Golden Wars   作:吟醸丸

12 / 13
6日目/父親

「――いえ、進展はありません」

 

 陽の光も差し込まぬ地下室で、亜蓮は囁くような声で呟いている。その声を聞く者は誰一人としておらず、ただ冷たい石壁に反響するのみ。

 眼前には古びた机。

 そして卓上に配された、液状の水銀合金(アマルガム)を満たした円形の浅い容器。

 亜蓮は淡い魔力光を湛えた銀色の水面を見下ろしながら、ここにはいない誰かに向けて語り続けた。

 

「聖杯戦争の状況も開幕時と変わっていません。既に二、三の陣営は交戦を始めているようですが、脱落者の発生には繋がっていない様子です。ええ……はい。やはり聖杯戦争の進展を待つ消極的戦略では限界があるかと」

 

 水銀の表層が微細に波打ち、指向性を帯びた音を生じさせる。その調節は見事なもので、仮にこの場に第三者がいたとしても、水銀から発せられる音を聴覚で捉えることはできなかったに違いない。

 

「はい……分かりました。その件につきましては次回の定時報告でお伝えします」

 

 魔力光が薄れ、水銀の波紋も消え失せる。

 無味乾燥な通信を終えて、亜蓮は総身に溜まった疲労感を追い出すようにぐっと伸びをした。その背後で金色の粒子が見慣れた偉丈夫の身体を形作る。

 

「やっと終わったか。誰と話してたんだ?」

「前当主。まぁ……要するに父親だよ。今回の調査は前当主が主導だからさ。こうやって時々連絡を取ってるんだ」

「で、その方針が駄目そうだからどうにかしろって話か」

「そういうこと」

 

 亜蓮はバーサーカーと話しながら、盆に並々と注がれた水銀合金の後始末をした。

 この水銀装置は、同一の魔力媒体物質を含む同比率合金同士の共鳴作用を利用した魔術的通信機で、白銀家が代々利用している連絡手段である。原理的に殆どの妨害手段を受け付けず、同じ材料を同じ比率で調合しなければ傍受もできない。いわば調合レシピが解号の鍵となっている暗号のようなものだ。

 通信手段としての秘匿性は極めて高いのだが、準備と後始末に手間が掛かるのが難点といえる。調合の比率を知られると途端に使い物にならなくなるので、一度使った液体合金をすぐに処分するなり、通信するごとに申し合わせて毎回調合比率を変えるといった工夫が必要になってしまうのだ。

 ゆえに本来は人前で使うべき手段ではなかったが、自分のサーヴァントなら話は別だ。そもそもバーサーカーは通信手段の仕組みに興味すら抱いていないらしかった。バーサーカーの今の関心事は今後の活動方針に他ならないのだろう。

 

「前当主が考えてた方針は、聖杯戦争中盤までは情報収集に徹しておくことだった。俺がマスターに選ばれたのは不測の事態で、本当は戦闘を避けながら聖杯戦争の推移の観察に徹する予定だったわけ」

 

 破却用の壷に水銀合金を注ぎ込む。蓋を閉めると内蔵された魔術装置が作動し、高熱によって水銀とその他の素材を分離させていく。後は分離後の各素材を保管容器に戻せば後処理は完了だ。

 

「姉さんが素直に聖杯の完成を目指しているなんて、前当主は最初から信じてなかったらしい。ま、あの時点では裏が全然取れてなかったから、ただの直感なんだろうけど」

 

 壷に仕組まれた魔術式が唸るように駆動する。

 亜蓮はそれをさして興味もなさそうな目で眺めていた。

 

「ともかく、脱落者が増えて聖杯の完成が現実味を帯びてくれば、姉さんは戦争の行方を『自分が望む結果』に誘導するため介入を始める――本格的に探りを入れるのはそれからでいい。それまでは最低限の情報収集に留めればいい。これが前当主の考えだった」

