陰の実力者の師匠になる   作:ディバル

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いやぁ……2期が決まりましたね。これから2期が待ちどうしいですね。


3話 結成シャドウガーデン

 

 

 

 

「師匠、盗賊達の奪ってきた金貨貰っていいかな?」

 

お前もう漁ってるじゃないか。彼は、盗賊達が奪ってきた金貨を見て笑みを浮かべている。陰の実力者と言うよりもただの悪党に見えるのは俺の気のせいだろうか?

 

「好きにしろ……金には興味はない。」

 

俺は、金貨では無く馬車へと向かう。俺が何故、わざわざこんな辺境の土地に来たのかそれは、この廃村に悪魔憑きの反応があったからだ。

 

前にミリアと言う少女を助けた時に、悪魔憑きの魔力暴走の波長を覚えた。その波長を辿ったらここに行き着いたのだ。

 

「……見つけた。」

 

馬車の中に檻がありその檻には悪魔憑きがいた。俺は、檻を掴みそのまま引っ張る。檻は簡単に広がりその中にいた悪魔憑きの子を外に出してあげる。

 

「辛かったな1人で。」

 

俺は、何とか人型を保っている肉塊を抱きしめる。俺の胸の中で動くそれ。とても冷たくまるで、死んでいるかのようだった。

 

しばらく抱きしめ続けて離す。

 

「師匠、何か見つけた?」

 

シドはそう言いながら俺に近づいくる。

 

「それ……もしかして悪魔憑き?」

 

指を差し聞いてくるシド。初めて見たのだろう疑問に思うのは当然だ。

 

「そうだ。この子は悪魔憑きだ。」

 

「そうなんだ。でも、それどうするの教会に引き渡しちゃう?」

 

「引渡しはしない。これは、魔力暴走が原因でこんな姿になっているだけだ。魔力暴走を沈めれば元の姿に戻る。それは、前に確認済みだ。」

 

「へぇ…こんな状態でも元に戻るんだ。」

 

興味深そうに聞くシド。この世界の人間は悪魔憑きが出た時に教会に引渡す。自分の一族に悪魔憑きが出たら家族であっても容赦なく引渡し追放する。そうしないと自分達が虐げられてしまう。

 

だが、彼は偏見で決めつけずむしろ興味がある様子だ、とりあえずこの子の魔力暴走を止めてあげようか。肉塊に触れて治そうとしたその時、ある考えが浮かんだ。

 

「シド…早速修行だ。この子を元の姿に戻すこれがお前の最初の修行だ。」

 

俺は、彼にその悪魔憑きを渡す。

 

「師匠、その修行にはどんなメリットがあるの?」

 

「今のこの子の状態は、体内に溜め込んでいる魔力が暴走している。体がその有り余る魔力に耐えきれずこんな姿になっている。なら、その状態を正して、魔力を正常な状態に戻す。ただ…それには、緻密な魔力制御が不可欠だ。この子を元の姿に戻した時お前の魔力制御は、格段に上がる。」

 

魔力制御それは、魔力を行使する上で重要な事だ。俺がいた世界で例えるなら、魔力制御が高いのと低いのでは、天と地程の差がある。魔力を練り上げ術式、詠唱、そして放出で魔法が使える。

 

同じ魔法でも魔力の制御一つで魔法の威力や質は大きく変わる。

この世界の場合は、魔力を肉体や剣に纏い戦うスタイルだが、同じ事が言える。

 

最小限の魔力で、重く強い攻撃を相手にぶつける事が可能だ。この世界の住民は魔力の使い方がまるでなっていない。魔力を無駄に出し過ぎている。

 

そんな戦いだと魔力も大きく消費する。しかも、魔力が使えない状況になったら、魔剣士は戦う術がなくなる。魔力頼りなのだ。そうならない為にもシドには剣術以外に格闘術も教え込む予定だ。

 

「わかったやってみるよ師匠。」

 

物分りが良い弟子で助かる。それに、彼なら出来ると俺は確信している。俺は彼に期待しているのだ。

 

さて、どう転ぶかな?

