―――Side:緑谷出久
今日はA組、B組との合同訓練、そしてクラス対抗形式!
普段はあまり見られない、B組の人たちの個性が見られるのが今から楽しみだ。
「ノート、どこから出したん?」
麗日さんが何か言ってるけど、とにかく楽しみで仕方ない。
幸い、僕は最終の第5試合、落ち着いてすべての試合を見学できる。
尾白君が教えてくれた。体育祭の騎馬戦で、心操君による洗脳を受けたことがあるらしい。気が付いたときには、あの開幕いきなりのサンダー・ブレイカーと言う上鳴君の放電を活かした合体技で心操君が気絶。事実上リタイアで何もできずに終わったと言っていた。
「あの時の上鳴さんは怖かったよ。凄い殺気を感じた」
チーム組みの時に洗脳をかけられて、気が付いたら電撃を受けて倒れていたらしい。あの時の攻防でそんなことがあったのか。寮に戻ったら体育祭の録画、もう一度見てみよう。新しい発見があるかもしれない。
でもチーム組み、チームアップの場で仲間となるヒーローを洗脳する、確かにそれは上鳴さんが怒りそうだ。
後で謝ってきたというから、悪気はなかったんだろうけど。
それでも強力な個性だ。僕は第5試合で心操君が加わったB組と対戦する。
しかも変声機をサポートアイテムとして用意している。理にかなった装備だけど、これは要注意だ。気を付けないと。
「そうなると、僕らも迂闊に会話ができない。ハンドサインでも決めておくべきだろうか……」
「楽しそうやね、デク君」
「うん!いろいろな個性が見られて楽しいよ」
勝敗については、上鳴君が囮になって、その間に
続く第2試合、パワー面では常闇君のダークシャドウ以外はB組に劣るメンバーだけど、上鳴さんがいる。先日の緊急訓練、イレイザーヘッドに対して抹消に近い効果の技を仕掛けていた。八斎會の時の瞬間的な技から、持続性もある技に強化してきていた。アレだけでも厄介すぎる。
正直、個性「電子操作」にそこまでのスペックがあったなんて、今でも信じられない。
いや、通形先輩の「透過」と同じだ。一見して弱く使いづらい個性をひたすらに鍛えて強くした。
開始早々、八百万さんの創造で作り出した何かの薬剤を全身に振りかけている。それに、あれはマスク?
「そうか、あれで小森さんの個性を封じるつもりなのか。僕は黒色君が捕らえにくいと思っていたけど、上鳴さんは、死穢八斎會の入中、確かミミックだったかな?も見えないところから
「緑谷ぁ、お前、どっちの味方だよ」
「えぇっ、いや、もちろん、八百万さん達に勝ってほしいけど、やっぱりクラスメイトとは訓練で対戦することも多いし、気になるのは確かで」
「索敵2人は羨ましー、峰田とマッハ、トレードしたいー」
「ひでぇ!」
確かに、上鳴さんが居たら頼もしい。けれど峰田君とはUSJ以降、一緒に行動することが多い。僕としてはとても頼りになる仲間だ。
「あー、でもオイラだったら常闇と変わりてぇ!なんだよあのハーレムチーム!」
「おいおい、峰田ぁ、アタシ達だけじゃ不満だってぇ?」
「いいや?ヤオヨロッパイは惜しいけど、葉隠は服着てくれてねぇとわかんねぇし。そー考えりゃ、芦戸の腰つきとか最高だし、更にはうららかボディまであるチーム、サイコーだな!」
「うわ、サイテー」
「何でだよ!女ヒーローで一番大事なポイントだろ!?」
芦戸さんの視線が冷たくなったから、気を付けようね?けど、チームを出て行かれても困るかな。ところで峰田君、上鳴さんは?客観的に見ても綺麗な人だと思うんだけど。
「むぅ、デク君、何考えとるん?」
「うえっ!?え、あ、いや、峰田君がトレードされても困るな、って」
なんだろう。麗日さんの目線が少し怖かった。
けど、峰田君の話になったら、なにか困った子を見るような、生温かい目になったというか……うん、気にしすぎだろう。それよりも峰田君だ。
「峰田君の個性は拘束や罠の設置に有利だし。いなくなると困るよ」
「お、そっか?よし!オイラに任せろ!特に小大と柳!!」
「うわ、マジサイテー」
「あ、あはははは……」
そうこうしている間に、ダークシャドウに釣り出された黒色君は簡単に捕まってしまった。やっぱり上鳴さんがジョーカー過ぎる。
常闇君が飛んだ!すごい!そうか!確かにダークシャドウはいつも浮いているから!でもそんな使い方あったなんてすごい!!
