谷君はこんな日にも自主練?」

 

「あぁ、いや、僕は……」

 

 何でも壊理ちゃんのお見舞いに行った際にりんご飴の話が出て、だいぶ興味を引いたらしい。プログラムを見てもなさそうなので、外出許可を取ってコンビニに行きたいらしい。

 

「ん~、と、さ」

「な、なに?」

「気持ちはわかるけど、もうちょっと早めに動こうよ。手出しは余計?」

「う、ううん!作り方は判るけど、そんなことは」

 

 流石に手出し無用とは言えないだろうから、ちょっと卑怯な質問だけど。ちょうどシーズンだし、大丈夫だろう。

 

「なら、ちょっと待ってね」

「上鳴さん?」

 

 とは言え、私はアレコレなんでも出てくる不思議な狸ロボになった覚えはない。なので、無いモノは余所から持ってくるか、持っているだろうひとに頼るだけだ。

 持つべきものは友人とコネ、と言うことで。

 

「一佳、おはよ。朝から悪いけど砂藤君いる?」

『いきなりなによ?砂藤?アンタ、朝っぱらか人づてに男呼ぶって、ショートきゅんはもういいの?』

「朝から色ボケしないのバカフィスト。ちょっと訳ありゲストがらみ」

『……あぁ、緑谷が連れてたって子供?』

「うんそう、その子。で、その子にりんご飴を振舞いたいって当日に慌ててるからさ」

『あぁ、それで。で、りんご飴?好物なの?』

「さあ?でもきっと、好物になるんじゃないかな」

『おけ。ちょい待ち……オッケーだってさ。パイもつくよ』

 

「サンキュ、手作り希望かもしれないから、緑谷君が行くまで待ってもらっていい?お礼は本人から取り立てて。組手だろうと好きにしていいから、じゃ。……と言うわけで、B組の砂藤君にお願いしといたから、B組寮へ今すぐダッシュ。お礼は彼にしてあげてね。仲介の一佳は……組手の相手でもしてあげれば喜ぶと思うよ」

 

「あ、ありがとう!」

「んじゃ、壊理ちゃんが喜んでくれるといいね」

「うん!ありがとう!!」

 

 B組寮に駆けていく姿を見送って、小さくため息をついた。

 まだまだ、一人で全部どうにかしようとする部分はあまり変わってなさそう。

 まぁ、いいか。とりあえずは警備に集中しよう。

 

 

 何事もなければよかったのだけど、残念ながら、文化祭と言うイベントはヴィランを呼び寄せてしまったようだった。

 雄英の敷地と市街地の間は緩衝地帯でもある森林がある。一応は雄英の敷地だが、フェンス等の仕切りはない。立ち入り禁止の立て看板はあるけど、山菜取りの時期などは事実上の黙認状態らしい。

 

 この森林と市街地の境界を知覚領域の端に入るぐらいの位置取りで移動していたのだけど、そこに2人分、成人男性と……子供?いやかなり背が低いけど成人女性かな。

 

「ブルーアンバーよりスナイプ。E2に2名侵入」

 

『何?……ドローンを向ける。ハウンドドック、頼んだ』

『わかった』

 

「E2からD3へ移動。動きを止めて……何か撮影かな?」

 

『映った。警戒リストにあった指名手配犯、迷惑系ヴィランのジェントル・クリミナルだ。隣にいるのは共犯のラブラバだな』

 

 移動してくれたから少し距離が近くなって、やりやすくなった。正直、見通し距離にまで詰めたいけど、後方から2名。ハウンドドックとエクトプラズム、任せられるかな?

 

『それにしても、いい目をしているな、優秀なスポッターになれそうだ。卒業したら来ないか?』

 

グルゥゥゥゥゥゥ!バウゥゥ、ガウゥッ!(お喋りは控えろ!俺も、急行する!)