「ところがどっこい。未だに誰も脱落せず停滞寸前で大慌て、と」

「はは……慌ててはなかったけど、そんなところだよ。味方が多くなり過ぎたんだ」

 

 現状、バーサーカー以外の六騎中二騎が味方または中立のスタンスを表明している。通常の聖杯戦争であれば有利なはずの状況だが、裏を返せば聖杯戦争の進行の鈍化を招く危険性も秘めている。そういう意味で、前当主の思惑はものの見事に裏目に出つつあった。

 皮肉なものである。白銀家が聖杯を求めた前回は有利な状況を作れず苦戦し、聖杯を求めない今回は有利な状況を作ってしまったがために苦慮している。よもやこの家は、聖杯戦争で尽く思惑を外してしまう定めにあるのではないだろうか。亜蓮は冗談交じりにそう思った。

 

「俺としては、もう少し様子を見ても良いと思ってたんだけど、前当主は悠長に待っていられなくなったみたいでさ。今後はこっちから攻めてみることにもなりそうだ」

「……」

「まぁ、前当主……それと俺に戦略的なセンスがないのは認めるよ。研究ばかりで戦いのことは二の次三の次っていう家だからさ。戦い慣れた連中なら、もっとスマートに事を運べるんだろうけど」

「……なぁ、おい」

 

 亜蓮の後ろで佇んでいたバーサーカーだったが、不意に亜蓮の肩を掴んで振り返らせると、長身を前のめりに屈めて目線を合わせてきた。

 

「どうしたんだ、いきなり」

「てことは、アレか。やり方は何もかも親父が決めて、お前はそのとおりに動くってことだな。これまでもこれからも」

「言い方は悪いけど、そういうことだな。そもそも姉さんの真意を探ること自体が前当主の考えなんだ。俺は下請けみたいなもんだよ」

「気に入らねぇな。とっくに頭領辞めてる奴の言いなりか。手前(てめ)ェが命懸けてんだから、戦い方くらい手前ェで決められねぇのかよ」

 

 言葉の内容とは裏腹に、バーサーカーの不満は亜蓮自身には向けられていない。それだけは理解できる。バーサーカーが睨んでいるのは、亜蓮がそう振る舞わざるをえない背景――形のないナニカだ。

 亜蓮はそれをしっかりと理解した上で、静かに口を開いた。

 

「一族揃って戦い下手だってほざいた口で言うセリフじゃないけどさ。戦いってのはそういうものじゃないのか。上の意図を無視して下が勝手に動いたら、何もかも台無しだろう」

「ああ。ぐうの音も出ねぇほどの正論だ。だからこそムカつんだがな」

 

 突き放すように肩から手が離れる。

 

「余計なお世話かもしれねぇが、どこぞの誰かに言われるままに動くだけじゃ、いつか絶対に後悔するぜ」

 

 そう言い残して、バーサーカーは霊体となって地下室から姿を消した。

 一瞬だけ輝いた黄金の光もすぐに消え、地下室に暗闇と静寂が舞い戻る。

 亜蓮の誤解かも知れないが、バーサーカーの言葉には微かな実感が込められていたように感じられた。少なくとも亜蓮の知る坂田金時の伝承にはそういったエピソードは存在していないが、現代に残っている説話が全てではない。余人の与り知らぬところで起き、後世に伝えられなかったことも少なくないはずだ。

 思索を巡らせながら、亜蓮は古びた椅子に腰掛けた。

 

「俺だって、解ってるさ……それくらい」

 

 如何に無様であるとしても。如何に理不尽であるとしても。それでも決して抗えないものは確かにある。亜蓮は左胸を鷲掴みにし、力の限り握り締めた。

 

 

    ◇ ◇ ◇

 

 

 拠点である洋館の一室でバーサーカーは霊体化を解除した。

 ズボンのポケットに無造作に手を突っ込み、猫背気味に背を曲げて、悪態の代わりに舌打ちをする。場所が違えばただのゴロツキにも思われかねない様相だ。本人はそれを気にかける様子もなく粗雑に椅子に腰を下ろした。

