ひろがるスカイ!プリキュア 炎と氷の竜   作:水甲

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110 一人で背負い込まない

ノアside

 

ある日の練習中、たまきがソラや部員たちに肘の手術について聞かされた。手術をして、リハビリをすれば前みたいに投げられるようになるらしいが今度の大会には間に合わないらしい

たまきはそれではダメだと思い、大会が終わったあとに手術を受けるから今度の大会で投げさせてほしいと言うが……

 

「駄目だ……野球、続けたいんでしょ?」

    

「はい……」

 

「それなら、お医者さんの言う通り、酷くなる前に手術するべきだよ」

   

「でも、連続優勝がかかってるんですよ? それに、かなめ先輩は卒業しちゃうから……これが最後の大会なのに……」

 

「たまきさん……」

 

「落ち込むのは、そこまで! 私達がこんなんじゃ、たまきも安心して手術受けられないだろ!」

 

「そうだよね……私達、ソラさんに鍛えてもらって、どんどん強くなってるもん!」

 

「たまきの分まで絶対に勝ってみせるから!」

 

「みんな……」

 

「うん! みんな、絶対勝ってよね!」

 

明るく振る舞っているが……あの様子だとな……

ソラも心配し、片付けの最中にかなめに話していた。

 

「たまきさん、大丈夫でしょうか?」

 

「明るく振舞っていたけど、辛いと思う……」

 

「どうして……」

 

「だって、たまきはエースだから。エースは、チームの勝利を背負って、たった1人でマウンドに立つ……チームの中心だし、みんなを引っ張っていかなきゃいけない……だから、辛いとか怖いとか、みんなの前で言えなかったんじゃないかな?実は、次の大会で、たまきの代わりに投げるの、私なんだ……」

 

「かなめ先輩が!?」

 

「ソラさんに沢山鍛えてもらったから、大丈夫だよ!それに、たまきに、自分が休んだせいで負けたなんて思ってほしくない……だから、絶対に勝ってみせる」

 

 

 

 

 

 

 

「俺には分からないことだな」

 

「何がですか?」

 

ソラとましろ、桜空と帰る中、俺はソラにあることを話していた

 

「怪我に関してだ。人間は怪我をすれば治るにも時間がかかる。下手すれば二度と好きなスポーツを出来なくなる。完全に治しても精神的な問題が起こる」

 

「ノア……竜は違うんですか?」

 

「竜は基本的に怪我をしても直ぐに治る。人間とは本当に違うからこそ、分からない事がある」

 

「……ですが分かる事があります」

 

「ん?」

 

「ノアが怪我をしたら私はすごく心配します。直ぐに治るからと言っても……それでも心配です。ノアも同じですよね?私が怪我をしたら……」

 

「……そうだな。心配するな」

 

「それに気持ちに寄り添えることも出来ますから……」

 

「そうか……とは言え」

 

前を歩く桜空とましろを見つめた。桜空の場合は心配かけているのに無茶をしている……本当に取り返しのつかないことをやらかさなければいいんだけどな……

 

「ましろさん、桜空さんの事心配してますけど……桜空さんは気がついているのでしょうか?」

 

「さぁな……」

 

気が付いていても……無茶をしそうだな

 

 

 

 

 

それから数日後の大会当日、どうにも手術の日と試合の日が重なったらしい。とは言えそれでも野球部員はたまきの為に頑張ろうと言う気持ちで試合に望もうとしていたが……たまきが病院からいなくなったとの連絡があった。ソラたちと共にたまきを探すことになった。

俺は色々と探し回っているとグランドにソラとたまきの二人がいるのを見つけたが……たまきはどうにも思い詰めている表情をしていた

 

『エース失格だよね……私、大会には出られないし、病院からは逃げ出すし……』

 

『そんな事ありません! 怖いですよね……分かります……』

 

『ソラさんには分からないよ!野球が好きで、野球ばっかやってきたの! なのに、肘は手術しなきゃだし、私のせいでチームが負けちゃうかもしれないんだよ!みんながグラウンドにいるのに、私は1人で病院にいて、こんな気持ち、分かる訳ない……』

 

『たまきさん……』

 

思った以上に精神的に追い詰められていたみたいだな。ソラはどうしたらいいのか分からず、言葉に迷っていた。そんなとき……ソラたちの前にスキアヘッドが現れた

 