「くそー、常闇の奴、なんて羨ましい……あーでも、アレが上鳴妹じゃなくてヤオモモだったらなぁ」
そろそろアウトだよ、峰田君。けど、あのキノコまみれの光景は確かに警戒する。うっかり胞子を吸って体内で危険なキノコを生み出されたりしたら……制圧能力が高すぎて怖い。そんなふうに警戒されていただろう、小森さんも捕まった。
そう言えば、格闘も強かったよね。僕、腕一本で済んでよかったなぁ
「ぬぁぁぁ!常闇の奴!小森の大盛パイが眼前とか羨ましすぎるぅ!」
「いやらしい目線禁止!」
「ノォォォォォッ!目がっ!目がぁぁぁぁ!!」
峰田君、口は禍の元って知ってる?
残りは2人、と言うところで砂藤君が暴走した。
『ダメだ!砂藤!使いすぎだ!!やめろぉ!』
「砂藤君のシュガードープでなんで!」
ジャンプ力、スピード、ものすごい強化されているけど、理性が飛んでる。
上鳴さんの
第3試合は凄かった。引き分けは残念だけど、飯田君のレシプロターボ、また蹴り技や高速での身のこなしを教わらなくちゃ。
第4試合、かっちゃんが他のみんなをうまく活かす戦い方をしていた。それにピンチを救った青山君。あのかっちゃんが背中を任せたなんて羨ましい。やっぱり、かっちゃんは凄い。あんな凄いことをされたら、僕だって、と思ってしまう。
僕たちの作戦はシンプルだ。基本的にはさっきの第4試合と同じ。まずは相手にとって一番脅威になる僕が囮になって、B組の位置を特定する。
来た!柳さんのポルターガイスト!
「きゃあ!」
誰の声だ!?そう思った先には物間君の姿。
「あれぇ、見つかっちゃったか」
意外に速い動きでパイプの間を飛んで渡っている。多分、柳さんのポルターガイストをコピーして使ってる。着地ポイントを狙って黒鞭で捕らえる!
「ちっ!これが噂の!君、ただのパワータイプじゃなかったのか!」
普段ならここで答えてもいいだろうけど、今は心操君がいる。追加の黒鞭で物間君の全身を覆って、僕はまず、彼を投獄することにした。
「ダンマリのまま投獄とはね。やれやれ、ずいぶんと警戒されたもんだ」
口調こそ平静だが、表情はひきつってるよ。さて、ここで物間君に付き合って時間を無駄にするわけにはいかない。急ごう。
心操君の位置が不明なままだ。彼を自由にさせておくとみんなが危ない!
僕らの取り決めは1つ。声を出すときは相手の顔を見て話す。
複雑なハンドサインは急には決められない。今後、都市内戦闘とかで必要になるかもしれないけど。
「みんな!任せてゴメン!僕が来た!!」
僕の声!心操君だ!あぁ!そのセリフは僕が言いそう。っていうか、言いたかった!
葉隠さんにも先に言われちゃったし!
って、ちがう!それは訓練でなく、実戦の機会でいい!
よかった!みんなの反応はない。けど戦闘音が続いてる。早く援護……いや、心操君を先に!
