ウタウタの世界のライブ会場には、大量のかわいいグッズに囲まれたウタがいた。ぬいぐるみ達はプカプカ浮かんでいるものの、ウタに声援を送ってはくれない。楽しいものに囲まれているはずなのに、全然楽しくない。ウタは一人でステージに寝転び、空を見上げていた。するとそこに、誰かが歩み寄ってくる気配がした。ルフィだ。
ウタ「何しに来たの?何度戦っても私には勝てないよ」
ルフィ「まだ決着はついてねェ」
ウタはゆっくり立ち上がる。
ウタ「出た、負け惜しみィ!」
昔のようにルフィをからかうがルフィはムキに言い返したりしてこない。
ウタは悲しそうに微笑んだ。
ウタ「じゃあ、昔みたいにケンカで勝負するしかないね、ルフィ」
ウタが指を鳴らすと、音符が大量に空中に現れ、音符の戦士に変身する。戦士は槍構えて突撃するがルフィはそれをゴムゴムの銃で迎撃する。音符の戦士は次々ルフィに攻撃するがルフィはゴムゴムの銃乱打で音符の戦士達を破壊していく。今度はルフィを取り囲んで攻撃するがルフィはゴムゴムの風船で防御すると、戦士を上空に弾き飛ばし、ゴムゴムの暴風雨で蹴散らしていく。ルフィは一気にウタとの距離を詰めてゴムゴムの戦斧を繰り出そうとするが、
ウタ「当てる気もないくせに」
ルフィは伸びた足を戻して、後ろに下がりギア2の構えを取った。ルフィは攻撃を止めてウタに語りかける。
ルフィ「お前は間違ってる」
ウタ「それはルフィだよ」
ウタはそう言って水柱でルフィを捕らえた。
ウタ「いい加減、わかりなよ。大海賊時代はおしまいだって。なんでそんなに海賊王になりたいの?」
ルフィ「新時代を作るためだ!」
ウタは苛立たしげに足を踏みならし、
ウタ「ルフィ!」
ルフィを水面に叩きつけて、首を差し出す形でステージに座らせる。その姿はまるで、ローグタウンで処刑されたゴールド・ロジャーそのものだった。
ウタ「ロジャーの処刑で始まった大海賊時代。ルフィ、あんたの処刑をもって終わりにする」
そう言ったウタは、麦わら帽子に手をかけ、両手で引き裂き始めた。引き裂かれる麦わら帽子を見て、ルフィは悲痛な声を上げる。
ルフィ「やめろ・・・ウタァーーー!」
悲痛なルフィを見ても、ウタは冷たい表情のままだ。
ルフィ「お前!あんなに!あんなに赤髪海賊団が好きだったじゃねーか・・・。シャンクスが大好きだったじゃねーか!なんで海賊を嫌いになったんだ!!」
ウタは黙っていた。沈黙の中、海鳥が一羽鳴きながら二人の間を飛んでいく。
ウタ「シャンクスのせいだよ」
ウタは不意に言った。
ウタ「私は・・・・シャンクスのことを実の父親のように思ってた!!」
ウタの瞳には涙が滲んでいる。
ウタ「私はあの船も仲間も、皆家族だと思っていた。でもそれはあいつらにとっては嘘だった。だからシャンクスは私を捨てた。このエレジアに私を一人残して行っちゃったんだ!」
ルフィ「それは、お前を歌手にするためによォ・・・」
ウタ「違うッ!」
ウタは過去を語り始めた。