 

「おや、マスターと喧嘩でもなさいましたか」

 

 不意に声を投げかけられ、バーサーカーは座ったばかりの椅子から弾かれるように立ち上がった。

 部屋の片隅で、見知らぬ少年が笑顔でひらひらと手を振っている。少年はサーヴァント特有の気配も令呪の気配も発していない。誰が見てもただの一般人と判断するより他にないだろう。

 バーサーカーは短く息を吐いて椅子に座り直した。原因が分かってみれば、驚いてしまったことが損に感じられるほど単純なことでしかなかった。

 

「ったく。もう腹と脚は良いのか、ランサー」

「おかげさまでと言いたいところですけど、まだ戦えるほどではありませんね」

 

 変装スキルが解除され、少年の姿が掻き消えると共に軽装の甲冑を纏ったランサーの姿が出現する。同時にサーヴァントの気配もはっきりと感じられるようになった。

 

「それはそうと、実際のところはどうなのですか。亜蓮殿と貴方の気配が同じ場所にあったというのに、出てきたのは貴方だけ。それも拙者の存在すら見落とすほどに注意散漫。これはもう諍いがあったとしか」

「うるせぇな。だいたい怪我人が何の用だ? 傷が塞がってねぇなら大人しくしてろ」

「もちろん亜蓮殿と合議をするためです。偵察程度なら支障なくこなせる程度には快復しておりますゆえ」

 

 気取った口調で喋りながら部屋を歩くランサーだったが、その歩調はやはりどこかぎこちない。負傷した脚を庇っているのが明白だ。

 サーヴァントといえど自己治癒能力には個体差がある。ランサーのそれは決して高くはなく、亜蓮の魔術と合わせてようやくこの程度の回復力に達しているのであり、負傷した状態で戦闘をこなすのは無理がある。

 ならば本人が言うように偵察はどうか。これもまた、機動力の要たる脚を傷つけられている以上、迅速な離脱が要求される偵察行動においても致命的だ。しかしランサーには変装スキルがある。このスキルを駆使すれば安全に偵察をこなすことも不可能ではない、といったところだろう。

 

「昨晩、亜蓮殿からこの土地のセカンドオーナーに探りを入れるよう申し入れがありました。今日は詳細な調査事項を――」

「なるほどな。けどよ、ひょっとしたらキャンセル入るかもしれねぇぞ」

「――どういうことですか?」

 

 ランサーが足を止めて怪訝そうに振り返る。

 バーサーカーは返事の代わりに軽く手を振った。本人のところに行って聞いてこいという意思表示だ。ランサーはそれ以上バーサーカーを問い詰めようとはせず、何も言わずに背を向けた。

 

「お節介だとは思いますが、最後に一つ。忠告をするなら相手の事情を把握してからの方がよろしいかと」

「……聞いてやがったのか」

「いいえ?」

 

 肩越しにランサーが振り返り、珍しくも少女らしい微笑を浮かべる。

 

「女の直感(かん)です」

 

 ランサーは悪戯っぽく言い残して霊体化しようとする。その後姿がほつれ始めたところで、不機嫌そうに黙り込んでいたバーサーカーが口を開いた。

 

「――待て」

 

 呼び止められたランサーは霊体化を停止し、光の粒子と化しかけていた四肢を元に戻した。

 バーサーカーはいつの間にか椅子の向きを変え、ランサーに背を向けるようにして、それにどっかりと座り込んでいる。顔を合わせたくないという子供じみた誤魔化しのようであったが、ランサーは殊更に指摘しようとはしなかった。

 

「お前、男親はいたのか」

「何を言うかと思えば。無論です」

「そうか……ならひとつ質問させてくれや。父親の決定っつーのは、そんなに逆らいにくいもんなのか?」

「拙者にそれを聞きますか」

 

