リコリコの世界にモブキャラとして転生したら、全てのモビルスーツシリーズが造れる件 作:フェルトファン
「これが若さか…」
クワトロ・バジーナ (機動戦士Zガンダム)
宇宙での出来事から翌日……
《昨日の12時過ぎに突如宇宙に現れた新たな巨大人型ロボットについてですが、滞在クルー達が撮れた映像を確認した専門家によりますと、“これは間違いなく本物だ“と、正式に発表されました。また、アメリカでも────》
《この映像が本物であることから、政府は謎の巨大人型ロボットについて早急に緊急会議を行なっています。現時点では全く何も分かっていないことから、総理はこの事について────》
《全く信じられません!これは…本当に現実なのでしょうか!?また、公開された映像はネット上でも大きく話題となっています。なお────》
現在、どのテレビのニュース番組でも昨日の昼に起きた事故……【ISS衝突事故】について、大きく報道されていた。その話題は、日本だけでなく、全世界でも持ち切りだった。
事の始まりは、新型宇宙ステーション補給機(略称: HTV-X)である。日本の新たな進歩の為、いくつか計画を積み重ねながら、ようやく完成する事に成功した宇宙開発局。そして昨日、新型補給機をようやくISSへ送る事にも成功。しかしその直後………計算ミスが原因なのか、向かって行く速度が止まらず、ISSに衝突してしまった。
それどころか、衝突したせいでISSが崩壊してしまったという大惨事を起こしてしまった。また、昨日の事故で無事だった彼ら、滞在クルー達から当時の出来事について聞くと、“私達も危うく死んでしまう所でした…“と、答えていた。
これを観た人々は、新型補給機の開発を行なったJAXAやNASAなどの各国の宇宙航空局研究科の開発チームに対し、強く批判の声を浴びせる。しかも驚くことに、開発チームの中には、自衛隊の新型戦車の実用化計画、10式戦車改の
当然、それを知った世間は……
『また同じ過ちを犯したのか!』
『アラン機関に支援されたのに失敗しやがって!』
『責任とれ責任!』
ーーなどなど、更に批判の声が多く上がっていた。
この事により、今回の事で責任を取って辞任する研究員も増え、新型補給機計画も当然破棄されてしまった。実用化が完全に失敗してしまったという残念な結果となり、開発費や計画も全て“無“へ帰ってしまった。当然ながら、計画を提案した日本政府にとっても大きな損害でもあった。
しかし、それよりも世間の目が注目を向けているのは、別である。
それは、宇宙に突如現れた新たな巨大人型兵器と謎の宇宙船……
ISS滞在クルー達が、その映像を全世界に見せると、それを観た人々は驚きと興奮を隠せなかった。最初は信じられない者もいたが、徐々に話題が広まり、ついにはその映像が本物であると判明すると同時に人々は大きく驚愕した。
当然、その映像を観た多くの学者や専門家など、彼らは揃って言葉を失う事となった。
「信じられない………これは本当に現実か……」
「一体どんな技術で造ったんだ……この船は!?」
「全長は200m以上……クルー達から聞けば、船の中では無重力では無かったと……ええい、この映像だけでは分からん!」
「たったの3時間でISSを修復しただと……お、おい!さっきの映像に戻せ!」
彼らの驚愕と悲鳴は、この映像に映っている巨大人型ロボットによって引き出されていた。
一方その頃……アメリカ合衆国・ニューヨーク州、NY市マンハッタンでは…
国際連合憲章の下で1945年10月に設立された国際機関であり、現在国際社会に存在する国際組織の中では最も広範・一般的な権限と、普遍性を有する組織でもある。現在の加盟国は役196ヵ国であり、彼らの主たる活動目的は、国際平和と安全の維持、経済・社会・文化などに関する国際協力の実現である。
