桜空side
ましろの絵本作りのために、画材を買いに近くのホームセンターに来た僕ら。
「絵本作り……」
「迷ってるのか?」
「う、うん」
「やるだけやってみたら良いと思うぞ」
「そうだけど……」
迷ってるましろ。もう少し背中を押しておくべきかと思っていた
「ありました!」
「こっちもありました!」
ソラがスケッチブックを持ってきて、ツバサも絵を描く道具を見つけた
「本当に私、やるのかな?」
「ましろさんが作ってくれたくもパン、感動しました!菜摘さんが言うように、ましろさんには、センスというものがあるんだと思います!」
「エヘヘ……そうかな?」
「私、ましろさんが描く絵本を見てみたいと思って! すみません、私の勝手な希望です!」
「とりあえず、挑戦してみようかな!」
試しにって感じで挑戦することにしたましろ。するとノアとアスがエルちゃんに付き添いながらこっちにやって来たけど……エルちゃんも持ってるのって……砂場で遊ぶ道具だよな
「エルちゃん、本来の目的忘れてて」
「欲しそうにしてたから買ってやった」
「えるぅ!」
場所を移動して、近くの公園で絵本作りをすることに、ソラ、ツバサ、ノア、アスの四人はエルちゃんに付き添って砂場で遊び、僕はましろの隣に座り見守ることになった
「まずは、お話を考えないと……うーん……昔々、山の中にさらさらと流れる川……そこに、大きな大きな桃が流れてきて……って、それじゃ桃太郎だし! しかも大きい!えーっと、桃じゃなくて……川からカボチャが流れてきて、中から、それは美しい女の子が……って、シンデレラだよ、それ! しかも、桃太郎と、ごっちゃになってる!」
目茶苦茶難航してる……流石にオリジナルで作るとなると難しいからな
「こうピンっと来るものとかないのか?」
「うーん、ないね……」
まぁそう簡単に思い付くことはないだろうな
「やっぱり無理かも……ストーリーなんて全然浮かんでこないし……絵だって、あんなに綺麗に描けないし……そもそも、私にセンスなんて……」
「ましろ……」
何て声をかけたら良いんだろうか?と言うか僕はいつもそうだな……どんな風に声をかけるべきか迷ってばかりだ
すると様子を見に来たソラがましろに声をかけた
「私が先走って、ましろさんを困らせてしまったみたいですね……」
「ううん……褒めてもらえて嬉しかったし……でも、みんなみたいに、これをやりたいって気持ちにはなれなくて……」
「あの、ましろさんはましろさんのままでいいと思う気持ちは、今も変わりません……だから、気にしないで下さい!」
「うん……ありがとう、ソラちゃん……」
「……何て言うかダメだな。僕は……」
「桜空くん?」
「ましろが悩んでるのに、何て声をかけるか迷ってばかりだ……」
「桜空くん……あのね。私は桜空くんが側にいてくれるだけで……」
「側に?」
「うん……それだけで」
「プリンセス、1つくらい貸してあげればいいじゃないですか!」
ましろが言いかけた瞬間、ツバサの声が遮った。僕らも砂場に行くとどうにもエルちゃんは買ってきた玩具を同い年の子に貸さないみたいだった。ソラは叱るがエルちゃんは嫌がり、ましろが諭すがそれでもダメだった。結局親が来て遊んでいた子を連れて帰っていった。
「まだまだ未熟です……私は、エルちゃんを叱るばかりでしたが、ましろさんは、エルちゃんに優しい気持ちを伝えていて、すごいです……」
「そんな事ないよ……結局エルちゃんにも分かってもらえなかったし、どうしたら良かったのかな……」
そんなことを呟くましろ。すると近くのベンチに座る親子の声が聞こえ、ましろは何かを閃いたのか
「私、先に帰るね。桜空くんも」
「へ?」
僕はましろに手を引っ張られ、家に戻るのであった。
家に帰るとましろは早速買ってきた画材を広げ、絵本を描き始めた。僕はというとましろのベッドに座らされていた
