「お嬢ちゃん、怪我は大丈夫か?」
ギンガ団を出たところでギンナンに声をかけられた。そこでようやく、ジムリーダーのデンジに似ているのだとぽんと手を打つ。顔だけではなく座り方とかもそっくりだ。妙に親近感が湧いて、ヒカリはVサインをした。
「心配ないです! ところでモクローってどっちの方向に行きましたか?」
「テルくんじゃなくて、お嬢ちゃんが捕まえるのか?」
ギンナンが無精ひげなのかお洒落ひげなのか分からない顎を撫でた。テルがヒカリを指す。
「こいつの入団試験なんです」
なるほどね、とギンナンが頷く。
「じゃあ俺が手を出しちゃあ駄目だな。夜になる前に捕まえるんだよ」
ギンナンは傾き始めている太陽を仰いだ。
モクローは夜行性の草・飛行。日中は光合成のためにあまり動かず、夜間にそのエネルギーを使って狩りをする。ギンナンはその事を心得ていた。テルよりよっぽど詳しいかもしれない。
ギンナンはモクローの飛んでいった方角を指した。南西だ。
緩めの風がヒカリの頬を撫でた。
「捕まえられそうか?」
「風が邪魔しなければね。テル、戻ろう!」
「え? なんで!?」
戸惑うテルの横をすり抜け、ギンガ団本部へと駆け戻る。見送るケムッソと門番の頭が一緒に動いた。
二階への階段を駆け上がり、更に上へ。遅れてついてきたテルが、「待てちょ……ッ! 待てって!」とヒカリの袖を掴んだ。
「お前どこ入るつもりだ!」
「一番高いとこ!」
「ああ、そういう……。上は駄目だ。ボスの部屋なんだよ」
階段の先はすぐ団長室だった。最上階の部屋はそこしかない。
「ちょびっとだけ入れない?」
「駄目に決まってるだろ! だいいち、ボスはいま出てるんだから、誰も入れないぞ」
「誰も?」
団長室に鍵はかかっていない。
というか扉は開け放たれていた。入り放題ではなかろうか。
「でも、コトブキムラが一望できるところはここだけ。なんで入れないの?」
テルは頭痛が痛いみたいな渋い顔をした。手振りで階段の端に寄るように指示され、テルと並んで端っこから団長室を覗く。
部屋のど真ん中に岩が鎮座している。
その岩からは手足が生えていた。
顔もあった。
「ゴローニャ?」
「ボスのポケモンだ。留守番してるから、隊長以外が勝手に入ると攻撃されるんだよ」
「えぇ……」
ヒカリは部屋を見回した。
正面にゴローニャ。向かって左手に茶器と机と椅子。反対側がベランダ。
ひょいひょい靴を脱ぎ、片方の靴を机の方へ放り投げた。綺麗な放物線を描き、机の向こう側へ落ちる。
「な――むぐ」
驚くテルの口を素早く塞ぐ。抗議の目をしたテルへ、静かに、と指を一本立てた。
ゴローニャが靴の投げられた方へ、ゆっくりと体を向けた。耳がなく、目に過負荷な技を使うゴローニャは聴力・視力ともに弱い。その代わり振動には敏感で方向転換が苦手だ。
のし、のし、のし、と動き出したのを確認し、ヒカリは慎重に団長室に入った。テルが息を呑む。
ゴローニャに気がついた様子はない。
ヒカリはゴローニャを視界に収めたまま、ベランダのドアノブに手をかけた。靴を拾ったゴローニャが元の位置に戻ろうと、ゆっくり体を反転させる。
後ろ手にドアノブの鍵を外し、静かに押すが立てつけが悪い。開かない。少しずつ、擦るように動く。
「ん……っ! わっ!?」
扉が開いた。勢い余ってよろめく。まずい、とヒカリは身を反転させ、ベランダへ飛び込んだ。
ゴローニャがこちらへ勢いよく転がってきた。ヒカリがベランダの手すりを飛び越えたのと、ゴローニャが手すりの前で急ブレーキをかけたのは同時だった。