そんな国連本部の中、国際連合総会会議場では、緊急特別会議が行われていた。会議中の中、各国の代表達は日本代表に目を向けていた。
『日本代表に質問します!東京でも暴走事件、並びに羽田空港、更に今回、ISS滞在クルー達を救助とISSの修復を行なっていた謎の巨大人型兵器に本当に心当たりないのですか!?』
『これで三度だ!しかも今度は宇宙!ただ、その内の二つは、日本に現れています!本当にご存知ないのですか!?』
『アメリカの研究員達が映像解析した所、“この技術は今の我々の時代では造れない“と答えられました!日本代表は何かご存じなのか!?』
ーーと多くの質問をする各国代表。その彼らの前に立つ、日本代表は…
「そ……それは……(一体何回答えればいいんだ!?あの巨人について我々は本当に何にも知らないんだぞ!むしろ、こっちが知りたいわ!!)」
一体何を話せばいいのか全く分からなくなってしまい、戸惑いを隠せない日本代表は酷く汗をかいていた。“何も知らないんだ“と、いくら答えを返しても全く信じてもらえず、同じ質問を答えたり否定したりの繰り返しである。また、日本政府代表部の人々も代表と同じくらい焦っている。
しかし、そんな彼らの様子を気にする事なく、各国代表は次々と日本代表に追い討ちをかけ続けている。
「(あぁ……もう……代表の仕事…辞めたい……)」
また、とあるテレビのバラエティ番組でも大きく取り上げられていた。
《だから宇宙人ですって!これは間違いなく宇宙人の仕業ですって!》
《あのね〜将司さん……宇宙人好きなのはわかりますけど、これは流石にどこかの国の秘密兵器なのでは?例えば、アメリカとか…》
《いいえ!これは間違いなく本物の宇宙人です!それに映像で見た巨大な船、あれは完全に宇宙船です!》
《地球に……しかも日本に現れたのは、私達人類の調査をしていた可能性が高い!更にこれも見てください!彼らの行動はすべて、人助けですよ!もしかしたら、私達人類と友好関係を結ぶ為なのかも知れません!》
《ちょ、ちょっと待ってください!一旦冷静に考えましょう!そもそもどうして━━》
更にテレビだけでなく、とあるサイトで投稿された動画でも……
《あのフリーメイソンと繋がっている可能性が高い━━》
《アトランティスやムー大陸などの古代文明は、本当に存在していた━━》
《ピラミッドやモアイ像、更にあの有名なストーン・ヘンジを造ったのは、実はあの巨大ロボット達ではないかとーー》
ーーなどなど、宇宙人説や都市伝説などのオカルト話が大きく盛り上がっている。当然ながら、SNSでも大きく話題となり、あらゆる方面で出す議論が多く広められていた。
《ついに宇宙人と会える時代がキタァァ!!》
《地球に降りたのは、やっぱり友好関係?それとも地球侵略?》
《そもそも、一体どこから来たの?》
《やっぱり古代文明じゃないのか…》
《この宇宙船、もう完全に宇宙戦艦ヤ◯トだろ?》
たったの一日……その話題と真実が、全世界を急き立てた。この騒動が収まるのは、まだ少し時間がかかりそうである……
★★★
「クソ〜〜〜……なんで見つからないんだ〜〜〜」
一方その頃、PCモニター以外の光源が一切皆無の部屋でロボ太が呟く。あのISS衝突事故から翌日、ロボ太は猛烈に何かを探していた。もちろん探しているのは、謎の巨大人型兵器集団である。そして真島からも…
『いいかハッカー、何がなんでもこのロボット共の居場所を探せ。ついでに言っておくが、リコリスの居場所も探すの忘れるんじゃねーぞ。バランスを取らなきゃな〜』
