ひろがるスカイ!プリキュア 炎と氷の竜   作:水甲

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122 落ち葉の気持ち

ライside

 

キュアプリズム……確かましろとか言ったな……そいつとバッタモンダーがベンチで何か話してるけど……大丈夫か?

 

『落ち葉?』

 

『はい! 今度また、絵本のコンテストがあるので、応募しようと思って!』

   

『前回は駄目だったけど、今度こそ入選したくて!』

 

『絵本作家になる。それが君の夢だったね?』

 

『はい! 夢を叶えるために、頑張ってます!』

 

『頑張り屋さんだね』

 

バッタモンダーのことだからまた精神的に追い詰めようとかしてるんだろうけど……

 

「な、なぁライ」

 

「どうした?」

 

「あっちの方……やばくないか?」

 

テンペスターが指を指した方を見ると、あの二人から少し離れた木の陰に竜擬きがいたが……あれ、氷竜の力……溢れに溢れて木を凍らせてない?

 

「ど、どうするんだよ?」

 

「ど、どうしようもないだろ……」

 

「桜空、嫉妬してるね~」

 

「そうなんだ……ってアス!?」

 

さっき別れたばかりなのに何でまた僕のところにいるんだよ!?

 

「皆のところに合流しようとしたら、ライたちが何かしてるの見つけて……つい」

 

何かもうちょっとあるだろ……こう……あんなシリアスな話をして別れたのに……

 

「それよりも桜空は……あぁ何か嫉妬してしまっていることを反省し出してる」

 

「あの二人は……」

 

『でも、頑張っても上手くいかない事ってあるよね……』

 

『え?』

 

『頑張れば夢は叶う、なんて言うけど、必死に頑張ったって、夢が叶う人なんて、ほんの一握り……勝つのは、いつも、強い力や才能を持つ人達だ……その他大勢は、どんなに頑張ったところで、夢を叶える事なんてできない……だから、夢なんて見ない方がいい……辛い思いをするだけだから……どうせ最後は、落ち葉みたいに落ちて、消えてなくなるんだから-』

 

辛い思いをするなら夢なんて見ない方がいいか…………

 

「……そうだよな。いつか救われる。いつかやり返せる。そう夢を見続けていたこともあった……よ。僕も」

 

「そうだな……どんなに頑張っても……な」

 

だからこそ僕たちは……邪の力を求めた

 

「夢に才能とか関係あるのかな?」

 

「「はい?」」

 

「私にはそう思わない。確かに辛い思いをするときもある。叶わないから諦めることもあるけど…………私は最後まで諦めたりせず夢を追い続ける……そうすれば夢は叶う。そう思うよ」

 

「それはお前が……」

 

「それに後ろや下を向かずに前を向けば、少しは気持ちも明るくなるよ」

 

前を向くか……

とりあえずあの二人の様子を見るか

 

『紋田さん……辛い思い、してるんですか?』

 

『え?辛い? 僕が?』

 

『紋田さん、元気ないから……なんだか苦しそうで……もしかして、絵の事で悩んでるんですか?』

 

『やだな……全然そんな事ないよ……ただ落ち葉を見てると、そんな気持ちになるんだよ……緑だった葉っぱが枯れて、地に落ちて、踏まれて、みじめだなって……』

 

『落ち葉は全然みじめじゃないですよ』

 

『え?』

 

『木が葉を落とすのは、寒い冬を乗り越えるためなんです。冷たい空気に触れる面積を、少しでも減らすために』

 

『それは、木に切り捨てられたって事じゃ?』

 

『いいえ。落ちた葉っぱは、土になって、木の栄養になるんですよ!枯れた色も綺麗だし、落ちても頑張ってるって感じで、落ち葉、私は好きですよ!』

 

ましろがそう言うと、バッタモンダーは辛そうな顔をしながら、そのまま走り去っていった。

 

「根っこの部分か……」

 

とりあえず追いかけていくか。その前に……

 

「アス、付いてくるなよ」

 

「はいはい」

 

「行くぞ、テンペスター」

 

「お、おう……」

 

 

 

 

 

桜空side

 

本当に自分の嫉妬心をどうにかしたいと思いつつ、ましろの所に行く僕

 

「ましろ、誰かと話してたけど……」

 

「あ、桜空くん……さっき紋田さんと会って……私、傷つけるようなこと言ったのかな?」

 

「傷付ける?どうだろうな?傷つけたと言うより……ましろの優しさに触れるのが嫌だったんじゃないか?」

 

「私の?」

 

「だから逃げたんじゃないのか?」

 

「そうなのかな……」

 

「だからましろ」

 

僕はましろの隣に座り、手を握りしめた

 

「僕はましろの優しさはきっと通じてるって思うよ」

 

「そっか……うん……私!紋田さん、追いかけてくる」

 

「僕も行くよ」

 

 

 

 

 

 

 

ライside

 

バッタモンダーを追いかけていくとバッタモンダーが膝を抱えているのを発見した

 

「この俺が苦しそうだって? 分かったような事を! お前に俺の何が分かる!」

 

声をかけようとすると、誰かがバッタモンダーに近づいてきた。あれは……スキアヘッド!?

