ノアside
トンネルを通って、スカイランドに着いたのはいいが……
「王様!すみません!」
「わー、何で王様の下に!?」
「と言うか直ぐに退いた方がいいんじゃ……」
トンネルの出現位置が悪かったのか、何故か王の下に落ちてしまった。因みに俺とアスはしっかりと着地している。エルは浮いて王妃の所に抱きついていた。
「それにしてもようやく辿り着いたな」
俺とソラの当初の目的地にようやく……
「歩いた! プリンセスが歩いたぞ!」
「ええ……ええ……」
来たときの騒動が落ち着き、王と王妃はエルの成長を喜んでいた。それを見て、ソラたちも嬉しそうにしていた。
「そなた達。よくぞプリンセスを取り戻してくれた……深い愛情を持って我が娘の世話をしてくれた事、心から礼を言う。そなた達が守ってくれたのは、あの子の身の安全だけではない……笑顔だ!」
「ソラ、ツバサ、ましろ。あなた達は、スカイランドのヒーローです!」
「ヒーローだなんて、そんな……ねえ……」
「まぁ……なぁ……」
「「スカイランドの、ヒーロー!」」
ソラとツバサの二人はヒーローだって言われて嬉しそうにしている。まぁ素直なんだろうな。
ソラは今後の事を話そうとしたが、王たちはエルの帰還を国民たちが待っていると言うことで、ちょっとした御披露目が行われた。
お披露目も終わり、会議室で俺たちはこれまでの事を王たちに話した。
「アンダーグ帝国……それにまさかまさかと思っていたが、竜族が手を貸してくれるのとは……」
「成り行き上な。グーリは桜空に宿っているから手を貸しているようなものだし、アスは……」
「ツバサくんの為にこれからも頑張る!」
俺たち竜の場合はそんな感じで協力しているからな
「えっと、ノアさんたちは本来なら協力とかしない感じなんですか?」
「あぁ、基本的に人間の問題に首を突っ込んだりしないな」
「まぁ私たちが関われば直ぐに解決しちゃうことが多いからね」
「故に見守るか互いに力を高めるために竜たち同士で戦うくらいだ」
「へー」
ましろ……何だかあまり興味なさそうだけど……まぁ今更そんな感じだって言っても仕方ないことだな。これまで協力してきたし……
「話は分かった。これからは我々がプリンセスを守る。そなたたちは家に戻るんだ」
「そうですね。ゆっくり休んでご家族を安心させてください」
「待ってください!エルちゃんを守るために、アンダーグ帝国に立ち向かえるのはプリキュアの力が必要です!それに相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜く。それがヒーローです!」
「ヒーローか……」
突然誰かの声が聞こえ、後ろを振り向くとそこには見知らぬ女性がいた。この女……出来るな。
女はソラを見て、少し微笑み、王たちに膝をついた。
「プリンセス。よくぞご無事で」
「戻ってくれたか」
「都を留守にしていた間とはいえ、プリンセスをお守りできず……」
「いいえ。辺境の地の大火災、あなたがはるばる出向いて、指揮をとってくれたおかげで……」
「本物だ……」
「え? 誰?」
「シャララ隊長ですよ!スカイランドを守るヒーローチーム・青の護衛隊。シャララ隊長は、そのリーダー。世界で一番強い剣士なんです!うわー、握手してもらえないかな」
シャララ……つまりあの女が……ソラは突然走り出し、シャララに後ろから抱きついた
「大きくなったな、ソラ。」
「はい!」
「あれから、もう10年になるか」
「はい!」
「ノア、あの人って……」
「あぁ、ソラの憧れの人物だ。俺も話くらいは聞いていたが……」
まさかここで再会することになるとはな。
その次の日、俺はソラの付き添いで青の護衛隊の待機所に来ていた。ソラは王の褒美に青の護衛隊に入隊する事を希望した。元々それが王都に来た目的だったからな。
シャララから紹介してもらい、挨拶をするソラだが……
「子供じゃないですか……」
赤い髪の少女が不服そうにしながらそんなことを言っていた。
「控えろ、ベリィベリー!」
「別の世界に行ってプリンセスを救ってきたとか、護衛隊に入りたくて嘘をついてるのかも……」
「私、嘘なんて……」
「弱い奴を仲間に入れるのは反対です! 邪魔ですから!」
「だ、だったら、私の力をテストして下さい!」
「面白い……」
いがみ合うソラとベリィベリー。シャララはそんな二人に模擬戦をやらせることにした。
ベリィベリーは右手のグローブに嵌め込まれた宝石から雷撃を走らせる。
「さあ、始めようか。好きなものを使っていい」
訓練所には剣や槍が置かれていたが、ソラはそのまま拳を構えた。
「後悔するぞ!」
「始め!」
ベリィベリーは雷撃を放ち、牽制していく。ソラはその雷撃を避けながらも攻撃を繰り出していく。
「ノア殿。この試合……どう見る?」
「あの宝石の力をあそこまで扱う人間はそうはいないだろうな」
「では?」
「だがソラは弱くはない。何せずっと鍛えてきたからな。あんたと出会ってからも、そして俺と出会ってからも……」
「ノア殿とソラは一体どんな出会いを?」
「さぁてな」
ソラはベリィベリーの動きを読み始めている。早々負けるようじゃないからな。ただベリィベリーには余裕が無さそうだ。
「ソラちゃん!」
するといつの間にか来ていたましろ、ツバサ、桜空、アス。ましろは思わずソラの名前を呼んでしまい、ソラがよそ見をしてしまい、ベリィベリーの雷撃を喰らってしまう。
「青の護衛隊は最強のチームだ! 弱い奴に居場所はない!」
ベリィベリーが止めの一撃をと接近してくるが、ソラはベリィベリーの拳をギリギリの所で避け、カウンターのパンチをベリィベリーの顔面で寸止めをした。
「勝負あり!」
負けたベリィベリーは膝をつき、その場で項垂れていた。
「弱いとか、強いとか、大事なのは正しい事をしたいって気持ち……そうですよね?貴方は間違っています!」
「わ、私は……」
試合が終わったのを見て、ましろたちがソラに駆け寄る中、ベリィベリーは泣きながらソラを睨み、何処かへと行くのであった。
「やれやれ……シャララ、悪いが一個頼んでいいか?」
「頼み?」
「スカイランドにいる間、桜空も青の護衛隊で鍛えてやってくれ」
「はぁ!?」
「桜空さんも護衛隊に入るんですか?」
「え……」
「鍛えてもらうだけだ。ましろもそんな顔をするな」
「理由は?」
「これまで桜空に教えてきたが、こういうのはお前たち人間の方がいいと思ってな。力のコントロールは多少は出来ている。それに地竜の力もな」
アスの教え方が合うのか地竜の力は扱えるようになっている。氷竜も徐々にだが……後は動きのみだ。
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