と言われ、大半無茶な仕事を
「探せ探せって………もうあれから丸一日経ったんだぞ〜!!」
そう叫びながら、飲み干したエナジードリンクを適当に放り捨てる。“カンッ! “と音が鳴り、部屋の床には大量の空き缶が落ちていた。しかもこれらはすべて、ロボ太が飲んでいたエナジードリンクである。
※ エナジードリンクを大量に飲みすぎると、カフェインや糖質の摂りすぎにより体に悪影響を及ぼす事もあります。1日に2本以上も飲んでしまうと、カフェインの過剰摂取の恐れがありますので、注意しましょう。: by作者
「1日…24時間!あれこれセキュリティ内部に侵入したけど……こんだけ探しても何にも見つからないなんておかしいだろ!どうなってんだ!?おまけにこっちは一睡もしてないんだぞ!!」
探し始めてからロボ太は、コンピューターネットワーク内で世界中のあらゆるセキュリティに侵入し、謎の巨大人型兵器について探し続けている。しかし、あれこれ探し続けても、巨大ロボットに関しての情報が、何一つ見つからなかった。
流石に一人では探しきれないと分かったロボ太は、ネット上で知り合った他のハッカー達にも協力して貰っているが、残念ながら結果は同じく、何にも出てこなかった。協力してもらっている者達の中には、“ウォールナットなら可能では?“…と言われ、これまで発したことのない怒声をあげならブチギレるロボ太。
何故、これだけ探しても見つからないのか。その原因は、量子コンピュータ“ヴェーダ“がシステム内に侵入させまいと、セキュリテイを守っているからである。DA本部に設置してあるAI「ラジアータ」と比べられば、ヴェーダの方が万能である。しかし、そんな事を知らず、ロボ太は苦戦し続ける。
「あ〜〜なんでないんだ〜〜リコリスよりもムズイ!!……ってかコイツも!ウォールナット、ウォールナットって……もうウォールナットは死んだんだよ!!!………ハッ!そうだ!」
ーーと、何か閃いたロボ太は自身のスマホを取り、相手の連絡先を決めてから鳴らし始め、スマホを耳に当てる。
「頼む……早く電話に出てくれ〜」
『ーーーーはい、もしもし?』
「おぉ!電話に出れたぁ!」
『おや?その声はロボ太ですか?あれからどうですか、真島との関係は?』
ロボ太の電話相手は、以前彼が受けた依頼……“ウォールナットの暗殺“を依頼された
「あ〜もう最悪だよ!おたくらの依頼主であるボスにさ……って、今はそんな事を言っている場合じゃない!アンタらのボスに聞きたい事があるんだ!」
『聞きたい事?』
「今話題になっているあの巨大ロボットだ!ほら、今もニュースで話題になっているあの謎の巨大人型ロボット!」
『巨大人型ロボット……なるほど。それはつまり、私達が知っていると?』
「おぉ、そうだ、その通りだ!話が早くて助かる!アンタらのボスは何か知っているんじゃ〜」
『知らない』
「━━━へぇ?」
『“知らない”と仰っています。ちなみになんですけど、私も何一つ知りません。』
「………う、嘘だぁ!あんな宇宙まで行ける巨大ロボットをアンタらが知らないわけないだろ!?」
『知っていれば教えています。それに貴方は日本最高のハッカーですから、調べる事ができるのでは?』
「うぐっ!そ……それは……『それと、忘れてはいないと思いますが、うまく真島とバランスを取ってください。それではこれで…』…え?ちょ、ちょっとまーー」
「━━━━」
唯一の希望が崩れ落ち、向こうからの通話が切れてしまい、一人となったロボ太は、全身を猛烈に震わせる。
「こ、こいつら……揃いも揃ってバランスを取れって………コイツらマジで〜〜〜!!!」
ズリッ
「━━━あ」
ドゴォン!!!
