ニューダンガンロンパv3 全員生存RTA   作:壊の公式

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 天海君視点書きづらい...
 違和感があるかも...


生存者特典

 <side 天海蘭太郎>

 

 

 俺が持っているモノパッド。

 生存者特典で渡されたとされる、生徒手帳用の物とはまた別の物。

 そこにはこの学園内の地図、そしてコロシアイを終わらせるヒントが書かれていた。

 

「この学園の中に、コロシアイを企てた首謀者が隠れている。

 見つけ出すチャンスは、モノクマのスペアが必要となるタイミングだ。

 その時、首謀者は必ず図書室の奥にある隠し部屋へと向かう。

 このヒントが真実である事の証明として予言しておく。

 キミが最初に思い出す記憶は”超高校級狩り”についてだ。

 この情報は信じられる人間とだけ共有しろ。

 その見極めがキミの生死を分かつ。

 天海蘭太郎より......」

 

 このうち、ずっと一つの言葉に引っかかっていた。

 

「信じられる人間とだけ共有しろっすか...」

 

 俺ははっきり言って、俺以外の16人のことを信用していない。

 いや、出来ないというべきか。

 その見極めがキミの生死を分かつ、その一文が俺を臆病にしていた。

 もし、自分が間違った人間を選んでしまったらどうしよう...そんな不安が頭から離れない。

 

 気づいたら訳も分からない空間にいて、それでいて自分だけは才能を思い出せなくて、さらにその代わりと言わんばかりに生存者特典が与えられて...

 そのことを誰かに相談したくても、やはりあの一文が自分を踏み留まらせて...

 そんな気持ちを押し込んで、外面に出ないようにして...

 そんな不安でいっぱいだった。

 

 そんな時だった。

 彼に声を掛けられたのは。

 

 

「やあ、天海。話があるんだ。」

 

 

 

 ♢♢♢

 

 

 

「どうしたんすか、雁木君?何か俺に用っすか?」

 

 雁木連。

 超高校級の傭兵の才能を持っている生徒だ。

 圧倒的な存在感、恵まれた体格、歴戦の猛者のようなボロボロの恰好。

 それらは全て、目の前の存在が強者であることを示している。

 

 そんな彼を俺は少し苦手に感じていた。

 彼の鋭い目に射抜かれると、自分の中に隠している不安や恐怖といった感情が、見通されているような気がするためだ。

 

 また、彼を警戒もしていた。

 モノクマをなんの躊躇いもなく撃った異常性。

 トンネルの罠が全て電気で動いていると見破った洞察力。

 それらは、彼を警戒するのには十分すぎる根拠だった。

 

「いやさ、俺は回りくどく聞くのは嫌いだから単刀直入に聞くけどさ......お前何か隠し事してない?」

 

 一瞬、時が止まった。

 

 何故バレた...?

 当然、俺は彼どころか誰一人に生存者特典について話したことがない。

 ...となると、適当にカマを掛けているだけなのかもしれない。

 そう思い、適当にはぐらかせることにした。

 

「...?急に話をしに来たと思えばなんすか?もしかして、俺が本当は自分の才能を分かっていて、わざと言っていないと思っているんですか?」

 

 しかし、彼は全てはお見通しとばかりに笑って否定する。

 

「いや、違うよ。お前が才能を思い出していないっていうのはお前の様子を見れば分かる。俺が言っているのはその他のことでの隠し事だよ。」

 

 どうやら、彼は何故だかわからないが、俺が生存者特典を持っているということを確信しているようだ。

 しかし、俺は最後のあがきとばかりに無言を貫く。

 

「......」

 

「あれ?だんまりか?お前がこのまま無言を貫くようなら、俺はお前がみんなに何か隠していることがあるって吹聴することになるけど、それでいいの?」

 

 そういって、彼は俺を脅してきた。

 もしそんなことをされると、このコロシアイにおいて俺がとてつもなく不利になるのは間違いないだろう。

 誰とも協力できなくなる他、もしかしたら俺を怪しいという理由で殺しに来る人間もいるかもしれない。

 そうなると、俺の生存は絶望的な確率になってしまう。

 

「......なんで、俺が隠し事をしているって分かったんすか?」

 

 それは、もう隠し事をしているのを肯定しているような返事だった。

 しかし、尋ねずにはいられなかった。

 

「そのことを説明するために、まずは話しておきたいことがあるんだ。」

 

 そういうと、彼は椅子に座った。

 どうやら、席についての対談をご所望らしい。

 それに応じて、俺も彼の対面の椅子に座る。

 

「お前は疑問に思わない?このコロシアイについて。」

 

