夜の街、路地裏に一人の少女がいた。少女の周りには倒れた男たちがいた。
「来ないで……私に……近づかないで……」
少女は苦しみながら、そう呟き……夜の街へと消えていく。その様子を見る白衣の男。
「苦しいなら耐えずに本能のままに生きれば良いのに……」
「お前が彼女を連れ出したのか?」
そんな男の元に黒髪の男……蛇竜がいた
「おや、別世界の危険種……いや、竜ではないですか」
「お前の目的はあの少女か?」
「えぇ、それが何か?」
「少し協力してやろうか?」
「いえいえ、結構ですよ。あなた方も彼女を手に入れたいみたいですが、彼女は私の計画に必要なので……それが達成すればいくらでも協力してもらいますよ」
「ほう……気がついていたか」
「見ていてください。私の兵隊と……彼がいますから」
白衣の男の後ろには何十人もの異形の人間と大太刀を持った男がいた。
「ふっ、ならば見届けよう」
蛇竜は姿を消し……
「さて、彼女を連れ出しましょうか」
桜空side
夜中に色々とあってか寝坊してしまった。まぁ今日は休日だから良いけど……
「おはよう桜空くん。今日はお寝坊さんだね」
「ましろ……グーリが夜中に騒いで……」
「人を子供みたいに……」
グーリは機嫌悪そうに言う中、この場にいないソラとノアの姿が気になった。
「ソラとノアは?」
「ノアさんは朝早くにフウさんが訪ねてきて、出掛けてるよ。何だか変な気配を感じたとか?ソラちゃんはこの事件について調べたいって言って……」
ましろがテレビに映ったニュースを指差した。昨日の深夜に暴行事件があったらしい。だけど普通の事件ではなく何だか被害者が怪物を見たとか?
「ランボーグ?」
「いえ、ランボーグではないみたいですよ。朝方友達の梟が来て、話してました」
ツバサ……梟まで友達なのか……
「それにしてもフウさんとノアさんの気になることって……竜関係?アスちゃんはいかなくて良いの?」
確かに二人が出掛けているのを考えると竜関係になるだろうし、グーリが騒いだ件を合わせると余計に……でもアスは残ってエルちゃんのお世話をしている
「うーん、確かに感じだけど……特にヤバイ感じはしなかったし……二人に任せた!」
ヤバイ感じはしないか…………
気になりつつましろが入れてくれたコーヒーを飲む僕であった。
ソラside
うーん、怪物騒ぎを聞いて何故かヒーローとして動くべきと判断しましたが……街は平和だった。
「仕方ありません。少し街を見て帰りましょう」
私はそう言って帰ろうとしたとき、ふと歩道橋の階段を上るお婆さんが目に入った。何だか危ない感じがしたと思っているとお婆さんが階段を踏み外し、落ちそうになった。私は急いで助けに入ると
「「大丈夫(か)?」」
見知らぬ少年と同時にお婆さんを助けていた。私とその人は一緒にお婆さんを向こうの道に送ると……
「あの、貴方は?」
「ん?俺はミナトだ」
「ミナトさん……私はソラ・ハレワタールです。ミナトさん、咄嗟にお婆さんを助けに入るあの身のこなし……貴方もヒーローですか?」
思わずそう聞くとミナトさんは少し不思議そうな顔をしていた
「ヒーロー……か。まぁ似たようなものだな」
「私もヒーローを目指しています!何だか貴方とは気が合いそうですね!ミナトさんはこの街の人ですか?」
「いや、ちょっと仲間……友達と用があって来てな……人探しをしている」
「なるほど……では手伝います!」
「何でそうなるんだよ……」
「困っているならヒーローとして手を差し伸べます!どんな感じの人なんですか?」
「…………いや、大丈夫だ」
ミナトさんはそう言って何処かへと去っていく。あの人……本当に不思議な人……何だか竹刀袋みたいなものを持ち歩いていますが……また会える気がする
ノアside
フウと共に街であるものを探していた。だが見つからない
「フウ、見つかったか?」
「いや、見つからない……どうにも気配を感じ取れない」
「竜であり、竜ではない気配……何なんだ?」
「分からないが……調べるべきだ」
フウはそう言うが……竜の気配も俺たちとは違う気がする……何なんだ?
ソラside
やはりミナトさんの事が気になり、ミナトさんを探す私。一体どこに行ったのだろうか?
「そろそろ日が……仕方ありません」
今日はずっと街にいたからかきっとましろさんたちも心配しているはず。早く帰らないと思っていると……
「いやぁぁぁぁぁ!!?」
突然悲鳴が聞こえ、私は悲鳴が聞こえた方へと向かった。
建物と建物の間の道を入り、少し進んでいくとそこには倒れた白髪の少女とその前には尻餅をつき怯える白衣の男と……刀を向ける……ミナトさんがいた
「わ、悪かった。見逃してくれ」
「見逃すと思っているのか?」
ミナトさんは怯えた男に刀を振りかざした。私は咄嗟に止めに入る
「何をしているんですか!」
私の声に気がつき、ミナトさんは振り返った。その隙に白衣の男は逃げ出した。
「ちっ、逃がすか!」
「動かないでください!」
白衣の男を追いかけようとするミナトさんの前に立ち塞がる私。この人はヒーローだと思っていたのに……
「ソラ、邪魔をするな。いや、こっちの問題なのに首を突っ込むな」
「いいえ、貴方は怯えている人を容赦なく切ろうとしていました。そんなのヒーローのやることではありません!」
私はそう訴えかけると、ミナトさんはため息をつき、刀を鞘に納めた
「ヒーローか……悪いがお前の言うヒーローはどんな奴でも助けるのか?」
「はい!それがヒーローとしての役割です」
「助けたやつがとんでもない悪人でもか?今は真面目にやっているが過去に悪事を働いたやつでもか?」
「どう言うことです?」
「人の恨みや憎しみは消えないんだよ。そいつがどんなにまともになっても……な」
「それでも……許すのがヒーローです!」
「そうか……どう合っても動くつもりはないなら……先ずはお前のヒーロー像……いや、お前の正義と俺の正義……ぶつかるしかないな」
ミナトさんが拳を構え、私も構えた。
ミナトのキャラ紹介は次回!
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