雷速少女のヒーローアカデミア   作:K鶏

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第78話 A組vsB組対抗戦(2)

 さて、第2試合に入る前に、グラウンドの復旧と先生間での評価の共有で少し時間がある。打ち合わせの続きをしておこう。

 

「脅威度と優先度までは認識合わせ出来たと思う。初期の行動はどうしよう?」

「そうですわね……まず、小森さん対策の創造。合わせて主導権を取るためにも、常闇さんのダークシャドウで偵察、黒色さんを釣り出しましょう」

「異論はない」

「うん!いいとおもうよ!」

 

 なるほど、確かに。受動的に動くよりは確実だと思う。

 

「向こうには私の知覚距離は未知の要素だけど、ダークシャドウは囮?」

「そうだな。特定は上鳴に頼む。さすれば、より短時間で確実に釣り上げられる」

「よいですわね」

「私はー?」

 

 現状で何のオーダーもない透ちゃんは少々不満気だ。

 

「黒色さんが襲ってきたら、光を作っていただいて、その行動の制限をお願いします」

「任せて!」

「その光でこちらの位置も割れるけど、待ち構えておびき寄せる?」

 

 どこまで想定通りにいくかわからない。まだ、相手側の動きも想定していないし。

 

「……茉芭(まつは)さんは危険とお考えですか?」

「ううん。基本賛成。自陣近くで戦闘したほうが捕獲成功率も上がるし」

 

 ただ、それは相手も同じだから、小森さんは後方に置くだろう。最後まで出てこないならそれでもいいけど。

 

「最悪は、パワー型2人で突撃、小森さん後方待機、黒色君遊撃の形を作られること」

「……なるほど、それは脅威だ」

「ねぇ、この間、イレイザーヘッドにやったアレは?」

 

 あぁ、うん。機能休眠(スリープ)か。アレはまぁ、いけるだろうね。

 

「見通し距離なら何とか。最大距離で身もふたもなく、が出来たら理想だけどね」

「それじゃ活躍できない!」

「流石に今はそれは無理。接近戦の距離ならいけるから、支援をお願い」

「わかりました。葉隠さんも、お願いしますね」

「任せて!がんばるよ!!」

 

 

「第2試合、準備を!」

 

 ブラドキング先生の大声で打ち合わせはそこまで、となった。

 

「マッハとは何度も組手してるけど、個性込みでガチでやりあうの、初めてだね」

「そうだね。精々、お手やわからに。バトルフィスト」

「はんっ!生憎、ここで手加減なんてしてやらないよ。ブルーアンバーもクリエティもまとめて沈めたげるよ」

 

 おお怖い。互いの健闘を祈って、拳をぶつけ合った。

 

「おぉ!なんか熱い!ライバルだー!!」

「あぁ、もちろんインビジブルガールもね」

「……お、おてやらわかにー」

 

 あぁ、透ちゃんが怯えてる。大丈夫。噛まないから。

 

「魔女の饗宴……ヴァルプルギスの夜……」

 

 なんか、微妙に痛々しい単語に黒色君が反応してる。うん、仲がよさそうで何より、と言うことにしておく。

 

「常闇……お前は俺と同類だ」

「黒色支配、個性は黒に溶け込み、黒の中を自在に動ける、だったな」

「俺とお前は……宿命の存在」

「ほう……貴様も深淵の理解者」

「フヒヒ、永久(とこしえ)の黒に棲む」

 

 何というか、聞いてて痛々しいんだけど……うん、まぁ、いいか。いやまぁ、ねぇ、ほんと、ヒーローってある意味、永遠の厨二病だし、理解できないだけで、周りから見たらきっと自分も大差ない。

 ……言ってて悲しくなってきた。切り替えよう。

 

 

『頑張れ拳藤チーム!第2試合、スターートォォッ!』

 

 

 ブラドキング先生の私情丸出しな応援から第2試合が始まった。

 

「皆さん、エタノールはこの場で利用を。葉隠さんのマスクは、私が預かっておきますね」

「お願い!」

 

 まずは小森さん対策の滅菌処理。後でまた必要になるかもしれないけど、エタノールぐらいならそう大きなコストにならないだろう。

 

「さて、では続きまして、茉芭さん!常闇さん!お願いします」

「うん。確認した。4名、右手煙突方向」

「承知した。ダークシャドウ!」

「アイヨォ!」

 

 ダークシャドウが最短ルートで一佳たちに向かっていく。今のところ、黒色君が潜った感じはない。そのまま最短ルートをたどり接敵した。

 

