ひろがるスカイ!プリキュア 炎と氷の竜   作:水甲

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27 二つの決着

アスの一撃を喰らい、吹き飛ばされた僕。何とか立ち上がるが激痛が身体中に走った。

 

「くっ……う……がはっ……」

 

激痛と共に僕は血を吐いていた。アスの一撃がここまでダメージが大きいなんて……

 

「桜空くん!?」

 

ましろの心配する声が聞こえる。心配するなと声をかけるべきかと思ったが、今はそんな余裕がない

 

「その身体でまだ戦う気?このままだと死ぬよ」

 

アスは余裕なのかそんな事を言ってくるが、僕は構えた。

 

「そう……死ぬ気なんだね。いいよ、あなたを殺したあとに……今度はノアに授かりの儀を受けてもらう。私にはどうしても……ツバサくんと仲良くなりたいからね!」

 

「僕を……殺したら……ツバサに嫌われるぞ」

 

「うっ……そうだけど……なら、瀕死に追い込む!もしくは今すぐあなたは戦いをやめてもらう!」

 

とことんツバサの事を思って言ってるんだろうな……これは要するに愛の力なら……ツバサ……頑張って受け止めてもらうしかないな。

 

「そうだな……そうだよな……好きな子のためならなんだってする……人間だろうが竜だろうがそこは同じなんだな」

 

「へー、それじゃあなたの好きな人は?」

 

「もちろんいるし……お前に勝って……伝えないといけないからな……」

 

僕は目を閉じ、集中した。最初の一撃……あれはタイミングを合わせようとしていたから失敗した。それと同時にアスの地竜防膜が発動したのも失敗の原因なら…………

 

「次の一撃……それで決める!」

 

「いいよ!私の防御を打ち破ってみて!」

 

アスは防御の姿勢を取る。僕は痛みすら忘れる程、集中し、駆け出した。

 

「必殺!氷竜爆撃!」

 

 

 

 

 

 

ノアside

 

桜空の拳がアスに当たった瞬間、アスの地竜防膜が砕かれ、アスの胸に拳の形が残った。

 

「桜空さんの必殺技は……失敗したんですか?」

 

カバトンが気絶したのを確認して、俺の隣に駆け寄ったスカイ。普通に失敗したように見えたが……

 

「いや、成功だ」

 

俺がそう告げた瞬間、アスは血を吐き、膝をついた。

 

「凄いね……今の……ノアが教えたの?」

 

「俺が教えたのは必殺技がどんなものかだ。物にしたのは桜空自身だ」

 

「私としては……身体に傷がつかなくても……防膜が破られたらこの子の勝利にしようと思っていたけど……流石にやるね」

 

桜空の必殺技……氷竜爆撃は拳が当たる瞬間、相手の身体を凍らせ、それを砕く技。タイミングが難しいものだが、完璧に決まれば一撃必殺となる。

とは言えアスの防膜はいくつもの層が出来ているため、それを全部砕かなければならないが……桜空は層を砕いては凍らせを繰り返した結果……勝ったみたいだな。

 

「ん……はっ!?」

 

すると気絶していたカバトンが目を覚まし、敗北したことを理解したみたいだ

 

「俺が……負けた……」

 

スカイは目覚めたカバトンに向かって告げた。

 

「カバトン。約束通り、もう二度とエルちゃんには……」

 

「そんな約束、忘れたのねん!」

 

カバトンが闇のエネルギーでエルを捕らえようとする。そこまで狙っているのか。

 

「どんな手を使っても、最後に勝ったヤツがつえーのねん!プリンセスさえ手に入れられれば、俺の勝ちだ!」

 

カバトンが放った闇のエネルギーが迫る中、ましろとツバサがエルとあげはの前に立ち、プリキュアに変身し、ウィングは二人を抱き抱え助け、プリズムはスカイ共に

 

「スカイブルー!」

 

「プリズムホワイト!」

 

「「プリキュア・アップドラフト・シャイニング!」」

 

「スミキッタ~ノネン」

 

カバトンに浄化技を放ち、カバトンはパワーアップ前の姿に戻された。

 

「カバトン。あなたの負けです……」

 

「嫌だ! 負けるなんて、ぜってー嫌なのねん!」

 

「ん?」

 

カバトンは何でそこまで負けるのを嫌がるのかと思っていると、妙な気配を感じた瞬間、空が黒い雲に覆われ始めた。

 

「アンダーグ帝国じゃ、よえーヤツに価値はねぇ……だから、俺は必死に、つえーヤツになろうと!」

 

「アンダーグ……」

 

「帝国?」

 

カバトンが空へと浮かび上がる。黒幕がカバトンを始末しようとしているのか?だとしたらかなり嫌な感じだな。

 

「や、やめて……俺は、まだ、役に立ちます……どうか、どうかお許しを!」

 

スカイは処刑されそうなカバトンを見て、助けに入った。全くヒーローとして見捨てられないか

 

「俺は、お前の敵なのねん! な、なぜ……」

 

「分かりません!でも、こうする事が正しいと思ったからです!」

 

スカイはカバトンを助け、黒い雲が消えるのであった。

 

「アンダーグ帝国……はっ!?」

 

黒い雲が消えると同時に何か得体の知れない気配を感じた俺……今のは…………

 

「まさかな……」

 

 

 

 

 

 

 

『アンダーグ帝国が動いてくれたお陰で……ようやく我も動けるようになった。ゆっくりと支配してやろう……竜たちを!』

 

「お任せください……邪竜さま」

 

 

 

 

 

 

桜空side

 

カバトンとの戦いの次の日、重傷の怪我が治った。グーリを宿しているとはいえ、回復力が凄いな……

今はアスから授かりの儀の最後の仕上げとなる力の受け渡しをしている。

僕とアスが握手をすると僕の中に何かが流れ込んでくる感覚があった

 

「これで力は受け渡したよ。まぁ半分だからね」

 

「それでツバサとは?」

 

なんというか結果的に勝ってしまって、ツバサに申し訳ないのだけど……

 

「お友だちから始めようって……ツバサくんは私の事をそこまで知らないから……ちゃんと知ってから付き合うか決めるって……」

 

上手い具合に逃げ道を見つけられたみたいだな。うん

 

「と言うわけで!今からツバサくんにアプローチしてくる!」

 

アスはそう言って部屋を出ていった。するとグーリが表に出てきて……

 

「やれやれ、半分とはいえ、地竜の力を手に入れるとはな」

 

「グーリの力と同時にアスの力も使いこなさないとな」

 

「そうだな……さて、我は眠る。ちゃんと伝えろ」

 

グーリはそう言って僕の中に戻った。伝えろって……あ……

 

「えっと……桜空くん」

 

扉の前を見ると、ましろがもじもじしながら立っていた。

 

「その……伝えたいことがあるって……」

 

「あーうん……その……」

 

僕はましろの目の前に立ち……

 

「ましろ……僕は……お前の事が…………」




次回に続きます!
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