ノアside
フウとの話が終わり、家に戻ると買い出しに行くと言われ、俺もそれに付き添う。ソラたちが買い出しをしている中、俺は桜空の様子を見ていたが、桜空は特に変化はないみたいだ。
桜空が言っていた夢はただの夢だと思いつつ、買い出しが終わり、帰ろうとしたときソラは何かを見つけた。
「ソラちゃん?」
「シャララ隊長!」
ソラは慌てて駆け出した。シャララの目撃情報が出たタイミングで俺たちの……いや、ソラの前に現れると言うことは……
俺は急いでソラを追いかけた。
ソラを追いかけていくと工事現場にたどり着き、シャララが呆然と立っていた。
「シャララ隊長!無事だったんですね!」
ソラが近寄ろうとした瞬間、シャララが振り向き様に切りかかろうとした。ソラは咄嗟に防ごうとしていたが、シャララは黒い靄となって消えた
「手品さ。アンダーグエナジーで、ちょいちょいっと作った幻だよ。本物だったら今頃、君は真っ二つだったよ?」
やはり罠か……ソラを期待させて……
「どうして? 何で、こんな意地悪するですか! 何が楽しいんですか!?」
「楽しいよ……マジ楽しい……」
「私の何の恨みが……」
「あるね! 大ありだ!」
バッタモンダーはあの日城で自分を威圧し、逃げたことに対してソラに憎しみを抱いていた
「憎い……この胸が憎しみで張り裂けそうだ……」
「逆恨みだな」
「黙れよ。強くて優しいこの俺に、こんなにもどす黒い憎しみを植え付けた責任、きっちり取ってもらうぞ!」
バッタモンダーがそう叫んだ瞬間、地面からランボーグが現れたが……なんだこいつは?今まで違ってシンプルな姿……
「ノア!行きましょう!ヒーローの出番です」
「あぁ」
ソラはプリキュアに変身し、俺は戦闘スタイルに変わるとランボーグは青く光る剣を出現させ構えた。
「ランボーグの陰にこそこそ隠れて! それで、あなたのつまらないプライドは満たされるんですか!?」
「ふっ」
ランボーグは剣を大きく振るとその勢いで周りのものを吹き飛ばす
「中々の使い手ですね。当たればタダではすみま……」
「待て、スカイ」
スカイが攻撃を仕掛けようとしたが、俺はそれを止めた。このランボーグ……まさか……
「妙だと思わないか?」
「妙?」
「今までは何かを媒介にし、ランボーグを生み出してきた。だが今回は何を媒介にしているのか分からない」
「確かに……」
ただシンプルな姿に剣……剣を媒介にしているなら、ランボーグの姿は剣だ。だが……今回はランボーグが剣を扱っていることを考えると…………
「バッタモンダー……どこまで腐っている」
「へー、君は気がついたみたいだね」
「どういうことですか?」
「あのランボーグはシャララを媒介にして作られている」
「なっ!?」
「正解!」
バッタモンダーが指をならすとランボーグの背中にマントが装備された。やはり……
「君の大切なシャララ隊長にアンダーグエナジーを注ぎ込んだんだ。折角君が何も知らずにランボーグを攻撃してくれれば……」
「スカイ……心を乱すな」
「つぅ……はい……」
前までならスカイの心は完全に折れていた。だが前にミナトの一件で何とか持ちこたえている。
「ノア……どうすれば……」
「…………ランボーグ自体強い。弱らせればお前の技で浄化できるが……」
「それだと……シャララ隊長が……」
「一撃で決めるしかないが……」
俺とスカイだけでは無理だ。みんなが来るのを待つか?
