暗い迷宮へ、財宝を求めて一人の探索者が足を踏み入れる。


四方迷宮TRPG(作:川村人志)のリプレイです。
https://talto.cc/projects/q-eW2P2-QBPJLuGaAsjn6

「Breathless(ブレスレス)」というシステムが使用されています。


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みんなも、一人用TRPG、やろう!

推敲しないで投げてるので、誤字報告とかあったらお願いします。
プレイした感想とかはあとがきに書いております。

ライセンス:
This work is based on Breathless, product of Fari RPGs (https://farirpgs.com/), developed and authored by René-Pier Deshaies-Gélinas , and licensed for our use under the Creative Commons Attribution 4.0 License (https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/)

和訳
この作品は、René-Pier Deshaies-Gélinasによって開発・執筆された、Fari RPGs (https://farirpgs.com/) 制作のBreathlessに基づいて作られたものであり、クリ
エイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/)のもとで使用することを許可されています。


subtitle

息を吸い込み、吐き出す。

痛いほどの静寂の中に、自分の呼吸音が溶けて消えていく。

暗い迷宮の中、僕は、独りだ。

 

----

 

青年はシーカー、迷宮探索者だ。名前はゲミノス。

どうということない普通の家庭に生まれた彼は、またどうということないよくある悲劇に巻き込まれた。

両親との死別。共働きであった両親は、仕事場で起きた事故によりこの世を去ったのだ。

 

突然、地面に空いた無数の穴。

 

世界各地で確認されたその現象。そのうちの一つは偶然にも、とある場所を襲った。

地面がなくなったことによる崩落。生き埋め。施設の破壊。

何より、穴から這い出してきた怪物たちにより、多くの人々が骸となった。

その日より、青年の世界は変わってしまったのだ。

まあ、よくある悲劇でしかないだろう。

 

 

 

いくらかの補償金と周囲からの同情と引き換えに、当時の少年から両親を奪った大穴。

そこは時とともに、底に眠る財宝を求めるシーカーたちの飯のタネとなっていた。

一攫千金の可能性をもたらす、希望の存在ーーそんな目で迷宮を見る者たちの中に、あの青年も混じっていた。

 

 

 

穴の出現は、世界に大混乱を巻き起こした。

そんな中で、両親を失った少年ーーその程度の存在が顧みられることもなく。

 

穴の出現は、世界に一攫千金の希望をもたらした。

そんな中で、穴は危険な存在だーーそんな反世論の主張が受け入れられるはずもなく。

 

穴によって人生を狂わせられた少年は、

穴によって自分の身の証を立てる、

そんな者になっていた。

 

----

 

事前情報なしの単独探査というのは、ゲミノスにとって度々回されてくる仕事だった。

 

幼少期の大切な時期に起こった劇的な生活変化。

それは彼の筋力や人間的魅力に少なくない悪影響をもたらした。

しかし、彼は依然としてここに立ち続けている。

 

周囲からひっきりなしの悪意が注がれる環境は、彼の思考を研ぎ澄ませた。

静かに慎重に安全な場所を渡り、時には遠距離から敵を排除する。

何より、くすぶり続けた穴への不信感は功名心の一切を鈍らせ、高い生還能力に変じていた。

 

初突入は成果も見込めるが、何より生還率が低い。

功名心に流行ったシーカーたちが何組も飲み込まれた迷宮が、一切の情報なしというのもままある話。

支援者の立場からすれば、生還率の高いシーカーは喉から手が出るほど待ち望んでいた人材であった。

 

かくして、彼は迷宮に潜る。

 

----

 

突入地点から歩きながら、装備を再確認する。

銃砲良し。運搬袋良し。食料10単位。

コンパスとカンテラを手に、まずは南へと歩を進める。

 

寒々とした迷宮の中を、音も立てずに進む。

やがて、闇に慣れきった視界に、通路が途切れるのが映る。

カンテラの明かりを絞り、聞き耳を立て、ゆっくりと、通路の先を覗き込む。

 

動くもの

 

 

ーーーーなし。

 

 