「ダークシャドウが目標を発見した。流石だな」

「4人、固まって動いてる……ダークシャドウが襲い掛かって、黒色君が潜った!」

 

 砂藤君が放り投げる形で手近な影に飛び込んでいる。乱暴だが連携が取れている。多分、対抗戦に向けて色々な組み合わせを試したんだろうなぁ

 

「やむを得ん。小森を捕獲……む?ダークシャドウ?」

「拙い!ダークシャドウに黒色君がもぐりこんだ!」

 

 個性伸ばしの結果までは流石に把握できてなかったし、一佳や他の子も対抗戦に備えて話さなかった。それはこっちもそうだけど、まさか個性にまで潜りこめるとは。

 

「引きちぎることもできるけど……影響は?」

「判らん、試したことがない」

 

 なら却下。そんなリスクのある行動はとれない。

 

「じゃあ、無理か。釣り上げたと思おう」

「葉隠さん!ダークシャドウが戻りましたら光を!」

「任せて!」

「茉芭さん!」

「おーけー!常闇君は一撃、耐えてね!」

 

 常闇君を中心に、私と透ちゃんは左右に分かれる。百ちゃんは常闇君の後方。何か創造の準備をしている。

 

「来たぞ!すまない!任せた!」

 

 ただわかっていても、ダークシャドウの一撃を常闇君が受けてしまうのは止められなかった。

 

「集光屈折!ハイチーズ!!」

「ニギャァァァァァ!!」

「う……むぅ、戻れ!ダークシャドウ!!」

「茉芭さん!確保を!」

 

 ダークシャドウの胴から、黒色君が放り出される。必要以上に怪我をしないよう、着地した瞬間を狙って仕掛けた。

 

機能休眠(スリープ)!」

「フヒヒ、ひ?あだっ!」

 

 成功した確かな手ごたえ。逃げようとする黒色君は百ちゃんが創造した捕縛ネットにつかまり、柱の影に潜ろうとしたがそれが出来ない。

 飛び込むつもりだったから減速しておらず、かなりいい勢いでぶつかった。ちょっと申し訳ない。

 

「な、なんでっ!?イレイザーヘッドが介入!?反則だろ!」

「そう思うのはわかりますが、違いますわ。常闇さん、お願いします」

「心得た。闇に棲む同胞(はらから)よ、せめてもの情け。我が手で眠るがよい」

 

 ダークシャドウの一撃で、黒色君は気絶。プリズン送り第一号となった。

 プリズンから距離はさほど離れていないが、ダークシャドウの移動待ちの間は動かずに待機になる。

 

「次は小森さんですわね」

「オマタセ」

 

 そう言ったのと同時に、ダークシャドウが戻ってきた。早いなぁ

 

「茉芭さん、彼らの様子は?」

「戦闘音が消えたから警戒かな。動きを止めて……二手に分かれた。小森さんが単独……うわ、キノコまみれにしてる。前衛2人は速度を落としつつ進行中」

 

 小森さんのキノコエリアに引きずり込みたいんだろうな。弱いところから狙うのは常道だし、小森さんは囮と罠を兼任かな?

 

「分散?なら、相手が包囲を作る前に、一気に小森さんを確保しましょう」

「ならばホークスの下で編み出した、黒の堕天使で一気に小森を押さえる。上鳴、我に身を委ねてくれるか?」

「黒の……堕天使、ですか?」

「飛べるものは飛ぶべき、そう言われて編み出した技だ。飛べる」

 

 考えている事はわかったけど、言い方ぁ

 

「要するにナビ役ね。どうする?分断されるリスクも負うけど」

「……行ってください!ひと当てして無理なら、合流を!」

 

 流石の決断の速さ。いいね。

 

「常闇君、任せた」

「うむ。ダークシャドウ!」

「アイヨォッ!」

 

 ダークシャドウを身にまとう深淵闇躯(ブラックアンク)から一歩進めて、ダークシャドウに抱えられることで、空中移動を可能にしたらしい。

 そして私は常闇君に馬乗りになる形で一緒に飛ぶことに。これ、地味に怖いんだけど。バイクは好きだけど、ジェットコースターはあまり好きじゃない。仕方ないけど。

 

「うわ、こっわ。この速度でよく制御できるね!」

「舌を噛むなよ。これでもホークスに追いつけるかどうか」

 

 速すぎる男と言うのはそこまでか。何ともすさまじい。

 

「それとあまり動かないで!ドキドキする!」

「……努力する」

 

