麦わら少女の異世界冒険譚   作:クリオネf。t

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主人公の生きていた世界には、ワンピースはなかったという設定。それ以外の漫画はあった。


EP00 プロローグ

 わたしは転生者だ。

 何を非現実的な、と思われるかもしれないけれど、事実だ。だってわたしには、前世の記憶がある。アニメとか漫画とかゲームとか、そういうものを嗜んだりしていた記憶がちゃんとそこに存在するのだ。そして確か既に成人していて社会人だった気がする。どうしてわたしが別の人間として生まれ変わったのか、いつ、どのようにして死んだかとか、そういうのはあやふやで覚えていないけれども。

 わたしが新たに生を受けた世界は、どうやら前の世界とは全然違う世界らしい。何でも、この世界の大陸と言えば赤土の大陸(レッドライン)という大陸のみで、それ以外は東の海(イーストブルー)西の海(ウエストブルー)南の海(サウスブルー)北の海(ノースブルー)という4つの海と、偉大なる航路(グランドライン)で形成され、あとは点々と島が存在するのみ。前世でも陸地より海の方が面積は広かったけれど、この世界はその比ではないくらい海、海、海と言った感じらしい。中々に面白い世界である。故に移動手段としては船が主流のようで、自動車や飛行機と言ったものは存在しないようだ。

 そしてこの世界には、世界政府とそれに属する海軍という組織、それから海賊が存在するらしい。海賊と言えば商船やらを襲って金品を奪う賊の総称であるが、海賊がいることが当たり前の世界ということは少なくとも前の世界での海賊とはちょっと違うのかも知れないな、とは思う。

 この世界にアニメや漫画、ゲームと言った娯楽や、テレビそのものがないというのも中々辛い現実ではある。まぁでも、そんな生活が当たり前となった今、それにももう慣れてしまったし、この世界なりの楽しみ方と言うのもある。今は今で、普通に楽しく過ごさせてもらっている。何より、村の人たちも優しいし、よくしてもらっているので不満はない。同年代の子どもはいないけれど、そもそも精神が成人女性であるわたしにとってそれは然程問題ではないのだ。村長さんは気にしてくれているけれども。

 ちなみにわたしの祖父はモンキー・D・ガープさんと言う筋骨隆々な人だ。豪快で、中々インパクトが強いおじいちゃんである。しかも海軍の中将さんなのだとか。おじいちゃんがめちゃめちゃ凄い人でわたしはちょっとビックリだよ。両親については全く何も知らない。存命なのかどうかさえ聞いていない。わたしが前世の記憶を思い出した時には5歳くらいであり、赤ん坊からではないので顔も知らない。しかしまぁ、このおじいちゃん、物凄く適当で大雑把な性格のようなので、両親のことを話すのを忘れている可能性はある。物凄くある。わたしも人のこと言えないくらいには大雑把だけれども、おじいちゃんはその比ではないのだ。

 

 そんなわたしの今世での名は『モンキー・D・ルフィ』。長閑な村に暮らす、どこにでもいるような至って平凡な娘である。




ガープの孫娘、ドラゴンの娘という時点で平凡ではないかもしれない。
いや、血筋なんて関係ないか。
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