麦わら少女の異世界冒険譚   作:クリオネf。t

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作者はFIRM REDを見ていないので、二次小説とかからの情報でしかウタちゃんを知りません。ご了承ください。


フーシャ村編
EP01 赤髪海賊団


 フーシャ村に海賊が訪れた。

 シャンクスくん、という綺麗な赤い髪が特徴的な、陽気な人だった。その仲間の人たちも陽気な人たちで、あまり海賊らしさを感じさせない雰囲気だ。堅気ではなさそうな雰囲気の人もいるにはいるが、悪い人ではない。彼らは恐らく、善良な一般市民に手を出すような人ではないのだろうな、となんとなく思う。何せ人当たりがいい。村長さんやマキノちゃんに対しての対応も丁寧だし、子ども(わたし)に対しても目線を合わせてにこやかに対応してくれる。悪い人たちならまずそんなことはしないだろう。村長さんは海賊である彼らのことを気に入らない雰囲気を出しているが、なんやかんやで滞在を許しているあたり本気で彼らを嫌っているわけではないようだ。

 そしてわたしが驚いたのは、彼らの船にわたしと変わらないくらいの女の子が乗っていたことである。歳が近いから是非会って仲良くして欲しいと言われたのと、単純にどんな子か気になったので顔を合わせた。その子はウタちゃんと言って、シャンクスくんの娘さんなのだそうだ。赤と白のツートンカラーの髪がとても綺麗で、顔立ちもとてもかわいらしい。これは将来有望だ、とわたしは心の中で思った。歳の近いーー肉体的に、だがーー女の子同士であったことから、ウタちゃんとはすぐに仲良くなれた。ウタちゃんは元気でお転婆なかわいい子だった。シャンクスくんの船の音楽家なのだそうで、その歌声はなるほど、納得のいく素晴らしい歌声だった、将来有望だ。

 

「ウタちゃんがシャンクスくんの娘さんってことは、シャンクスくんには奥さんがいるの?」

 

 ある時、わたしは何となく、本当に何となくシャンクスさんにそう訊いた。そしたら、シャンクスくんは一瞬言葉に詰まり、「そうだなァ…」と視線を逸らしたのである。

 訊いてはいけないことを訊いてしまったと察したわたしは、即座に「不躾な質問をしてしまってごめんなさい」と謝った。するとシャンクスくんは先程の表情と一変、ポカンとした表情を浮かべると、途端に豪快な笑い声を上げ始める。え、なんだろう、何かおかしなことを言ってしまったのだろうかとわたしが戸惑っていれば、

 

「ルフィ、お前面白いなァ。なんつーかこう…そりゃお前ぐらいの年頃のガキから出る言葉じゃねェよ。ま、人それぞれだし、お前みてェな子どもも世界にはたくさんいるかもしれねェけどな、少なくともおれが冒険してきた中では会ったことねェ!」

 

 と言った。

 

「は、はぁ」

「お前怒らねェんだな。揶揄われたんだぜ?もっと怒っていいとおれは思うがな」

「揶揄われたんですか?わたし」

「おう、おれの反応見てどんな反応するかと思ってな」

「そうなんだ。よかった。わたしの質問で嫌な思いをしたわけじゃないんですよね?」

「嫌な思いなんてしてねェさ。そりゃ当然の疑問だ。それをぶつけてきただけなんだから何の問題もないさ」

 

 シャンクスくん曰く、ウタちゃんは実の娘ではないそうだ。何でも、手に入れた宝箱の中に入っていたのだと。なるほど、この世界ではそういうこともあるのか。

 でも二人は血の繋がりの有無関係なしに、親子だなぁとわたしは思う。実際、血縁関係なんて然程重要ではないと思う。それは前世からの考えである。血が繋がっていたって冷え切った家族はいくらでもいるのだから。大切なのは心が繋がっているかどうかである。

 

「ウタちゃんはシャンクスくんにたくさん愛されてるねぇ」

「? なーに、どうしたのルフィ、急にそんなこと言って。そんなの当たり前じゃん」

「んー、まぁ、物心ついた時からそこにあったものだから、そうなのかもねぇ」

「ルフィってたまに難しいこと言うよねっ。私より年下なのに、なんか私よりもずーっと大人みたい」

 

 子どもは然り気なく核心をついてくるものだから凄い。わたしも今は子どもなのだけど、それは身体だけなので。

 

「ウタちゃんはシャンクスくんたちが好き?」

「当たり前じゃん!大好きだよ」

「シャンクスくんたちも、ウタちゃんのこと大好きだよね」

「ふふん、まぁね!」

「世の中には、自分がお腹を痛めて産んだ子どもにすら愛情を注げない人もたくさんいるんだよ。だから、ウタちゃんがシャンクスくんたちから愛されてるのは、当たり前のようで当たり前じゃない。とても有難いことなんだって、今はわからなくても、いつかそう思えるようになってほしいなぁ」

 

 ウタちゃんは我が儘なところもあるけど、根はとてもいい子だから、そんな風に育って欲しい。我が子の成長を見守る親のような気持ちでそう思う。




主人公のシャンクスへの呼称変更をしました。
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