 

「どこかで見た事があると思ったら、お前か。バッタモンダー」

 

「ス、スキアヘッド様!」

 

「何をしている?」

 

「え?」

 

「なぜ、まだのうのうと生きている?お前は、いつもそうだ。何の力もない落ちこぼれのくせに、諦めが悪い。あがき続けるお前の姿は見苦しく、目障りだった。プリンセスを連れ去る任務を放棄し、プリキュアに執着し、あげく敗北した。力のない者に存在する価値はない。消え失せろ」

 

スキアヘッドが黒いエネルギー弾を放とうとした。僕は咄嗟にバッタモンダーを助けようとすると、その前にましろと竜擬きがバッタモンダーを庇おうとした

 

「やめて!」

 

「スキアヘッド!」

 

「どうして、こんな事するの?」

 

「価値のない者を消そうとしているだけだ」

 

「紋田さんをそんな風に言わないで!」

 

「価値がないって……お前が決めるなよ」

 

「そいつについて話す事すら時間の無駄だ。アンダーグエナジー!召喚!」

 

 

 

 

 

 

 

桜空side

 

スキアヘッドはキッチンカーとパラソルを混ぜ合わせキョーボーグを生み出した。ソラたちと合流し、ましろたちはプリキュアに変身した

 

「「「「「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」」」」

 

「スカイ!」

 

「プリズム!」

 

「ウイング!」

 

「バタフライ!」

 

「マジェスティ」

 

「「「「きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ」」」」

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」 

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

「あげて広がるワンダホー!キュアバタフライ!」

 

「降り立つ気高き神秘!キュアマジェスティ!」

 

「「「「「ReadyGo!ひろがるスカイ!プリキュア!」」」」」

 

プリズムたちは一斉にキョーボーグに向かっていくが

キョーボーグは物凄いスピードでみんなを撹乱し、持っていたパラソルを放つ。僕、ノア、スカイ、マジェスティでパラソルを弾き返そうとするが、パラソルの回転により、逆に弾かれてしまった

 

「あのパラソル、厄介だな」

 

「生半可な攻撃は弾かれるか……」

 

どうしたものかと考えているとアスがパラソルに向かっていった

 

「元に戻った力と雷の力を掛け合わせて!地雷砲!」

 

雷を纏った岩の塊を放つが、パラソルの回転が少し収まったくらいだった

 

「アス!雷竜の力とお前の力が上手く合わさってない!」

 

「それ、どういうこと?」

 

「もしかすると地の力が強すぎるんだ!」

 

まさかここに来てそんな弊害が……アスはしばらく考えると……

 

「力加減だね……」

 

アスは目を閉じ、力のコントロールを始めた。その間にキョーボーグをどうにか動きを止めないと……

 

「あのパラソル……止められるかも!」

 

プリズムはそう言ってスカイたちと相談し、パラソルに向かってプリズムショットを放つ。プリズムショットはパラソルに弾かれるが、スカイとウィングの二人が弾かれたプリズムショットの威力を強め、パラソルに当てるとパラソルの動きが止まった

 

「お待たせ!雷地砲!」

 

アスは動き回るキョーボーグに向かって無数の石に雷を纏わせたものをキョーボーグに当て続け、キョーボーグが怯んだ

 

「地の力を弱めたか」

 

「私なりに考えてるんだよ!みんな。今だよ!」

 

『マジェスティクルニクルン!ひろがる世界にテイクオフ!プリキュア・マジェスティック・ハレーション!』

 

マジェスティック・ハレーションによりキョーボーグが浄化された

 

「ほう。力のない弱い者でも、集まれば強い力となるのか」

 

スキアヘッドは物陰に隠れていた紋田を見つけ、近寄ろうとするとスカイが透かさず助けに入った

 

「やめなさい!なぜ、あなた達アンダーグ帝国は、こんな事をするんですか!?」

 

スカイは殴りかかるがスキアヘッドは表情を変えず受け止めていた

 

「愛するお方が、それを望んでいるからだ……」

 

「えっ?」

 

「未熟!」

 

一瞬の隙をつかれ、黒いエネルギー弾に当たりそうになったスカイをウィングが助けに入り、スキアヘッドはそのまま去っていった

 

「くっ……未熟……」

 

 

 

 

 

 

 

ライside

 

戦いを見続け……

 

「力か……集まれば強くなる……」

 

僕は空を見つめた。

 

「やってみる価値あるかな?」

 

 




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