ひろがるスカイ!プリキュア 炎と氷の竜   作:水甲

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プリキュアオールスターズF、良かったです


46 フウの理由とバタフライ誕生

あげはside

 

「俺たち竜は人より何百倍もの長生きなのは知っているな」

 

「うん……」

 

前にそんな話を聞いたことがあるけど、確か人と交われば竜は人と同じ年月生きるようになるって……ましろんや桜空が安堵してた。

 

「今は平和なスカイランドの竜たちの暮らす場所でも昔は争いが絶えなかった」

 

竜同士の争い。争いの原因は他の竜たちの領土支配だったらしい。

 

「俺やグーリはその戦いに参加していた。アスは」

 

「まだ小さかったからね。それに地の竜に対して侵略行為や戦争を持ち込む馬鹿な竜はいないからね」

 

「フウは今でもそうだが、昔もかなりの強さを持っていた。だがフウは誰よりも……自然を愛していた」

 

「それじゃ……戦いで荒らされる自然を見て、戦いを……」

 

「いや、戦いで荒らされるのは仕方ないと思っていたらしい。フウが一番気にしていたのは…………戦いで失われていく命。それを悲しみ、憎しみ、恨み、終わりなき悪感情を目の当たりにして来た。だからこそ……」

 

「戦いを嫌いに……」

 

「あいつは戦いから生まれる悪感情を一番嫌う。アスに対しても最初はそうだった」

 

「でも私は戦いは楽しいものだって伝えたし、それに証明してみたから……」

 

「証明?」

 

「戦ったあと、遺恨なくまた戦おうとか……高め合えることを……それに戦う理由は誰かのためだってことをね。まぁ私は最近になって誰かのために戦うことを知ることが出来たからね」

 

「そっか……」

 

フウさんは戦いから生まれる悪感情……終わりない戦いがあるから……

 

「だからあげは。フウの事はそれなりに気にしてやれ」

 

「何で私?」

 

「お前はソラたちより少し大人だ。あいつらは戦いから生まれるもの……正義の違い。そういうものをまだ理解しづらい。だがお前ならな」

 

「ノアさんが、私のことを評価しているのは分かったよ。とりあえずフウさんには後で謝っておく。勝手に昔のことを聞いたし」

 

「そう言うところだ」

 

 

 

 

 

 

 

ノアside

 

あげはがソラたちの所に戻るとアスは意外そうな顔をしていた。

 

「何だ?」

 

「ノアが人をそこまで評価するなんてね」

 

「俺も変わってきているだけだ」

 

「ふーん。それにしても正義の違いか~私にはよく分からないけど」

 

「お前は正義の違いに関してはそれなりに理解しているが……」

 

心配なのはソラたちだ。あいつらはまだ子供……それにソラは多分……

 

「正義の意味を理解できないかもな」

 

「どう言うこと?」

 

「そんな事で悩んだりしないことを俺は祈るよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

あげはside

 

数日後

 

フウさんに謝ろうとしたけど、会うタイミングがなかった。その内また会えるかもしれないと思いつつ、私は実習に参加していた。ここ数日、特に問題は起こらなかったけど……園児の一人……キュアウィングのファンのたけるくんが他の子と喧嘩したらしい。話を聞くと……

 

「あいつがじゅんばんまもらないから、やっつけただけだもん!」

   

「そっか……でも、ぶつのはどうかな?」

 

「ボク、さいきょうになるんだもん! プリキュアみたいに、わるいやつやっつけるんだ!」

   

「たける君。最強になるために大事なのはさ、先生はやっつける事じゃないと思う……」

    

「なくないよ! ボク、ただしいもん!」

 

たけるくんはそう言って教室から出ていった。

 

「あげはせんせいは、さいきょうじゃないもん!」

 

「たける君!」

 

私は慌ててたけるくんを追いかけるのであった。

 

 

 

 

 

 

桜空side

 

あげは姉が頑張っているところを隠れて見に来た僕らは茂みの裏で様子を伺っていた。

 

「誰かに見つかったら、迷惑かけちゃうからこっそりだよ」

 

ましろもこうして参加するのは結構意外と言うか……まぁあげは姉のこと気になったからだろうな

するとあげは姉が保育園から出てきて、園児を追いかけていた。ソラは鬼ごっこをしていると思ってるみたいだけど、何だか様子がおかしい?