その時、床に捨てたエナジードリンクの空き缶を軽く踏んでしまい、バランスを崩し、その場で転んでしまったロボ太。
「チク……ショウ………」チーン
★★★
〜同時刻〜
一方別の場所で、ロボ太からの通話を切った一人の女性……
「どうやら、ロボ太は相当苦労しているようですね。」
「だろうな……」
輪郭線の薄い背広姿の長身で、黄土色の髪を七三に分けている男は、姫蒲に対し無感動に返す。また、男の紺色のスーツの左襟には
夕日の差し込んだシックな調度品が置かれたオフィス。パソコンには流れるニュースやその他の映像や画像などが、パソコンの画面をでかでかと占領している。
「確かに……ロボ太君が苦戦する訳だ……」
男は優しく、それでいて冷酷な微笑みを浮かべて画面に映っている映像を観る。
「まさか……宇宙にまで現れるとは……想定外だね……」
そこには、複数の謎の巨大人型兵器の姿が映り込んでいた。
「東京の街に現れた時………正直、私も驚いたよ……」
スポーツ、科学、文学、芸能など、あらゆる分野の天才を世界中探し出し、無償の支援を行なっているが、その中には“殺し“の才能までも含まれている。例えそれが、後に凶悪な殺人鬼になってしまう才能だろうが、戦争を起こしてしまう程の才能であろうが……アラン機関にとっては“神からのギフト“であり、手段を選ばずその者に支援を送り続けている。 才能を開花させるためであればチルドレン同士に殺し合いをさせる事も厭わないし、逆にチルドレン同士が何らかの形で手を組む事になっても、咎めるような規則はない。
しかし、東京の街に現れた謎の巨大人型兵器は、アラン機関からしてもかなりイレギュラーな存在である。なぜなら、その巨人の存在は支援したのでもなく、初めて見るどころか、最初から存在すら知らなかったからである。
さらに驚く事に、機関が支援した10式改を無傷のまま、圧倒的な戦力で撃破してしまった。しかもそれだけでなく、航空機を救った変形機や宇宙に現れた新たな巨人や母船についても、大きく驚かされていた。この事について、組織内部であらゆる情報を調べたが、“アランチルドレン“である記録は一切載ってなく、結局どこの国がどうやって造ったかも不明である。
本来アラン機関の役割は、世界中にいる天才を探し出して無償の支援を行う事。その支援する者の『才能』には見境する必要もなく、正か邪かの区別もしない。だが、謎の巨大人型ロボットに関しては、アラン機関内部では賛否用論であった。
賛成派は、この
反対派は、才能を持つ者を邪魔してしまう可能性も考え、この世界から排除しようと試みる者もいた。
未だに組織内での結論は、まだ出ていない。
しかし、そんな組織のエージェントの一人でもある男は、そんな事をどうでもいいと思ったのか、特に気にしていなかった。
今男は、画面に映っている巨人達……MS達の活動をまるでSF映画を観ているかのように楽しんでいる。特に彼は…この映像中で陸上や水中での戦闘をとても気に入ったようだ。ちなみに水中の出来事に関しては、テレビやネット上には公開されていないが、ロボ太から送られた映像を男が観ている。
「素晴らしい……もしもこれが一つの“才能”であるならば、我々はその者に援助を惜しみなく与えなければならない。神からの才能をこの世界で輝かせる可能性があるからこそ、私達アラン機関の使命なのだ。例えそれが、国の一つや二つをひっくり返す事だとしても……」
と、楽しそうに語りながらも、男は姫蒲に問い掛ける。
「そういえば、新型補給機を開発した彼らは今どうしているんだい?」
「先日の自衛隊新型戦車の失敗に続き、今回の新型補給機にも失敗してしまい、もはや次の計画を進む自信が無いかと。しかも、世間からの批判の声が多く……もはや
「うむ……彼らには確かに『開発』の才能があった。アラン機関は彼らの支援をしていてね。もしも成功していれば、我々も支援し続けようと思っていたのだが、まさかこんな事になっているとは残念だよ。恐らく、アラン機関は彼らを
「そうですか……それは残念ですね。」
処分……それを聞いた姫蒲はどうでも良さそうに返すが、男も特に気にする様子もなく、会話を続ける。
