桜空side
早朝、僕はソラたちと一緒にランニングをしていた。ソラは日課でいつもやっており、僕は今後のために身体を鍛えた方がいいかと思ったからだ。
「桜空さんは結構体力ある方なんですね」
「一応男だからな……後は鍛えるのも悪くないと思って……」
グーリの力の使いこなせられるようにしておきたいって気持ちもあるし……
「まぁ鍛えておいて損はないが……今のお前に必要なのはブレスを使えるようにしておいた方がいいぞ」
「待って~」
三人で話しているとましろが息を切らしながらやって来た。
「大丈夫ですか?」
「見ての通りだよ~」
「無理して付き合わなくても……」
「だって……この間、ノアさんが助けてくれたから良かったけど、私もランニングして身体を鍛えたら、もうちょっとソラちゃんの役に立てるかな~って……」
「そうだろうけど……」
一旦休憩のためにベンチに座る僕ら。まぁましろがそうしたいなら止めないけど……
「でも千里の道も一歩からだね」
「それってどういう意味ですか?」
「毎日こつこつ頑張らないとダメってこと」
「いい言葉です」
ソラはメモ帳を取り出し、早速メモをするけど……あれ?よく見たら平仮名?
「えぇ~!?いつの間に覚えたの?」
「1日5文字ずつ、毎日こつこつです」
なんと言うかソラはある意味すごいな……そう言えば
「ノアは文字とかは?」
「俺は大体覚えたな。まぁドラゴンの知力は人の数倍はあるからな」
あーうん、比べたらダメなやつかも…………
「私も毎日ランニングを続けたら、ソラちゃんみたいに強くなれるかな?」
確かに続けていけば、ましろもソラみたいになれるかもしれない。だけどましろの問いかけにソラは笑顔でこう答えた。
「ましろさんは……今のましろさんのままでいいんです」
今のましろもままか……確かにそれでもいいかもしれない。ただ……
「えっと……?」
ましろはソラの言葉の意味を分からないでいた。
「そろそろ帰るか」
「そうですね。お腹も空きましたし」
朝食を食べ終え、しばらくは自由時間となり、僕はノアから力の使い方を教えてもらっていた。
「ブレスを吐くイメージがわかないか」
「ノアみたいに炎をはくって言うのは何となくイメージ出来るけど……」
漫画とかでそういうイメージがわきやすくなってるけど、氷のブレスはピンと来ない
「だとしたら氷を作るイメージはどうだ?」
グーリが現れてそう言うけど、氷を作るって……
「そっちのイメージはどうだ?」
「何とか……」
「だったらそっちの方がいいかもな」
と言うわけで早速特訓をしようとしたときに、呼び鈴がなった。誰だろう?こんな朝早くに……
「私が出ますね」
ソラが対応しに向かったけど、ちょっと心配だから様子を見に行くと……
「お待たせしま……」
「久しぶり~」
突然ソラに抱きつく女性。あー、うん見覚えがありすぎる。
「ちょっと見ないうちに背伸びた?髪形変えた?あれ?髪色も……誰?」
「こっちの台詞です!」
応対したらいきなり抱き締められたからな。ソラの反応は仕方ないとしか言えない
「あれ?あげはちゃん?」
するとましろも様子が気になり、こっちにエルちゃんを連れてやって来た。
「ましろん!それに桜空~」
「なんで?どうして?」
「ちょっとこっちに用事があってさ」
「どちら様ですか?」
ソラの疑問はもっともだな。とりあえずリビングに行き、改めてあげは姉を紹介することになるのだが……
「むかーし、昔、ソラシド市に二人の女の子がいました。名前はあげはちゃんとましろん!二人はご近所さん同士。所が……母さんのお仕事の都合であげはちゃんは遠い街へ引っ越すことに……『ママ嫌い!こんなうち出ていってやる』さて、おうちを飛び出したあげはちゃんはどうなってしまんでしょうか?」
「いや、何でいきなり紙芝居?」
思わずツッコミをいれてしまう僕であった。
「ど、どうなるんですか?」
ソラはソラで真面目に聞き入ってるし、ノアは……特に関心示さずにいた。
「日がくれちゃうから、手短にいこうか」
「だね。私は聖あげは。18歳!血液型はB。誕生石はベリドット。ラッキーカラーはベイビーピンク。最近のブームはイングリッシュティーラテ・ウィズ・ホワイトチョコレート・アド・エクストラホイップ!はい!そっちのターン!」
「あ、初めまして、この家でお世話になっているソラっていいます。あそこにいるのはノアといいます」
「へーこの街の子?」
「いいえ、私とノアはエルちゃんと一緒に別の世界から来ました」
「別の世界?」
「ターーーーイム!」
慌ててましろがタイムをかけ、ソラに別の世界のこととかを話さないようにとジェスチャーを送る。ソラ……うっかりなのか分からないけど、迂闊に別の世界から来たことは話さない方が……
「そ……そうでした!大騒ぎになるからスカイランドの事やエルちゃんがプリンセスだって事は内緒にするって、ましろさんと決めたのに!」
「プリンセス?」
「えう」
「ソラ……色々と暴露してるからな」
「あ、あげはさん!今耳にしたことはきれいさっぱり忘れてください!」
「隠し事~」
「ごめんね。あげはちゃん……でも友達の秘密は言えないよ……」
「僕からも……色々と話すとなると……」
「OK。でもいつか私にも教えてくれると嬉しいな。って訳で宜しくね。ソラちゃん、エルちゃん、あとそっちのノアくん?さん?」
「好きなように呼んでいいぞ」
「了解。所で……桜空」
「何?」
あげは姉は僕に軽く耳打ちをして来た。別に聞かれて困るようなことをわざわざ……
「ましろんとの関係は進んだの?」
「それ、わざわざ聞くこと!?」