 

 

 

 

3日後

 

シドに修行を言い渡して、3日が経過した。俺が色々と指導して魔力制御の方法を教えてあげた。センスがあり彼の魔力制御は、繊細にもっと力強く魔力の制御が高まっていった。

 

効果があるかは不明だが念の為回復魔法を施し痛みと苦痛が少しでも和らが様にする。

 

その結果、悪魔憑きであった彼女の姿は戻り、長い金髪の髪の毛をなびかせ特徴的な耳を持つエルフの少女に戻っていく。無事に治療が完了した。

 

「あんな状態から本当に元の姿に戻れるんだ。」

 

とシドは、感心していた。

 

「師匠…この子どうする?」

 

「とりあえず当分は、俺が世話をする。この子には行き場も無いしな。」

 

彼女を今後どうするか話していた時、俺達の声に反応するかの様に彼女の瞳がゆっくりと開いていく。

 

「んっっ…うぅぅ?」

 

「どうしようかなぁ?……そうだ!!」

 

何か思いついたのか、彼は板箱に座る。

 

「刮目せよここが陰の実力者の初舞台っと。」

 

何をする気か、全く予想がつかないが、なんか嫌な予感がするのは俺の気の所為だろうか?

 

「んっっ………は!……あれ!?私の体!?嘘!?」

 

肉塊だった自分の体が元に戻っている事に、驚くエルフの少女。そんななか……

 

「君を蝕んでいた呪いはもう解けた……もはや君は自由だ。」

 

シドは、そうエルフの少女に言う。

 

「貴方が……私を……呪いって?」

 

エルフの少女が彼に問いかける。シドは、そう聞かれると言葉を続けていく。

 

「あぁ、呪いと言うのは……君たち「英雄の子孫」にかけられた忌まわしき呪いだ。」

 

……良く、そんな事が思いつくなと、関心さえしてしまう。ある意味発想力が豊かだ。

 

「驚くのも無理はない。だが、君も知っているだろう。教典にある、3人の英雄が魔人ディアボロスを倒し、世界を救ったというお伽話を。」

 

この世界では、よく知られている話だ。3人の英雄とは、エルフ、獣人、人間のそれぞれの種族が異なる英雄達だ。

 

お伽話と語り継がれているが、これは実際にあった事だ。詳細はまだ明らかになっていないが、ディアボロス教団を調べていけば必ずその事に関する情報も出てくるはずだ。

 

「あれは、本当にあった事さ。魔人は死の間際呪いをかけた。それが君を腐った肉へと変えた物の正体だ。」

 

「だが、何者かが歴史を捻じ曲げて、君達を「悪魔憑き」等と蔑まれる存在とした。」

 

「………ッ!!」

 

「その黒幕の正体は……そうだな……黒幕は…」

 

思いつきの設定に限界が来て言葉が詰まるシド。

 

「……まだ口にする事はできない。知れば君にも危害が……。」

 

「構わないわ……!一体、何者なの……?」

 

エルフの少女は、シドに近づき黒幕とやらの正体を聞こうと詰め寄ってくる。さて、どうするシド?

 

「……「ディアボロス教団」魔人ディアボロスを復活を目ろむ者達だ。」

 

……!!は……?おいおい、思いつきの設定じゃないのか?ディアボロス教団、彼はその事については恐らく知らないはずだ。今言っている事は即興で考えている。

 

だが、どういうわけか知らないが。ディアボロス教団という組織に繋がった。辻褄としては合っている。……どんな奇跡だ!!

 

俺が、心の中で驚いている中、シドは言葉を続ける。

 

「奴らは表舞台に決して出てこない……。我が使命は、その野望を陰ながら阻止する事……かな。」

 

「我が名はシャドウ。陰に潜み陰を狩る者。」

 

彼は、魔力を発動せて、その身にスライムスーツを纏い漆黒のロングコートに身を包む。

 

「困難な道のりになるだろう。だが、成し遂げなければならない……。」

 

「英雄の子よ、我と共に歩む覚悟はあるか?」

 

「病……いえ、呪いに犯されたあの日私は全てを失いました。醜く腐り落ちるしかなかった私を救ってくれたのは貴方です。」

 

エルフの少女は、彼の目を見る。その青き瞳には確かなる決意と憎しみが篭っていた。

 

「だから……貴方がそれを望むなら、私は命をかけましょう。そして……罪人には死の制裁を……!!」

 

エルフの少女は、彼の手を握る。

 

「所で彼は?」

 