 締まらないなぁ、厨二が剥がれた本音っぽいけど。

 

「ゴホン……目標はどうだ?」

「50mで右斜め、小森さんはその先200mぐらい。カウント5で離脱する」

「承知」

「5……4……3……2……」

 

 言いながら、自分も百ちゃんが創造したマスクをつける。常闇君のマスクは、仕方ないのだけど形状がペストマスクだ。死穢八斎會を思い出すけど、こればかりは仕方ない。

 

「……グッドラック」

「承知。任された」

 

 常闇君が突っ込んでいく先では、あちこちをキノコまみれにしながら小森さんが楽しそうにぶっぱしている。

 私はイオノクラフト効果の浮遊をブレーキ代わりにしながら、若干進路を変えて、追撃可能な位置めがけて進む。

 

深淵闇躯(ブラックアンク)!!」

「ノコっ!?」

 

 振り下ろした拳は避けられ、胞子が煙幕のように立ち上がる。このきのこが食べられたら凄いんだけど、2時間ちょっとで消えるのが惜しい。

 

「やるな。ブルーアンバー、任せた」

「急にヒーロー名とか、もう。はいはい、ツクヨミ、任されたましたよっと」

 

 常闇君の一撃をかわした先に、私が梅雨ちゃん譲りのドロップキック。意外なほどに反射神経が良く、これも避けられた。流石に一筋縄じゃ行かないか。

 

「ノノノノノっ!?」

 

 意外なほどに反応が良くて、即興の連携だし仕方ないけど避けられた。

 胞子の煙幕と言う間違っても突っ込みたくない空間に逃げる小森さん、シーメイジだけど、私相手に煙幕は意味がない。包帯でグルグル巻きにして、動きを止めたところを殴り倒して捕獲完了。

 ガツンと良い手ごたえが入ったから暫く起きないでしょ。

 

「……魔女の饗宴」

「うん?何でもいいけど小森さんをお願いね。私は迂回……いや、ちょっとダメ元で悪戯しながら回り込む」

「なるほど。2人の位置を伝えればよいのだな?」

 

 さて、気付かれる前にこの場を離脱しよう。しかし、えぐい個性だなぁ、回りがキノコだらけ。

 状況は2対0で私たち有利。残るはパワー型2人、一佳と砂藤君。

 

「……あのバカフィスト、裏を取られてフォローもなし?何考えてんのよ」

 

 状況を把握できる広範囲索敵持ちが居ないのに、分散行動?何を考えているのやら。向こうの布陣を飛び越えて小森さんに向かったのもあるけど、何とも不可解。

 

「さて、どうかなー?手始めにシイタケ―」

 

 小森さんから無断で借り受けた(かっぱらった)、胞子噴射用の銃。まだ中に胞子が残っている。とりあえずぶっ放してみるが、当人でないとやはりだめで、胞子がただ放出されるだけだった。

 

「残念。まぁ、仕方ないか」

 

 噴射銃はその場に放置。後で復旧用ロボが回収するだろう。

 程なくして、一佳たちがいる場所めがけて、砲撃が開始される。

 

「遠弾が3、適正距離で2、近弾1……追い込み漁だね、流石だなぁ」

 

 移動できる方向を制限して、確実に袋小路と言うか建物内に追い込んで、そこを狩り場にするつもりだろう。ほんと、百ちゃんが敵でなくてよかったよ。

 この状況で小森さんの投獄阻止を兼ねて、こっちに来る選択はないだろう。ならば砂藤君と2人でパワーでゴリ押しで突貫するはずと思ったら、そうなった。

 

 流石に一佳も砂藤君も、やられっぱなしで済ますつもりはないらしい。砲撃で逃げ道を塞がれたエリアから外に向かう破壊音と瓦礫が飛び始めた。

 

「パワーが凄いな。一佳の個性じゃここまでの馬力は難しいはず……砂藤君?」

 

 

 時間はまだ折り返し。砂藤君の個性「シュガードープ」がサポートアイテムで持続時間か増強量を増したとして、残り10分ずっと持つだろうか?

