「ふー」
手のひらに力を溜め込み、形を思い浮かべていく。
すると僕の手のひらに氷を生み出す。
うん、訓練を続けていったから氷を作り出すのが短くなってきた。後はブレスだけど…………
「ハァ!」
口から氷のブレスを吐くが……雹が一欠片出るだけだった。うん、こっちはまだまだだ……
「イメージが足りないな」
「イメージしてるけど……どうにも」
氷のブレスのイメージはまだどうにも出来てない。こっちは練習あるのみだな。
「今日も訓練?」
ふと声をかけられ、振り向くとましろがいた。ましろは僕の訓練を見てたみたいだけど……いつから見てたんだ?
「ソラと一緒にいたんじゃないのか?」
「ソラちゃんはエルちゃんを連れて、ノアさんと出掛けてるよ」
「なるほどな」
珍しくノアとソラの二人が様子を見に来ないと思ったら……出掛けていたのか。
ノアは基本的に僕の訓練グーリと一緒に見てくれる。ソラは僕の訓練に便乗して、模擬戦をしたりもする。
だからこそ今日は二人が来ないことに疑問を感じたけど、そう言うことだったのか。
僕はましろからタオルを受取り、汗を拭きながらましろの隣に座った。
「頑張ってるね」
「まぁ鍛えておくのに損はないからな」
戦いのために身体を鍛えているけど、普段から鍛えておいても損はないしな
そんなことを思っていると、ましろが肩に頭を乗せてきた
「ま、ましろ?」
「何だかこうしていたいなって……」
「あー、えっと///」
ましろがこんな風にしてくるのは正直驚きを隠せないでいた。どうした?何かあったのか?
「桜空くん……頑張ってるのは凄く立派だと思うよ。それにあんまり無理をしないようにしてるのも……」
「あぁ……」
「それでも心配してるんだよ……」
ましろが心配してるのは凄く分かってる。何度も聞いてる。だけどましろが言うのは……それだけ心配してるからだよな
「怪我とかは竜の力で治りやすくなってるけど……それでも死ぬことはあるって聞いてる」
そこは普通の人間と変わらない。だからこそ……
「ましろの事を出来る限り悲しませない。それだけは約束するから」
「桜空くん……」
お互いに見つめあい……ましろが目を閉じていた。これって…………
「ましろ……」
「桜空くん……私は桜空くんのことが……」
「ただいま帰りました!」
いい雰囲気の中、ソラの声が聞こえ、咄嗟に離れる僕ら。何だ?このタイミングで帰ってくるのは……
「お二人ともここにいたんですね!って何かあったんですか?」
「ソラ……まぁタイミング悪かったというべきだな」
「えう?」
何だかノアだけが理解しているのがちょっとあれだけど…………
その日の夜、昼間の事を思い出していた。あの雰囲気……それにましろのあの行動…………
「僕はましろの事を……好きなんだよな?」
改めて自分の気持ちに少し恥ずかしい思いをする僕であった。
次回は本編に戻ります