ひろがるスカイ!プリキュア 炎と氷の竜   作:水甲

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131 戦いが産み出すもの

桜空side

 

カイゼリンと別れた僕とエルレイン。残された男の子……

 

「貴方は……ティアの弟ですね」

 

「お姉ちゃんのこと……知ってるの?」

 

「えぇ、友達です。貴方の名前……教えてもらえるかしら?」

 

「僕は……オルド……」

 

やっぱりというべきかなんと言うか……この時代からいたんだな……オルドは……

 

「ティアは城下町の方にいるから一緒に行きましょう」

 

手を差し伸べるエルレイン。オルドはおどおどしながらもその手をとった。

 

「…………」

 

僕が知るオルドとはかなり違うな……一体何があって僕らが知るオルドになったんだろう?

 

 

 

 

 

 

エルレインと共に城下町に戻り、ましろたちに何があったのか話した

 

「えーっ!? カイゼリンと会ったって……」

 

「本当ですか!?」

   

「えぇ。この戦いを終わりにしたいと言っていたわ」

 

「あのカイゼリンが……」

 

「私達の知ってるのとは、まるで別人だよね?」

 

「別人……それならあいつもそうだろ」

 

ノアはティアと合流して嬉しそうなオルドを見た。それは僕も思った

 

「桜空くんは……あのオルド……くんはどう思ってるの?」

 

「……多分だけど何かしら合ったんだと思うけど……それにしてもノアはオルドに対して何もしないのが驚きだけど……」

 

「確かに今の奴をどうにかすれば、俺たちの時代でのオルドはいなくなるだろうが…………そんなことソラが望まないだろ」

 

「はい!私たちの時代では悪さをしていても、あのようなオルドに危害を加えるのは……ヒーローとしてやってはいけないことです!」

 

「そう言うことだ」

 

だよな……それに何かしらした場合、それが良い方向に向かう訳ではないしな。

とりあえず今はカイゼリンのことだな

 

「彼女は言っていました。自分が絶対に父親を説得する。でも彼は負けたら自分達が滅ぼされると思ってる。だから、カイザーを許してほしい。あなたも戦いを終わりにしてほしい。そう頼まれました」

 

「信じて……いいのかな?」

   

「私は信じます。信じなくては、何も始まりませんから……」

   

「なら私はカイゼリンを信じるエルレインさんを信じます!」

 

ましろたちもカイゼリンを信じることにした。

 

「それとお願いしたいことがあるのですが……その話し合いに桜空さんも一緒に……」

 

「僕も?」

 

「あの場にいたからこそ、もしかしたら何かしら意味があるのかもしれませんね」

 

「……意味か。分かった」

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、カイゼリンから話し合いの日取りと場所を教えられ、エルレイン、僕、それと星竜も何故か一緒に行きたがっていたので連れていくことに……

 

「来てくれてありがとう。プリンセス・エルレイン」

 

「よくぞ、お父上を説得して下さいました。あなたとこうして話し合える時が来るとは、嬉しく思います」

 

エルレインとカイゼリンの二人からは本当に話し合いをしようという意思が感じられるが……カイザーからは…………

 

「1つ尋ねたい。もし、これが、貴様をおびき出す罠で、余の部下が今この瞬間、都を襲っているとしたら?」

 

そう告げた瞬間、城下町の方から煙が上がった。何となく予想はしてたけど……カイザーはカイゼリンの優しさを……

 

「それでも戦いを終わらせたいと、余を許すと言えるか?」

   

「お父様!」

 

カイザーはカイゼリンをアンダーグエナジーで作り出した檻に閉じ込め、その場から避難させた。

 

「プリンセス!」

 

「答えろ! 許せるか?」

 

カイザーはアンダーグエナジーの光弾をエルレインに向けて放つと、エルレインはプリキュアに変身し、カイザーとぶつかり合った

 

「カイザーーーーーー!!!!!」

 

「そうだ! それが力だ!」

 

「やめてー!」

 

二人の戦いを止めないと……僕は戦闘形態になろうとした瞬間、岩場にある人物がいるのを発見した。

 

 

 

 

 

ノアside

 

突然街にランボーグが大量に現れた。エルレインとカイザーの話し合いが決裂したのか?それともカイザーからしてみれば話し合いは無駄だと思ったのか?

