陰の実力者の師匠になる   作:ディバル

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遅くなってすいません。忙し過ぎて書く時間がありませんでした。投稿頻度は遅いですが失踪はしないようにします。

それと陰の実力者になりたくて!2期が10月辺りにに放送決定おめでとうございます。


11話 最弱から鉄壁へ

 

 

 

 

フェンリル派の同時襲撃と、アレクシア王女の救出から早数日。俺は、ある事を調べていた。あの悪魔憑きの事だ。恐らくアレクシアの血を使ってあそこまで体を肥大化させたのだろう。

 

それだけでも十分の強化だった。だが、魔力弾。あれはこの世界の技術では無い。この世界の戦闘方法はまだ、未熟だ。魔力は身体の強化だけではなく色々な事ができる。

 

例えば天候を変えたり、生活を豊かにしたり、挙句の果てには死者でさえ復活させることが出来る。魔力の可能性は無限大なのだ。だが、この世界では身体能力の強化だけ。

 

前世の世界とこの世界の人体の魔力回路は差程変わりがない。やろうと思えば魔法は全然使える。それをシャドウやアルファ達が証明してくれた。魔法は色々複雑で簡単には、行使できない。この世界は戦い方だけではなく魔力の発展もしてない。

 

そんな世界で魔力弾はかなり強力な物だ。それをあの悪魔憑きはできた。それが何故か?色々調べているが難航している。あの馬鹿が地下施設事吹き飛ばしたせいだ。

 

ただ、確実に言える事が1つある。もしかしたら、俺以外の転生者か転移者がいるかもしれない。

 

世界は無数に存在する。ここもその1つだ。ただ、俺みたいに記憶や力をある程度保持して転生出来るやつはそういない。

 

世界転移もそうそう出来る事では無い。世界を跨ぐ為には膨大な魔力と時間、そして術式を1から作り出さなければいけない。

 

俺のいた世界で転移魔法はあるがそれが世界を跨ぐとなれば話は別でそんな魔法は存在しない。なら、作るしかないのだ。魔法を1から生み出すのは、そんなに容易では無い。

 

俺も幾つかオリジナルの魔法を作り出したが、それには莫大な時間と労力そして、知識が必要だ。

 

今の時点ではこの位しかわからない。ただ、確定はした。この世界に俺と同じ世界にいた者がいる。それだけは間違いないのだ。

 

「……もっと情報を集めないとな。」

 

調査を行っていると、もう夕方になっていた。これから予定がある。ガンマに会う。ミツゴシ商会の現状と資金がどの位集まっているのか聞く為だ。

 

それともう1つ。これは、色々調査をしていた時にたまたま見かけたのだが、シャドウガーデンを名乗る男達の存在を。シャドウガーデンは、俺とシャドウ以外の男はいない。

 

悪魔憑きだった子達が集まった組織がシャドウガーデンなのだ。その事についても色々と話、お互いに情報交換しておきたいしな。

 

準備が終わった俺は拠点から出てミツゴシ商会へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

拠点から出て数十分後、商会の前に着く。それにしても人気だな。行列が出来ている。

 

ここ数年で一気に力を付けたミツゴシ商会。あいつの世界の知識を元に商品が作られている。あいつは、「陰の叡智」とか言っていたな。実際は、自分のいた世界の物を丸パクリした物なんだが。

 

「さて………どう入ろうか?」

 

商会の前に来たのだがどう入るか迷っていた。並んでいる中俺が列を追い抜かす訳にも行かないし。バレずに入る方法はあるのだが、いきなり入って驚かせる訳にもいかないし。

 

そんな事を考えていると……

 

「すいません。今お時間大丈夫ですか?」

 

声をかけられた。視線をそちらに向ける。そこには、ダークブラウンの髪の美人がいた。確か……最近ナンバーズ入りしたニューだったか。これはちょうどいい手間が省けた。

 

「……ニューか、わざわざ出迎えご苦労さま。」

 

「いえ…ディバル様が今日ここに来る事はガンマ様から聞いていましたから。行きましょうか。」

 

彼女はそう告げて歩き出す。俺はそれに着いて行く。

 

商会の内部は、細部にまでこだわりを見せており派手ではなく落ち着いた雰囲気を出している。売り場には、人気のチョコを始めとしたお菓子や化粧品、石鹸等の日常用品が並んでいた。

 

確か、シドが言うにはこんな感じの店をショッピングモールとか言っていたな。ここまでの出来を見るに、ガンマは相当頑張ったんだな。ここまでの手腕。前世でも中々見なかったな。

 

考え事をしている内に光り輝く巨大な扉まで来た。

 

扉の前に、美しいエルフの2人が立っていた。彼女達は俺を見るなり頭を下げて礼をしその後、扉をゆっくりと開けた。

 

扉の先は神殿にある円柱が並び、床は光り輝いていた。そして奥には巨大な椅子がある。レッドカーペットを挟むように左右に美しい女性達が並んでいた。

 

俺が室内に入るなり、この場にいる女性全員が俺に対して、跪いた。

 

「お久しぶりでございます、ディバル様。」

 

藍色の長い髪をなびかせたエルフがいた。スタイルがよく妖艶な黒いドレスを身に纏っている。久しぶりに見たがそれが誰か直ぐにわかった。

 

「久しぶりだなガンマ。元気にしていたか?」

 

「はい、私は元気にやらせてもらっておりますよ。」

 

ガンマと久しぶりに会話をしていると扉が開かれる。

 

「あれ?……師匠も来てたの?」

 

