ひろがるスカイ!プリキュア 炎と氷の竜   作:水甲

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57 ツバサの悩み

アスside

 

ある日の事、みんなで家の掃除をしていた。私はツバサくんと一緒にツバサくんの部屋を掃除していた。

 

「アスさん、結構掃除とか得意なんですね」

 

「え?そうかな?まぁよく掃除をしてたからかな?」

 

「……何か違う意味に聞こえるのは気のせいですか?」

 

違う意味って……まぁ掃除は掃除でも喧嘩を売ってくる竜たちを掃除してたけど……

 

「ツバサくんに認められるように家事とかも頑張って覚えてるんだよ。私は」

 

「本当に……あ……」

 

本の整理をしているツバサくんがあるものを見つけたみたいだった。それは航空力学の本だった

 

「そういえば、最近、読んでなかったな……というか、もう読む必要もないのか……プリキュアになって空を飛べるようになったから……あんなに勉強してたのに……いつか絶対、空を飛ぶんだって……」

 

「どうしたの?」

 

「いえ……ただ」

 

「ただ?」

 

ツバサくんは何かを言いかけたけど、何も話さずに本を置いた。

 

「アスさんは……空を飛べるんですよね」

 

「うん、私たち竜族はね」

 

「竜族?」

 

「そっか、私たちの種族の事を詳しく話してなかったね。私たちは大まかに言うと竜族って呼ばれてるけど、私やノア、フウ、グーリみたいな神竜族。小型の竜は竜族って呼ばれてる」

 

小型の竜族は今は何処にいるのかは不明だけど……

 

「違いとかあるんですか?」

 

「神竜族は人の姿になれたり、持っている力が大きいからね。ほら、私は大地を操ったり出来るでしょ。そう言う事ができるのは神竜族。竜族は力が弱いから人の姿になれないからね」

 

「へー」

 

「まぁ今のスカイランドの人たちはそんな細かいことは気にしてないから、大まかに竜族で纏めてる感じかな」

 

「そうなんですね……いつかその竜族に会ってみたいです」

 

「ツバサくん……」

 

興味がある感じなのか?とりあえずこの話を終え……あれ?何でこんな話になったんだっけ?まぁいいや。

私たちは部屋を出て、皆のところに行くと、エルちゃんが掃除を手伝っているところをソラちゃんたちが褒めていた。

 

「すごいよ、エルちゃん!」

 

「少し前までハイハイしてたのが嘘みたいです!」

 

「あんなに小っちゃかったましろんが中学生なんだもん! エルちゃんだって、すぐ大人になっちゃうよ!」

 

エルちゃんが大人になるか~まぁ人間の時間からしたら長くは感じるけど、私たち竜からしたら短く感じるんだろうな~

ふとツバサくんを見ると何故か思い詰めた顔をしていた。

 

 

 

少しして思い詰めたツバサくんに対してヨヨがお茶に誘い、私も付き合うことになった。

 

「ボク、プリキュアになって、空を飛ぶ夢が叶った事、すごく嬉しいんです……ただ、何ていうか、その……」

 

「努力が無駄になったような気がする?」

 

「はい……いや、でも別にいいんです! 今のボクにとっては、プリンセスをお守りする事が、何より大切ですから……でも……」

 

「でも?」

 

「プリンセスが大人になったら、ボク達がずっと傍にいる事もなくなって……将来的にソラさんは青の護衛隊の隊長になり、ましろさんは絵本作家、あげはさんは最強の保育士、桜空さんは……ましろさんの側で支える仕事に……ボク1人だけ追いかける夢も、やりたい事もなくて、ボーっとしてるんじゃ……」

 

ボーッとしてるだけの生活……それは別に……いや、うん人はそれだけじゃダメだよね

 

「すみません、こんな話……」

 

「いいのよ。話してもらいたくて、お茶を淹れたんだから。さっき話に出なかったノアさんたちは?」

 

「ノアさんは……多分ですがソラさんと一緒にいるかもしれませんし、アスさんは……」

 

「ツバサくんのお嫁さん!」

 

「らしいですし……フウさんも多分ですがのんびり過ごしてるかもしれませんから……竜の皆さんとは何か……その」

 

「まぁ大体の竜はそうだからね。集落でのんびり過ごしてるだけだし、使命があればそれに全うしてるくらいだからね」

 

竜は本当にそんな感じだから……参考には全くならないからね

 

「それなら悩みを解決できる良い場所があるわ」

 

「良い場所ですか?」

 

「あ、もしかして……」

 

あの場所だよね。でもツバサくんの悩みを解決できるのかな?

 

「アスさんは先に行っててね」

 

「うん、分かった」

 

丁度整備のために朝早くから行く予定だったしね。

 

 

 

 

 

 

 

そして休日、私はある場所でみんなが来るのを待っていた。

暫くしてからツバサくんたちがやって来た。因みに今回は大人数の移動だからフウが車を出してくれた。

 

「アスさん、どうしてここに?」

 

「ヨヨにこの畑の管理を任されてるの」

 

今いるこの場所は山近くの畑。この場所はヨヨの趣味で作られた場所だが、私はある日から管理を手伝うことになった。

 

「アスさんには少し前からね。土の状態や作物の状態を見るのが得意みたいなのよ」

 

「そうだったんですね……」

 

「そういえばアスちゃん、休日にちょくちょくいなくなると思ってたら、ここに来てたんだね」

 

「ここは私にとっては色々と教えられた場所だからね」

 

そう、この畑は私がこうしてツバサくんを好きになってから出来た思い出の場所だ

 

 

 

 

 

あれはツバサくんに冷たい扱いを…………

 

「あの僕……冷たくしたことありましたっけ?」

 

「「合ったね」」

 

桜空にましろちゃんの二人は思い当たる事が合ったみたいだ。

 

「そういえばツバサくんは最初の頃はエルちゃんのお世話で忙しいってアスさんを……」

 

ソラちゃん、それ大正解。あの時落ち込んでたときに、ヨヨが私をここに連れてきて、手伝ってくれないかって言われて……

 

「最初はやる気はなかったけど、アスさんは徐々に精を出し始めたわね」

 

「土の状態とか見てたら、ヨヨが丁寧にお世話してるのが分かったからね。私も頑張って色々と覚えてね……」

 

私にとっては使命が出来た瞬間だったかもしれない。




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