ニューダンガンロンパv3 全員生存RTA   作:壊の公式

7 / 10
あれ?7話なのに、まだ一章のv3小説があるらしいなあ?
ということで、少しペースを上げます。


人柱の提案

 <side 赤松楓>

 

 

「第二の動機についてなんすけど、どう思うっすか?」

 

 先ほど、天海くんが生存者特典を共有してくれた。

 と言っても、私が図書室の前で盗み聞きしようとしたのがバレて、そのまま最原くんが説得してくれただけなので、私は何もやってないけどね...

 

「第二の動機っていうのは"二日後の夜時間までに殺人が起こらなければ、コロシアイに参加させられた生徒は全員死亡"ってのだよね。殺人なんて絶対ダメだけど...でも、全滅はもっとダメだし...」

 

「そのことなんだけど、あるかもしれない。コロシアイもせず、だけど全滅もしないで済むような方法が。」

 

 最原くんが予想外の発言に、私は驚く。

 思わず前のめりになりながら、詳細を尋ねる。

 

「えっ?すごいよ、最原くん!それってどんな方法!?」

 

「ち、近いよ赤松さん......コホン。それで、その方法っていうのは隠し部屋に通じている他の隠し通路を見つけて、首謀者を入らせないようにすることだよ。」

 

「...他の隠し通路?」

 

「なるほどっす。つまり、この隠し扉を俺らが見張ってたので、首謀者が隠し部屋に入れなかった。しかし、モノクマは復活した。それは、隠し部屋に行く通路が別にあるためっす。そうっすよね、最原くん?」

 

 その天海くんの確認に対して、最原くんは首を縦に振る。

 しかし、それなら矛盾してしまう。

 何故なら、生存者特典の学園の地図には別の隠し通路など存在せず、図書室の隠し通路ただ一つだけだったためだ。

 そのことを指摘すると、最原くんは帽子を触りながら答えた。

 

「それは単純に、地図にも載っていない本当の隠し通路なんじゃないかな。首謀者にとって、本当に隠したいものなら載っていない可能性は大いに考えられるよ。」

 

「つまり、俺の生存者特典が不完全ってことっすよね?でもその理屈で行くと、コロシアイを終わらせるヒントの"モノクマのスペアが必要となるタイミングに首謀者は必ず図書室の奥にある隠し部屋へと向かう"というのも嘘の可能性があるっすよ。つまりモノクマが復活したのは、隠し通路がもう一つあるからじゃなくて、単に隠し部屋に行かなくてもスぺアを作ることが出来るってことっす。」

 

「...確かにそうだね。でも、今考えられる中でみんな揃ってタイムリミットを超える方法はこれしかないんだ。天海くんの言った通り、本当は別の隠し通路なんて無くて、全部無駄になるかもしれない。それでも、僕はやってみたい。......こんな僕の考えなんかが当たっているかどうかなんて分からないけどね...」

 

「いや、私は最原くんの言う通りだと思う。少しでも可能性があるなら、それに賭けてみたい。こんなところで誰かが欠けてしまうなんて...そんなの絶対嫌だ...!みんなが助かる方法があるなら、絶対にやるべきだよ!」

 

 天海くんはその言葉に、困ったように笑う。

 

「キミ達にそこまで言われたら俺も乗らざるを得ないっすよ...。やるっす。俺は自分の生存者特典は信じられないけど...二人を信じてみたいっす。」

 

「...天海くん、ありがとう。それじゃあ、雁木くんはどう思う?」

 

 さっきから無言でこちらの話を聞いている彼に問いかける。

 

「んー、いいと思うよ。試してみる価値は十分にある。しかし、一つだけ言いたいことがあるんだ。それは俺ら4人以外に隠し通路の捜索を頼むのは禁止ってことさ。確かに、タイムリミットまで時間は限られているから、人手を増やしたいのは十分理解できるよ。しかし、もしその人手の中に首謀者が入っていたら終わりだ。」

 

「で、でも多少の危険を冒してでも、人手は居るんじゃないかな?勿論、絶対に信用できる人って言う条件付きだけどね。」

 

「ならば、その絶対に信用できる人ってどんな条件なの?優しい人?素直な人?頼りになる人?優しくて素直で頼りになっても、悪人の可能性はあるよね?絶対に信用できるなんてない以上、やっぱり4人だけで探すべきじゃない?」

 

 雁木くんは足を組みながら、言い放つ。

 私はみんなを信じたいが、雁木くんの言っていることが正しいのもまた事実。

 そもそも、私たち4人で見つければいいだけの話なのだ。

 

「...そうだね。分かったよ。」

 

 そうして、話し合いも終わり、校内探索が始まった。

 

 

 

 ♪♪♪

 

 

 

 あれから一日が経過し、次の日の朝になった。

 タイムリミットはもう明日に迫っている。

 しかし、必死に学校中を探し回っているが、まだ見つからない。

 裏庭、食堂、そしてみんなに頼んでそれぞれの部屋も探したが、それらしきものは存在しなかった。

 しかし、タイムリミットはまだ明日だ。

 そう考えて、焦る気持ちを抑え込む。

 とりあえず、お腹が空いたので食堂へ向かうとそこにはみんなの姿があった。

 

「そういえば、入間さんの発明の進行の方はどうかしら?順調そう?タイムリミットまでに発明が完成すれば、みんなで脱出できると思うのだけど。」

 

 その言葉に、入間さんは不満げな様子を隠そうともせず言い放つ。

 

「それがな、アイツら研究教室の準備に時間かかってるとかほざきやがって、やっと今日解放しやがったんだ!だから、発明の進捗状況?そんなもんゼロだぜ!オメーらの経験人数と一緒だ!」