聞きなれた声。そして俺の悩みの種である。そこには、数日前、町に大きなクレーターを開けた馬鹿弟子がいた。今ここで殴りたいが、ガンマ達がいる前で殴る訳にはいかないので拳は収めておく。

 

「主様もお久しぶりでございます。」

 

「久しぶりだな……ガンマ。」

 

シドも七陰やガーデンの構成員とは中々顔を合わせない。こいつの中では、ディアボロス教団は架空の存在。そして彼女達は自分の設定に合わせていると思い込んでいる。

 

それにしても、数年で商会を設立し今では、ミツゴシ商会の名は、よく聞く。頭脳に関しては、前世で俺の右腕をしていた奴と同等かもしれない。

 

ガンマは優雅に歩いてくる。その姿は、誰もが二度見をしてしまう程美しい。しかし。

 

「ぺぎゃッ!」

 

何も無い所でコケやがった。相変わらず運動神経に関しては、改善が見られないな。彼女は、戦闘センスがなかった。絶望的に。しかし、ガンマには、別の才能があった。

 

その頭脳を駆使して魔法陣や術式、詠唱まで簡単に覚えた。俺が、教えた中で一番に魔法を使えたのは、ガンマである。

 

だが、攻撃魔法に関して全くと言っていい程当たらない。十発同じ魔法を放っても一発も当たらなかった。彼女は、それに酷く落ち込んだ。自分より後に、入ってきた子達に追い抜かされる。自分は、ガーデンにとって必要な人材か?自問自答していたガンマ。

 

そんなガンマに俺は、攻撃魔法を教えるのをやめた。その代わり、回復魔法、防御魔法、支援魔法、これらを覚えさせた。教え始めてから半年で彼女は、化けた。

 

七陰の中で最も攻撃に長けているのがデルタ。対極的にガンマは、七影で最も防御・守り・支援に長けている。故に彼女の二つ名は………

 

「鉄壁のガンマ」

 

と呼ばれるようになった。彼女は、超長期戦型として育て上げた。攻撃命中率が極端に低いだけであって彼女自身それなりの筋力がある。そこに、加えてシドがアドバイスした「魔力をいっぱい込めて叩き斬れ」と言う事を覚えた。

 

スタミナも多く最強の守護者としての才が彼女にはあった。並大抵の攻撃は、彼女には通らない寧ろ相手の剣が折れてしまう。

 

彼女は、最弱から鉄壁にガンマは生まれ変わったのだ。

 

「ひ、ヒールが高いわね。」

 

コケた事をヒールのせいにするガンマ。いい加減何も無い場所で転ばないで欲しい物だ。ガンマが鼻を抑えて立ち上がる。周りにいたエルフの子達がガンマの履いていたヒールを脱がせてヒールの低い物を履かせる。

 

「さ、さて。主様どうぞこちらへ。」

 

何事も無かったように言う。

 

「全く……鼻血出てるぞガンマ。」

 

ポケットからハンカチを取り出して彼女の鼻血を拭ってやる。毎回転ぶと鼻血を出すガンマ。固いはずなのに何で転んだら鼻血が出るのだろう?不思議である。

 

「お前は、相変わらずドジだな……ガンマ。」

 

「!!………す、すいません///」

 

んっ……?

 

「少し顔が赤いぞ……熱でもあるのか?」

 

彼女の顔がほんのり赤くなっていた。俺は、彼女の額に自信の額を押し当てる。ガンマは、ビクッと震える。

 

「ふむ……問題なさそうだ。でも、体調が悪くなったら直ぐに他の子に頼れよ。」

 

「…………ひゃい///」

 

シドは、もう椅子に座っていた。俺は、隣に立つ。それにしても巨大な椅子だこの椅子だけで一体いくら使ったのか。気になる所だ。

 

シドを見る。足を組んで、左手で頬杖を着いている。気に入ったらしい。好きだよなぁ……確か、陰の実力者ムーブだったっけ?俺には、わからないな。

 

「褒美だ、受け取れ……」

 

右手を掲げるシド。その掌には、魔力が集まっていた。それを天に放つ。青紫の魔力の粒たちが、雨のようにして彼女達に降り注ぐ。

 

疲労回復や魔力の巡りが良くなったり、軽い傷を治したりする。そんな小さな攻撃魔法を持つ物だ。彼なりの彼女達に対する気遣いだ。

 

「今日という日を、生涯の宝に致します。」

 

震える声で、瞳から涙を零すガンマ。少し、大袈裟な気もする。

 

「……お前達は、ガーデンの為に働いてくれている。俺からもささやかな贈り物だ。受け取ってくれ。」

 

右の掌に魔力を込める。そして、放った魔力を彼女達に向けて放つ。漆黒の炎が彼女達を包み込む。この炎自体に殺傷力はない。この炎は、シドがさっき放った物とほぼ同じ効果だ。

 

俺のはそれに加えて美肌効果や健康促進。その他諸々効果がある。

 

「ディバル様まで……」

 

あれ?なんで更に泣くの………おかしくないか?ガンマ号泣。……周りのエルフ達も号泣。そんなに嬉しかったのかな?

 

「失礼しました。」

 

数分間泣き続けてようやく泣き止んだガンマ。このくらいで泣くとは思いもしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 






はい。「最弱のガンマ」が「鉄壁のガンマ」になりました。正直ここを変えようかは、かなり迷いました。しかし、漫画のガンマを見て防御力を上げたら面白いんじゃね?と思って設定を弄らせて貰いました。

次回はどっちがいい?

  • 本編 ガンマとディバルが絡む
  • 番外編 アルファと二人で
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