姿勢を戻したゴローニャが体をゆっくり動かし、ベランダを見回した。
数分ほど、そのままゴローニャは周囲を警戒していたが、やがて、のし、のし、のし、と部屋へ戻っていった。
ヒカリは手すりの真下、屋根に張りついたままホッと息をついた。軒から足を踏み外さないように背中を剥がす。慎重に移動し、コトブキムラの全景を眺めた。
ラベン博士の言った通り、東と南に門と鐘がある。水路沿い、西側の二本の木。または北西の食事処と隣家の店の裏手辺りにモクローが隠れていそうだ。
ビッパも近くにいるだろう。水路は村にひとつしかないし、彼らは水辺を好む。
気になるのは、どうしてわざわざ住みにくい人里までやってきたのか、という点だが。危険なポケモンが村の外を彷徨っている、とウォロが言っていた。それが関係しているのだろうか。
ヒカリは軒沿いに移動し、窓の桟を足場に降りた。変わったドガース像下部のダクトを足場にすることも考えたが、白煙が見えるので使用中だ。火傷するほど熱いに違いない。
降りてくるヒカリを眺めていたギンナンが気の抜けた拍手をした。
「身軽だね、お嬢ちゃん」
ヒカリの剥き出しの足に目をとめる。
「自分の靴はどーしたの」
「諸事情でなくしました」
「あらま」
ベランダから大きな破砕音がして、ヒカリとギンナンは揃って見上げた。テルの悲鳴だ。
「後でまた来ます!」
駆けつけると団長室への階段からテルが転がり落ちてきた。遅れてヒカリの靴も降ってくる。
階段の上ではゴローニャが仁王立ちしており、のし、のし、のし、と中へ戻っていくところだった。
「大丈夫? なにしてたの?」
「それは、こっちの、台詞だっての……」
ヒカリに助け起こされたテルがよろよろと靴を拾った。二足とも揃っているそれを、突きつけるように渡してくる。ヒカリは目を丸くした。
「とってきてくれたの?」
「だってお前が簡単そうに――」
ンン゛、とテルは言い淀んだ。視線が泳ぐ。
「団長室に残ってたら入ったのがバレる。早く履けよ」
靴より派手な証拠が団長室に残っていそうだが。
じっと見つめると居心地悪そうに目を逸らされた。
「ありがと」
ヒカリのお礼の言葉に、テルがわざとらしく咳払いをした。
「それより、モクローとビッパは見つかったか?」
「まだ」
「じゃあもっかいやるつもりなのか?」
テルはどんよりとした。ヒカリはパタパタと手を横に振って否定した。
「ううん。もう一回は、さすがに騙せないよ」
靴を履き、紐が切れている部分は適当に巻いて、階段を駆け下りる。外に出るとギンナンが片手をあげた。
「や。靴が戻ったみたいで」
「諸事情で戻りました!」
「ほう。あの叫び声からして、とってきたのはテルくんかな」
別に、とテルは体の痛みに顔をしかめた。
ヒカリはテルと一緒に水路に一番近い木まで近づいた。一本目、葉っぱの間に身を隠し、モクローが気持ちよさそうに日光浴していた。
「すぐ見つかったな。上から見えたのか?」
「ううん。でも、ここら辺だろうなとはなんとなく思った。こっちの方向に飛んだってギンナンさんが言ってたし、今日は風も弱いから遠くへいけない。ここは日当たりも良いしね」
モクローは自力では飛べない。主に滑空で移動するので、〝空を飛ぶ〟技も使えない。強風の日ではなかったのは間違いなく幸運だった。
問題はどうやって捕まえるかだ。
モクローは目も耳もいい。ゴローニャのような誤魔化しは通じない。
「モクロー」