そんなことを思っていると突然ゾウ型じょうろのランボーグが現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

あげはside

 

「ランボーグ!?」

 

何でまたこんなところに!?すると工事中の建物の上にバッタモンダーがいた

 

「外野!この間はよくも負け惜しみとか言いやがったな!今回は観客がいるからな!子供たちの前でプリキュアが負けるところを見せてやる!」

 

本当にめんどくさい奴!するとソラちゃんたちがプリキュアに変身した姿で駆けつけてきた。

 

「たける君、お手紙ありがとう! 後は任せて!」

 

「うん!」

 

スカイが避難するように促すが、ランボーグは園児たちを狙っていた。もしかして観客だから逃げられないように?

スカイたちは攻撃を喰らわせて、ランボーグを止める。更に……

 

「氷刃刀!」

 

桜空が追撃にランボーグを斬ろうとするが、突然竜巻が起き、桜空が吹き飛ばされた。

 

「あれは!?」

 

スカイたちの前には一人の男がいた。あれって……

 

「久しぶりだな」

 

「お前は……テンペスター!」

 

「今日はお前一人か。まぁいい」

 

テンペスターは両手から竜巻を放ち桜空を襲うが、桜空の前に地の盾が現れた。

 

「ジュース買いにいっている間に戦いが起きるなんてね」

 

「邪竜一派か。ライはどうした?」

 

アスちゃんとノアさんが駆けつけてきた。と言うかジュース買いに行っていたって……

 

「ライはまだ回復中だ。それなりに強くなったらしいが……」

 

「先手必勝!」

 

テンペスターが何かを言いかけてたけど、アスちゃんが岩や石の塊を放ったが、テンペスターの前に竜巻が現れ、防いだ。

 

「無駄だ。お前らの攻撃は通じない」

 

テンペスターは岩や石を巻き込んだ竜巻を桜空たちに放ち、吹き飛ばした。

 

「みんな!?」

 

テンペスターはバッタモンダーの隣に立つと……

 

「いつまで遊んでいるんだ?」

 

「うるさい!おっと彼処にプリンセスがいるな」

 

バッタモンダーは隠れていたエルちゃんを見つけ、ランボーグにエルちゃんを襲うように指示をしたが、スカイたちが庇おうとするが、バッタモンダーはそれを狙っていたかのように、スカイたちを黒いシャボン玉に閉じ込めた。

スカイたちは必死に抜け出そうとするが何故か無理だった。

 

「それは、アンダーグエナジーを濃縮した球体さ。君らの力は使えない。脱出は不可能だ!それだよ! それ! その顔が見たかったんだよ! プリキュア!どうだ、外野! これで僕の強さが分かっただろう?」

 

スカイたちを追い詰めているからって馬鹿にして……

 

「後はプリンセスを手に入れれば、完全勝利さ」

 

「そんな……さいきょうのプリキュアがまけるなんて……」

 

「ああ、そういえば、他にも観客がいてくれたようで嬉しいよ」

 

ランボーグがたけるくんを狙う。たけるくんは逃げるが転んでしまったが……私はランボーグの前に出た。

 

「そうはいかない!これ以上、アンタらの好きにはさせない!」

 

「せんせい……」

 

「はあ? アハハハハ! こりゃいいや! 外野のくせに僕をどうするって?なら逃げきってみなよ……」

 

私はたけるくんを背負い、ランボーグの攻撃を避けながら逃げる。

 

「いいぞ! 頑張れ、外野!」

 

「あげはちゃん!」

 

「あげは姉!」

 

桜空は立ち上がろうとするけど、まだダメージが大きすぎて中々立ち上がれなかった。でも心配しないで見てて……

私はランボーグを回るように逃げていくと、ランボーグは目を回してバランスを崩して倒れた

 