 

 ええと、ハウンドドックが何を言っているかは、この際置いておこう。多分、急行するとかなんとか言っているのだろうし。

 

『っと、それは後だな。戦闘を許可する。捕縛しろ』

「了解です。仕掛けます」

 

 2人組は、なにやらそこらの地面でのたうち回ってる。多分、泥とか草木を身につけてハウンドドックの嗅覚を誤魔化すつもりなのだろう。

 できれば目視の距離まで近づきたかったけど、準備が整ったらしく準備運動か飛び跳ねている様子が見える。

 

「ええい、南無三!強制停止(サスペンド)!!」

 

 操作の前提としての知覚がある。知覚できるなら操作もできる。個性「電子操作」はそれが基本スペックだけど、ここまで育つと我ながらバグっていると思わなくもない。

 けれど、出来ると思っている人がいて、その人を信じて努力した結果、これまでも無理と思うことをこなしてきた。なら、今回もきっと超えられる。

 Plus Ultra(さらに向こうへ)の精神は、私にもしっかり存在していると信じて、まだ少し先にいる電子へ命令を叩き込んだ。

 

「……っ!はぁっ!移動の妨害には成功。ただし個性発動の停止は失敗。現在、樹木に衝突してダメージで動けないようです」

 

『了解だ。ハウンドドックとエクトプラズムが先着した。ブルーアンバーは待機。もう1発行けるか?』

「わかりました。リトライはちょっと厳しいです。キャパ越えで頭痛がしてます」

『了解した。なら下がれ』

「はい」

 

 程なくしてハウンドドックとエクトプラズムにより捕縛が成功。雄英の警報装置が作動する前に不心得者を逮捕することが出来たようだ。

 

『確保完了……よくやった。後は生徒として祭りを楽むように』

「ありがとうございます。ハウンドドック先生(・・)、スナイプ先生、エクトプラズム先生。では、上がります」

 

 業務が終われば生徒と教師の関係に戻るので、先生方にお礼を言って体育館へと急いで向かう途中、体育館に向かう皆に追いついた。

 

 

「お、緑谷から聞いてるぜ。急げよ、マッハ!」

「わかってる。すぐ着替えてくる」

 

 ギリギリで着替えてみんなと合流。一応、仕事と言うことで申し訳ない。不法侵入者のことは言う必要はないか。

 頭痛の方は、みんなの顔とステージ衣装を見ていくらか軽くなった。我ながら現金なものだと思うけど。

 そして定刻、10時にステージの幕が上がる。

 

 

 真っ暗な中、後ろからのライトでステージにいる全員の姿はシルエットのみ。

 

「きたー!」

「1年ガンバレー」

 

 会場内は歓声と声援の比率が多い。お世話になった先輩方も来てくれているようだ。若干だけど無反応や刺すような視線を感じなくもない。

 

 

「行くぞ、オラァ!雄英全員!音で()るぞぉ!!」

 

 爆豪君の爆破がステージを爆炎で覆う、その煙をスモーク代わりに、ライトがステージを照らし、楽曲とダンスが始まる。

 

「よろしくおねがしまーーーす!」

 

 大型のスピーカらの音の圧力とかそういう理屈よりも、1か月、みんなが懸命に取り組んで今日と言う日にこぎつけた、その熱さが徐々に不満そうに見ていた人たちも染めていく。

 

 意外なことに、そう言った連中に最後のトドメになったのが峰田だった。

 峰田待望のハーレムパートがあって、そこで見せたドヤ顔に最後まで不満そうだったリーゼントの生徒もとうとう吹いた。

 

 一度引き込まれたら、後はもうノリノリだ。実に楽しそうに一緒になって踊ってた。

 曲の盛り上がりに合わせて、梅雨ちゃんがお茶子ちゃんを飛ばして、その個性で観客の一部を浮かせることでさらに観客が盛り上がる。

 浮かび上がった生徒は瀬呂君のテープを張り付けて落下防止。

 

 って、ここで追加の爆発でテープとかを飛び散らせるはずが動かない!?見ると口田君が大分焦ってる。曲の方はアレンジ入ってフレーズ1回ループしてる。ダンス隊はちょっと乱れたけど、盛り上がりに水を差すほどでは無い。

