桜空side
僕はいつも通りに訓練をしていると、ノアからある提案をされた。それは……
「ブレスは一旦諦める?」
「あぁ、どうにもイメージが出来ないみたいだからな。一旦諦めて今出来ていることを突き詰めていった方がいいと思ってな」
確かにここ最近訓練をしていても、ブレスはどうにもできない。だからこその提案なんだろうな
「必殺の一撃よりも他の強化をするべきだから……先ずは自分の腕に氷の武装を身に付けてみろ」
氷の武装……ノアの話ではそう言う武装形態を身に付けた方が攻撃力と防御力も上がるらしい。とりあえず試しに両腕に竜の爪をイメージした氷の武装を作り出した。
「あれ?」
「分かったみたいだな」
氷の武装を展開させて分かったのは、重さを感じないことだった。こういった武装形態は重さを感じさせないらしい。
「今日はそれを長時間維持することだな」
試しに武装した状態で身体を動かし続ける。これは体力を使うな……そんな中、ノアは何かを感じ取ったらしく…………
「…………まぁいいか」
「何がだ?」
「いや、別に」
夕食の時、ソラからある話を聞かされた。それは今日の昼間、エルちゃんのお世話をしているとき、少し部屋を空けたときにベッドの上に置いておいた玩具をソラが部屋に戻ってきたときにはエルちゃんが持っていたと言うことだった。
「へぇ~きっと掴まり立ちして、自分で玩具を取ったんだね。どんどん色んな事が一人で出来るようになってく。これまで以上に目を離さないよう気を付けないとだよ」
確かにほんの少し目を離したときには怪我をしているとかあるからな。でもソラは別の事を考えていた
「部屋に人の気配が……」
「え?誰の?」
「そこまでは……」
「気のせいじゃない?扉からだったら私たちが気がつくし、窓からだったら訓練してた桜空くんとノアさんが気が付くしね」
「まぁな。誰かが入っていったら分かるだろうし……」
「まぁ誰かが入ったらだけどな」
何だかノアが意味深なことを言ってるけど、なんなんだろうか?
「それより、誰か見かけませんでしたかって鳥に話しかけちゃうソラちゃん、可愛いね」
「あはは……スカイランドには言葉を喋る鳥がいるのでつい」
「え?そうなの!?」
「言葉を喋るって……マジで?」
いや、異世界なら普通なんだろうけど……流石にそれを聞くと驚きを隠せないんだが……
ソラ曰くスカイランドには人間と鳥は大の仲良しで、背中にのせたり、荷物を運んでくれたりしてくれるらしい。更にはモデルの仕事をしてる鳥や王様の城で働いている鳥までいるとか…………
「そ、ソラちゃんって今更だけどファンタジー世界の住人なんだね……」
「と言うか変に慣れすぎてたけど、よくよく考えたらノアとかグーリはまさにファンタジーの中の奴だし……」
それから他愛のない話で、部屋の中に誰かがいたと言う話題は終わるのであった。
「…………」
だけどノアだけは何故か考え込んでいた。
ノアside
「宿題よし!学校の準備よし!ってあれ?ノアは?」
ソラが俺の事を探している頃、俺は屋根の上にいた。
改めて確認したいことがあるからだ。
少しして、ソラの部屋の窓から誰かが入ってくるのを確認し、やっぱりと確信をした。
ソッと窓から中に入った人物に声をかけた。
「何をしてるんだ?」
「へっ!?」
部屋の中にはエルと黄色の服を着た少年がいた。更には
「誰?」
扉からソラが少年を睨み付けていた。
「貴方誰ですか!」
「ぼ、僕は!?」
「泥棒?人攫い?それともカバトンの仲間!」
少年は慌てて窓から逃げ出した……と言うより落ちていった。ソラも追いかけるように窓から飛び降り、少年の上に飛び乗るのであった。
「やれやれ……ソラ、落ち着け」
「これが落ち着けますか!」
「いいから、よく見ろ」
「え?」
ソラが捕まえた少年は鳥の姿になっていた。やっぱりこいつは……
「プニバード族だ」
「え?言葉を話し、人間の姿になれるあのプニバード族!?」
騒ぎを聞きつけ、ましろと桜空も家の中から様子を見ていた。そしてヨヨが出てきた。
「ソラさん、はなしてあげて。その子は私の知り合いなの」
「やっぱりか」
「ノアは気がついていたんですか?」
「あぁ、プニバード族に知り合いがいたからな」
「僕の名前はツバサ……一年ほど前にこの世界に落ちてきました」
一旦家の中に入り、ツバサの話を聞くことになった。
桜空side
ツバサの話曰くスカイランドとソラシド市はどうにも世界の繋がりが強いらしく、嵐の日には世界を繋ぐトンネルにヒビが入り、そこからスカイランドの物が落ちてくるとか。だからスカイジュエルがあったのか
それからヨヨさんの世話になっていたとか……
「一年前って、私と桜空くんが引っ越してくる前だよね。ずっとただの鳥の振りをしてたの?どうして?」
「話しても信じてくれるか分からなかったので」
「ターイム!」
突然ソラがタイムをかけると驚いてツバサは人間の姿になった。どうやら驚くと変わってしまうらしい
「私とエルちゃんが来た後ならいつだってスカイランドのことを話せたはずです!どうしてですか!」
「それは……」
「ソラ、怖い顔をしてるぞ」
「グルルル」
何かソラが番犬みたいな唸り声を出してるけど……
「でもツバサくん。お婆ちゃんにトンネル作ってもらえば、とっくにスカイランドに帰れたはずだよね」
「ヨヨさん!エルちゃんの側に信用できない人を置いておくわけにはいきません!きちんと話してください!」
ヨヨさんは話そうとするが、ツバサは首を横に振っていた。
「何を隠してるんですか!」
ソラの大声に驚き、エルちゃんが泣き出したため、その日の夜はお開きになった。ソラが怒っている理由も何となく分かるけど…………どうしたものか……それと……明日学校だけど……僕らは大丈夫なのか?
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