「...疑問っすか。」

 

「ああ。そもそも俺らを殺したいなら、わざわざ超高校級の人間を集めてコロシアイをさせるより、拉致した先ですぐに殺せばよかった。こんなところに誘拐できているなら、いつでも殺すことが出来ただろうさ。」

 

 それは自分も感じていた。

 なぜコロシアイなどという回りくどい形で行うのか。

 それは――

 

「俺たちを見世物にする為っすね?」

 

 そう返すと彼は無言で頷き、肯定を示す。

 

「こんなコロシアイをするのは、これを所謂デスゲームのようにするためだろうね。何故そんな真似をするかというと、ひとえに観客がいることに他ならない。尤も、それが不特定多数の人間なのか、もしくは金持ちが道楽として行い、観客は主催者だけなのかは分からないけどね。」

 

「それで、それが今回の話にどうつながるんすか?」

 

「ゲームというのは、表向きは公平でなくてはならない。参加者一人一人の能力は違えど、条件は同じでなくてはならないってことだよ。」

 

 そこまでいうと俺にも彼の言わんとすることが理解できた。

 

「つまり...俺だけが、才能を思い出せないのは不公平でゲームとして成り立たないということっすね?」

 

「その通り。君の才能を思い出せないのが偶然なら、不公平になるから運営側も対策するだろう。それがしていないってことは意図されたものだってことさ。」

 

「......」

 

「つまり、天海が失った才能というアドバンテージを埋めるほどの、何らかのものが存在すると推測したんだ。これが先ほどの疑問に対する答えだよ。」

 

 なるほど。

 確かに理にかなっている。

 

「確かに、俺は他の人にはないアドバンテージはあるっす。認めるっすよ。でも、それは安易に他人に明かしてはいけないようなものなんすよ。」

 

「それを俺に教えるというのは?」

 

「難しい相談っすね。」

 

 そう返答すると、彼は少し考える様子を見せる。

 しばらくして、彼は口を開いた。

 

「俺は、このコロシアイを誰一人死ぬことなく終わらせる。」

 

「......!」

 

 その言葉に少なくない衝撃を受ける。

 彼のその発言は誰もが思っていることだろう。

 しかし、彼は他の生徒とは違う点があった。

 話し方だ。

 まるで、確定的な未来の話をするかのような話し方だった。

 彼は自分の発言に圧倒的な自信を持っていた。

 

「モノクマを撃ったのだって、トンネルの罠が電気だって指摘したのもそうだ。すべてはこのコロシアイの犠牲者を出さないためだ。」

 

 確かに彼の行動を見返すと、俺たちの生存の為になるような行動をとっていた。

 どうしても、コロシアイを企てた者には見えないような行動だった。

 モノクマを撃つというのは、コロシアイを企てた者なら全くやる必要のない行動だろう。

 そんなことをして、注目を浴びれば自分が不利になるだけだろう。

 自作自演というのは考えにくい。

 トンネルの罠が電気だって指摘したのだってそうだ。

 あの指摘のおかげで、険悪なムードにならずに済んだ。

 あれがなければ、今のように希望に向かってみんなで行動することは難しかっただろう。

 

「それには、お前の力が必要なんだ。頼む。力を貸してほしい。みんなでコロシアイを乗り切るために。」

 

 そういうと、彼は頭を下げる。

 

「ごちゃごちゃした理論じゃない。俺はただ、お前に信用してほしい。俺という可能性に賭けてほしいんだ。」

 

「でも、信用できる相手にしか明かしてはいけないってあったっす。」

 

「そうか。なら、俺を信じろ。俺はこのコロシアイを全員で乗り切る。そこにはお前も入っている。そんな未来を実現させるためにも、俺を信じろ。」

 

 彼は自信満々で断言する。

 

「でも、信用できる人間かの見極めが生死を分かつって書いてあったっす...」

 

「そんなことを書かれたら、警戒して一人で背負わざるをえなかっただろうな。だが、もう大丈夫だ。これからは俺も背負ってやるよ。」

 

 彼の言葉が、彼の声が、胸の中に染みわたってくる。

 不思議と聞くものを安心させるような自信に満ちあふれた声が、心の壁を溶かしていく。

 この人なら信じられる、そんな安心感があふれてくる。

 

「...信じてもいいんすか?」

 

「ああ。俺を信じろ。その選択はお前に後悔をさせないぜ。」

 

 そして、自分の中で一つ結論が出た。

 それを一つ一つ、慎重に、言葉として紡ぐ。

 

「...そこまで自信をもって言われたのは初めてっすよ...。"信じろ"、そんな感情論だけの言葉っす。......でもそういうの、俺は嫌いじゃないっすよ。」

 