 たはは、と気の抜けた笑い声を零すランサー。しかしすぐに声を落ち着かせ、懐かしい過去を振り返るように、バーサーカーの問いに答えた。

 

「自慢というわけではありませんが、拙者の家は日の本でも上から数えた方が早いほどの家柄でした。故に当主の発言力は他の誰よりも強かったと言えます。もっとも、私が物心ついた頃には父上は既に引退し、兄上が当主を引き継いでおりましたが」

「で、その当主の命令は絶対ってわけか」

「ええ。ですが、不本意な命を下されることはありませんでした。一度、兄上が拙者を政略に用いようとしたこともありましたが、拙者にとってはむしろ願ってもないお話でありましたし」

 

 過去を語るランサーの声色は、次第に思い出話を語る少女のそれになっていた。バーサーカーはそれに背を向けたまま、何も言わずに天井を仰いだ。

 坂田金時に父はいない。伝承によっては、宮中に仕えた坂田蔵人と八重桐なる娘との間に生まれたとも、山姥と雷神の間に生まれたとも、赤龍が八重桐に授けた赤子だともされているが、いずれの伝承でも成長過程において『父親』の存在が欠落しているのだ。最も神秘性を欠く一つ目の伝承でさえ、父親と称される坂田蔵人は子が生まれてすぐに死亡したとされているほどである。

 あえて父代わりの存在を探すなら、彼を引き取った源頼光か碓井貞光が該当するのだろうが、どちらも父というよりは上司か教師に近い態度で接していた。

 それ故に、バーサーカーにとっては理解の埒外にあったのだ。

 子の意思をねじ伏せてまで我を通す父親という存在など。

 

「分かった。引き止めて悪かったな」

 

 背もたれに体重を預けて背を向けたまま、ひらひらと手を振る。

 ランサーは何か言いたそうにバーサーカーを見つめていたが、それ以上追求することもなく、霊体となって部屋から姿を消した。

 

 

    ◇ ◇ ◇

 

 

 その日、朝葉市郊外の高台に奇妙な集団の姿があった。

 痩せた黒衣の青年と古の甲冑を纏った巨漢。目付き鋭い白人の女とローマ風の装束の大男。セイバーとグラディエーター、二騎のサーヴァントとそのマスターが、人気のない高台から朝葉市の町並みを見下ろしている。

 

「秋御宮はこちらの提案を蹴ったか。面倒なことになったな。せめて交渉に成功していれば良かったのだが」

 

 グラディエーターのマスターが青い目を細め、黒衣の青年を見やった。非難がましいその眼差しを、黒衣の青年は柳のように受け流す。

 

「秋御宮の返答は予想通りだ。奴は自尊心が強すぎる上に、今回の聖杯戦争を以前に獲り損ねた聖杯のリベンジと考えている節がある。他人の手を借りるとは最初から思えなかったさ」

 

 黒衣の青年は市街地を挟んで反対側に位置する製鉄プラント跡に目を向けた。魔術による底上げをもってしてもおぼろげな輪郭しか認識できない、遥か彼方の工業遺跡。そこは今、何重もの魔術的処置により堅牢な城塞と化している。

 無論、外からはこれまでと何ら変わりない廃墟としか認識されない仕組みになっている。神秘の隠匿という観点からも隙はない。秋御宮という魔術師の慎重で堅実な側面が反映された拠点といえるだろう。

 これほどの堅実な思考をも上回る行動原理。それが秋御宮の自尊心なのだ。

 

「ならば何故声を掛けた。セイバーのステータスを晒してまで、だぞ? お前も素人ではないだろうに。どうしてそんな愚を犯したんだ」

「秋御宮もそう考えるだろう。だからこそ油断する。最優のサーヴァントを要するマスターは行動力ばかりで理解力に劣る愚か者――そう思い込んでな」

「……勝算はあるんだろうな」

 