エルフの少女は俺に目を向ける。俺は、ここまで完全に空気だったなそう言えば。

 

「彼が君を見つけたんだ君がこうして元の姿に戻ったのは彼のお陰だ。そして、僕の師匠だ。」

 

「……師匠…」

 

エルフの少女が、俺をじっと見つめる。

 

「俺の名前はディバル。色々あってそいつの師匠をしている。」

 

「……ディバル…。」

 

俺の名前を何故か復唱するエルフの少女。

 

「他の英雄の子孫を探し出して、保護する必要もあるわね。」

 

「え、あぁ、うん。」

 

「組織の拡張と並行して拠点を整備しないと……その為の資金集めも……。」

 

「程々にね。」

 

予想外の事に驚くシド。

 

「僕らの組織は「シャドウガーデン」そして、君はアルファと名乗れ。」

 

シドいや、シャドウはエルフの少女に新たな名を与えた。そして、今日この日シャドウガーデンという組織が誕生した。ディアボロス教団に対抗する組織が。

 

当の本人は、設定と思っているがディアボロス教団が実在している事を知らない。

 

だが、教団に対抗出来る組織を設立する事できた。これに関しては、偶然が重なった結果だ。それに、シャドウガーデンはその内勢力を拡大するだろう。

 

アルファが、優秀そうだし俺自身も組織の拡張に協力する。それに、アルファの魔力量は多く鍛えればそれなりに強くなれそうだ。

 

「……とりあえず服を着させよう。」

 

俺は、魔法で衣服を作成してそのまま彼女に着させる。何時までも全裸と言うのもいけないからな。と言うか目のやり場に困る。

 

「師匠…次の修行は?」

 

何もわかっていない馬鹿が話しかけてくる。偶然とは言えど、このシャドウガーデンと言う組織を作った彼。これ、いつか本当に教団が、存在している事を言わないとな。

 

「修行は少し待て、先ずはこの子と話がしたい。」

 

「わかったとりあえずそこら辺で素振りでもしてるよ。」

 

 

 

 

「私に話って何?」

 

「体の調子についてだ。何か問題はあるか?」

 

姿が元に戻ったが、もしかしたら何か体に不調があるかもしれない。多分大丈夫と思うが念の為だ。

 

「大丈夫。体の調子はすこぶるいいわ。」

 

「そうか、それは良かった。」

 

どうやら何も問題は無いみたいだ。一先ず安心だ。

 

「ねぇ…貴方に聞きたい事があるのだけどいいかしら?」

 

「聞きたい事?」

 

彼女にそう聞く。何かしたか?特に思い当たる事はないな。そんな事を考えていると、彼女が言葉を紡ぐ。

 

「私が、悪魔憑きになっていた時、抱きしめてくれたのは貴方かしら?」

 

あぁ……そう言えばそんな事したな。余りにも冷たかったので抱きしめて少しでも温もりを与えようと抱きしめたっけなたしか。

 

「そうだな、もしかして嫌だったか?」

 

「いいえ……そんな事ないわ。寧ろ嬉しかった。あんな状態の私をああやってまだ優しく抱きしめてくれた。それがとても嬉しかったの。」

 

彼女が、どれくらいの期間、悪魔憑きになっていたかは知らないが親からも見捨てられ虐げられ続けた彼女にとって人の温もりを感じたのは久しぶりなのだろう。

 

「ねぇ……貴方が良ければなのだけど……また抱き締めてくれないかしら?」

 

上目遣いでお願いしてくる彼女。アルファが望んでいるならそれに応えてあげよう。俺は腰を落とし地に膝を付けて優しくアルファを抱きしめる。彼女は、俺の後ろに手を回して抱き締め返してくる。

 

「これまで、よく頑張ってきたな。今日からここがお前の居場所だアルファ。」

 

「……ありがとうディバル。」

 

少女の瞳から涙が零れ落ちた。その後に笑みを浮かべるのだった。

 






キャラ紹介

アルファ

シャドウガーデンの創設メンバー。シャドウとディバルに助けられた事を感謝している。時々、ディバルに抱き締めてとお願いする時がある。

誰をヒロインにしますか?

  • アルファ
  • ベータ
  • ガンマ
  • デルタ
  • イプシロン
  • ゼータ
  • イータ
  • もう全員ヒロインにしろ!
  • その他
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