だが今は考えるよりもランボーグをどうにかしないと……向こうの方はソラ、ましろ、エルがコンビネーションで何とか対応できてるが…………

 

「俺も向こうに行くべきか……」

 

「ノアさん!」

 

突然声をかけられ、振り向くとティアが慌てた様子でこっちにやって来た

 

「何しに来た!ここは危ないから避難してろ!」

 

「すみません……でもオルドが……オルドがいないんです!」

 

オルドがいない?まさかと思うが…………

そう思った瞬間、エルレインたちがいる方に黒い柱が上がった。

 

「あれは……まさか!?」

 

 

 

 

 

 

 

桜空side

 

岩影に隠れていたのはオルドだった。なんでここに……

 

「大丈夫か?」

 

「桜空……お兄ちゃん……なんで……エルレインお姉ちゃんは戦ってるの……」

 

「それは……カイザーが……」

 

「カイゼリンお姉ちゃんも……泣いてる……こんなの……こんなの……うぅ!?」

 

突然、オルドの体から真っ黒なエネルギーが漏れだした。これは……僕は知ってる……このエネルギーは……邪の……

 

「こんな……こと…………ダメ……」

 

その瞬間、オルドから溢れだした邪の力が黒い柱となりオルドを包み込んだ。

 

「このままじゃ……それに……」

 

オルドに起こっている異変を気に止めず、エルレインとカイザーの二人は戦い続けてる。まさかと思うけど……これも邪の力の影響?

 

「どうにかしないと……」

 

カイゼリンも閉じ込められた檻から抜け出そうとしているけど…………

 

「グーリ!」

 

『待て!桜空……何か来る!』

 

オルドをどうにかしようとした瞬間、空に四つの光が現れ、その光が竜へと姿を変えた。

 

『我が名は神炎竜』

 

『神風竜!』

 

『神水竜』

 

『神地竜だ!』

 

『その者は悪しき力を制御できず、結果スカイランドが危機を迎える』

 

『ならばこの場で消滅させる』

 

『それこそがこの世界を守るため』

 

『必要な犠牲だ』

 

四体の竜たちが同時にブレスをオルドを包み込む柱に向けて放った。僕は…………

 

 

 

 

 

 

 

カイゼリンside

 

何とかしてお父様の檻から脱出した私。二人の戦いは既に最後を向かえようとしている

 

「マジックアワーズエンド!」

 

プリンセスの必殺の一撃がお父様に……私は咄嗟にお父様を庇い、プリンセスに斬られる

 

「カイゼリン!」

 

「良かった……私みたいな弱い者でも、お父様を守れた……」

    

「これって……力がすべてじゃないって事に、なりませんか?」

 

「娘よ……」

 

「何という事を……」

    

「お父様を……許して……」

 

薄れ行く意識の中、私はあの方の方を見た。あの方は……オルドを守るために…………

 

 

 

 

エルレインside

 

私は何ということを……いえ、まだカイゼリンを死なせては……いけない

 

「カイザー。あなたの力で傷を塞ぐ事はできませんか?」

   

「アンダーグエナジーに、そんな力は……」

 

「いいえ。できるはずです。今のあなたになら……」

 

カイザーはアンダーグエナジーでカイゼリンの傷を塞いだ。カイザーもアンダーグエナジーにこんな力があったなんて思っても見なかったらしい。

ふと私は桜空さんの方を見ると四体の竜のブレスを吸収する桜空さん。その後ろにはオルドがいた。一体何が……

 

『何故止める』

 

『そいつを消滅させることで全て』

 

『ましてや貴方から何故、四元の器の力を感じるのです?』

 

『たった一人の犠牲で、世界が救われるぞ。分からないのか?』

 

