桜空side
ある日の放課後、みんなで喫茶店でお茶をしながら学校で起きたあることを話した。
「ましろんがリレーの選手!?」
「凄いです!ラルー……ではなくリレーの選手に選ばれるなんて」
「選ばれたと言うかソラちゃんの推薦で……」
「でもましろん、走るの苦手じゃなかったっけ?手紙でも走るのいやだーって書いてあったけど……」
「実は……」
ましろが選ばれた理由は、本当にソラの推薦だった。
学校で運動会の選抜リレーの選手を決める際、クラスの推薦でソラが選ばれたのは納得と言うか……なんと言うか……因みにスカイランドではリレーのことをラルーと言うらしい。
ソラもみんなに期待されているからリレー選手になることを決めたが、ソラは自分にバトンを渡す役をましろにやってほしいと言い出した。
リレーにおいて一番重要なのはバトンパス。
「なので、勝利のため、私へ繋ぐ大切なバトンを託せるのは、ましろさんしかいません!」
ソラの期待に応えるようにましろは引き受けることになった。
「それでね、やるからには、ちゃんと走りたいと思って……ソラちゃん、リレーの特訓、付き合ってくれないかな?」
「もちろんです! やりましょう、特訓!」
ソラはソラで燃えてるのか何か変なオーラが見えてるけど…………
「そういえば桜空は?」
「僕は無難に障害物競争だよ」
竜の力があるとはいえ、普通の人間と同じように動きをセーブしてるから、身体能力面ではソラの方が上だしな。
そんなこんなで次の日、ましろの特訓のために近くの公園に来ていた。ソラたちと僕、アスの二人。ノアは調べたいことがあるといい、来なかった。
「よろしくお願いします! ソラコーチ! ツバサコーチ!」
「「コーチ……」」
コーチと呼ばれて嬉しそうなソラとツバサの二人。アスとあげは姉はと言うと……
「頑張れ、エルちゃん」
「あい!」
「わぁ~上手だね~」
「アスちゃんもお世話上手くなってきたんじゃない?」
「こう見えてツバサくんと一緒に頑張ってるからね」
自慢げに言うアス。まぁ確かに昔に比べてアスとツバサの二人が喧嘩とかしなくなっている。この間の出来事が切っ掛けなんだろうな
「僕もこれをものにしないと」
僕は紫乃から貰った柄を使い、氷の刃を作り出す。それなりに上手くは出来ているけど……強度があまりないな……
「訓練続けているみたいだな」
「まぁな。今の自分にできる範囲でだけど……」
昔みたいにブレスを吐けるようになれなんて言われなくなってきた。グーリ自身も僕にはそうするべきだと思っているからかな?
そう思いつつ、ましろたちの方に耳を傾けた。
「スピードに乗ったら、姿勢は真っ直ぐです! ひじは前と後ろに大きく振りましょう! 手は軽く開いてリラックスです!」
「はい!」
「ましろさんの足は、転がるボールと同じです! 上半身の力を抜いて、転がる力に身を任せましょう!」
「はい! ソラコーチ!」
「バトンを渡す時は、前の人を追い越すつもりで走りましょう! バトンは手の平に押し付けるように、しっかりと!」
「大変だ……」
「いいえ! ましろさん、すごいです!」
ましろも頑張っているし、僕も頑張らないとな!
少しして休憩中、ましろもけっこう頑張っているように、エルちゃんもたくさん歩いたみたいだった。
「ましろさん、よく頑張りましたね!」
「ましろ」
「すごいね、エルちゃん! 沢山歩いたね!」
「エルちゃんは、身体を動かすだけで楽しいんだよね!」
「身体を動かすだけで楽しいか……私にもそんな時があったのかな……」
「あったあった! ましろんってば、鬼ごっこの鬼させて、ずっと走ってたんだから!」
「ええ……憶えてないよ…でも、そうなんだ…」
「あったな…ましろの無限鬼ごっこ…ましろが疲れるか僕らが疲れるかのどっちかだったな…」
子供の体力って無限なのかっていうくらい凄いからな
「あの、桜空くん…そんな遠い目をするほどなの?」
「ちょっとな~」
まぁ今だと楽しい思い出の一つだったけど……
「そういえばましろん。特訓が頑張れるように桜空に何かご褒美でもお願いしたら?」
「ご褒美?」
あげは姉……変なことを吹き込まないでほしいのだけど……
「ご褒美なら……キスとかでいいんじゃないの?」
「え、えぇ!?」
「アス……変なことを言うな……」
アスまで変なことを吹き込むし、ましろは言うと……何か考え込んでるし……
「えっと……頑張るからご褒美……待ってるからね」
いや、ご褒美あげるのはいいけど……本当にどうしたものか……はぁ…
感想待ってます