ひろがるスカイ!プリキュア 炎と氷の竜   作:水甲

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10 二人の絆

突如として現れたランボーグだが、これまでよりも強い気配を感じた。

 

『脇役の皆様にお知らせ致します。邪魔くせーので、白線の外側までお下がり下さい!下がれっつってんだろオラッ!出てこいプリキュア!どっちがTUEEEEかはっきりさせてやる!そしてプリンセスはいただくのねん!』

 

あのカバ野郎……本気みたいだな。仕方ない。話し合いは後にして……

 

「ましろさん、エルちゃんをお願いします!」

 

ソラはプリキュアに変身して、一人でランボーグに向かっていく。

 

「あの馬鹿!」

 

俺もスカイの後を追うが……

 

「みーつけた!」

 

不意に背後から巨大な岩が襲いかかり、俺は地面に落とされた。

 

「この攻撃は……お前か!」

 

「そうだよ。私だよ!アスだよ」

 

黄色の髪の少女アス。こいつもこっちに来てたのかよ。しかもめんどくさい奴だし……

 

「さぁ!遊ぼうよ!久しぶりに!」

 

「遊んでる暇はない!」

 

互いの拳がぶつかり合うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

桜空side

 

スカイは一人でランボーグと戦い。ノアは謎の少女と戦ってる。しかもスカイのスカイパンチが力負けして吹き飛ばされてるし

 

「早く行かないと!」

 

「で、でもエルちゃんが……

 

エルちゃんを一人にしておくのは危険だし、ましろもスカイの所へ行きたがってるけど、どうしたら……

そんなことを考えているとエルちゃんのゆりかごが光だし、ひとりでに浮き出した。

 

「これって、もしかしておばあちゃんが?ありがと過ぎるよおばあちゃん!」

 

「それなら行くしかない!」

 

ましろはプリキュアに変身し、スカイの所へ。僕もノアの所へと向かった

 

「ノア!」

 

「桜空!お前はスカイのところに!」

 

「いや、ノアが行ってくれ!こいつは僕が何とかする!」

 

「…………普通なら断るところだけど、今はスカイの事が心配だ。任せるぞ」

 

「あぁ!」

 

ノアを見送り、僕は目の前の少女を見つめた。こいつも竜なのか?

 

「君……グーリの気配を感じるね。もしかしてグーリと融合してる?」

 

『そんなところだ。アス。』

 

グーリが姿を現し、そう告げるとアスは嬉しそうな笑顔をしていた。

 

「あはは、まさかグーリにも会えるなんてね!しかも人間と融合してるなんて……面白いね!楽しめそうだよ!」

 

殴りかかってくるアス。僕はアスの拳を防ぐが、何て重い拳なんだ……

 

「気を付けろ。奴の攻撃は重いぞ」

 

「全力を出してるってことか?」

 

「いいや、加減をしてるみたいだ」

 

「加減するに決まってるででしょ!戦いは長く続けた方が楽しいじゃない!」

 

パンチの連打を放ち続けるアス。こんなパンチを防ぎ続けるのは……

 

「くっ!?」

 

距離を置いて、少し考えようとするが……

 

「あはは、逃げても無駄だよ!」

 

アスは口から土石流を放つ。これは……ブレス!?僕は防御しようとするがそのまま飲み込まれる。

 

「ねぇ、ねぇ、もう終わり?」

 

「くっ……」

 

近距離だとあの重い攻撃……遠距離だとあの土石流のブレス。今の僕では……でも……

 

「任された以上……やるしかない!」

 

「いいね!最高に楽しもうよ!」

 

更にパンチを繰り出してくるアス。僕は防ぎつつ……ほんの少しだけでもいい。奴の隙を見つけないと…………それに普通のパンチじゃダメだ……

多分後でましろに怒られそうだし、泣かれそうだけど…………

 

「さぁ!これに耐えられるかな?」

 

大きく振りかぶった瞬間、僕は全力でアスの身体を殴り、アスは吹き飛んだ。

殴った衝撃で右手が裂けて血だらけになったが…………

 

「どうだ……?」

 

吹き飛んだアスは笑みを浮かべていた。ダメージはあるみたいだけど……

 

「あはは、あははははは!いいね!本当に楽しめそうだよ!それじゃ今度は…………」

 

突然悪寒が走った。なんだ?これ……殺気?いや、違う。恐怖なのか?

 

「止めておけ」

 

不意に声が聞こえた瞬間、アスの肩を掴む男がいた。あれは……

 

「何よ。フウまで来たの?」

 

「ここで本気を出したらこの街は崩壊する。それは好ましくない」

 

「相変わらず平和主義だね。まぁいいや、また今度遊ぼうね。グーリの器くん」

 

アスは姿を消し、残ったフウという男は……

 

「あまり無理をするな。グーリの力はいずれ馴染む」

 

「フウ……貴様まで来ているのか」

 

「この街はそういう場所だからな。安心しろ。俺は敵にはならない」

 

フウも姿を消した。なんというか助けられた感じだけど…………

 

「グーリ……僕はまだまだだな」

 

「当たり前だ。力の制御は出来てるがな」

 

もっと頑張らないと……とりあえず今はプリズムたちの所に!