通行を妨げる兆候

 

 

ーーーーなし。

 

 

そろりと、部屋の中に入り込む。

部屋の中には、何かが散らかっていた。

近づくと、明かりの中に浮かび上がったのはーー鉱物。

 

迷宮で採集できる代表的な産出物だ。

あたりを見回し、いくつか目ぼしい塊を拾い上げ、荷物にしまう。

幸先がいい。

 

 

 

代わり映えしない迷宮の中を今度は東へ進む。

方角は外の常識とはずれているが、方向が固定できるなら同じことだ。

通路の途切れ目から、先を覗き込む。

 

 

ーーーー危険なしと断定。

 

明かりに照らし出されたのは、いくつかの人工物らしきもの。

迷宮そのものが自然の産物なのか、古代文明の跡地なのか。

確かなのは、迷宮産の財宝には明らかに人工物らしきものが含まれる事。

 

そして、探索の手助けになりそうなものもある、ということ。

 

いくつかの遺物を回収したゲミノスが、何気なく布を払い除けたときに気づいた。

布のローブらしきもの、その手を触れた部分の色が変わっている。

試しに拾い上げると、ゆっくりと目立たない色に変わってゆく。

 

時間を割いて試した結果、壁沿いに動くと保護色のようになることを確認できた。

ある程度の迷彩効果が期待できそうだ。

これも回収して先へと進む。

 

 

 

迷宮の通路を進む。

部屋を覗き込む。

危険なしと見て侵入する。

 

目ぼしいものが見つからない。

この部屋はハズレだ。

携帯食料を口に押し込みつつ、先へと進む。

 

 

部屋を覗いて、危険を探る。

侵入して、部屋を探索する

ハズレ、次の部屋へ。

 

進行方向を変える。

次の部屋を探る、動体と物音なし。

侵入して探索、有用物なし。

 

 

通路が途切れる。次の部屋を探る。

動きを止めると、かすかに聞こえてくる息遣い。

これは、怪物だ。

 

部屋の中に巨大な獣が横たわっている。

動きはない。休眠に近い状態のようだが、一度動き出せば人間程度はたやすく肉塊にするだろう。

背負った武器に目を向ける。打ち倒すか、それとも……

 

頭を振って、先程のローブを羽織り、息をひそめる。

わざわざ危険を冒す必要はない。

ローブの仕組みが働いたことを認めてから、壁際をゆっくりと進んでいく。

 

獣の、背後を、ゆっくりと、通過する。

呼吸が、浅くなる。足音に、注意を払う。

 

ーー気づかれなかった。

 

 

進んだ先の通路で息をつき、短い休息をとる。

ここまで順調すぎたためか、気が緩んでいたようだ。

食料の残りは半分もない。撤退も視野にいれるべきだろう。

 

ーー迷宮内でやたらと空腹を覚える。というのは、シーカーの共通認識だ。

体が危険環境に適応するため、多くのエネルギーを消費しているとも。

空気に毒素が含まれており、体力を消耗させているとも。

 

様々な風説があるが、定かなことはわからない。

ただ、食料に気を使うべきということのみを覚えていれば良い。

餓死したシーカーの骸を見つけることは、それほど珍しくもないことなのだから。

 

 

深呼吸をする。胸の奥に冷たい空気が流れ込み、頭が心まで冷える。

大丈夫だ。僕は、まだ、生きている。

もう一度あるき出す。

 

 

たどり着いた次の部屋にも、怪物が居座っていた。

忙しない足音と唸り声、うっすらと漂う血の匂い。

見れば、部屋の片隅に無惨な死体が転がっている。

 

ーー上手く行けば、携行品を漁れるだろうか。

その考えに従い、背中の銃を構えて狙撃場所を探す。

息を潜め、引き金を、引いた。

 

怪物の頭が半ばまで吹き飛ぶ。賭けに勝てたようだ。

もう一度の射撃で止めを刺し、探索を開始する。

死体のバックパックから貴重品と、状態の良い食料を選んで抜き取る。

 

 