 

「えー!入間ちゃんなんてその辺の草むらとかで発明すればいいんだよー。メス豚なんかに研究教室なんて大層なもの必要ないよねー。ちょっとはキタナイ見た目を外のきれいな空気で洗ってみたらどうかなー」

 

「ひ、ひぐ...だ、だから、流石のオレ様でもタイムリミットまでに完成しないかも...」

 

「そう。なら、入間さんの発明だけを頼ることはできないわね...」

 

 芳しくない発明の進捗に、みんなは暗い表情を見せる。

 そんな中、雰囲気を壊すように王馬くんが声をあげた。

 

「そういえば赤松ちゃん、探し物は見つかった?わざわざオレたちの部屋まで入るほど必死になって探してたじゃん」

 

「だから、あれは私たちの部屋の間取りを確認したかっただけだって!」

 

「でも、赤松ちゃんたちって昨日からコソコソこの学園内を探索してるよねー。あきらかに何かを探しているようにしか見えないけどなー」

 

 王馬くんはニヤニヤと笑いながら追及してくる。

 そんな王馬くんに困っていたら、天海くんが助け舟を出してくれた。

 

「俺たちが何やってるかは詳しくは言えないっす。でも、俺たちは誰も死なずに済むように動いているっす。もし、俺らの計画が成功すれば、誰一人欠けることなく明日の夜時間を迎えられるっす。」

 

「えー!それが本当ならー蘭太郎たちはすごいよー。大きな功績だよー!」

 

「そうだよ!どんなことをしているのかはゴン太にはさっぱりだけど、誰も死なずに済むなら一番だよ!」

 

「だから、俺たちのことはほっといてほしいっす。心配しなくても悪いようにはならないっす。」

 

「にしし...。流石天海ちゃんだねー。自分の才能も分からないのに頼りになるよー。才能がロボット(笑)の鉄屑にも見習ってほしいよねー」

 

「なんで毎回ボクをそんな風に言うんですか!ボクにも、そしてボクの生みの親である飯田橋博士にも失礼ですよ!」

 

「ククク...これで、入間さんの発明と天海君たちの策。その両方でタイムリミットに対して抗う...素晴らしいよ!」

 

 

 ♪♪♪

 

 

 

 それから、この学園を昨日以上に探し回った。

 しかし、それらしきものは見つからない。

 刻一刻と近づくタイムリミットに焦りだけが積もっていく。

 そうして、何の成果も得られないままタイムリミット当日を迎えた。

 

 食堂。

 昨日とは同じ場所だが、全員の気持ちはまるで違った。

 不安だ。

 当日になっても、入間さんの発明は完成せず、私たちも隠し通路を見つけられていない。

 このままなら全滅してしまう、そんな不安に覆われていた。

 

「入間の発明も完成していないし、天海の言う策とやらも芳しくなさそうだ。もし、今日中に両方が使えねーなら待っているのは"全滅"、その二文字だけだ。」

 

「...そうだね。」

 

「そこで、夜時間目前になっても、どうにもならなかったら俺を殺せばいい。そして、そいつが外に出て助けを呼んでくる。少なくともそれで全滅は避けられるはずだ。」

 

 星くんのその言葉に思わず私は反論しようとしたが、それよりも先に雁木くんが話し始めた。

 

「確かに、星の言う通りだよ。そこで、その星を殺す役だが俺にやらせてほしい。」

 

 その言葉は、私に少なくはない衝撃を与えた。

 私たちは誰も殺さなくて済むように隠し通路を探しているのに、よりにもよって彼がそんなことを言ったからだ。

 

「ちょっと、雁木くん!ダメだよ!私たちで夜時間までに何とかするって決めたよね!?」

 

「確かに決めた。でも、もしもそれが叶わなくて夜時間を迎えれば、そこでゲームオーバーだろ?万が一その状況になった時の対策として、代替案を用意しておくのはむしろ当然だと思うんだけどね。」

 

 その言葉に、最初は納得がいっていなかった様子の最原くんと天海くんも、一利あるとその案を認める態度を示した。

 私はまだ納得いかなかったが、最原くんと天海くんにも説得されて、渋々だが了解する。

 

「でもさー、星ちゃんを殺して誰かが卒業するのは賛成だけどさー、なんでそれが雁木ちゃんなのー?ただ自分が出たいだけじゃないのー?」

 

「いや、断じて違うね。俺が殺して卒業するっていうのは、それが最善策だからさ。卒業したとして、この学園の外の環境がどうなっているか分からない。もしかしたら、外は過酷な環境って可能性もあるんだよ。そんな中で、助けを呼ぶってなったら、俺以上の適任は居ないだろうよ。だって、超高校級の傭兵だからね。サバイバルなんてものはお手の物なのさ。」

 

「にしし...確かに、雁木ちゃんの言う通りだよ。でもさー、それで外に出たとしても本当に助けを呼んでくるかどうかは分からないよねー。」

 

「まあ、絶対に助けを呼ぶっていうのは証明できない。悪魔の証明ってヤツさ。ならば、王馬が卒業するか?俺よりも外で生き残れる可能性は低いかもしれないけど、それを上回るほどの信頼をみんなから受けている自信があるならばね。」

 

 その言葉に、王馬くんは「ちえー、つまんないのー。せっかく卒業出来るチャンスが来たと思ったのにー」と残念そうに呟いた。

 

 

 




次回で一章ラストです。

v3原作ってどこまで知ってる?

  • 当然、プレイ済みだよ!
  • 体験版だけなら...
  • キャラぐらいなら...
  • 前作なら知ってる!
  • ダンガンロンパの名前だけなら...
  • ダンガンロンパ?何それ美味しいの?
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