 

 

 

 

 

ノアside

 

プリズムに遅れてスカイの所へと駆けつけるが、どうにもまだプリズムが戦うことを嫌がってるスカイ。

そんなのお構いなしにランボーグが攻撃を仕掛けてくるが、プリズムはスカイを突き飛ばして、ランボーグの攻撃を回避させ、二人は近くの路地裏に隠れた。俺もそこへ向かうと……

 

「大丈夫か?二人とも!」

 

「ノア……」

 

「危なかった……今は言い争ってる場合じゃないよ。一緒に戦おう? ね?」

 

「できません……」

 

「でも……」

 

「スカイ……お前は……」

 

普通なら意地を張るなと叱るところだが、スカイの様子を見る限り違う感じがする。俺はスカイの気持ちをハッキリと自分で言うのを待った。

 

「友達だから……」

 

「え?」

 

「ましろさんは、私の初めての友達だから!」

 

「…………プリズム。スカイはこうして友達が出来たのは本当に初めてなんだ」

 

「ノアさんは……」

 

「俺は家族みたいなものだ。友達とは違う。だからこそスカイは……」

 

「そうです……あの日、あの瞬間から、私は、ヒーローになるためのトレーニングを始めました……」

 

ひたすらトレーニングを続けていく毎日。年の近い子と遊んだりすることはなかった。俺自身もスカイには友達を作らないのかと言うが、断っていた。

 

「自分で決めた事です。だから、自分で受け止めるしかないんです……」

 

スカイは戒めとして、手帳に『独りぼっちを恐れない。それがヒーロー』と記していた。だがそんなスカイに……

 

「でも、友達ができました……ワガママです……分かってます……でも、怖いんです! ましろさんが傷付くなんて! そんなの絶対に嫌だ!」

 

「スカイ……」

 

「だったら、1人の方がいい……私、1人で戦います!」

 

「そんな……」

 

こういうとき俺が何かしら言えれば良いんだが、俺よりもプリズムに任せた方が良いのかもしれないな。

そう思っていると、ランボーグに乗ったカバトンに見つかる俺たち。

 

「みーつけた!」

 

「しまった!」

 

「もう少し話し合いをさせてやれよ!」

 

俺はブレスを吐き、ランボーグの視界を塞ぐが、ランボーグはビルを破壊しながら、こっちに向かってこようとしている。俺たちは一旦逃げ出すが、ランボーグは追ってくる

 

「私が囮になります!」

 

「二言目には、それ言うよね! もう1人じゃないんだよ!」

 

「1人じゃないから怖いんです!」

 

「分かったよ!」

 

「え?」

 

「友達が傷付くのが怖いって言うなら、私、友達やめる!」

 

「えぇ!?」

 

「たった今から私達は、友達じゃなくて、パートナーって事で、どうかな?」

 

「じゃあ、相棒! コンビ! ペア! 他に何かある?」

 

「知りません!」

 

「そんなの言葉遊びです!」

 

「逃げながら喧嘩をするなよ……エルも悲しそうだぞ」

 

二人の言い争いを見て、泣きそうなエル。二人はそんなエルをあやしていた。

 

「ケンカしてるんじゃないんですよ!」

 

「そうそう! 泣かないで! ほら!」

 

そんなことをしている内にランボーグが攻撃を仕掛けてきて、スカイを吹き飛ばし、残ったエルを捕まえようとするランボーグ。プリズムは咄嗟に駆けつけ、

 

「あぁ……」

 

多分今のスカイには夢の光景が浮かんでいるのかもしれないが……

 

「はァァァァ!」

 

プリズムは二つの光弾を放つが、ランボーグにその光弾を掴まれた。その瞬間

 

「弾けて!」

 

光弾が弾けて、ランボーグの視界を奪う。更に追撃として下から桜空が来て、ランボーグを思いきり殴る。

 

「壁ジャンプ……怖すぎだろ」

 

「無茶をするな……」

 

「二人は?」

 

「見てろ」

 

俺たちはスカイたち二人の様子を見つめた

 

「駄目だ……友達以外の言い方、見つからないや。パートナーとか相棒とか、そうじゃなくて、あなたは私の友達。あなたが心配だよ。助けたいよ……気持ちは同じ……それって、一緒に戦う理由にならないかな?」

 

手を差し伸べるプリズム。スカイはプリズムの隣に並び立つと……

 

「やろう、スカイ!」

 

「はい、プリズム!」

 

「やっと、その名前で呼んでくれたね!」

 

二人の絆が深まった瞬間、エルがプリキュアと叫び、新たなスカイトーンが現れた。

 

「これは……」

 

「エルちゃんの新しい力!」

 

二人は頷きあうと……新たなスカイトーン。スカイトーンWシャイニングをスカイミラージュに装着し

 

「スカイブルー!」

 

「プリズムホワイト!」

 

ランボーグを円盤の中へ入れ込ませ、

 

「プリキュア・アップドラフト・シャイニング!」

 

眩い光でランボーグを浄化するのであった。

カバトンは危険を察知したのか逃げ出したみたいだな。

 

 

 

 

 

 

ビルの屋上で、夕陽を見つめる二人。スカイはプリズムの手を握りしめていた。

 

「一件落着か」

 

「そうではないぞ。ノア」

 

「そういえばアスは撤退させたのか?」

 

「撤退したというか……させられたというか……」

 

「フウまで来ていた」

 

フウか……あいつが来ているのは驚きだが……

 

「今はアスだな。とりあえず桜空」

 

「何?」

 

「その傷……プリズムがもの凄く見てるぞ」

 

「あ……」

 

その後、桜空は無茶をしたことをプリズムに怒られるのであった。

 

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