「プリキュア」

 

「あなたは!」

 

「ここで消えてもらう。アンダーグエナジー!召喚!」

 

スキアヘッドはピッチングマシーンとグローブからキョーボーグを生み出した。

 

『か、怪物……ソ、ソラさん……逃げないと!』

 

『分かります……一人ぼっちで戦う気持ち……』

 

ソラはミラージュペンを取り出すと……

 

『ヒーローの出番です!』

 

ソラはプリキュアに変身する

 

『スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!スカイ!きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ!無限にひろがる青い空!キュアスカイ!』

 

プリキュアに変身し、キョーボーグに挑むが、スカイ一人ではかなり厳しい。俺は戦闘形態になり、キョーボーグを殴った

 

「ノア!」

 

「え?ノアさん?」

 

「スカイ!時間は稼ぐ!先ずは……」

 

「たまきさんを避難させます!」

 

スカイはたまきを抱え、グランドから離れようとしたが……突然水の柱が現れ、スカイの進行を妨害した

 

「これは!?」

 

「次に会うときは……敵同士……忘れてないですよね?」

 

キョーボーグの隣にはリウムの姿があった。

 

「リウムさん……」

 

「キョーボーグに……リウムか……」

 

俺は四元の力を解放し、キョーボーグとリウムを相手取る。スカイには隙を見つけて、避難するように伝えたが……リウムの水の刃が遮り続ける

 

「ソ、ソラさん、逃げよう……このままじゃ……」

 

「昔、こう思っていたんです……一人ぼっちを恐れない。それがヒーロー。でも、そうじゃないんだよって教えてくれた人がいて……そのおかげで、私は、もっとヒーローに近付けたと思っているんです……かなめ先輩から聞きました。エースは、チームの勝利を背負って、たった1人でマウンドに立つんだって……でも、1人で何もかも背負わないで下さい……」

 

「ソラさん……」

 

「私もたまきさんも、1人じゃない!」

 

このままキョーボーグもリウムの攻撃が続くと……避難させるのが難しい……四元の力を解放しているが……それでも力を抑えている状態だ。本気を出せば何とか出来るが、熱でたまきに被害が出る。どうしたらいいのか悩んでいると、リウムの氷の刃が凍りついた。

 

「お待たせ!」

 

キョーボーグが現れたことを察知し、桜空たちがやって来た。プリズムたちがキョーボーグを抑えている間、スカイはたまきを避難させ、桜空、アスはリウムに立ち塞がる中……俺は二人の前に出た

 

「グーリ。悪いが今日は少し譲ってもらうぞ」

 

『……分かった』

 

俺は星竜の力を借り、星炎竜となってリウムに挑む

 

「炎と水……水の方が有利だと思ってないか?」

 

俺は星炎を纏った拳でリウムの水の刃を殴ると水の刃が沸騰し始めた

 

「火力で水を蒸発させる……ですか……今日はここまでにしておきます。彼の様子を見たかったので……」

 

リウムはスカイたちと戦う桜空を見つめ、姿を消した。

 

 

 

 

桜空side

 

キョーボーグの攻撃を回避しながら、攻撃を繰り出していき、少しずつキョーボーグにダメージを与えていく。そんな中、スカイはプリズムから光弾を受取り、全力でキョーボーグに投げつけ、キョーボーグがダウンした。その隙に……

 

『マジェスティクルニクルン!ひろがる世界にテイクオフ!プリキュア・マジェスティック・ハレーション!』

 

マジェスティック・ハレーションでキョーボーグを浄化するのであった。

 

 

 

 

 

ノアside

 

それからたまきも気持ちを持ち直し、手術を受けることを決意した。野球部の試合も無事に一回戦を突破したのだった。

 

 

 

 

桜空side

 

「…………」

 

自分の部屋で僕はため息をついていた。するとグーリ、ノワールたちが姿を現した

 

「桜空……どうした?」

 

「まさか……前に邪竜と融合した影響が?」

 

「だとしたら皆にも……」

 

「……それが全く言っていいほど……影響がないんだ……」

 

多少影響が出ると思っていた。だけど全く無かった……もしかしたらましろとのイチャイチャ……想いがと思ったけど……

 

「まるで……いや、ましろとの想いだと思う」

 

まるで……邪の力が馴染んでいる?まさかな……




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