というわけで、ヒカリはまず普通に呼びかけてみた。モクローの首がくるっと動き、丸々した瞳にヒカリ達が映る。
「君って、ここで生まれた訳じゃないよね? お家はどこなの?」
「ポケモンを説得なんてできるのか? 意味ないんじゃないの」
疑わしそうなテルの横やりが入る。動かないモクローから目を離さずに説明する。
「個体差はあるね。でもテルが思ってるよりモクローはずっと賢いし――」
モクローがぐるりと頭を360度回転させ、鳴いて同意した。
「ピカチュウだって賢い」
モクローが180度頭を反回転させ、げぇる、と嘔吐のような鳴き声を吐いた。ミジュマルとモクローもだが、ポケモンたちの仲がお互いに悪すぎやしないか。
おれのピカチュウの方が賢い、とテルがぼそっと反論した。
「この地方に君の家族や友達はいない。それはあたしも同じで、とても困っている」
ヒカリは両手を差し出した。
「君が故郷に帰れるようにするから、あたしが故郷に帰る手助けをして欲しい。……ね、あたしを助けて」
モクローが頭を元の位置に戻し、ふぁさっと翼を広げた。説得が通じたのか、とテルが目を見開いたとき、ヒカリに突き飛ばされた。
直後、頭上を矢羽根が切り裂いた。
「やっぱ駄目か」
しゃがんだヒカリが立ち上がった。テルが大きなたんこぶのできた頭を抑えて抗議する。
「説得できるんじゃなかったのかよ!?」
「個体差があるって言ったじゃん! できるなんて言ってないもん!」
げぇるるる。嘔吐のように再びモクローが鳴いた。あからさまな侮辱にげんなりする。
「じゃあどうすんだよ。時間がないんだぞ!」
「もーうるさいな。交渉決裂なら仕方ないでしょ」
パッとモクローが飛び立った。別の場所に移動するつもりか――?
追いかけようとしたヒカリの顔面に白いものが飛んできて直撃した。
うわ、とテルが声を漏らし、ぎしりと動きを止めたヒカリに、気の毒そうに手ぬぐいを差し出した。
「あー、まぁ……オレもやられたことあるから……な? そこの川で顔洗えよ」
ヒカリは顔についたものを確認し、無言で頷いた。川で顔を洗っている間、軽く旋回しただけのモクローは元の場所に戻り、如何にもすっきりしましたという声で歌った。
川から戻ると、テルはモクローを見張りながら待っていた。動かざるごと余裕のごとしの梟に見張りは無意味だったが。
「お前さぁ」
「なに」
「本当に気がついたらヒスイにいたのか」
「そう。ウォロさんも言ってたじゃん。どうしたの急に」
「いや。モクローに言ってるの聞いて、マジなんだなって」
テルが懐に手ぬぐいを仕舞い、改めてヒカリを頭の先からつま先まで眺めた。テルをじと目を向ける。
「信じないならそれでもいいけど、その〝変な奴〟と同じ調査隊員になるんだから覚悟してよね。それより石集めて。これくらいのやつ」
ヒカリは親指くらいの小石を拾って渡した。握るとちょうど手に馴染む大きさだ。
「いいけど、普通に投げても当たらないぞ」
「いいから」
モクローは小馬鹿にしたようにくるくる頭を回している。
テルと石を集め終わり、腕を回してヒカリは手を何度か開いた。指で石を弾く。
モクローのいる場所とは反対側の枝に当たり、揺れで葉っぱが一枚落ちた。モクローが大きなあくびをした。
風切り音。
落下する葉っぱを、モンスターボールが撃ち抜いた。
はぷ、と口を閉じたモクローが首を十五度傾け、顔をこちらへ向けた。
バトルなしにポケモンを捕まえることはあまりない。
