桜空side
300年前のスカイランドに来てから数日……僕らは暴れるランボーグを倒すキュアノーブルとの戦いを見届けていた
「プリキュア! マジックアワーズエンド!」
ノーブルが放った浄化技により、ランボーグが浄化された。それを見ていた巨漢の男……カイザーアンダーグ。
「またしても……」
「罪のないプニバード族の村を襲うなんて……」
「力がすべて! ゆえに、弱さは罪なのだ!」
「それが、間違っているのだとしたら……力がすべてではないのだとしたら……」
互いに睨み合い、カイザーは姿を消した。
「あれが……この時代のアンダーグ帝国のボス……」
「力こそ全てか……スキアヘッドも似たようなことを言っていたが……」
僕とノアはカイザーの力こそ全てという言葉に少し気になっていた。ましろたちは助けたプニパードたちを城下町に来るように勧めていると……
「街が壊されても諦めずに立ち上がる……貴方らしいですね。エルレイン」
まばゆい光と共に僕らの前に現れた長い金髪の少女……ましろたちは勿論、僕らはその少女を見て驚きを隠せないでいた。
「久しぶりですね。ティア」
「もう少し早く来たかったのですが……弟を探していたのですが……それでそちらの方々は……同族みたいですが……」
「お前は……神竜……」
「エルレインと知り合い?」
「詳しく話を聞くべきですね」
ノアside
ソラは瓦礫の除去作業を、ましろは食事などの手伝いを、エルはそれを見守る中、俺と桜空と星竜はエルレインとティア……神竜と話をすることに……
「未来で私と会い、そして桜空さんは四元の器を……」
「神竜……ティアさんは四元の器を宿しているんですよね?」
「えぇ……これはあるもの達がもしもの為にと私に宿しました」
「あるもの達?」
「未来ではどうか知りませんが、本来神竜族は人への裁き、そして災いをもたらすものたちに対しての抑止力……こうして人と会うことはあり得ません」
「でも……ティアさんはエルレインと……」
「彼女とは……その……友達になったからですね」
友達になったからこうして会ったりしているのか……
「ティアは人というものに興味があり、人を知ってもらうために友達になりました……あなた方と同じでは?」
「どうだろうな?ただ俺はソラを愛している。だから側にいるだけだ」
「ふふ、ノアさんは意外と……」
「人と竜……種族は違っても愛し合える……未来は素晴らしいですね」
「この時代は……そっか見守るだけですもんね」
「いいえ、ちゃんと人と竜が交わり、子もいます。その子は私と弟です」
物凄く衝撃的な話が出たんだが……だがそれでも……
「竜は抑止力であろうとしているのは何故だ?」
「…………交わるべきではなかった。そう答えが出てしまったんです……弟がきっかけで……」
「弟?」
「……私は竜としての力は神竜族が作り出した器……四元の器を扱えるものとして、神竜と呼ばれていますが、弟は人と竜に……いいえ、世界に災いをもたらすものとしての力を宿しています。それがきっかけです。そして今弟はこの城下町にいるらしいのですが……」
「…………お前はどうしたいんだ?弟を救いたいのか?」
「……救いたいに決まってるじゃないですか……大切な家族なんですから」
ティアはそう笑顔で答えた。あと聞きたいことは……
「死獄の器……それはなんだ?」
「四元の器が生まれると同時に生まれたものです。ですが私たちはそれがどこにあるのか?いえ、それがどんな形をしているのか分かりません」
情報は得られなかったか。エルレインは桜空を誘い、周辺の警備をしに行った。俺はもう一つ……
「こいつについて知りたい」
膝に乗る星竜を抱き上げ、ティアに聞いた。星竜の役目はエルの守護をするものらしいが……
「私にも分かりませんが……この子からは特殊な力……神炎竜たちと同じものを感じますが……」
「神炎竜……だと!?」
あの時会った奴だな。
「神竜族の中には炎竜、水竜、風竜、地竜の基本である竜達がいます。その竜たちの頂点であり、神なる力を持った竜達がそうなりますが……貴方の時代では……」
「……いないな。神竜族の長はその四属性に属さないものだが……」
「…………何かが起こりつつあるのかもしれませんね」
想像はしたくないな。それがこの時代なのか俺たちの時代なのか?
カイゼリンside
スカイランドに来た私はお父様との話を思い出していた
「お父様! もうやめましょう! 戦いが生み出すのは、涙だけです!」
「力がすべて! 力がすべてなのだ!」
お父様は力こそが全てと言う考えを変える気がなかった。まるで力に固執しているような……
「スカイランドは、いつの日かトンネルを作り、ここまで攻め入ってくるかもしれん! 力とはそういうもの!お前は余の大事な娘……アンダーグ帝国の皇女……強くなるのだ……」
お父様は……アンダーグ帝国の未来を案じている。だけどそれは力と力のぶつかり合い……それがもたらすものは……
「……大丈夫?」
ふと瓦礫の下を見ると男の子が何かを助けようとしていた。私は瓦礫の上から降りると
「どうしたの?」
「あ……この子が……」
男の子は瓦礫に挟まった蛇を助けようとしていた。私は彼の手伝いをし、蛇を助け出すと蛇はそのまま何処かへ行ってしまった
「お姉ちゃん、ありがとう」
「いいえ、これぐらい……」
男の子の優しい笑顔を見て、私も微笑むと……
「「おうおうおう!」」
「嬢ちゃん、ごっつええアクセサリー着けとるやんけ!」
「その上等なおべべといい……」
「「さては、お金持ちやろ!」」
赤と緑の鳥たちに絡まれた。男の子は私の後ろに隠れ、私は鳥たちを見て思わずため息をついてしまった
「アニキ! アニキ! アニキ! コイツ、ため息つきよりましたよ! 文句あるんかい! ワレ!」
「見てみんかい! この時代、力がすべてや!」
やはり……力こそ全て……それがスカイランドに住むものたちの……
「おやめなさい!」
「げーっ!? プリンセス!?」
そんなとき、私たちを助けてくれたのはプリンセスと呼ばれる少女と一人の男の子だった
「ちゃ、ちゃいまんねん……」
「うちらは人助けを……」
「えーと……」
「「ごめんなさーい!」」
鳥たちは罰が悪くなり、その場から走り去った
「街に来たいと望む者は、無条件で受け入れています。ですから、時々ああいった輩も……怖かったでしょう?」
「仕方ないと言うか……なんと言うか……」
「やはり、力がすべて、なのでしょうか……」
私は思わずそう聞くと……プリンセスは笑顔で答えた
「私はそうは思いません。だって戦いが生み出すのは涙だけですから……」
プリンセスは……私と同じ……この人なら……
「プリンセス・エルレイン! 大事なお話があります……」
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