「ちっ、竜が邪魔だな……」
バッタモンダーからしてみればスカイの心を折るのに、俺が邪魔みたいだな。なら、
「俺がランボーグの攻撃を全部防ぐ……お前は心を平静に保ちながら、みんなが来るのを待て」
「分かりました」
これなら……何とか……
だがその瞬間……竜の気配を感じた。
「ほう、丁度良いタイミングだな」
そこに現れたのは見たことのない男と鎖に縛られたライの姿だった。
「お前!遅いんだよ!」
「どうやら停滞気味だったか。ならば……バッタモンダー、やれ!」
「ふっ!おい、キュアスカイ!お前の大好きなシャララ隊長はこんな風に姿を変えたんだよ。カモン!アンダーグエナジー!」
バッタモンダーがアンダーグエナジーをライへと注ぎ込み、ライは真っ黒な電気を纏い、人型のサイズの竜へと変わった
「実験は成功。邪の力とアンダーグエナジーが混ざり合い、新たな力を得たな」
『グオ……グオオオオオオオ!!!』
「意識は消えたか。まぁいい」
「お前……何者だ?」
「邪竜様の右腕……蛇の竜……ウロボロス!やれ!雷邪竜ライ!」
『グオオオオオオオ!!!』
ライが俺に向かって突っ込んでくる。俺は炎を出し、ライの動きを止めようとするがライはそのまま突っ込んできて、俺を吹き飛ばす
「ノア!?」
「余所見をしてて良いのかな?」
「はっ!?」
スカイは隙を突かれ、ランボーグの攻撃を喰らい吹き飛ばされる。俺は咄嗟に助けようとするが、ライが俺の上に飛び
『ライ……ジャ……ホウ!』
黒い稲妻が俺を包み込んだ。
「ぐううううう!?」
まずい、スカイがこのまま地面に叩きつけられる。
そんなとき何かがスカイを助けた。それはウィングとアスだった
「スカイ!大丈夫ですか?」
「ウィング……それにアスさん……」
気がつくとプリズムたちも駆けつけてきたみたいだ
桜空side
ランボーグとあれは……ライなのか?その2体に苦戦するスカイとノア。プリズムが光弾を放とうとするが、スカイが慌てて止めに入った。
「駄目! やめてー!撃たないで!」
「えっ?」
「隊長なんです! あれは……シャララ隊長なんです!アンダーグエナジーのせいで、シャララ隊長がランボーグに」
「そんな……嘘……」
まさか……そんな……スカイは泣きそうになるのを堪えている。どうしたら……
「汚い奴。それにあっちは……」
「アイツはウロボロス。邪竜の右腕。そしてあの黒い雷を纏っているのはライだ」
「よくとまぁ……姿を変えてるけど……どうする?ランボーグは私がやろうか?」
アスがそう言うとウィングが止めた。
「アスさん、ダメです。スカイが……」
「こう言うとき、私が責任取るよ。それくらいの役割は……」
「アスさん……そんなことさせたくないです。それにランボーグに変えられたなら、浄化すれば……」
「ウィングの言う通りだね。スカイ、少し傷つけるけど……」
「…………はい」
スカイは涙を拭き、覚悟を決めた。
アスは地面に触れランボーグを拘束しようとするがライがアスに向かってくる。だがライは突然現れた風の檻に閉じ込められた。
「どうやら危機的状況だな」
「フウさん!そっちはお願いね」
バタフライがタイタニックレインボーを放つ準備に入ろうとするが……なんだ?バッタモンダーは余裕そうに……
「だめー」
突然エルちゃんが叫び、タイタニックレインボーの発動を止めに入った。
「ちぇっ……バレちゃったか……」
「どう言うこと?」
「シャララ隊長をランボーグにしようとした状態は、瀕死だったんだよ。つまりシャララ隊長は、アンダーグエナジーによって生かされている。それを浄化してしまったら、どうなるだろうねえ?そう! 君達ご自慢のタイタニックレインボーも、アップドラフト・シャイニングも、隊長にとどめをさす、やべぇ技に過ぎないって事!本当は、君達に隊長の始末をさせるつもりだったんだ。それは最高の絶望になるだろうからね……でも、いいや。好きな方を選べよ……隊長を倒すか、隊長に倒されるか……フフフ……」
何だよ……それ……
スカイを……苦しめるために……やってるのか?
そんなこと……許せるのか?
いや、許せない……許しちゃいけない…………
こいつだけは……こいつだけは……………………ユルセナイ
ノアside
突然真っ黒な気配を感じた。その気配を出しているのはウロボロスでもライでもなく……桜空だった。
「ユルセナイ……ユルセナイ……ユルセナイ……ユルセナイ……ユルセナイ……」
桜空の身体から真っ黒な闇が溢れだし、桜空の両腕を黒い氷の爪に変え、頭から黒い氷の角を生やした。あれは……
「どうやらあの小僧は邪に染まったな」
「なんだと……!?」
「竜が邪に染まるのは、黒い感情が心を満たしたとき。だが早々染まるものではない。爆竜、嵐竜、雷竜は邪竜様によって邪の力を与えられた。だがあの小僧は……いや、人間の心は悪感情を抱きやすい。そうなれば融合した竜も……」
桜空……くそ、こんな状況で…………
「見物だな。邪に染まった竜と融合した人間は……どうするのか?」
…………ソラちゃんの心はギリギリ折れてないです。はい
感想待ってます