 虹色に光ってるゲーミング透ちゃんがさらに光を増した。なんて器用な。

 何が起きた?多少ダンスのキレが落ちるのを覚悟で、個性を使って辺りを確認する。途端にぶり返す頭痛がちょっとヤバイ。

 爆豪君の個性で生み出される、爆発性の汗と簡易発火装置で花火替わりにしてるけど、発火装置が振動かジェットパックの熱にやられたか配線にダメージを受けて接触不良を起こしたみたい。

 つまり私のせいか、これ。仕方ない。距離的にはさっきより楽だし。

 

「……いまっ!」

 

 変なタイミングで暴発すると、演出が白ける。演出の異変に気付いたみんなに微妙な緊張があったけど、それが観客に伝わるより先にリズムに合わせて電子を集め、断線箇所を飛ばして半端な回路に道を通して強制発火。

 少し強力な爆破とそれによって散ったテープ、さらに青山君のレーザーが反射してキラキラした空間が一瞬生まれる。

 

「「「おぉっ!!」」」

 

 観客の反応にみんなの表情にも安堵の笑み。良かった。曲と合わせて演出と思ってもらえるだろう、多分。ステージと観客を見ると発目さんのベイビー、ジェットパック装備の青山君が追加でレーザーをばらまきながら飛び回っている。合わせてくれて助かった。

 ステージ用に逆さ立ちしても高度を維持し、かつ青山君のマントの邪魔もしない特別仕様にしてくれた発目さんには感謝。

 そして会場全体を熱狂に巻き込んで、1曲目が終わった。

 

「ありがとーー!それじゃあ!2曲目!!盛り上がっていこー!!」

「「「「YEAAAAAH!!!!」」」」

 

 歓声を受けて全員でフィニッシュ。ちょっと笑顔を保つのも限界なので、次の曲が始まる一瞬の暗転を使って死角に退避した。

 

「ど、どうしたの?大丈夫!?」

「あー、ごめん口田君、ちょっと、無理……トラブったら教えて……」

 

 こんなところでプルスウルトラしないでもなー、と思いながら、観客席からは見えない死角にいる事だけを確認して意識を手放した。

 意識が落ちる刹那、響香の歌声と歓声が耳に残った。

 

 

 

 ひたすらだるいので、このまま眠っていたいけど、背中が痛い。そーいえば、限界で体育館の隅で落ちたっけ。我ながら情けない。

 ゆっくりと目を開けると、思いのほか頭痛は和らいでて、視界は真っ暗で何か布……あぁ、濡れタオル。口田君かな?

 

「大丈夫か?」

「あー、うん、大丈夫。氷ありがと」

 

 轟君が氷を作って介護してくれたらしい。とりあえず、全部終わって観客が出て行くところか。会場の外からはなんか物間君の激しい呼び込みが聞こえる。

 

「抜けちゃったけど、大丈夫だった?」

「あぁ、何とかなった……何かあったのか?」

 

「……あ~、仕掛けの動作不良。心配してくれてありがとう」

「あぁ、なるほど」

 

 嘘はついてない。都合の悪いことは言ってないだけで。

 ともあれ、途中で抜けたから、みんなに謝っておかないとなぁ

 

「おーい、マッハ―、大丈夫ー?」

「ごめん。迷惑かけちゃったね」

「それは大丈夫だったけど……平気?」

 

 ちょうどタイミングよく、三奈ちゃんや百ちゃんが来たので、改めてかくかくしかじかと。

 

「それでタイミングがずれたのかぁ」

「助かりましたけど、あまり無理はしないでくださいね」

「ありがと。遠距離操作は練習中だったんだけど、限界ミスった。とりあえず、片づけしよう」

 

 そう思ったんだけど、立ち上がろうとしたら轟君に止められた。

 

「顔色がまだ悪い。休んどけ」

「そう?」

「あぁ。八百万、芦戸、女子の方の手は足りてるか?」

「大丈夫。轟は氷の処分、頼んでいい?なんか峰田が急いでるし」

「あぁ、わかった」

 