声のした方向、心操君のいる場所に向かって宙を蹴って飛ぶ。
戦闘訓練とは言え、過剰火力になるフルフォルムは使っていない。フルカウルもフルフォルムも、制御方法としては同質。パワーを高めるのは出来るけど、それを都合に合わせて強弱をつけるのがまだ難しい。
制御のしやすさではフルカウルのほうがいい。その状態でもこうして、空中を蹴って方向転換をすることはできるし。
「なんて奴だ!」
捕縛布が飛んでくるが、黒鞭で迎え撃つ。世代を考えれば、捕縛布の一つのモデルになっていたかもしれない黒鞭と言う個性。ワン・フォー・オールの力が上乗せされ、威力の増したそれはもはやそれだけで必殺技と呼ぶにふさわしい。
正確さでは互角。パワーでは圧倒。不利を悟って逃げを打つ動きはほとんど相澤先生だ。けど、逃げを打つならスピードの差はもっとある。捕らえることは容易。物間君に続いて、心操君を投獄する事が出来た。
「くそっ、また、何もできなかった……」
「相性と展開もあったと思う」
うっかり答えてしまったけど、流石にこの状況で洗脳をしてくることはないようだ。
「おいおい、心操君。洗脳して緑谷をここに拘束すれば、まだワンチャンあったんだぜ?」
「扉が閉まってなかろうが関係ない。グレーかもしれないけど黒寄りだろ。俺はそこまでしたくない。同じ間違いをするのは御免だ。なぁ、物間、お前言ったよな」
「なんだい?」
「俺たちはヒーローになるために、ヒーローらしからぬことをしないといけないって。あぁ、その通りさ。俺は相手を欺いてでも返事を引き出す必要がある。
けど投獄されたらリタイヤなんだ。何かしていい訳ないだろ。
ヒーローらしくない行為と、ルールの穴を突く行為はイコールじゃない。
前に進むにしても、進み方も進む道も俺が選ぶ。夢への想いがどんなに重くなろうと、俺は潰されない。悪ぶって楽な道を選ぶのはもう嫌だ。弱い自分には負けないと誓ったんだ。この負けからも学んで、這い上がってみせる。
行けよ、緑谷。俺らなんかに構って、時間を無駄にするな」
「うん、ありがとう!心操君!!」
そうだね。勝利、目的のために何でもする、それはある意味で正しい。けれど、リタイヤの扱いになってまで対戦相手を攻撃するのはやりすぎだと思う。
この2人が一緒にいる以上、物間君と会話することは危険だ。今度こそ洗脳をコピーしてるはず。
僕はフードをかぶり、心操君に頷いてからフルフォルムを起動して最高速で皆の援護に向かうことにした。
『うぬぬぬぬ、最終第5試合、4体0で、A組勝利!以上で、合同戦闘訓練を終了する!第5試合の各員はモニター前に集合!』
「さて、最後の講評の時間だ。まず、機動力、攻撃力に優れた緑谷を囮にして、索敵能力の低さをカバーしたのは上出来だ。だが釣られず残った3人からの不意打ちを受けたのは少々、警戒が甘い。以降の戦闘については、連携も含めよくやった」
「「「はい!」」」
「はい!相澤先生!」
「……何だ?」
「峰田、最低だったんで断罪してください!」
「ハァ!?オイラは庄田たちを体を張って翻弄したんだぞ!」
そのついでに反動を使って芦戸さんにセクハラしたらしい。開始前のこともあるから色々アウトだよ。スリーアウトだよ、峰田君。
「ハァ……故意を証明できない以上は事故だ。俺からは何もしない……そもそも忙しくてな。訓練報告をまとめにゃならんから、明日まで寮には顔を出せん。反省会やらではしゃぐのはいいが、明日の授業に全員、
「はい!」
「ひぃっ!」
あ、
「ゴホン……続いてB組……対策を講じて分断したところまではよくやれた。だが、相手の成長度合いを見誤ったのは第2、第4試合と同じだった。すまんなぁ、B組諸君……俺が不甲斐ないばかりに、貴様らに勝利の味を教えてやる事が出来なかった!」
ブラドキング先生が号泣している。うん、確かに少し申し訳ない気がしないでもない。
「大丈夫です!ブラド先生!僕たちは確かに今回は負けた!だが決して内容では負けていなかった!すでに未知はありません!もう一度やれば今度こそ僕たちB組の完全勝利が―――」
「―――やらねーよ!今日の授業はもう終わりだ!あー、最後にだ、改めて審査に入るが十中八九、来年度から心操はヒーロー科に入ってくる。お前ら!中途に張り合われてるんじゃないぞ!!」
「「「「おーー!」」」」
「先生!どっち!A?、B?」
「その辺はおいおいだ。と言うか講評続いてるからな?」
物間君の前向きさだけは見習うべきなのかもしれない。思考回路や行動はちょっと真似できないけど。
それにしてもワン・フォー・オールをコピーされるようなことにならなくてよかった。
心操君がヒーロー科へ来る。対人戦にはとても強力な個性は、ヴィランにとっても脅威だろう。