 

「あぁ、くそっ、やられた。百とマッハで主導権がぐっちゃになると思ってたのに」

「ふぅ、ふぅ……どうする、拳藤、このまま、じゃ拙いぞ、ふぅ」

 

 申し訳ないけど、すでにヤバいんだな。後は工場の壁を越えれば、二人に視線が通る。今の状態で機能休眠(スリープ)しても行けるだろうけど、やるなと言われている以上、勝手するのはちょっと。

 そう思って、崩壊した屋根の方から入ろうと思ったのだけど、それで先手を打たれた。

 

「一気に抜けて、逆転してやる!うぉぉぉぉ、オーバードォォプ!!」

「ちょ、砂藤!使いすぎ!!」

 

 何とも健康に悪そうな技名を叫び、砂藤君の体が倍とはいかないまでも、厚みも高さも増す。

 

「オーヴァードぉ……シュガァァ、ラッシュゥゥ」

 

 純粋なパワーはおそらく、緑谷君の方がはるかに上だろう。

 ただそれでも、砲撃や自らの攻撃で生じた瓦礫を一気に吹っ飛ばして道を開く程度には強烈な一撃がその拳から放たれる。しかも連撃。

 吹き飛ばされた瓦礫が百ちゃんたちに襲い掛かってる。結果的に爆撃をやり返されているから早く倒すか狙いをそらさないと。

 

「シュガーマン!それ以上はさせない!」

「Aぐみぃ……ぞごがぁ!」

 

 並の身体能力なら、工場サイズの天井まで飛び上がれるはずはない。ただ今の砂藤君は並ではないらしい。パワーだけで私がいる高さまで跳躍すると拳を振るう。

 体格差はほとんど大人と子供。視界を塞ぐ巨大な異性と言うのは意外に恐ろしいものだと思う。

 

「だおずぅぅっ!!」

「理性飛ぶのはダメでしょ!何やってんの!機能休眠(スリープ)!!」

 

 荒々しい攻撃で、言ってしまえばテレフォンパンチ。

 まともにガードしたらタダじゃすまないけど、避けること自体はたやすい。包帯捕縛術と同時に機能休眠(スリープ)をかけて個性もろとも眠らせよう。

 

「う゛……るぉぉぉぉっ!」

「げっ、弾かれた!」

 

 包帯捕縛術で絡めとって、歪んだ鉄骨から宙づりにしたから、通らなくても問題はないけど、マジで!?油断したつもりはないけど、どこかで勝ちを確信して緩んだ!?単純な力不足?

 って、今は考察と反省は後回し!

 変形型にも使える特殊繊維製の包帯だ。いくら筋力の増幅をさらにブーストしてるといっても、そう簡単に千切れるものではない。

 

「砂藤!やってくれるね、マッハ!」

 

 訓練ならともかく、一佳、バトルフィスト相手に直接の肉弾戦をするつもりは一切ない。大拳と言うシンプルな個性だけど、大きくなった手を自在に振り回せる筋力があるのだから、素でも私が勝てる相手ではない。

 

「ぐがががぁっ!」

 

「そろそろ、ヒーローがする顔じゃないんだけどなぁ……何やらせてるのよ、ブラドキング先生って」

 

 まるでヤバい薬をキメたような半狂乱っぷり。

 電子が暴れまわっている感じで、再度試しても集中しないと通る気がしないので、包帯を追加して拘束を補強。ついでに砂藤君のデバイスが持つバッテリーから電子を引き出し、サポートアイテムの動きを止める。

 

 構造を見るに、多分、点滴の類で血糖値を補うアイテムだろう。地味に医療機器な気がするけど、いいのかな?これ?

 そしてバトルフィストだけど、どっちがヴィランかわかったもんじゃないけど、下からの投擲攻撃は射線に砂藤君を置いて防がせてもらう。

 いや、自主訓練の組手で身に染みてるからね。勝てないって。こっちに拘ってくれるなら、味方が来るまで挑発しながら逃げ回るだけだ。

 

「逃げんな!戦いなさいよブルーアンバー!!」

「不利とわかってるんだから、味方を待つのは当然でしょ!」

 

 まして人間を1人まるごとキュッと握りしめられるんだから。私じゃ死ぬわ。ここで落とすのは不可能じゃないけど、砂藤君が落ちてないから余力は残しておきたい。

 知覚範囲を絞りながら味方を待つと、1分経たずに皆が駆けつけてくれた。

 

「茉芭さん!」

「ブルーアンバー!無事か!!」

「おーまーたーせー!私たちがーーー、来たー!」

 

 わざわざゲーミングカラーで光らないように。

 砂藤君の攻撃で少なからず傷ついたのか、百ちゃんと透ちゃんにはあちこち小さい怪我が見える。

 そこで意識がそれたのが致命的。相変わらず、目標が多いと迷うね。

 

「集光屈折!ハイチーズ!!」

「お手柄ですわ!確保!!」

 

 黒色君と同じく、捕獲ネットに絡めとられる。こうなればあきらめざるを得ない。

 