だが何事も例外はあり、ポケモントレーナーであってもバトルなしで捕まえなければならない場所がある。
サファリゾーンである。
つまり今回の課題もサファリゾーンでのポケモン捕獲と同じだと考えればいい。ヒカリはじゃらっと小石を掌で転がした。明らかにこちらを舐めているポケモンには、力関係を叩き込む必要がある。
すなわち、暴力こそが全てを解決する。
暴力だよ暴力が大事。
かくん、とモクローの首が戻り、ぶわっと体が膨らんだ。
ヒカリの指が小石を弾いた。モクローの片翼を小石が撃ち抜くと、初めて甲高い悲鳴が上がった。動揺。落下。間髪置かず、飛礫による追撃が雨あられと。
――それは一方的とも苛烈とも評すべき蹂躙の幕開けであった。
悲鳴。苦痛。混乱。
はためきかける翼が飛礫に飲み込まれ、痛苦よりも恐怖がモクローを襲った。彼の心境を記すとすればこうである。
――斯様な小娘が、何故これほどの技量を持って我を追い詰める!? 嗚呼モクロー。尊大そのものの精神性は、幼児的で在り未熟であった。砂糖菓子のような甘ったるい揺籃で怠惰な生活を送ってきた梟! モクローに野生の本能など欠片も残っていなかった。恐怖の涙が滂沱と溢れ、その滴さえ撃ち抜く飛礫は凄惨な殺意をもってして、梟の肉を掠める弾雨に少女の哄笑が木霊する。
〝心得違いであった〟のだと、モクローは破れんばかりに目を瞠った。
刮目せよ。
低頭せよ!
戦け畜生!! 道を開けよ愚か者!! 不遜ゆえ、額を翼を地に擦りつけよ。黒曜の双眸に神威を認めた刹那、槍が如き殺気にモクローは身震いした。
嗚呼。
アアアアア、アア!
あああああぁあああぁああああぁああぁあああああああああ――! キィエエエェエエエエエエエ!!
「ちょっと待てヒカリそっから先はいももち亭だやめろ!! とまれ!」
「はなッ離して! は・な・せ!! 逃げるなァ!! 待たんかモクロー! この馬鹿! ××××!」
渾身の羽交い締めにヒカリはジタバタと吠えて暴れた。涙目でモクローが逃げ込んだ先――いももち亭の縁側を睨みつける。破壊された木枠と障子紙が風に吹かれている。その暗がりから赤い瞳が覗いた気がしたが、それを気にする前にぐるんと川へ向けられた。
「あーっと! あっちあっち! ほら! びっくりしたビッパが固まってるぞ! 今のうちに捕まえようぜ!?」
険悪な目つきで睨むと、ビッパが囓りかけの枝を抱きしめ震えていた。ワンアクションでボールを投げ込む。
ビッパの額にゴツンとぶつかり、呆気なく収まった。
「お前、ボール投げるのすっごい上手いな……」
テルは疲れ切った声音で、尊敬と恐怖の入り交じった感想を述べた。
ボールを川から回収したヒカリは呪詛とともに橋を渡った。顔色の悪いテルが戦々恐々しながら着いてくる。
いももち亭の扉は閉まっていたが煙はあがっていた。凶悪犯罪者を10年追いかけ続けた刑事のような顔でヒカリは扉を叩いた。
「ごめんください!」
返事がない。
「留守?」
「いるはずなんだけど。空けるときは張り紙してあるし。すいませーん! ムベさん!」
扉が半分開き、腰の曲がった老人が顔を出した。
「なんじゃテル坊」
「店にモクローが入り込んだみたいなので、入れてもらえませんか」
ムベは緑色のひげを撫でると、訝しそうにヒカリを見た。
「そいつは誰じゃ。村の者ではなかろう」
「あーっと。ウォロさんの紹介で来ました」
「ギンガ団の調査隊員になる予定のヒカリです! よろしくお願いします!」
元気に挨拶しつつ、ヒカリは店の奥をチラチラ覗いた。モクローが悪さをしていないか心配だったが、静かなものだ。
