・FF14側の主人公を"あなた"としますが男性として描写します(FF14をプレイしてない人は「FF14 ひろし」で画像検索して出てきたお兄さんを思い浮かべてください)
黒衣の森と呼ばれる森林の中にある国、グリダニア。その宿「とまり木」の一室で"
物音がしたわけでもなく、人の気配がしたわけでもない。あえて言うのであれば虫の知らせ、というものだろうか。
まだ陽も登っていない時間。薄暗い部屋の中で冒険者はゆっくりと起き上がり己の武器──今は暗黒騎士なので両手剣──を手元に引き寄せる。そして少しの間呼吸を整え、突然部屋の外からパタパタと小さな足音が聞こえてきた。
その足音は部屋の前で立ち止まる。ノックの音はない。声もかかってこない。
賊の類か、とあなたは結論付け、両手剣を構える。
キィ、と木が軋む音を立てて扉が開く。はたして、そこにいたのは。
「ノッブ?」
あなたが想像していたよりももっと珍妙で変なナマモノであった。
ノウム・カルデア。人理漂白を
『藤丸君! すまないけど急いで管制室まで来てくれ!』
まだあどけなさが残る少年──人類最後のマスター、藤丸立香──が管制室へと飛び込むと焦った様子の少女が彼を迎え入れた。
少女の名はレオナルド・ダ・ヴィンチ。英雄、偉人を呼び出すシステムによって英霊として現代に蘇った万能の天才──が、こんなこともあろうかとと作成しておいたバックアップの体というややこしい存在だ。
「どうしたのダヴィンチちゃん」
「なんかこうぐだぐだ粒子が地球外まで影響を及ぼして微小特異点を作っててんやわんやでぐだぐだなんだ!」
「じゃあ俺はこれからレオニダスとトレーニングなんで……」
藤丸は聞かなかったことにして部屋へと戻ろうとしたが、少女が腰に抱き付いて放さない。
「うわー! そんなこと言わないでおくれよぉ!」
「嫌だよ! だってもうダヴィンチちゃんがぐだぐだの影響受けてそうだもの!」
「大変です先輩!」
「マシュ!」
そこへ新たに飛び込んできたのはマシュ・キリエライト。藤丸を先輩と慕うカルデアの職員のひとりだ。その実態はデミ・サーヴァントと呼ばれる、人間と英霊が融合したとんでもないパワーを持つ戦闘要員兼事務員である。
「ダヴィンチちゃんから聞いたよ。なんかまたぐだぐだしてるって……」
「はい、そうなんですが実は今度の特異点が異世界にあるという話がどこからか漏れてしまい、サーヴァントのみなさんのうちの何人かが勝手にレイシフトしてしまいました!」
「じゃあ俺はこれからモルガン陛下とお茶会だから……」
「今日は久しぶりになにも予定がないって喜んでたのを知っています! 本当に残念だと思いますがまたの機会にお願いします先輩!」
トレーニングもお茶会も嘘である。藤丸は久しぶりの休日を満喫する気だったのだ。たった今それは露と消えたが。
「わかったよ行くよ……」
「ありがとう藤丸君! 同行するサーヴァントはもう待機してくれてるよ!」
「遅いぞマスター」
真っ白な肌、くすんだ金髪を纏め、その身を黒い鎧で覆う騎士王。アルトリア・オルタ。
「大船に乗った気でいこうじゃないか。生憎と海賊船だがね」
黒髪、褐色の肌、貴族風の服に身を包んだ大航海時代最後にして最大の海賊。バーソロミュー・ロバーツ。
「ンンソン、拙僧が思うにこの人選は
白黒ツートンカラーの長髪を床に垂らす、2メートルを超える大男。平安時代の悪の陰陽師。
「うん待って。さすがに道満はどうかと思う」
「大丈夫! 今回は悪さをしないように前もってキャスタークラスのサーヴァントたちにガッチガチに契約させといたから!」
「その通りですマイマスター。此度の拙僧、悪さをしようものならすぐさま天狗印の封印術式が発動するただの非力な陰陽師でございます」
「でもやるときはやるでしょ?」
「はい」
「はい、じゃないが?」
「安心しろ、マスター。それが何かする前に私が叩き斬る。それならいいだろう?」
「まあそれなら……」
アルトリア・オルタが道満を睨みつけるが本人はどこ吹く風。これ以上話しても時間の無駄と切り捨てる。
「よし、じゃあ準備はいいね? レイシフト、スタートだ!」
「気を付けてください! 先輩!」
こうして藤丸立香たちは旅立った。そこは地球とは異なる世界。モンスターが
世界の名は「ハイデリン」。その一地域「エオルゼア」。
不思議な冒険のはじまりはじまり
・連れていくサーヴァントはダイス監督によるもの