―――Side:上鳴
寮に戻るとB組から一佳と小森さん、柳さんと小大さん、男子だと黒色君、鉄哲くんに泡瀬君と円場君、宍戸君が反省会と交流を兼ねて遊びに来た。小森さんは常闇君と話してて、ホークスの写真をねだってる。
なにやら、その小森さんと常闇君を黒色君が睨んでいるけど……B組も色々あるんだなぁ
「で、結局、アタシらって作戦固めすぎた?」
「折角の百ちゃんの紅茶をそんなヤケ酒みたいな呑み方しないの」
「いえ、別に好きなように飲んでいただいて構いませんけども……」
微妙にヤサぐれた雰囲気をだしてる一佳。今からそんなんだと、将来、ピクシーボブさんみたいになるぞー
「いいお茶なのはわかるけどね。でー?どうなのよ」
「実際、どんな方針、というか作戦考えてたのよ?」
「プランAとしてダークシャドウを乗っ取って奇襲。光ったらBへ移行。
なるほど。つまり常闇君と百ちゃんを優先したわけか。
「黒色が影に潜れずにアッサリ捕まるって、何やったのよ?」
「あー、うん、私が個性を止めた」
「……え?」
「個性発動を干渉して止めた」
干渉系の技については、緊急訓練までクラスメイトにも知らせてなかったし。そもそも緊急訓練までインターン組しか知らなかったか。
「……個性の成長で「わからん殺し」されたかー。なによその女イレ先」
「そー言われても。電子操作で個性に介入できるようになったのって最近だし」
そこまで言うと、机に突っ伏してしまった。
「あーもー……全部裏目ってる。砂藤の言うようにシンプルに攻めておきゃよかった」
「うん。それが一番嫌だったね。一佳が言う、プランBを初手でやられてたら、もうちょっとてこずったし、1人ぐらい投獄されてたとは思うよ」
展開次第だけど、多分、透ちゃんか百ちゃんあたりが。
「うぅ……ダークシャドウを偵察に出すのが安くて強い手、と思ってたけど……それも?」
「うん。個性にまで黒色君が潜れるのは予想外だったけど、こっちは真っ先に黒色君を落としたかったから釣られてくれて助かったわ」
個性伸ばしって結果が凄いね。シンプルに上乗せをする人もいれば、そういう風に概念が広がるような人もいるし。
「イレイザーのサイドキックってことを軽く見たアタシが甘かったか。ついでに聞くけどさー、他の試合、マッハと百なら、Bをどう勝たせたー?」
言われてちょっと考える。お題としては面白いね。
「うーん、第1試合からいくと……指揮官だよね」
「なるほど。どちらかに、ではないですね?茉芭さんなら鱗さんです?」
「かなー、円場君でもいいけど、前衛か遊撃向きだし」
このあたり、流石に百ちゃんは話が早い。
「どゆこと?」
「情報収集ができるメンバーが複数いたから、判断と指揮は別の人に任せるってこと」
「ひと手間増えますが、情報の共有と分析、なにより、自分の持つ情報と矛盾してもそれを材料にしやすいですわね」
そうそう。自分が知ってて分析して判断した結果を、いちいち説明するのって億劫に感じるときあるからね。指示だしするときにはそれで認識のズレになることがある。
なら、初めから情報入手と分析・判断を分離してしまえばいい。
「
「おうふ、手厳しいですな、八百万氏、上鳴氏。確かに塩崎氏と少々口論になりましたが」
「価値判断の問題はどうしてもね。塩崎さんの真面目さは、いいところではあるけど。硬いけど、子供にも割と人気だし」
融通が利きすぎる塩崎さんと言うのも想像つかないね。
「ふぅん……第3試合は、基本はアレでよいよねぇ?」
「そうだね。飯田君が轟君を回収して仕切り直すのがもうちょっと早かったらまた結果が違ってたね」
「引き分けを狙う判断では角取さんは英断だったと思います」
「たしかに」
アレは勇気いるよね。けど判断としては間違ってない。ヒーローが簡単に諦めちゃいけないし。
「B組が勝とうと思ったら、骨抜君が飯田君の追撃を諦めたのは微妙に悪手かな?けど、アレはアレであの時点では合理的だし、難しいよね」
「そうですわね。他のどこを支援しても、飯田さんにフリーハンドを与えますし。拮抗しすぎてて、引き分けの結果以外が難しいですわ」
結局、第3試合は実力が近すぎてどちらも決定打を欠いたという話になった。
「第4試合は?アレ、連携が凄すぎて驚いたよ」
「ちょっと消極的過ぎたよね。主導権を握れそうなところで引いたから。爆豪君との正面対決を避けたんだろうけど」
「爆豪さんは多少翻弄されましたけど、周りがよく見えてましたね」
「うん。結果的に中途半端だったね。引き分け狙いに切り替えて、もっと徹底して逃げるべきだったかも。勝ちを狙うなら、最初の時点で全力で響香か瀬呂君を落とさないと」