 あぁ、失敗した。人助けして行動不能になってたら意味ないよね。そんなの基礎の基礎じゃん。我ながら情けない。もっと限界を高めて余裕の範囲で動かないと。

 

「反省はしてるっぽいけど……」

「もっと限界を引き上げないと、って顔ですわね」

「……なぜわかるし」

 

 ムニッと頬を軽くつねられてしまった。そんなにわかりやすいのか、私。

 

「確かにその通りでもあるけど」

「無理はほどほどに。今日はもう、個性は使わずに体を休めでくださいね」

「……うん、ありがとう」

 

 さすがに疲れた。百ちゃんの忠告は素直に聞いておこう。

 B組の演劇も始まったようだ。

 A組のライブが終わった後に開演というのは客の取り合いを避けるためか、評判を上書きしたいのか……って、どうでもいいか。

 「ロミオとジュリエットとアズカバンの囚人~王の帰還~」とかいうネタ過積載でどこから突っ込んだらいいのかわからない代物。どう収集つけるのかは興味がある。

 既に歓声や笑い声が響く当たり、なんかそこそこウケてるようだ。

 

 それらをBGMに、ステージの片づけ中。レンタル品の大型スピーカーや機材は轟君の出した氷の影響を受ける前に真っ先に搬出。

 私はそれを見学しながら、皆の好意に甘えて水分を取って頭を冷やしていた。あー、氷が心地よい~

 ダンス隊の女子は響香の指示のもと、ケーブルのまとめや小物の片付け担当。

 男子は体育館内の掃除、特に、轟君に出してもらった氷の処理が主な仕事だ。

 要するに、楽しい時間は終わって、面倒な片付けタイムで仕事は無数にあると言うこと。

 

「いいから手を動かせぇぇぇ!緑谷ぁ!お前もサボってないで働けぇぇぇぇ!」

「わ、分ったよ、峰田君。壊理ちゃん、ちょっと待っててね」

 

 キレッキレで手を動かしている峰田。今日は地味に殊勲賞の活躍をしたから何も言うまい。動きながらの発言を聞くに、ミスコンの席とりに急ぎたいのだろう。

 壊理ちゃんは緑谷君と楽しそうに感想を話してたのに。通形先輩と満面の笑みで話してるから、よいか。呼んだ緑谷君としてもいい所を見せられて満足だろう。

 

 そんな様子を見ていたら、三奈ちゃんと響香。機材は業者がもう来てて、後は氷の片付けと清掃で終わりっぽい。

 

「動けそう?大丈夫だったら、ミスコンの場所取り頼んでいい?」

「ミスコン?いや、そろそろ普通に手伝えるけど?」

「いいよ。一佳がミスコン出てるから、みんなで応援に行こう」

「は?」

 

 見た目は確かにいいけどね。身長もあって体のメリハリもあるし、何だかんだと美人だし。

 その三奈ちゃん情報は知らなかった。

 

「ウワバミからスカウトが来てた、ってのをだれか聞きつけたみたいでねー、マッハに知られたら絶対、からかわれるから秘密って」

 

「なるほど。確かに」

「……納得するんだ」

 

 そりゃもう。そんな面白ネタ、ちょっと弄ったら、めいっぱい協力するに決まってる。ミスコンは波動先輩が気張っているのは知ってたけど、それ以上の関心がなかったなぁ

 自分が出よう、とかは欠片も思わなかったし。

 

「私も誘われましたけど、クラスの出し物を優先してお断りしましたの」

「それはちょっと残念。百ちゃんなら絶対いいところ行きそうなのに」

 

 A組の中で容姿もスタイルもトップレベルだしね。

 

「でも、ちょっと興味出てきた。じゃあ、遠慮なく、場所取りに行ってる」

「うん。お願い」

「峰田―、今日は頑張ったから、いい席とっておいてあげるよー」

「マジ!?うぉぉぉぉ!漲って来たぁぁぁ!!」

 

 