 ふと、自分の思考がすっきりしたのを感じた。

 

「俺は雁木君、君のことを信じたい。君の可能性に賭けたい。だから......信じてもいいっすか?」

 

「勿論だよ」

 

 彼は自信満々に笑った。

 

 

 

 ♢♢♢

 

 

 

「これが俺に渡された、生存者特典っす。」

 

 そう言って、生存者特典のモノパッドを雁木君に渡す。

 雁木君はそれに目を通していく。

 

「なるほどね...」

 

 そう言うと、読み終わったようでこちらに視線を向けてきた。

 

「天海、ここに書いてある隠し部屋ってもう見つけた?」

 

「見つけたっす。あの本棚の奥にあるっすよ」

 

 そういうと、俺はその本棚の前まで行き、力を加えて動かす。

 本棚はゴゴゴゴゴ...という音を立てて動き、白黒のドアが現れた。

 

「この隠し扉の奥に隠し部屋が続いてると思うっす。生存者特典には、モノクマのスペアが必要な時に首謀者が向かうとも書いてあったっすね。」

 

「なるほどね......そこで天海に提案なんだけどさ、この扉を俺ら二人で見張らない?今って丁度、モノクマのスペアが必要な時だろ。じゃあ、ここで見張ってれば首謀者はモノクマのスペアを作り出すことが出来ないんじゃないか?」

 

 なるほど...

 彼の提案はもっともだ。

 生存者特典通りなら、首謀者はこの隠し部屋に行くことが出来ず、モノクマのスペアを作れないだろう。

 

「いいっすね。でも、見張るってことは夜通しここにいるってことっすよね?大丈夫なんすか?首謀者に襲われたりしないっすか?」

 

 それに対し、彼は何も問題はないと親指を立てる。

 

「いや、大丈夫。エグイサルが来るならともかく、首謀者一人ぐらいなら俺が負ける道理はないよ。」

 

「でも、寝ているところを襲われたりとか...」

 

「それも大丈夫だよ。俺の睡眠はとても浅いからな。誰かが近づいてきた気配があればすぐに起きる。あと、飯とかはお前が取ってきてここに持ってきてくれ。風呂は仕方がないから、日中で人がいる間に交代で入ろう。片方が見張っている間に、片方が入るって寸法さ。日中なら一人でも、襲われるということはないだろう。」

 

「なら大丈夫そうっすね。...いいっすよ、二人で見張るっす。」

 

 そうして、俺と雁木君は隠し扉を協力して見張ることにした。

 

 

 

 ♢♢♢♢♢

 

 

 

 見張り始めてから24時間、つまり次の日になった。

 結論から言うと首謀者らしき人間は現れなかった。

 

「誰も来なかったっすね...」

 

「これが生存者特典通りなら、モノクマは復活できてないはず――」

 

 そう言うと、彼は唐突に言葉を切った。

 図書室の入口の方に目をやる。

 どうやら、誰か来たようだ。

 

 少しして、扉が開くと最原君が姿を現した。

 

「天海くんと雁木くん?どうしたの、二人とも。こんな朝から図書室で何してるの?」

 

 最原君は帽子をいじりながらそう言った。

 

「いや、何もしてないっすよ。二人で話し合ってただけっす。」

 

「でも、二人とも昨日どこにもいなかったよね?もしかして、昨日からずっと図書室にいたんじゃないの?」

 

 そう言うと、最原君はあからさまに怪しんでいる顔でこちらを見る。

 それに対して、雁木君が一歩前に出て声をあげた。

 

「そうだよ。俺たちは一日中ここを見張っ――」

 

「ちょっと、何言ってんすか?」

 

 彼がここにいた理由を素直に言おうとしたため、慌てて遮る。

 しかし、彼は意に介したような様子を見せず、言葉を続ける。

 

「最原、お前は隠し部屋の存在に気付いているだろ?」

 

「......何故それを?」

 

「カードリーダーの埃だよ。あれは明らかに人為的につけられたものだ。カードキーを使っていればあんなところに埃があることはおかしいからな。恐らく、俺らと同じことを考えたんだろう。昨日、俺は最原が一人で図書室に行っているのを見ている。その時に仕掛けてんだろうね。」

 

 その言葉に、誤魔化す事は出来ないと思ったのか、

 

「そうだよ。僕が埃を設置した。誰かが通ったかを確認するためにね。」

 

 と言って最原君は認めた。

 

 すると、雁木君がこちらに近寄ってきた。

 そして、最原君に聞こえないように小声で話し始めた。

 

「天海。俺は最原に生存者特典を共有したいと思っている。」

 