「あー、やっぱりウチ、狙われる?」
「そりゃ、キロ単位の聴音が可能な情報収集役なんて、私なら真っ先に潰すよ」
「そっかぁ」
「ところで俺も?」
そりゃ、厄介さでは負けず劣らずですし。峰田もそうだけど、シンプルゆえに厄介なのよね。
「移動、拘束に便利に使えるし、自由させたくはないよね。あのメンツなら、凡戸君か泡瀬君がテープの射出口を塞げてたらかなりBに傾いたでしょ」
「あ、それいいな。今度やってみる」
早業で爆豪君を拘束できたのは凄かったからね。余計なこと言ったかも。
「その場合は爆豪さんが拘束された時に青山さんが間に合いませんでしたわね。確かにキーパーソンになりますわ」
「うん」
汎用性では最も優れる瀬呂君はあの4人と戦うならできるだけ早めに落としたい。爆豪君とは……まともに正面からぶつかるのは避けたいね。水系個性でもいたら別だけど。
「けっ、俺は完璧に勝つんだよ。そんな真似させねぇよ」
「うん、凄かったよね。相澤先生がアレだけ褒めたの初めて見たし」
「たりめーだ」
かなり上機嫌だなぁ
確かに文句なしの勝利だったよね。
「僕は?」
「んー、青山君は流れの中で落とせばいいかな。火力は脅威だけど、後半になれば楽に落とせるし」
「そうですわね。泡瀬さんに固定しておいてもらうのも一つですが」
それはあれだね。最悪の場合は搬送したくないです、と。
「最後の第5試合は?アレ、物間と心操が速攻潰されたけど」
「
峰田がねー、隙あらばと言うか、僅かなチャンスを逃さないというのは、対ヴィランなら美徳だけど。それをろくでもない方向に全力だから全く褒められない。
跳ね回る勢いを使って三奈ちゃんの胸に飛び込んでいったよね。
そのお仕置きに、何やら拷問じみた洗脳を受けているけど、誰も止めない。だって
「ん」
一言だけ発してサムズアップから、親指を下に向ける小大さん。直接の被害はなかったけど、もぎもぎで拘束されたから、かなり怖かったのだろう。三奈ちゃんの
「現状、緑谷君に真正面で勝ちを拾うのはかなり難しいかなぁ」
「確かに……しかも他の皆さんの連携もかなり強力ですし」
実のところ、緑谷君単体なら、私はまだやりようがある。個性への操作だけでなく、
もっとも接触前に発生した風圧まで消せないから、先手を取りさえすれば、となるけど。A,B全体を見ても対緑谷君における戦闘の相性はいいほうだと思う。
「B組があのメンツで勝つ……うーん……心操君以外の4人で飽和攻撃を仕掛けて、思考の余裕を奪って、あとは心操君任せのお祈りタイムかなぁ?物間君がものすごく忙しいけど」
庄田君、柳さん、小大さんのコンボは強力だし、物間君はそれを1人で再現できるだろう。とにかく考える余裕を奪って、心操君の洗脳、ぐらいしか思いつかないなぁ
「その形が作れたら善戦ですわ。単純なパワー系と思えば応用の幅も広い。三奈さん、お茶子さん、峰田……さんのコンビネーションも即興ながらバランスが良い。茉芭さんの仰るような面制圧か心理的な不意打ちを選ぶしかないですわ」
「心理的?具体的には?」
「変声機でオールマイト先生とか爆豪君あたりの声を使うとか?やりすぎはストップかかるかもだけど」
「あはは、引っかかりそうで怖い」
本人がそう思うくらいなら、効果はあるかも。でも、1回限りだし、知られたら通らないからもう無理かな。
「うっわ、この二人が人任せ、運任せって、マジかー」
「人を何だと思ってるの。パワーも何もないから、あるもの全部使ってるの」
「けっ、モブが無理すんな。デクの野郎をぶちのめして、ナンバーワンになるのは俺だ」
正面戦闘で互角以上に戦える数少ないメンバーだからね。その自信は否定しない。
今でこそ、斥候役としてそこそこ使える水準だと思うけど、直接戦闘に長けてるヒーローにはどうあっても劣る。
だからと言って、ヒーローになるのを諦めるつもりはないけども。
今日は少なくとも1歩前進。課題は限りなくあるけど、少しづつ、進んでいこう。
この対抗戦、結果に深刻な影響こそないものの、アニメだと物間は投獄後にツインインパクトの攻撃を行っているように見えるんですよね。
コミックだとちゃんと投獄前になりますが、静止画の漫画と動きのあるアニメの差かな。
扉が閉まっていなければリタイヤ確定でない、ということで解釈違いの部分でしょうけど。個人的にはアニメのタイミングはアウトと思いましたw
まぁ、とてもヴィランらしい悪あがきだと思うけど、ヒーローとしてはちょっとどうかとは思った。もっとも本作時空では何もできず拘束されてますが。
体育祭での心操ほどに不快ではなかったのは、演出の都合かな?と思ったことと物間の人徳(のなさ)ですねぇw