「手伝うことないか?」
「ううん、大丈夫」
何もしなくて良いってことなんだろうけど……それはそれでかなり暇になるんだけど……
暫くしてからソラがお茶とおやつを持って様子を見に来たが、ましろが集中しているのを見てそっと部屋から出ていこうとするが、ましろはソラに今、楽しんでやっていることを話した。
「ましろ、本当に僕は何もしなくて良いのか?」
「うん……側にいてくれるだけで……私は力を貰えてるから」
側にいるだけで……
「こうして付き合いはじめて……改めて思ったの。私は桜空くんが側にいてくれるだけで……沢山元気も力も貰えてる。それに安心できるから」
「ましろ……」
思わず抱き締めたくなったけど、今は邪魔したら悪い
「どうしたの?」
「いや、何でもない」
「?」
数日後、絵本は完成した。早速市役所に提出しに行くことになった。ましろ曰く時間的には余裕があるらしいけど……信号待ちをしていると、見覚えのある奴がいた。
「バッタモンダー!」
「その封筒、随分大事なものなんだね?」
「アンタには関係ないし!」
「僕は君達が心配なんだ。何かアクシデントに巻き込まれて、その封筒を失ってしまわないかってね」
こいつ……そのつもりで!それならと思い、僕は氷のつぶてを放ち、バッタモンダーの頬を掠めた
「お前!いきなり攻撃するか!?」
「悪いけど、邪魔はさせない!」
「ちっ!それなら!カモン!アンダーグエナジー!」
バッタモンダーは信号機をランボーグに変えた。ましろたちがプリキュアに変身しようとすると……
「桜空、ましろ。お前たちは先に行ってろ」
「ノア?」
「で、でも……」
「大丈夫です!行ってください!」
「そうですよ! あんなに頑張ったんだから!」
「私達、いっつもプリズムの優しさに支えてもらってる! だから、今日くらい思いっきり応援させてよ!」
「こう言うときは頼ってよ。ね」
みんなの思いに答えるように僕はましろをお姫様だっこし……
「少し揺れるぞ」
「うん、みんな、気を付けて!」
市役所へと向かうのであった。
「はっ、プリキュア一人と竜擬きがかけて、勝てると……」
「アス……本気を出して良いぞ」
「そうだね……本気で……」
「へ?」
「ランボーグ?」
市役所に無事にたどり着き、絵本を提出できた。
「みんな、大丈夫かな?」
「心配だから早く戻らないと……」
そんなことを話していると、ソラたちが追い付いてきた。と言うか何か早くないか?
「凄かったよ……」
「ランボーグが可哀想に思えました……」
あげは姉とツバサの二人が苦笑いを浮かべ、ソラは……
「上に打ち上げ、そこからノアとアスさんの二人の攻撃……凄かったです」
本当に何があったんだ…………
それから数日後、絵本コンテストの結果を見に行くと、大賞に菜摘さんのが選ばれていた。ましろのは落選こそしたが、エルちゃんの心に届いたみたいだった。ましろもこれからもエルちゃんや誰かの心に届く絵本を描きたいと夢を見つけたらしい
その日の夜、ましろが僕の部屋にやって来た
「どうしたんだ?」
「えっと、お礼を言いに……」
「お礼って僕は対したことは……」
「それでも……言いたいの。ありがとうね。桜空くん」
ましろは笑顔でお礼を言い、僕はましろの頭を撫でるのであった。
「後ね……頑張ったご褒美……貰いたいな~って……そのこの前の朝の……」
それってつまりそう言うことだよな…………
翌朝、リビングに行きましろを見て……
「お、おはよう///」
「桜空くん……おはよう///」
二人して顔を赤らめていると、あげは姉が……
「ヨヨさん。今日の夕飯は赤飯にしましょう」
「あら、二人とも節度を持った方が……」
「「違う(よ)」」
あげは姉にからかわれるのであった。
あえての戦闘シーンカット!
竜族に関してはノアたちとの関係性を考えます。一応竜族の過去が上手く絡めそうですし
感想待ってます