少しばかりの余裕を持って、進路を北に取る。

通路を抜けた先の部屋には、怪物の気配。

息をこらして、忍び込むスキをさぐる。

 

ーー目が合った。見られている。

怪物が、こちらのあたりに視線をさまよわせている。

ゲミノスの脳裏に、蛮勇という単語がよぎる。

 

しばし隠れた後、撤退した。無理はできない。

成果がなくとも、食料は減っていく。

先程の部屋に戻った後、次は東の通路を進む。

 

 

部屋では、怪物がゆっくりと動いていた。

その足元には、光るものがいくつか。回収を試みるには、奴を打倒しなければならない。

物陰に滑り込み、銃を構える。発砲。

 

その時おもむろに、怪物が体勢を下げた。

弾丸が空を切り裂き、発砲音だけが残る。

怪物が、こちらを向いた。

 

それを認識した瞬間、身を翻して全力で逃げる。

背後から迫る足音と咆哮の中で、この先の道を思い出し、なんとかまこうとする。

どれほど走ったのか忘れる頃、怪物の気配は消えていた。

 

 

いよいよ心許なくなった食料を口に運びつつ、最後の西の通路へ踏み出す。

通路の先にあった部屋には、怪物は見当たらない。

いくらかの遺物が転がる中から、目ぼしいものを拾い上げる。

 

 

大分減った食料と行程を思い返し、撤退に移る。

距離は問題ないが、問題は一つ。

一箇所、怪物が生きている部屋を通る必要がある。

 

思考を回す。被害を避け、無事に帰還するにはどうすれば良いのか。

探索の疲労により、パフォーマンスは低下している。

その上でただ一度、確実に通り抜ける方法は……

 

程なく、部屋にたどり着いた。

投げ込まれた死体を貪る怪物を横目に、通過を試みる。

……怪物が追ってくることはなかった。

 

 

突入地点に到達。帰還成功。

 

----

 

連絡員に報告を終えると、群がっていた同業者が散っていった。

 

ゲミノスの同業者からの評判はよくも悪くもない。

愛想がなく、迷宮を敵視しているのがマイナス。

情報をよく持ち帰り、財宝を荒らさないのがプラスで釣り合っている。

 

今回の探索も大した稼ぎにはならなかった。

情報報奨がなければ、数日分の生活費で足が出そうなもの。

ゲミノスの未来もまた、迷宮と同じ暗闇に沈んでいる。

 

彼の往く道に、光が差し込むことはあるのだろうか。

 

 




ゲーム進行ログ
name:ゲミノス
踏破系{筋力4 命中8 魅力4} 通過系{敏捷4 隠密6 思考10}
食料10 ストレス0 財宝0 医療キット所持

ラウンド<1>
[e6]を探索、財宝部屋を発見。[e6]へ移動を試みる。財宝部屋を踏破。行動判定「d20 = 2」1点相当の財宝を獲得。

<1>
[e6]=tresure,move[e6],d20=2,money+1
food-1,keepon
<2>
[f6]=tresure,move[f6],d20=15,money+1,get[通過d6]item
food-1,keepon
<3>
[f5]=empty,move[f5]
food-1,keepon
<4>
[f4]=empty,move[f4]
food-1,keepon
<5>
[g4]=empty,move[g4]
food-1,keepon
<6>
[g3]=monster,move[g3],[通過d6=4],ok!
item[通過d4]lost,food-1,keepon
<7>
[g2]=monster,move[g2],[命中d8=6],great!,money+1,food+3
food-1,keepon
<8>
[g1]=monster,move[g1],[隠密d6=2],miss!,stress+1
food-1,keepon
<9>
[h2]=monster,move[h2],[命中d6=1],miss!,stress+1
food-1,keepon
<10>
[f2]=tresure,move[f2],d20=13,money+1
food-1,escape
<11>
move[g2][g3]=monster,[思考d10=9],ok!,food-1
<12>
move[g4][f4]=safe,food-1
<13>
move[f5][e5],survived!


遊んだ感想
これスコアの上ブレ狙うなら踏破キャラ優勢では?
雰囲気が楽しかった。

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