公安特捜班・長岡発スーパー特急「かがやき」の客たち 作:新庄雄太郎
「えっ、川井が特急「かがやき」に乗ったか、怪しくなった。」
「ええ。」
「でも、どうやって金沢へ行ったんですかね。」
「本当なの、岩泉。」
「ああ。」
「なるほど、つまり川井が新潟へ行って、そこから金沢へ行くことが出来るか、そこが問題なんだね。」
「うん、犯行は可能かどうかだ。」
「調べて見るか。」
そして、岩泉は時刻表を取り出して調べることにした。
「いよいよ、俺の時刻表鉄の出番だ。」
「岩泉、新潟県警と京都府警に川井の足取りを調べたけど、間違いなく新潟市内のホテルをチェックアウトされているし、京都市内の旅館で泊まっていたことが確認されているんだ。」
「そうなんだよね。」
「犯人が新潟から東京へ行って、新幹線に乗って行ったって事も考えられるわよ。」
「それもあるよな。」
「よし、早速調べて見るか。」
と、早速時刻表を見て調べて見ると。
「えーと、10時東京駅に来たから、10時08分の上越新幹線「あさひ309号」には間に合うな。」
東京発10時09分 上越新幹線「あさひ309号」に乗車
新潟着12時01分 下車
新潟市内のホテルで1泊
新潟発6時29分 上越新幹線「とき400号」に乗車
東京着8時52分 下車
東京発9時00分 東海道新幹線「ひかり215号」に乗車
名古屋着10時50分 下車
名古屋発12時12分 北陸本線特急「しらさぎ7号」に乗車
金沢着15時07分 下車
「これだと、犯行は不可能だな。」
「殺された奴は、13時ごろに殺害されたって言っていたからな。」
「問題は、どうやって行ったかだ。」
「犯人は、これを使ったんじゃないか。」
「待てよ、金沢までだったら米原経由があるじゃないか。」
東京発10時09分 上越新幹線「あさひ309号」に乗車
新潟着12時01分 下車
新潟市内のホテルで1泊
新潟発6時21分 上越新幹線「あさひ300号」に乗車
東京着8時36分 下車
東京発8時42分 東海道新幹線「ひかり205号」に乗車
米原着10時04分 下車
米原発10時12分 北陸本線特急「しらさぎ5号」に乗車
金沢着13時07分 下車
13時45分ごろ、西原裕次郎を殺害。
17時頃にホテルに来る。
金沢発8時02分 七尾線急行「能登路1号」に乗車
輪島着10時16分 下車
輪島市内で1泊
朝市を見物
輪島発10時42分 七尾線急行「能登路2号」に乗車
金沢着13時07分 下車
金沢発13時48分 北陸本線L特急「雷鳥32号」に乗車
京都着16時09分 下車
京都発15時10分 東海道新幹線「ひかり252号」に乗車
東京着17時56分 下車
「しめた、18時過ぎには東京には戻れるよ。」
と、岩泉は言った。
「そうか、犯人は東海道新幹線を利用したのか。」
「ええ。」
「新潟から東京へ戻って、そこから東海道新幹線を利用して米原経由で金沢へ向かったんだよ。」
「なるほど、犯人は長岡経由ではなく米原経由を利用したのか。」
「ええ。」
岩泉は、高山達に報告した。
「えっ、川井は米原経由を利用して金沢へ行ったのか。」
「そうなんだよ、新潟から東京へは上越新幹線に乗って、東京から米原経由で特急「しらさぎ」に乗って金沢へ行ったっですよ。」
「なるほど、米原経由か。」
「そうですよ。」
「なるほど、つまり犯人は米原経由で金沢へ行ったんだよ。」
「高山、もし犯人が川井だったらそれを利用したかもしれないよ。つまり3時間58分の空白があると思うよ。」
岩泉は高杉班長に電話を替わって高山に言った。
「あのね、川井のアリバイを徹底的に調べてくれ、それから、後石川県警に連絡して徹底的に協力させるから。」
「わかりました、早速調査してみます。」
と、電話を切った。
「何か分かったか。」
「ええ、調べて見たら犯人は米原経由で金沢へ行ったんですよ。」
「そうか、川井は新潟から東京へ戻り、東京から新幹線に乗って米原経由で金沢へ行ったのか。」
「なるほど、つまり「ひかり」と「きらめき」又は「しらさぎ」に乗って金沢へ行ったって事になるわ。」
「よし、すぐに石川県警に連絡だ。」
「はい。」
早速、小海が連絡を受けた石川県警の小沢警部がやって来た。
「石川県警の小沢です。」
「どうも。」
「早速、あなた達が推理したところ、川井は米原経由で金沢に来ていた事が判明しました。」
「そうですか。」
「犯人は、あの人だ。」
「やはり、犯人は川井淳郎か。」
「ああ。」
そして、次の日。
「えっ、南さんは今金沢に来てるの。」
と、南は歩夢に電話した。
「そうなんだよ、例の殺人事件でね。」
「ああ、もしかして金沢市内で殺人事件ね。」
「そうだよ。」
「それで、何か分かったの。」
「ああ、彼は新潟から東京へ戻って米原経由で金沢へ行ったんだ。」
「もしかして、米原経由って事は私か時々乗る「しらさぎ」の事かな。」
「そう、その列車だよ。実は歩夢は今誰かと一緒か。」
「うん、今侑ちゃんとしずくちゃんと一緒なの。」
「そうか、確かしずくちゃんは演劇部だったな。」
「うん。」
電話で歩夢からしずくに変わった。
「あのー、南さん、私に何をすればいいの。」
「犯人と一緒に行って、金沢へ行くんだ。」
「なるほどね、一緒にその川井に会っておびき寄せるって事ね。」
「そうだよ、しずくちゃん。」
「わかったわ、任せてよ。」
「あっ、この人かな。」
「うん、間違いないわ。」
そう言って、しずくは川井に会った。
「あのー、あなたも金沢へ行くんですか。」
「そうだけど、あなたもか。」
「ええ。」
そう言って、川井はしずくと一緒に歩いた、そして歩夢と侑は後を付けた。
7時36分の上越新幹線「あさひ1号」に乗り、長岡で特急「かがやき」に乗り換えて金沢へ到着したのは11時34分である。
そこへ、南と高山と小海がやって来た。
「歩夢ちゃん、しずくちゃんは。」
「今、一緒に行ったわ。」
「そうか、じゃあ後を付けよう。」
と、南と高山と歩夢達は川井の後を付けた。
そして、しずくは川井に話をかけた。
「あのー、私をどうするのですか。」
「ああ、てめぇにはあの世へ行ってもらうぜ。」
と、川井はナイフを取り出した。
「キャー、助けて―。」
しずくは、悲鳴を上げた。
そして、南と高山と小海と石川県警のパトカーが到着した。
「そこまでだ!、川井」
と、南は言った。
最後は、しずくちゃんの演技で犯人をおびき寄せるとは。
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劇中の列車時刻は、平成4年の時刻を使用しています