 信用しきれていない様子のグラディエーターのマスターに対し、黒衣の青年はあっさりと返答する。

 秋御宮の拠点で見せた、浮かされた振る舞いとはまるで別人のようだ。無感動とも思えるほどに落ち着き払い、感情の薄い瞳に漠然と風景を写している。肉体はそのままに精神だけ数十年ほど加齢してしまったかのようですらある。

 

「無論だとも。奴があの戦略を取り続ける限り、俺の優位は揺るがない。無論、こちらの脅威を正しく判断されれば話は別だが」

 

 言い返せずに沈黙するグラディエーターのマスター。

 当のグラディエーターは両者のやり取りをのように眺めていたが、己のマスターが反論に窮したところで、愉快そうに哄笑しながら二人の魔術師の間に割って入った。

 

「我がマスター、アンドレアよ。今回ばかりは貴殿の負けだ。そもそも我らは是道(ゼドウ)を盟主とした同盟を結んだ身。盟主が仔細なしと言うのなら否定する理由もあるまい」

「全く、くだらんことを気にする女だな。引き込む余地のない輩を惜しむなど時間の無駄よ」

 

 グラディエーターに便乗するようにセイバーも口を挟む。三方から自身の懸念を否定され、グラディエーターのマスター、アンドレア・ブランシェットは憮然と押し黙った。

 セイバーのマスター、是道はその沈黙を納得と強引に解釈するように、話の内容を別の方向へと切り替えた。

 

「ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、バーサーカー……。グラディエーターには俺達以外の五騎のサーヴァントと交戦してもらった。その経験を基に返答してもらいたい。最初に潰すべきはどの陣営と考える?」

「ふむ」

 

 グラディエーターは顎に手を当てて僅かに考え込む仕草を見せた。

 

「ランサーとアーチャーは脅威足り得ない。後回しにしても問題なかろう。前者はサーヴァントの能力が低く、後者はマスターの能力が低い。ライダーは如何にセイバーが有利を取れるとはいえ、五騎の中では屈指の難敵だ。隙を窺わねば手痛い反撃は避けられまい」

「ならばキャスターかバーサーカーだな。(おれ)はキャスターを、いや、そのマスターを先に討つべきと考えるが、どうだ。己のマスターも碓氷清政は討たねばならぬと言っていただろう」

 

 横合いから口を挟んだセイバーに、グラディエーターが熱を込めて反駁する。

 

「貴殿はあのバーサーカーの素晴らしい肉体を知らぬからそんなことが言えるのだ。あれは余と戦うために現界を果たしたとしか思えん。他のサーヴァントに不覚を取る前に決着を付けねば!」

「ふん、貴様の自慰行為などに付き合っていられるか、気色悪い。先ず討つべきはセカンドオーナーの碓氷清政だ」

 

 巨漢同士のいつまでも続くのではと思わせる論戦を尻目に、是道は懐から一枚のコインを取り出し、それを指で弾き上げた。

 間髪入れず、二騎のサーヴァントがコインの面の予想を宣言する。

 グラディエーターが表を、セイバーが裏をそれぞれ宣言した直後に、コインが未舗装の地面に落下する。土と砂の上を転がっていったコインは、是道の足にぶつかって停止し、その片面を空に向けた。

 

「決まりだな。今夜中に攻撃を仕掛ける。準備をしておけ」

 

 是道は顔を上げ、朝葉市の町並みに目を細めた。その双眸の先にあるのは、偶然が指し示した次なる標的の居城にして、今宵を最後に生を終える犠牲者の墓室。同情の念など微塵も抱くことなく、二人と二騎は無慈悲に獲物を狩り殺すことだろう。

 

「奇しくも()()()と同月同日――今日があの若造の最期となるのも、何かの宿命か」

 

 誰に聞かせるでもなく呟かれたその言葉は、誰の耳にも届くことなく風にかき消され、虚空へ溶けていった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。