「しかし、今私はこの巨人達に非常に興味を持っているよ。地上、空、海、更に宇宙まで行けるとは……一体どこの誰が造ったのだろうか。ぜひ一度だけ、その開発者に会ってみたいものだ……いや。もしかしたら、
男は、赤い制服の少女を脳内に浮かび、面白そうに呟くと、姫蒲がつられるように無機質な声で男に話しかける。
「何やら……楽しそうですね……」
「あぁ……いろんな意味でね……」
画面に映っている映像を再び目を向ける男……
特に、地上、空中、水中、さらに宇宙での活動をしているMS達の姿を眺めている吉松の様子は、まるで“新しいオモチャを見つけた“かのように、ニヤリと笑う……
★★★
「へ、ヘックシュン!!!!」
「うぉい!?大丈夫蒼夜君?」
「もしかして、風邪ですか蒼夜さん?」
「だ……大丈……夫です……(なんか最近、誰かに見られているような視線が…)」ブルブル
その頃、喫茶店『リコリコ』では、メンバー達の昼休憩が行われていた。そんな中、流しっぱなしにされているテレビからは、昨日の衝突事故についてのことが流されている。
《この事件により、人々は……》
《アメリカでは昨日、◯◯大統領はこの事について……》
《謎の巨大人型ロボットについて政府は、捕獲する事に…》
テレビの番組を切り替えるミズキ。しかし、全ての番組はニュース報道しか流れており、ほとんどの内容は謎の巨大人型ロボットである。それを眺めながら、ミズキもやれやれと息をつく。
「はぁ〜〜、昨日からもうず〜っとこの話題ばっかりだわ〜」
「そうですね。SNSでも、結構話題になりましたし……」
たきなはスマホの画面を見ながら語る。SNSでは、“宇宙人説“や“◯◯の都市伝説“など、多く投稿されていた。
同じく千束も自分のスマホでたきなとSNSの反応やネットニュースを見ており、彼女も難しい表情をする。
「う〜〜〜ん……でも宇宙飛行士さん達を助けたんだよ。しかも、アイ……なんちゃらを直してくれたんだよ〜」
「ISSです。確かにそうかもしれませんが……未だに彼らの目的は分かりませんよ。」
「そうだよね…………それはそうとさ、蒼夜君はどう思うの?」
「(ギック!?)……い……いい……ロボット……達だと……思いま…す…」
「だよね〜〜やっぱり男の子はそう思いたいよね〜!」
「いや、男子全員がそうとは思いませんが……千束。」
「(あっぶね〜〜〜〜、一瞬バレたかと思ったわ〜〜)」
ーーと勘違いし、内心で焦る蒼夜。それもそのはず、宇宙に現れた新たな謎の巨大ロボット……エクリプスガンダムを操縦していたのは、蒼夜であり、宇宙での活動も行ったのも彼と彼の友達…ハロ達とヴェーダも同じく、宇宙での救出と修復活動を行なっていた。ちなみに蒼夜は昨夜、宇宙から地球に帰還したばかりである。
「まぁまぁ〜、それはそうとクルミは?」
「昨日からまた引きこもりよ。ど〜〜〜せ、このロボットについて調べているでしょうね、働きもせずにあのクソガキが!」
「でしょうね……ところで、店長は?」
「楠木と電話しているらしいわよ〜〜〜」
「え?司令とですか?」
「ん?……楠木……司令……?」
「たきな!ミズキ!」コソコソ
「ーーーーーあ、やっべ……」
「…っ!え、えっと…「あ〜〜ほ、ほら!く、楠木さんというのは、先生のお友達で、私達が勝手につけたニックネームだよねぇ〜たきな!」……そ、そうでした!ですよね、ミズキさん!」
「へぇ!?……あ、あ〜そうだったわね〜」
「(……今一瞬、誤魔化したよね……)」
★★★
「なるほど、つまりそっちは未だに進展なし……ということか。」
『えぇ、正直悔しいですが…今の所有力な情報は何一つ見つかりませんね。』
一方、調理室の裏側でスマホの画面を見るミカは、ビデオ通話しながら、画面越しの映っている楠木と会話している。なお、二人が会話している内容は、謎の巨大人型ロボットの事である。
「それで、上層部の方はどうなんだ?」
『もちろん黙ってはいませんよ。特に多かったのは、あの巨大人型兵器をなんとしてでも捕獲、もしくは破壊しろと命令出されていましたからね。』
「捕獲はまだ分からないが……そもそもあれを破壊する事なんてできるのか?」