「...生存者特典は君だから共有したんすよ。信用できるか分からない最原君に伝えるのは反対っす。」

 

「いや、最原は信用できるよ。」

 

「...何故っすか?」

 

「そんなの目を見ればわかる。彼に教えても悪いようにはならないってな。」

 

 そんな冗談のようなことを、こともなげに言った。

 

「そんなの理由にならないっすよ...」

 

「お前は俺を信じてないのか?」

 

「信じてるっすよ...」

 

「じゃあ、俺が信じる最原を信じろ。」

 

「......分かったっすよ。でも、共有するのは最原君までっすよ。それ以上なら単純にバレるリスクが大きくなるっす。」

 

 話し合いが纏まったことで、雁木君は最原君に話を再開する。

 

「最原には見てほしいものがあるんだ。」

 

 そう言うと、最原君にモノパッドを見せた。

 最原君は驚いたように視線を雁木君の顔と、モノパッドとを行き来させている。

 

「――これって...!」

 

「俺に配られた、もう一つのモノパッドっす。なんでも生存者特典らしいっす。」

 

 そして、最原君は受け取ったモノパッドに目を通す。

 

「これは...この学園の地図と.........コロシアイを終わらせるヒント!?」

 

 最原君の衝撃はよくわかる。

 俺もその文章を見た時、非常に衝撃を受けたからだ。

 いきなりモノパッドを渡され、そこからコロシアイを終わらせるヒントなどと突拍子もないものが出てきたら、それは誰だって驚くだろう。

 

 そして、読み終えた彼は不安そうに尋ねてきた。

 

「ありがとう...。こんな重要な情報を渡してくれて。でもいいの?こんな重要なものを僕なんかに見せてしまって。信じられる相手にしか見せるなって書いてあったし...」

 

「いいんすよ。そりゃ、俺は最初は乗り気じゃなかったっすけど、雁木君に言われたんで。」

 

 そう言うと、最原君は驚いたような表情を見せる。

 

「雁木くんが...?」

 

「そうだよ。最原は信用できるって感じたんだよ。しかも、探偵で頭が切れるから役に立ってくれそうだしね。」

 

「...ありがとう。期待に応えられるかは分からないけど、精一杯頑張ってみせるよ」

 

 

 

 ♢♢♢

 

 

 

 最原君はあの後、少し考えることがあると言って、図書室から出て行った。

 

 その後も、雁木君と共に図書室で見張っていたが誰も来なかった。

 そうして8時を過ぎ、朝食の時間になったため食堂に行くと、そこには復活したモノクマがいた。

 

 ...何故だ?

 どうして復活している?

 昨日から俺たちが図書室で見張っていたため、隠し部屋には誰も入れなかったというのに。

 もしかして、生存者特典は嘘だったのだろうか...?

 

 そんな俺が混乱している中、モノクマは第二の動機を発表した。

 

「では、追加の動機の発表でーす!タイムリミットは()()()()()()()とします。もし、それまでに殺人が起こらなければ、コロシアイに参加させられた生徒は全員死亡!噂のモノクマ製造機から大量のモノクマを出動させて、クマ本来の野性味を大解放させちゃうよっ!」

 

「タ、タイムリミット!?」

 

「...全員死亡だと?」

 

「オマエラが全然殺さないからこういうことになるんだよ!アーハッハッハ!」

 

 そう言うと、モノクマは去っていった。

 

 訳が分からないがひとまず、雁木君のもとに行って今のことを話そう。

 そう思い、食堂を出ていこうとしたとき、王馬君が声をかけてきた。

 

「そういえば、雁木ちゃんはどうしたの?一人だけ食堂に来ていないけど。」

 

「雁木君は今、ちょっと手が離せない用事があるんすよ。もっとも、もうその用事は終わったっすけどね。」

 

「......ふーん。まあいっか。別に雁木ちゃんが何をしようがオレには関係ないしねー。」

 

 そういうと、王馬君は興味をなくしたように食堂を出て行った。

 そして、それに入れ替わるように最原君がこちらに近づいてきた。

 

「天海くん。ちょっと話したいことがあるんだ。一緒に図書室に行こうよ。」

 

 それに頷き、俺は最原君と共に、雁木君の待つ図書室へ向かった。

 

 

 




 次回からは赤松ちゃん視点になると思います。

v3原作ってどこまで知ってる?

  • 当然、プレイ済みだよ!
  • 体験版だけなら...
  • キャラぐらいなら...
  • 前作なら知ってる!
  • ダンガンロンパの名前だけなら...
  • ダンガンロンパ?何それ美味しいの?
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