「胡乱な奴よのう」
研ぎ澄まされた刃物のような声に、ヒカリは驚いてムベを振り返った。この村には余所者に対するまとわりつくような警戒の空気が漂っている。意図的に気にしないようにしていたが、この老人のそれは違った。
漏れ出たそれが明確な違和感となる前に、ムベが声を張り上げた。
「新しい奴が来るなど聞いとらん。そも、ここはギンガ団のための店。余所者にやる飯などないわい」
折良くヒカリの腹が鳴る。やや間があった。
「余所者にやる飯はないぞ」
「繰り返さなくていいです」
神妙に繰り返したムベに、ヒカリは空っぽの腹を抑えた。
そういえばお昼ご飯を食べていない。朝に騒ぎがあったあと、ウォロに木の実をもらっただけだ。ヒカリの怪我の手当てが先決だったし、それからは怒濤のような時間だったから。
「ご飯がもらえないならそれでいいです。絶対モクローは店の中に入ったと思うんですけど、それを捕まえたいだけでも入れてもらえないんですか?」
「余所者のお前がモクローになんの用があるんじゃ?」
「あたしの入団試験です、暮れ六つになる前に捕まえないといけなくて」
「おらん」
「ハァ?」
あまりの返答に、思わず怒り混じりの問い返しをした。テルも眉を潜める。
「ムベさん、それは流石に酷いんじゃ――」
「絶対いるじゃないですか!」
ヒカリはムベに詰め寄った。怒りを露わにするも老人は顔色一つ変えず、しらん顔で言い捨てる。
「おらんものはおらん。ほれ、余所者はすごすごと帰ることじゃ。自分の郷にでもな」
「帰れないんだってば!」
喉が裂けんばかりの高い声に、初めて老いた眉がぴくりと動いた。だが、ほんのつかの間に冷えた眼差しへと戻った。ヒカリはぶるぶると震える拳を握りしめ、地を這うような声を吐いた。
「いないんだったらいいです。お邪魔しました」
背中を向けるとぴしゃりと戸が閉まる。
テルがおずおずと行き場のない手を彷徨わせた。
「本当に、帰れないのか?」
だから最初からそう言っている。
ヒカリはテンガン山を仰いだ。喉奥からせり上がるものが目の奥でぴたりと止まり、睨むように細めた目の下で戻っていく。
重苦しい息を吐いた。
時を超える。次元の跳躍。伝説に片足突っ込むような事態に焦ってはいけない。一歩ずつ、少しずつ進めていくしかない。
だが、全て本当の事なのに全然信じてくれないテルに苛立った。
「信じないならいいって言った。そんなに――」
テルの顔に、ヒカリは言葉のぶつけどころを見失った。
テルはコウキではない。
分かっている。出会ったばかりの怪しい人間を信じられないのは仕方のないことだ。
分かっているのに、似ているから期待してしまう。そっくりな顔が眉を下げている様子は本当によく似ていた。
そのとき、どかどかとこちらへ突っ込んでくる二つの気配がして、ヒカリは機敏に反応した。避けた足下を二匹のビッパの特攻が通過して、揃って頭からいももち亭にぶつかる。
びぃーぶ! と痛みに苦しんだのはビッパの方だった。なかなか丈夫な材木を使っている店だ。二匹のビッパはくるくると顔を高速で洗い、つぶらな二対の目を精一杯に鋭くした。威嚇のつもりらしい。
まぁ、たぶんだけど。
ヒカリは張り詰めていた肩を落とした。ムベの方がよほど迫力がある。ヒカリが片足を持ち上げると、ビッパ達が飛び上がった。
一歩近づくと小さな目が潤みだし、
二歩近づくと全身がガタガタと震えだした。
ゴーンと時の鐘が鳴り、ビッパ達は逃げ出した。