『さぁ、少なくとも私は不可能だと思いますよ。なぜなら向こうは、光線を放つ兵器どころか、宇宙まで行ける技術力を持っているので。』
「あの映像を見る限り、まだ見せていない他の兵器を持っていると考えてもいいだろうな。しかしどうするつもりだ?ただでさえラジアータでも、未だに正体どころか、居場所すら見つけられていないんだろ?」
『えぇ、それこそ本当に苦労しますよ。もちろん、
「
簡単に答えれば、少年版リコリス。また、リリベルの指揮官は虎杖と言う名の男が司令であり、リコリスの司令でもある楠木と同程度の権限を持っている。ちなみに、旧電波塔事件に因縁があるのか、多くのリリベルは千束の事を
『当然、東京の街で起きた事件以来、上層部の命令で既に動き始めていますよ。まぁ、向こうもまだ何一つ情報を見つかっていないらしいですがね。』
「まぁ、そうだろうな…………それはそうと楠木。」
『…ん?』
「お前、
『……』
ミカの問いかけを聞いた楠木は、謎の間を開ける。画面越しであり、ミカの視点から見れば、楠木の目には少しクマができているようにも見え、髪も少しボサボサになっている。
『ーーーその……上層部から追加の仕事を任されていまして……昨日から…』
「………そうか……」
『では、この後仕事が残っていますので、また連絡します。』
そう言って、楠木からの通話が切れる。
「楠木……………お前も苦労しているな……」
★★★
そして時は、午後6時後半となり……
「(ふぅ、今日も仕事頑張ったわぁ〜〜)」
営業終了時間となったリコリコで、調理室での掃除を終えた蒼夜は、私服に着替えようと、更衣室へ向かう。
「(楠木……司令……これもやっぱり、リコリスとなんか関係あるかな……)」
ーーと、昼で彼女達から出た言葉を思い出しながら、蒼夜は更衣室のドアを開ける。
「(まぁ、とりあえず帰ってから考えrーーーー)」
その時、途中で言葉を途切れた蒼夜。開けたドアのその先には…………
「………………え」
「…………は?」
店の制服を脱いだばかりであろう
「え………えぇ………」
「━━━」
思わない展開で、彼らは固まってしまった………
そして数秒が経ち、千束は火が出そうなくらいみるみる顔が真っ赤に染まる。
一方、蒼夜は………
「(ーーーーえ………な……………へ……)」
この状況に追い付いていないのか、内心では完全に困惑している……そして更に……
「千束!蒼夜さん!店長から買い出しを頼まれていますけど、何か…………え?」
いろんな意味で最悪な状況となった更衣室に、たきながやってきた。しかし彼女がここへ来た途端、彼女の表情は、信じられない光景を見てしまったかのような表情を表している。
「え、え、えぇぇ………」
たきなも同じく困惑し、徐々に顔を赤くする。
だがその直後、ずっと下着状態である千束は、顔をさらに真っ赤にし、自身の右手を強く握り締めた。
そして彼女は勢いよく、蒼夜の方に向かって飛び出す。
「(…………え………)」
その場で未だにポツンと立っている蒼夜は、目の前に千束の右手がこっちに接近している事に気づく。
「(ーーーあ、これは………)」
ヤバいやつだ……と危機を感じた蒼夜だが、既に遅かった
ボッコォ!!!!
「━━ぐへ!?」
千束の口から出たその言葉ともに蒼夜は殴り飛ばされ、壁に背中をうちつけるのだった。何より、千束が蒼夜の顔面を殴った時の握力は、完全に
そしてこの時、蒼夜は内心で静かにこう語った………
「(これが、“の◯太さんのエッチ!”と言うやつか…)……カハッ……」チーン
意識が朦朧としている中、彼はそう思った………
〜おまけ〜
ミカとの通話を終えた楠木。その時、ビニール袋を持ってきた秘書が現れた。
「司令、頭痛薬を買ってきました。どうぞ…」
「あぁ……助かる。」
「いいえ……それとこれも…」
「ん?………これは……」
「
「…………すまん……」
※ どうやら、頭痛だけでなく、胃腸にもダメージを負ったらしい楠木司令。
裏の組織…アラン機関、しかもあの吉さんに目をつけられている一般人君。さぁ、今後どうなりますかね〜(笑)
次回からは、しばらく日常回であります。また、ようやくリコリコ原作シーンに突入です。
それでは、次回もお楽しみに!