「分かるかよ……そんなもん……一人の犠牲?そんなので世界を救っても…………みんなが救われるのか?」

 

『貴様……』

 

「僕の友達のヒーローなら、誰も犠牲にならず世界を救う!ここでオルドを見捨てたら、そいつに怒られる。僕の大切な人だって……僕を嫌うだろうしな……だから……」

 

桜空さんの体から溢れだす四つの光……あの光は…………

 

「全部を救うために、お前たちの力を取り込んだ…………まだやるなら……来い!」

 

『…………良いだろう。お前の覚悟に免じて今は見逃す。だがもしもの時は邪竜を消す!』

 

四体の竜は消え、桜空さんはそのまま倒れたのだった

 

 

 

 

 

 

 

ノアside

 

ランボーグが消え、少ししたのち、エルレインがカイザーとともに戻ってきた。カイザーはカイゼリンを抱き抱え、エルレインは桜空を背負い、その隣には邪竜がいた

 

「皆さん……私は、過ちを犯しました……怒りにとらわれ、戦いが生むのは涙だけだという事を、忘れました……でも1人の少女がこのカイゼリン・アンダーグが、私達の目を覚まさせてくれました……彼女の優しさが、戦いを終わらせたのです……そしてもう一人……望まぬ力をもって生まれてしまった小さな竜を神の名を持った竜たちから守った彼のお陰でもあります。誰も犠牲にならず、世界を救う……それこそがヒーローとしての心得なのかもしれません」

 

桜空……全くお前らしいよ。

俺たちは眠る桜空をエルレインから預かり、エルレインの新たな宣言を聞く

 

「この夜と朝の間、美しい瞬間に、スカイランドとアンダーグ帝国は、和平を結びます!」

 

その宣言を聞き終えた瞬間、俺たちは元の時代に戻されるのであった

 

 

 

 

 

 

戻った瞬間、カイゼリンがランボーグを出現させようとしていたが、ましろが咄嗟にあの時の言葉を告げた

 

「夜と朝の間、美しい瞬間に!」

 

「その言葉……」

 

「あなたはスカイランドとアンダーグ帝国の戦いを終わらせた! なのにどうして?」

 

「カイゼリン……何があなたを変えてしまったんですか?」

 

「それって……」

 

「見てきたんです……マジェスティクルニクルンに導かれて、300年前の事を……出会ったんです……伝説のプリキュアと……」

 

「街は後回しだ……今すぐ、その無駄話をやめて、私の前から消えろ!」

 

ソラたちがプリキュアに変身し、マジェスティックハレーションを放つ中、俺は眠る桜空の側から離れようとしない邪竜に話しかけた

 

「お前は……昔から俺たちのことを知っていたんだな」

 

「……そうだよ。僕は桜空に救われた。桜空はなるべくして四元の器の宿主になった。そして僕は…………」

 

邪竜の悲しそうな表情…………こいつは……

 

「いずれ分かるかもしれないけど、カイゼリンに起きた悲劇が引き金で……僕は君たちの……世界を危機におとしえる存在になった。神炎竜たちの事は木竜に聞けばわかるよ」

 

「じいさんに?」

 

「…………木竜は神炎竜たちが生み出した竜だからね。さて、今回は帰らせてもらう」

 

邪竜はそう言って姿を消した。カイゼリンもどうやら逃げたみたいだな…………さて、桜空は…………

 

「グーリ、桜空は大丈夫なのか?」

 

『こやつは大丈夫だ。ただ吸収した神炎竜たちの力が器に馴染むまで寝ているだけだ』

 

桜空も無事みたいだが…………俺たちが見ていた過去……その後に何が…………

 

 

 

 

 

 

???side

 

四元の器の完全なる覚醒は……近い。後は……私自身の……覚醒……私の役目は……彼女が残した一番星を守るために……




シリアス続きでしたが、次回はクリスマス回!
わんぷりがしんちゃんとコラボ……楽しみでしょうがない
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