 ……前言撤回しようかな?けどまぁ、本当に今日はいい仕事をしてくれた。たまにはいいか。

 ミスコンのステージは色々凄かった。

 最前列でカメラ小僧と化した峰田は意識の外に置くけど。

 

 一佳はアピールタイムにステージに大きな板を並べての演武を見せた。固定もしていない身長サイズの板を軽々と板を砕いて見せたのは純粋にすごい。ちなみにコスチュームではなく青いマーメイドドレス姿。それを演舞で躊躇なく裂くのは思い切りが良いけど、それならチャイナにしておけばいいのに。にしても、スタイル良いなぁ

 

 

「地味!何もわかっていないようですわね!その程度でこの私と張り合おうなんて!」

『3年サポート科ミスコン女王!絢爛崎!高い技術力で顔面力をアッピール!』

 

 ええと、サポート科の絢爛崎先輩……サポート科って変人しかいないのだろうか……ヒーロー科、受かってよかったなぁ

 

 ラストを務めたのは、波動先輩。可愛らしさを前面に押し出したコスチュームで宙を舞う姿はまさに妖精。天然が過ぎる部分がちょっとアレだけど、やっぱり、可愛い人だなぁ

 とりあえず、投票は一佳には悪いけど、恩もあるし、波動先輩にぽちっと。

 波動先輩と出会えてなかったら、他の先輩方に鍛えてもらってないしね。小さいことかもしれないけど、返せる時に恩は返しておこう。

 

 ところで物間君?その「清き複数票を」って、不正行為を堂々とそそのかすな。アピール度を考えたら、一佳は絢爛崎先輩の言う通り、ちょっと地味だったねー

 同じ演目をやるなら、ヒーローコスでの演武から早着替えでドレスに変えさせるな。ギャップ狙いならそのほうが良いと思うけど、あのドレスで演武って、悪くはないけど、ちょっとコンセプトがよくわからない。

 その辺り、他の人がどう見たかはわからないけど、夕方の結果発表では可憐さを前面に押し出した波動先輩が見事、グランプリを獲得していた。

 

 さて、クラスの出し物も終わったし、後はフリー。このシチュエーションなら適当にぶらつきながら個性使って多人数の情報処理を……となるんだけど、やるなって言われてるし。朝に限界超えたから、言われなくてもやらないと思う……多分。

 実のところ、相澤先生にも少し怒られた。今日は大人しく休もう。

 

「C組の心霊迷宮やばそー、行かねぇ?」

「行くー!」

「ヤダ、ウチ、ヤダ」

 

 響香はホラー系苦手だしね。私もパスかなー。個性無しでも大体読めるし。

 

「私もパスー、サポート科の展示見てから屋台冷やかして回るわ」

「あ、ウチも行く」

「いいですわね。私もご一緒してよろしいですか?」

 

 そんなわけで、響香と百ちゃんと一緒にあちこちブラブラすることになった。サポート科の展示、発目さんのベイビーは上級生の作品に見劣りしない出来だったとは思う。どこが可愛いのかは、感性の違いと言うことでさっぱりだけど。

 絢爛崎先輩の作品、あのド派手な見た目で機能だけはしっかりしてるのが意外過ぎる。

 経営科の講演と公開ディベートとか、響香は少し退屈そうだったけど、百ちゃんの解説付きで見るのは中々に面白かった。うっかり議論になりかけてつまみ出されそうになったけど。

 

 最後に緑谷君から報告をもらったが、壊理ちゃんはりんご飴を嬉しそうに食べてくれたそうだ。それは良かった。




原作におけるジェントル・クリミナルは極端に言えば、エアフォースの実戦デビューのために登場したかませキャラと思ってました。
原作では第二次決戦でなんかものすごく化け物レベルの活躍してますけどもw

ちなみに本作における緑谷は既にエアフォースを習得する必要がないんですよね。エアフォース相当の風圧攻撃は身に着けてる頃合いですが。
フルカウルでも20%を楽々超えてきてますので。なので、戦う必要がないからオリ主に譲ってもらいました。
ジェントル・クリミナルとかの裏側は次回で。
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