「たける君……大丈夫?」

 

「うん……」

 

「良かった……」

 

流石に走り回るのは疲れた……でも

 

「せんせい……」

 

「大丈夫……」

 

「へえ……外野の割にはやるじゃないか……」

 

「その外野っていうの、やめてくれる? プリキュアや保育園のみんなは、私の大切な人達なの……だから、私は外野なんかじゃない!」

 

「外野じゃなければ何だというんだ……」

 

「保育士!」

 

「はぁ?」

 

「そして、最強の保育士も、最強のヒーローも、目指すところは一緒……それは、大切な人達を守る事!」

 

「だから、どうした? プリキュアですらない無力な君に何ができる?」

 

「だったら……だったら、私は!」

 

私の思いに答えるようにまばゆい光が胸から放たれ、ミラージュペンが現れた。私はミラージュペンを掴み、

 

「たける君。これで先生も最強になるよ!」

 

「え?あげはせんせいは、もうさいきょうだよ!」

 

「ありがとう……エルちゃん!」

 

「える!?」

 

「アゲアゲでいこっ!」

 

「あげ!ぷりきゅあーー!」

 

エルちゃんからスカイストーンを受けとり、私はミラージュペンを構えた

 

「最強の保育士の力、見せてあげる!」

 

私はプリキュアに変身をする

 

「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!バタフライ!きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ!あげて広がるワンダホー!キュアバタフライ!」

 

キュアバタフライ……これが私のプリキュアとしての姿。

 

「くそ!やれ!ランボーグ!」

 

ランボーグが黒いシャボン玉を放つが、私は蝶型のシールドで防ぎ、更にランボーグは噴水攻撃を仕掛けるがそれすら避けていく。

 

「だぁぁぁぁぁ!おい、テンペスター!お前もやれよ!」

 

「命令をするな……新しいプリキュア……この竜巻は防げるか?」

 

テンペスターが大きな竜巻を作り出していくが、その竜巻が何かに切り裂かれた。

 

「何!?」

 

「今のって……風?」

 

気がつくと木の上にフウさんがいた。助けてくれたのかな?

 

「邪竜の気配を感じて来たが……まさかお前がプリキュアになるとはな」

 

「フウさん……フウさんは戦いが嫌いなことは知ってる。戦いから生まれるものが嫌なことばかりだけど……でもさ、助けるための戦いは嫌なことなんて生まれない!だから……」

 

「……俺は最初から助けるために動いている」

 

「え?」

 

「余所見をする余裕があるなら!」

 

テンペスターがまた竜巻を作り出すが、フウさんはまた竜巻を切り裂いた。

 

「無駄だ。テンペスター。お前は竜巻を作り出すが……俺は風を操る。作り出す必要がない。言いたいことは分かるか?」

 

「くっ……」

 

テンペスターは姿を消していった。フウさんって本当に強い?

 

「さっさとランボーグを倒せ」

 

「オッケー!」

 

私は蝶型のエネルギー弾をランボーグに喰らわし、ランボーグは倒れ込むと、工事中の建物からビニールシートを借り、ランボーグを縛り上げ……

 

「ひろがる!バタフライプレス!」

 

大きく飛び上がり、ランボーグを大きな蝶型のシールドで押し潰し浄化した。

スカイたちを閉じ込めていたシャボン玉も消え、スカイはキラキラエナジーを回収するのであった。

 

「い、いい気になるなよ! 僕がさらに本気を出せば……」

 

「いつでも相手になるよ。でも、もし、また私の大切な人達に手を出したら、許さない!」

 

「うっ……バッタモンモン」

 

バッタモンダーは撤退し、戦いは終わった。たけるくんも大切な人を守るために最強になるって言ってくれた。フウさんは……お礼と謝罪をしようとしたけど……いつの間にかいなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、私はこれからみんなと一緒にプリキュアとして戦うならと思い、虹ヶ丘家に居候することにしたのであった。

それにしても……フウさんは最初から助けるために動いているか……確かにそうかもしれないね




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