「くっそぉぉっ!ここで諦めてらんないのよぉ!!」

「悪いけど、諦めて。機能休眠(スリープ)

 

 流石に一佳がこれに抗う事は出来ず、確保完了。残る砂藤君はなおも暴れている。

 

「茉芭さん、眠らせることはできますか!?」

「うーん、一度かけて失敗してるからなぁ……」

 

 この暴走状態は止めないとどうしようもないから、仕方ないと思ったら、スピーカーから相澤先生の声。

 

『構わん。やれ。俺が行くより早い』

 

 なら、今度こそしっかり止めようか。

 

「とりあえず接触でやってみる。常闇君、ダークシャドウ、上げてもらっていい?」

「マカセロ」

「でしたら……念のため、これを」

「む、奴に菓子は拙いのでは?」

 

 そこで百ちゃんが創造したのはシュークリーム。

 

「睡眠薬入りですの」

「なるほど、ありがと」

 

 何というか、バーサーカーに餌付けする気分なのだけど、シュークリームに気を取られ、僅かに意識がそれた瞬間を狙って機能休眠(スリープ)で眠らせる事が出来た。

 そして2人をプリズンまで運んで、第2試合はA組の完勝となった。

 

「よし、それぞれ第2試合の反省を述べよ」

 

「中盤の単独行動は、結果オーライのギャンブルだったと思います。それと干渉系の技は相手のテンション次第で通らないとわかりました。力負けしないよう取り組みます」

 

「状況的に包囲を選んだのは間違いではない。だが、言うように常に不意を打たれるリスクを考慮した立ち回りを意識しろ。それと技のほうは確かに単純な力不足と若干の気のゆるみだ。より気を引き締めて練度を高めろ」

 

「はい」

 

 うん、押し負けたのは少々うぬぼれがあったのだろう。ちょっとばかり結果を出したからって、増長するにはまだ弱い。気が緩んでいたと言われても否定できない。これは電気を笑えないなぁ

 

 

「次、常闇」

「事前の準備において八百万、上鳴に任せきりでした。情報の重要性を痛感した次第」

「自覚しているなら、学内外の情報収集、交流に励め。孤高を気取っても苦労するだけだ」

「御意」

 

 

「役には立てましたけど、もうちょっとやれることを増やしたいです」

「葉隠はもう1つぐらい技を開発しろ。斥候としての足止め、逃走用の技なら今のままでいいが、戦闘で使うにはもう1枚カードが欲しい。フィジカル面も強化がいる」

「はい!」

 

 

「ヴィラン捕獲のためとはいえ、少々施設の破壊が大きすぎました。もう少し被害を抑えることも出来たと思います」

 

「取り逃がすよりはいいが、わかっているならもっと工夫しろ。先を読んで動け」

「はい!」

 

 

 そしてB組側の講評だけど、目を覚ました砂藤君は疲労が激しく、医務室送り。一佳はプリズンに放り込んだ時点で起こしたが、人数が少ないので簡単に済まされた。

 2連敗にブラドキング先生はだいぶ顔が引きつってるけど、申し訳ないです。

 

「過去の戦闘データを踏まえれば、決して悪い作戦ではなかった。だが柔軟性に欠けたな。特に相手の成長を見誤った」

 

 何というか、先生ごとの性格の差もあるだろうけど、分けられた生徒の差か、作戦重視のB組と主導権重視のA組と言う感じになっているね。

 今のところ、A組の2勝。あと1勝で勝負は決まる、というのは第3試合、プレッシャーだろうなぁ




ぶっちゃけ、最初の予定では引き分けにするつもりでした。
が、書いてみると、黒色、小森を落とすのが意外にイージーでして……オリ主の位置把握がチートに過ぎた。
初見殺しに見事にやられた拳藤はすまんかった。

拳藤の動きと作戦はほぼ原作準拠です。吹出がやった八百万の分断は、強化砂藤がどこかの倉庫の壁かコンテナでも放り投げて行うつもりでした。その繰り返しで暴走させるつもりだったのですが、なかなか思い通りにはいきませんでしたw

捏造設定:
シュガーマンの必殺技「オーバードープ」
シュガードープによって低下する血糖値を回復させるためのサポートアイテム「オーバードープ」からの糖分点滴を、過剰に実施することでより多くのパワーを引き出す技。ただし、理性が吹き飛んで暴走するリスクがある。
名前のイメージ通り使いすぎは健康にも良くない。以降は砂藤が自主的に封印する予定w
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